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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
ウィザーブルームの課外授業・ブレックスを探せ!(ブロール)
「モードを持つ両面カード」。2020年に登場したこの新メカニズムは『ゼンディカーの夜明け』以降に発売されたすべてのスタンダード・セットで採用されている。
呪文と土地、神々とそれに関係するもの、そして『ストリクスヘイヴン:魔法学院』では大学を形成する2つの色と、1枚のカードに複数の役割を与えることでゲームの幅をもたらすこれらのカード。今後も多くのプレイヤーに愛され続けるメカニズムとなるのではないだろうか。
というわけで、個人的に気になっている《死に至る大釜》と《修復の噴出》を用いた黒単デッキを考えてみたが、実はこの黒と緑の組み合わせ――ウィザーブルーム大学のカードでもう1つ気になるカードがある。《厄介な害獣、ブレックス》だ。
まずイラストが良い。トゲトゲの身体に飛び出した目、したたる涎……爬虫類系の見た目が実にグッとくる。
この伝説の邪魔者、『ストリクスヘイヴン』事前情報で「邪魔者と蜘蛛とコウモリと昆虫と蛇をテキストに持つカード」としてその存在を予告されていた。一体どんなやつかと思えば、なんともイカすカードだなぁと。それら5つのタイプのクリーチャーをすべて強化する、通称ロードと呼ばれる全体強化能力持ちであり、死亡すると普通の邪魔者の4倍回復するというのも親玉感があって良い。
またもう1つのモード《ブレックスの捜索》は4マナで最大で手札が5枚増える。その分モリモリライフも失うが、この枚数は好きなように調整できるのでピンチに大きな代償を支払わなくともよい。そして、手札に入れなかったカードは墓地に落ちる。黒と緑は墓地を上手に使う色のツートップ、これにより大量に墓地に落ちたカードは内容次第では多大なるアドバンテージを生み出すだろう。
ここまで書いたということは今日はこのブレックスを使ったデッキを考察しようということだが、どうせならこの愛すべき邪魔者をデッキの主役にしたい。伝説のクリーチャーを主役にしたデッキ、となれば統率者戦!……というところだが、今回はさらにハードルを下げてブロールを考えてみたい。
スタンダードのカードのみを用いる統率者戦の派生フォーマットで、MTGアリーナでも遊ぶことができる。新しいセットがリリースされた際には、このブロールのデッキで対戦するイベントもしばしば開催される。それに備える意味も込めて、今日はブレックスでブロールデッキを構築だ!
とりあえず統率者として持っている固有色は、両面合わせて黒と緑。デッキは自ずとこの2色にまとまる。そしてその能力。統率者としては《ブレックスの探索》としてよりも《厄介な害獣、ブレックス》の方がテーマがはっきりしているので、こちらをメインに考えた方がデッキは組みやすい。まあ、4マナで探索を唱え、これが墓地に落ちる際に統率領域に移動させ、その後追加コスト{2}を足して計5マナでブレックスとして唱えるとかは無理のないリアルな運用法にも見えるので、絶対にどちらかの面で使うカードだというようにはこだわらなくても良いかもね。
とりあえずは邪魔者に関するカードをストリクスヘイヴンから全力でかき集め、残りの4タイプで脇を固めるという構築でやってみよう!
1 《厄介な害獣、ブレックス》
-統率者(1)- 8 《森》 9 《沼》 1 《屍花の交錯》 1 《森林の地割れ》 1 《ウィザーブルームの学舎》 1 《ジャングルのうろ穴》 1 《闇孔の小道》 1 《ロークスワイン城》 1 《統率の塔》 -土地(24)- 1 《血流の学部長、ヴァレンティン》 1 《湿地帯のグロフ》 1 《魂浸し、ダイナ》 1 《仮面の蛮人》 1 《草むした拱門》 1 《血の研究者》 1 《無神経な血魔道士》 1 《優等生トロール》 1 《領界喰らい、サルーフ》 1 《硬鎧の大群》 1 《セッジムーアの魔女》 1 《胞子網の織り手》 1 《打ち壊すブロントドン》 1 《成し遂げた錬金術師》 1 《終わりなき巣網のアラスタ》 1 《デーモゴスのタイタン》 1 《デーモゴスの悲哀喰らい》 1 《哀歌コウモリ》 1 《新米解剖者》 1 《獣魔術の教授》 -クリーチャー(20)- |
1 《村の儀式》 1 《秘儀の印鑑》 1 《死に至る醸造》 1 《貪る触手》 1 《無情な行動》 1 《禁忌の調査》 1 《大急ぎの再誕》 1 《害獣の世話》 1 《ウィザーブルームの命令》 1 《封印突破法》 1 《害獣召喚学》 1 《死に至る大釜》 1 《古き神々への拘束》 1 《生態学的な理解》 1 《定命の槍》 -呪文(15)- |
とりあえず新カードから邪魔者と書かれているカードをしこたま採用してみた。
文字通り邪魔程度のこれらをブレックスで強化して戦力に引き上げる。同時に自身のクリーチャーを生け贄に捧げる手段も用意し、邪魔者を死亡させて能動的にライフを得る。
《湿地帯のグロフ》《デーモゴスのタイタン》《デーモゴスの悲哀喰らい》はマナ総量に見合わぬ異常な巨体を誇るので、生け贄に捧げたって元が取れる。
《村の儀式》《禁忌の調査》で邪魔者をドローに変換するのも良いね。
そうやって何かのついでに邪魔者からライフを得ることがボーナスになるカード、例えば《優等生トロール》や《魂浸し、ダイナ》も用いて有利に立ち回ることを狙っている。
そのライフ回復とシナジーを形成するカードの中で最たるものが《血流の学部長、ヴァレンティン》のもうひとつのモードである《樹根の学部長、リセッテ》。
彼女の能力でもクリーチャーを全体強化できるので、各種トークンやブレックスの仲間たちを強化し、サイズ負けしている相手にも殴り合いを挑んでいけるようになっている。
色の特性からしてパーマネントへの対処も得意だ。《古き神々への拘束》に加えて《定命の槍》《死に至る醸造》《ウィザーブルームの命令》とクリーチャー以外も含む除去呪文が勢ぞろい。
どんなデッキであれどブロールなら《秘儀の印鑑》などのパーマネントを出してくるので、それらを抑え込みながら邪魔者生け贄シナジーで一方的に盤面を形成していきたい。
《ベレドロス・ウィザーブルーム》も邪魔者を生成し続ける、フィニッシャーに相応しい性能を持っている。何より見た目がカッコイイので使いたい!
とりあえずは7マナという重さゆえに採用は見送っているが、実際にプレイしてみて要るカードと要らないカードがはっきりと判断できるようになったら、空いたスペースに投入してみたいなと考えている。
黒緑の2色は色合いからして個人的に一番カッコイイと思っているのだが、今回はそう思わせるカードが山盛りだね。
皆も気になった伝説のクリーチャーやプレインズウォーカーがいたら、ブロールを組んでみてはどうだろう。スタンダードのようでちょっと違う、独特な顔ぶれが活躍するゲームはこれがなかなか面白いよ!
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