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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

白青オーラ(ヒストリック)

岩SHOW

 MTGアリーナ内で開催される、誰でも参加可能な賞金制トーナメント「アリーナ・オープン」。先日開催された第2回大会、フォーマットはヒストリックだったが……皆、参加して楽しいひと時を送れただろうか。

 賞金を手に入れたって人、前回は叶わなかった2日目に進出できたという人、全然勝てなくてまだまだ練習が必要だと思った人……それぞれにいろいろと感じたことはあるだろう。

 個人的にはこのトーナメントに向けてコラムを書くためにさまざまなデッキに触れたのだが、ヒストリックは面白い!というのが結論だ。やっぱりカードプールが広いと選択肢が多くて悩ましく、かといって広大過ぎない範囲がちょうど良く感じられた。デッキを作る楽しさを味わうにはもってこい、かつオープンの盛況っぷりを見ていると競技レベルでの真剣勝負にも向いているんじゃないかと思わされたね。

 来月にはミシックインビテーショナルが控えており、この晴れ舞台でもヒストリックがプレイされることになる。今回やってみて結構面白かったな、と感じたプレイヤーにはぜひともスタンダードと一緒にヒストリックも継続的に遊んでもらいたいな。

 ヒストリックも先日、スタンダードやパイオニアと同じく環境に大きな変化がもたらされた。《荒野の再生》と《時を解す者、テフェリー》が一時停止となったのである

 《荒野の再生》は《死者の原野》と組み合わさることで、スタンダードのデッキをさらに超えた強力な「原野再生」というデッキを生み出していた(紹介するタイミングを失ってしまったのが残念)。《時を解す者、テフェリー》は色さえ合っていたらとりあえず入れとけレベルのカードで、ヒストリックではコンボデッキがこれで妨害を防いで安全に決めにいくという光景を見ることがあった。

 これらのカードが姿を消したことで、この環境のデッキ分布も大きく塗り替わりそうだ。特に《荒野の再生》デッキは圧倒的なポジションだったから……しかしながら、対抗馬がいたことも事実である。今日紹介するのは、前環境とそのまま同じ姿で戦え、アリーナ・オープンでも高い人気を誇ったデッキの1つ「白青オーラ」だ。

Simon Nielsen - 「白青オーラ」
MTGアリーナ アリーナ・オープン 2日目7勝0敗 (賞金獲得) / ヒストリック (2020年8月1~2日)[MO] [ARENA]
8 《平地
4 《
4 《神聖なる泉
4 《氷河の城砦
2 《啓蒙の神殿
-土地(22)-

3 《羽ばたき飛行機械
3 《命の恵みのアルセイド
3 《無私の救助犬
4 《コーの精霊の踊り手
3 《アダントの先兵
-クリーチャー(16)-
4 《秘儀での飛行
4 《執着的探訪
4 《歩哨の目
4 《きらきらするすべて
4 《圧倒的洞察
2 《霊気トンネル
-呪文(22)-
1 《夢の巣のルールス
-相棒(1)-

3 《静寂をもたらすもの
2 《トーモッドの墓所
3 《呪文貫き
1 《墓掘りの檻
3 《不可解な終焉
2 《霊気の疾風
-サイドボード(14)-
MTG Arena Zone より引用)
 

 このリストはオープン2日目、堂々の7勝0敗を成し遂げたもの。その強さは折り紙付きってわけだ。

 このデッキは以前相棒ルール変更前に《夢の巣のルールス》を用いていた白単や白緑のオーラデッキとよく似ている。しかしながらヒストリックであることで、キーカードが追加されて別次元のデッキへと進化している。《コーの精霊の踊り手》だ。

 彼女はオーラデッキの求めているものを1人で満たしてしまう。優秀なオーラの付け先と、アドバンテージ源だ。

 特に後者はオーラを用いるデッキではかなり重要。オーラ、その中でもクリーチャーを強化するものは、その特性上クリーチャーに貼り付けて用いることになる。クリーチャーとオーラ、少なくともカード2枚を使わないと効果を発揮しないのに、オーラを付けたクリーチャーを除去されたりするとカード2枚以上を失うことになる。相手とのカードの枚数差が開き、こちらからアドバンテージを放棄する形となってしまうのだ。

 その問題を《コーの精霊の踊り手》は解決してくれる。オーラを唱えれば1枚ドロー! 手札が減らなければ、もしオーラを貼ったクリーチャーが除去されてもクリーチャーと除去の1対1交換でアドバンテージ差が開くことはない。そんなわけで安心してオーラをベタベタとクリーチャーに貼っていけるようになる。

 そして踊り手自身が自分に付けられているオーラ1枚につき+2/+2修整を受けるという、マッチョになる下地を持っているときたもんだから、そりゃあマスターピースでしょう!というわけで《コーの精霊の踊り手》は初手に欲しいカード・ナンバー1だ。

 デッキとしては、やることは単純。クリーチャーを出してオーラを貼って、サイズを上げさまざまな能力を付与して攻撃する。以上だ。打点を高めるメインの要素は前述の踊り手と、スタンダードでもお馴染みの《きらきらするすべて》。これを使う関係で0マナアーティファクトの《羽ばたき飛行機械》も採用。1ターン目にこれをばらまいて、2ターン目からきらきらさせてド突いていくのも1つのパターンだ。

 クリーチャーも、それに貼り付けるオーラもルールスを相棒にしている関係から2マナ以下のものに絞られている。それらの中にも役割はあり、クリーチャーの中では踊り手、飛行機械、そして《アダントの先兵》はオーラを貼って殴るためのアタッカー、《無私の救助犬》と《命の恵みのアルセイド》はそれらを護るために犠牲になる盾役だ。

 オーラの役割としては、《きらきらするすべて》は純粋な強化、《秘儀での飛行》と《霊気トンネル》はブロックを無視するための回避手段、《執着的探訪》と《圧倒的洞察》は攻撃を通すとカードが引けるアドバンテージ源、絆魂を与える《圧倒的洞察》と警戒を与える《歩哨の目》は殴り合いを有利にする……という具合。

 これらのクリーチャーとオーラをどう組み合わせるのがベストなゲーム展開を生み出せるのか、手札と盤面と相談しながらプレイしていく……わけだが、何も考えずに踊り手に全力で付けて2回殴って終わりってことが多々。思考停止でオールイン、最高。

 このデッキの強いところは、メインあるいはサイドボードに《静寂をもたらすもの》を採用できる点にある。

 クリーチャーが戦場に出た際に誘発する能力を封じるのは、対「ゴブリン」においてはかなり多くのカードを無効化できる。死亡時の誘発も封じるので、ややこしいコンボなどと当たった時にも安心だ。飛行と絆魂を持っているので、オーラの付け先としてもかなり優秀。自分のデッキが被害を受けないのを活かして、思う存分能力の誘発を抑え込んでやろう!

 青白ないし白を軸としたオーラデッキ、ヒストリックやるなら今後無視できない存在だ!

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