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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

バント・ジャイルーダ(スタンダード)

岩SHOW

 ガイガァァァァァン、起動ゥゥゥッ!

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 まさかこんな雄叫びをこのコラムで書く日が来るとは、人生ってのはわからないものだ。ガイガンは両腕が鎌で(チェーンソーの時も)眼がバイザー状で、黄金あるいは真紅の翼を持ち(なぜか飛ぶ時にはこれを畳む)、まあなんというか……とにかく最高の悪役怪獣なのだ。《鎌爪の未来怪獣、ガイガン》のイラストはその魅力を存分に伝えている最高のものだ。

 このガイガン、そのベースであるカードは《深海の破滅、ジャイルーダ》。

 ジャイルーダは点数で見たマナ・コスト(以下CMC)が偶数のカードのみでデッキを構築することで相棒としてサイドボードに据えることが可能だ。

 ジャイルーダは本人のCMCが偶数なこともあって、相棒としてサイドボードに置きつつメインデッキにも採用することができる。これを活かして、ジャイルーダを4枚投入し、自身の能力で自身を戦場に出すことを狙うデッキが誕生した。もちろん伝説のクリーチャーなので2体並ぶということはないが、ジャイルーダからジャイルーダをめくるともう1回ライブラリーから墓地にカードを4枚落とせるので、連鎖して当たりを引き込みにいけるというわけだ。

 では実際にどんなクリーチャーを狙いに行くのかを、リストを見ながら解説していこう。

Ondřej Stráský - 「バント・ジャイルーダ」
スタンダード (2020年4月18日)[MO] [ARENA]
2 《
1 《平地
2 《
4 《寺院の庭
2 《豊潤の神殿
4 《繁殖池
4 《神秘の神殿
4 《神聖なる泉
2 《啓蒙の神殿
2 《寓話の小道

-土地(27)-

4 《謙虚な自然主義者
4 《楽園のドルイド
3 《魅力的な王子
2 《悪魔の職工
4 《灯の分身
3 《精鋭護衛魔道士
3 《光明の繁殖蛾
3 《深海住まいのタッサ
3 《深海の破滅、ジャイルーダ

-クリーチャー(29)-
4 《成長のらせん

-呪文(4)-
1 《深海の破滅、ジャイルーダ

-相棒(1)-

3 《運命を紡ぐ者
3 《本質の散乱
3 《ガラスの棺
3 《否認
2 《萎れ

-サイドボード(14)-

 

 ジャイルーダを唱えたら、めくれてほしい当たりは3つ。

 ジャイルーダを追放しその後戦場に戻すことでその能力を再誘発させる、通称「ブリンク」能力持ちである《魅力的な王子》と《深海住まいのタッサ》。

 そしてジャイルーダそのもののコピーとなる《灯の分身》だ。

 これらのカードでジャイルーダの能力を一度と言わず一気に二度、三度とチェーンさせていって、戦場に偶数軍団を大展開するのだ。ジャイルーダが6/6、《灯の分身》は7/7とそのサイズは相手のライフに十分なプレッシャーを与えるものだ。

 サイズで言えば《悪魔の職工》もジャイルーダの能力で墓地が肥えればとてつもないサイズに成長する。

 これはクリーチャーを餌にライブラリー内のジャイルーダや当たりカードをサーチする役目も担っている。

 大軍団で圧倒するのは良いが、返しに《空の粉砕》などを唱えられたら簡単に全滅してしまうのでは?という疑問はもっともだ。すぐにジャイルーダを唱えなおして再展開できれば問題はないが、そうでなければ簡単に対処されがちでもある。そこで役に立つのが《超音速女王、モスラ》こと《光明の繁殖蛾》だ。

 飛行を持たないクリーチャーが死亡した場合、飛行カウンターを与えて戦場に戻すという能力を持っている。彼女がいれば、全体除去をを使われても横に並んだクリーチャーは即時蘇るので何も恐れるものはない。ジャイルーダや《灯の分身》がまた能力を誘発させて、すぐさま軍団第二陣が出撃することとなるだろう。

 相手からすれば絶望でしかなく、こちらからすれば宿敵であるはずのモスラとガイガンが助け合うという奇妙な光景を楽しみながらそのまま勝てる、最高の展開だ。

ITTEKI - 「バント・ジャイルーダ」
第2回はまチャレ 準優勝 / スタンダード(BO1) (2020年4月19日)[MO] [ARENA]
4 《
2 《平地
3 《
4 《寺院の庭
4 《繁殖池
4 《神秘の神殿
4 《神聖なる泉

-土地(25)-

4 《魅力的な王子
4 《楽園のドルイド
2 《願いのフェイ
2 《迷い子、フブルスプ
4 《灯の分身
4 《深海住まいのタッサ
1 《光明の繁殖蛾
3 《深海の破滅、ジャイルーダ
1 《夢喰い
1 《夢さらい

-クリーチャー(26)-
4 《成長のらせん
3 《本質の散乱
1 《軽蔑的な一撃
1 《物語の終わり

-呪文(9)-
1 《深海の破滅、ジャイルーダ

-相棒(1)-

1 《深海の破滅、ジャイルーダ
1 《墓掘りの檻
1 《軽蔑的な一撃
1 《ドビンの拒否権
1 《ガラスの棺
1 《自然への回帰
1 《魔術遠眼鏡
1 《イルーナの神話
1 《過去と未来
1 《エルズペス、死に打ち勝つ
1 《時の一掃
1 《覆滅+複製
1 《影槍
1 《時を解す者、テフェリー
1 《神秘を操る者、ジェイス

-サイドボード(14)-

 

 こちらはBO1(1本先取)形式のオンライン・トーナメントにおいて活躍したリストだ。

 ジャイルーダを相棒にした場合、ゲーム開始時にメインデッキにはCMC偶数のカードしか採用できない。しかしながらサイドボードにはCMC奇数のカードを採用することが可能である。この抜け穴を用いて、CMC偶数である《願いのフェイ》の出来事から持ってくるサーチ先にCMC奇数のカードを設けている。なんとも裏技っぽくて、マニア受けしそうな構築だ。

 《夢喰い》《夢さらい》と戦場を支配するスペックの飛行クリーチャーで殴り勝つプランと同時に、ジャイルーダをコピーしたりタッサなどで使いまわしてライブラリーを削り切ってから《願いのフェイ》から持ってきた《神秘を操る者、ジェイス》で勝利するプランの二段構えで、さまざまなデッキや局面相手の対応力が高くなっている。

 ガイガンのソフビ人形で遊んでいた世代としては、この歳になってもガイガンで暴れ回れるなんて夢のような話だ。その圧倒的な展開力で、対戦相手を圧倒するべし! 『イコリア:巨獣の棲処』という夢のセットに感謝しながら、今日も明日もマジックを遊びまくるぞ!

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