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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

Back in Black!!(スタンダード)

岩SHOW

 ジャンルは何であれ、趣味の世界で同志を見つけるとグッとくるものだ。マニア向けの趣味・趣向が被ると嬉しくなるのはなぜなんだろうな。

 マジックのデッキリストを見ていると、そういった仲間を見つけることがある。既存のデッキにシブいカードを足している、アツいサイドカードが忍ばせてあるというのでニンマリきたり、そもそも自分以外に誰も使っていなさそうなデッキを海の向こうの誰かも構築しているという事実を知った時には、「こっちも頑張らなくちゃな」なんてエネルギーをもらえるものである。

 僕自身もつい先日、現スタンダード環境で一番気に入っているデッキと同じ思想を持ったリストを見つけて、通ずるところ異なるところを吟味し、楽しんだものだ。

 というわけで、まずは世界のどこかにいる誰かがMagic Onlineで使っていたリストから紹介しよう。

A_Turtle - 「黒単コントロール」
Magic Online Standard League 5勝0敗 / スタンダード (2019年8月25日)[MO]
25 《
1 《陰謀団の要塞

-土地(26)-

4 《ヤロクの沼潜み
3 《真夜中の死神
4 《戦慄の存在
2 《貪欲なチュパカブラ
3 《夜の騎兵

-クリーチャー(16)-
3 《宝物の地図
2 《喪心
2 《軍団の最期
1 《魔学コンパス
4 《ヴラスカの侮辱
2 《煤の儀式
1 《戦慄衆の指揮
1 《ウルザの後継、カーン
2 《人知を超えるもの、ウギン

-呪文(18)-
1 《リッチの騎士、ジョス・ヴェス
2 《強迫
3 《害悪な掌握
1 《軍団の最期
1 《魔術遠眼鏡
1 《古呪
2 《肉儀場の叫び
1 《最古再誕
2 《夢を引き裂く者、アショク
1 《はぐれ影魔道士、ダブリエル

-サイドボード(15)-

 

 黒単のコントロールデッキッッ! 黒単だぁァッッ!! 最近では緑単色大好きおじさんの一面が強くなっている僕ですが、マジックを始めたきっかけは黒という無慈悲で残虐で美しい色に惹かれたからなんですッ! 俺の血は真っ黒だ!(ファイレクシア人乙) てなわけで黒単のコントロールは組めるのであれば組むというスタイルでここ数年やっている。今はまさしく、それが組める時代だ。

 《戦慄の存在》! コイツはやりよるねぇ。

 沼を置くたびに1枚ドローか2点ドレイン(ダメージを与えてこちらは回復すること)という、黒単で使ってくださいと言わんばかりの能力。基本的にはドローを選びアドバンテージを獲得し、クリーチャーやプレインズウォーカーが戦場にはびこっている状況下では2点ドレインで掃除しつつライフを補充する。

 この2点ドレインを《風景の変容》で強引に多数誘発させるというアイディアが『基本セット2020』発売前にちょろっと話題になったが、そんな無茶をしなくても毎ターン1回能力が誘発すれば十分に強いぞ。

 というわけでこの4マナ3/3のホラーをアドバンテージ源に据え、後はクリーチャーとプレインズウォーカーを除去できるカード、そして手札破壊なんかをかき集めて完成したリストがこれだ。

 《戦慄の存在》と相性の良い《魔学コンパス》の採用がきらりと光る。

 《夜の騎兵》で戦場を抑え込むスタイルも特徴的だ。

 これが死亡しても《真夜中の死神》や《ヤロクの沼潜み》を戻して戦場に切れ目を作らないというわけだ。騎兵も《戦慄の存在》と同じくらい「使ってみたい!」と思わせる1枚だもんな、欲張りダブルセット、良いぞぉ。

 一方、僕が組んだ黒単は同じく除去満載のコントロールなのだが、重要視しているものは結構違う。むちゃくちゃ好みなデザインの《ヤロクの沼潜み》をより活かすスタイルだ。

岩SHOW - 「黒単コントロール」
スタンダード (2019年9月)[MO]
25 《

-土地(25)-

4 《漆黒軍の騎士
4 《ヤロクの沼潜み
4 《戦慄の存在
2 《貪欲なチュパカブラ
1 《血の取引者、ヴィリス

-クリーチャー(15)-
2 《喪心
2 《軍団の最期
2 《永遠の終焉
1 《オブ・ニクシリスの残虐
2 《ヴラスカの侮辱
1 《煤の儀式
3 《はぐれ影魔道士、ダブリエル
1 《夢を引き裂く者、アショク
3 《ウルザの後継、カーン
2 《戦慄衆の将軍、リリアナ
1 《人知を超えるもの、ウギン

-呪文(20)-
2 《廃墟の地
1 《夜の騎兵
4 《強迫
3 《害悪な掌握
2 《肉儀場の叫び
2 《夢を引き裂く者、アショク
1 《人知を超えるもの、ウギン

-サイドボード(15)-

 《ヤロクの沼潜み》と《はぐれ影魔道士、ダブリエル》で手札を攻める!

 盤面と手札を潰して、こちらだけ《戦慄の存在》や《ウルザの後継、カーン》で手札を補充し、リソースの差をつけることで勝利することを狙っている。ダブリエルを筆頭に1枚で多数のカードと交換できるカードをしっかりと採用し、そのプランを遂行できるようにしている。

 コントロールデッキには不相応に見えるかもしれない《漆黒軍の騎士》だが、このデッキでもしっかりと活躍してくれる。

 序盤に出して相手のクリーチャーを捌き、手札を落としながらこれで殴って、気が付いたらライフを含めたリソースが全部枯れている、という状況に追い込めたら最高だ。壁役にしつつ、接死を得るのを活かして相手の大物と相討ちさせても構わないし、ここに《稲妻の一撃》とか撃ってくれるとその分ライフが残るので十分に仕事をしている。リソース交換を繰り返し、お互い更地の状態で引き込めば、サイズアップ連打から瞬く間にゲームを終わらせてくれるだろう。

 コントロールデッキは盤面を掌握してから勝つまでの間にタイムラグがあると、逆転を許してしまいかねない。《漆黒軍の騎士》のような勝つまでに時間を要しないカードは素晴らしいのだ。

 《戦慄衆の将軍、リリアナ》や《血の取引者、ヴィリス》ら黒単ならではのヘビー級も、カードパワーが高くて使っていて実に楽しい。

 好きなカードを思いっきり使う、それがマジックにおいて一番大事なことではないだろうか。同じようなデッキをどこかの誰かが使っていることがわかって、そのスタイルを肯定されたように思う。これらのリストが黒単を使っている誰かに届くと嬉しいな。

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