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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
死滅都市はレガシーで蘇る!(レガシー)
ホガーク、モダンを去る。『モダンホライゾン』発売から2か月半後のことであった。
《甦る死滅都市、ホガーク》は召集と探査を持ち、墓地からも唱えられる。戦場に緑か黒のクリーチャー2体、墓地にカードが5枚あればこのアバターが這い出てくる。要するに2ターン目に8/8トランプルを戦場に出すことがイージーだったわけで、そりゃあ強いですよと。
2019ミシックチャンピオンシップⅣ(バルセロナ)前に《黄泉からの橋》は禁止されたが、それでもデッキパワーは衰えず、各地のミシック予選やグランプリで猛威を振るった。墓地利用デッキの常で、対策をすればその動きは封じられるが……生半可な対策は簡単に乗り越えてくるというのもね。
まあそういうわけで、ホガークはモダンで禁止カードに。そして同時に《信仰無き物あさり》もモダンを離れる時が来た。
このカードも墓地を利用したり手札を捨てることで得するデッキには必須の1枚だった。これが理不尽なゲーム展開を叩きつけるアンフェア・デッキたちを支えていることはここ数年話題になり続けており、禁止されてもしょうがないという声も多く聞かれた。いざ実際に禁止されてみると、やや寂しくもあるね。ただこれらのカードが居なくなったモダンはどんな世界になるのか、そこは純粋に楽しみである。
ホガークも物あさりも好きだった、何だったら《黄泉からの橋》も!と悲嘆に暮れているプレイヤーがいるとしたら……慰めになるかはわからないが、彼らは今でも生きているということを伝えよう。マジックは懐が広い。モダンではダメでも、さらに一歩奥深く進んだレガシーであれば、それらのカードは誰にも文句を言われることなく、のびのびと使うことが可能だ。
そう、在りし日の「ホガーク・ヴァイン」をレガシーで蘇らせるのだ!
3 《沼》 3 《Badlands》 2 《Bayou》 3 《血染めのぬかるみ》 3 《新緑の地下墓地》 1 《湿地の干潟》 3 《汚染された三角州》 1 《ファイレクシアの塔》 -土地(19)- 4 《屍肉喰らい》 4 《墓所這い》 4 《縫い師への供給者》 3 《朽ちゆくインプ》 3 《恐血鬼》 4 《復讐蔦》 1 《憤怒》 4 《甦る死滅都市、ホガーク》 -クリーチャー(27)- |
4 《信仰無き物あさり》 2 《陰謀団式療法》 4 《狂気の祭壇》 4 《黄泉からの橋》 -呪文(14)- |
2 《陰謀団式療法》 2 《思考囲い》 2 《沈黙の墓石》 3 《外殻貫通》 1 《悪ふざけ》 2 《恭しき沈黙》 3 《虚空の力線》 -サイドボード(15)- |
土地周りと《朽ちゆくインプ》《憤怒》《陰謀団式療法》以外のメインデッキは、(元)モダンのカードで構成されている。そのため、フォーマット移行がかなり楽なのは嬉しい。
このデッキの目指すところはモダンのそれと同じで、とにかく迅速にホガークと《復讐蔦》を墓地から引きずり出し、対戦相手を殴り倒す!
《信仰無き物あさり》と《朽ちゆくインプ》でカードを捨て、《縫い師への供給者》でライブラリーを削って墓地を肥やし、《墓所這い》《恐血鬼》を墓地から戦場へ。
これらをさらに《屍肉喰らい》《陰謀団式療法》《ファイレクシアの塔》《狂気の祭壇》で生け贄に。
祭壇の対象はもちろん自分自身で、ライブラリーをドカッと墓地に落として実質ドローしているように手数を増やす。
この過程でクリーチャーが死亡するので《黄泉からの橋》からゾンビが這い出る。
この動きをしていれば自然と墓地が肥え、戦場にクリーチャーが並ぶのでホガークを召喚するのも容易く、クリーチャー呪文を2回唱えるという条件も《墓所這い》で任意のタイミングで満たせるので《復讐蔦》の復活も簡単だ。《憤怒》で蔦以外にも速攻を与えて即時ノックアウト!
上記のこのデッキの一連の流れを見ていると、一部のパーツは違っても、やっていることはほぼモダンのデッキと同じということがよくわかる。それでレガシーで通用するのか?と疑問に思われるかもしれないが、その点は問題なし。このリストは640名以上のプレイヤーが参加したエターナル・ウィークエンド・アジア2019 レガシー選手権にて10回戦の予選を勝ち抜き、決勝ラウンドに進出した実績がある。
ホガークが青春だったというプレイヤーは、このリストに勇気をもらってレガシーにチャレンジしてみてはどうだろうか?
3 《沼》 3 《Badlands》 2 《Scrubland》 4 《湿地の干潟》 4 《汚染された三角州》 4 《新緑の地下墓地》 -土地(20)- 4 《屍肉喰らい》 4 《墓所這い》 4 《縫い師への供給者》 4 《恐血鬼》 4 《甦る死滅都市、ホガーク》 -クリーチャー(20)- |
4 《信仰無き物あさり》 4 《納墓》 4 《陰謀団式療法》 4 《狂気の祭壇》 4 《黄泉からの橋》 -呪文(20)- |
1 《墓所破り》 2 《エーテル宣誓会の法学者》 2 《朽ちゆくレギサウルス》 3 《思考囲い》 1 《削剥》 1 《ゴブリンの砲撃》 1 《悪ふざけ》 4 《摩耗 // 損耗》 -サイドボード(15)- |
オマケでMagic Onlineで結果を残していたリストを。こちらは《復讐蔦》は不採用だがレガシーらしい1枚《納墓》でホガークを確実に墓地に落とすことができる仕様だ。
《陰謀団式療法》や《黄泉からの橋》など、場面に合わせて欲しいカードを持ってこれる万能サーチ的に扱うことができ、よりレガシーらしさは増していると言える。こういうテクニカルなデッキは回していて楽しいね。
個人的にはサイドの《ゴブリンの砲撃》がかなり好きなので、メインから採用したいくらいだ。《墓所這い》爆撃は気持ちが良いぞ!
ここ最近はマジックプレイヤーも増えてきて、今年からモダンを始めたという人も少なからずいることだろう。ホガークが禁止されてデッキを1つ失ったかもしれないが、少しカードを追加すればレガシーでも戦えるので、そこはポジティブに切り替えてくれたらと思うね。
抑えられることなくフルパワーで暴れ回る墓地利用デッキの、その真価を味わってくれることを祈って!
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