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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
ジェスカイ・スーパーフレンズ(スタンダード)
『灯争大戦』、楽しんでるかな? このセットでフィーチャーされたプレインズウォーカーというカードは、生き延びさせることができれば五分や優位の状況がどんどんと勝利に近づいていく。特に数体並べた時の優越感ときたらこの上なしだ。そんなわけでプレインズウォーカーというカードタイプが誕生してからというもの、これを複数採用して戦場を制圧するデッキが作られ続けている。
それらの中でも特に、プレインズウォーカーのバリエーションに富んだデッキは「○○フレンズ」「○○スーパーフレンズ」などと呼ばれることがある。戦場にお友達をたくさん呼んでパーティーを楽しもうってわけだな。
『灯争大戦』では新たなお友達候補が36名+α登場したことにより、新時代のフレンズデッキも組まれるようになった。その中でも圧倒的な人気を誇るのは、白青赤の3色・ジェスカイと呼ばれるカラーリングのデッキだ!
1 《島》 4 《神聖なる泉》 4 《氷河の城砦》 4 《蒸気孔》 1 《硫黄の滝》 4 《聖なる鋳造所》 3 《断崖の避難所》 4 《次元間の標》 -土地(25)- 4 《迷い子、フブルスプ》 -クリーチャー(4)- |
2 《モックス・アンバー》 3 《呪文貫き》 2 《ショック》 2 《溶岩コイル》 3 《轟音のクラリオン》 4 《覆いを割く者、ナーセット》 4 《時を解す者、テフェリー》 2 《支配の片腕、ドビン》 2 《黒き剣のギデオン》 3 《謎めいた指導者、カズミナ》 4 《主無き者、サルカン》 -呪文(31)- |
2 《黎明をもたらす者ライラ》 1 《呪文貫き》 2 《ドビンの拒否権》 2 《溶岩コイル》 2 《アズカンタの探索》 2 《魔術遠眼鏡》 2 《牢獄領域》 1 《轟音のクラリオン》 1 《浄化の輝き》 -サイドボード(15)- |
プレインズウォーカー19体! 堂々たる「ジェスカイ・スーパーフレンズ」だ。
青と白のプレインズウォーカーたちを中心に採用しつつも赤を加えた3色になっているのは、このフレンズデッキにおける革新的な1枚《主無き者、サルカン》を用いるためだ。
このサルカンの何が革新的かって……他のプレインズウォーカーを攻撃手段に変換する点だ。フレンズデッキは優位になれば圧倒的に「気持ちがいい」のだが、即座に勝利できるわけではない。忠誠度能力を何度も使用して相手の行動を阻害したりしつつ、俗に奥義と呼ばれる大マイナス能力でジ・エンドと持っていきたいのだが、それゆえに時間がかかる。そのため、相手に反撃の余地を許してしまいかねないという弱点があった。
だが《主無き者、サルカン》はフレンズデッキの勝利のための速度を覆してしまった。彼の[+1]能力ですべてのプレインズウォーカーが4/4飛行のドラゴンとなる! 例えば3ターン目に3マナ、4ターン目に4マナのプレインズウォーカーを戦場に出していたとする。5ターン目に流れるようにサルカンに繋がれば、先行していた2人がいきなり8点ダメージを叩き込む。次のターンにはサルカン自身も攻撃に加わり12点、計20点でわずか6ターンでの勝利だ! フレンズデッキの気持ちよさの概念を大きく塗り替えることとなったのだ。
赤絡みの火力でクリーチャーを除去し《呪文貫き》で打ち消して……とコントロール要素を持ったデッキではあるが、勝利するターンはビートダウンなどと変わりがなくかなり攻撃的な存在でもあるのだ。
サルカンのおかげで、他のプレインズウォーカーたちは妨害能力最重視のチョイスで良くなったという点も嬉しい。
《時を解す者、テフェリー》でひとまず相手の打ち消しやこちらのターンでの除去呪文を封じて、サルカンやその他のフレンズの運用を安心して行えるようにしよう。
《覆いを割く者、ナーセット》で相手のドローを封じつつ、こちらはサルカンなどのカードを探しに行くのも重要な動きだ。
これら3マナ組を4枚投入し、サルカンも4枚ないし3枚は採用というのが固定で、後のメンバーはプレイヤーによって個性が出る部分となっている。
クリーチャーデッキ相手に耐性を高めるなら《支配の片腕、ドビン》、コントロール相手に攻める手段を増やすなら《黒き剣のギデオン》、ドビンと併せて相手が払うマナを増やして手数に差をつけるなら《謎めいた指導者、カズミナ》、戦場に出た時の安心感に変わりのない《ドミナリアの英雄、テフェリー》など、好きなカードを自分に合ったバランスで採用して楽しもう!
プレインズウォーカーが19枚も入っているので、《モックス・アンバー》からマナを得ることが期待できるのもポイント。使えるマナを多くしてサルカンの登場を1ターン早めるだけでも十分な脅威だ。
このカードをより安定したマナ加速として運用するために、2マナと軽い伝説のクリーチャー《迷い子、フブルスプ》が採用されているのも特徴。
プレインズウォーカーを護る盾にしつつ、戦場に出たときの1枚ドローでデッキを掘り進もうってわけだ。よく考えられてるよなぁ。
1 《島》 1 《山》 4 《蒸気孔》 4 《硫黄の滝》 4 《神聖なる泉》 3 《氷河の城砦》 4 《聖なる鋳造所》 2 《断崖の避難所》 2 《総動員地区》 -土地(25)- 1 《灯の分身》 -クリーチャー(1)- |
2 《モックス・アンバー》 4 《選択》 4 《ショック》 4 《稲妻の一撃》 2 《中略》 4 《覆いを割く者、ナーセット》 4 《崇高な工匠、サヒーリ》 4 《時を解す者、テフェリー》 1 《謎めいた指導者、カズミナ》 3 《主無き者、サルカン》 2 《ドミナリアの英雄、テフェリー》 -呪文(34)- |
4 《軍勢の戦親分》 3 《拘留代理人》 1 《精鋭護衛魔道士》 1 《呪文貫き》 2 《ドビンの拒否権》 4 《溶岩コイル》 -サイドボード(15)- |
一方でフブルスプを用いないリストも存在する。《選択》で土地なり除去なりフレンズなり、その都度必要なものによりアクセスしやすくなっている。
また、このリストでは《総動員地区》も光を放っている。
3/3警戒になる土地で、同型のプレインズウォーカー同士の睨み合いをより能動的に突破していけるようなっており、サルカン抜きでもライフを狙っていける。実際にプレイしてみると《崇高な工匠、サヒーリ》が生成する霊気装置とこの土地で殴って、《稲妻の一撃》を本体に撃ち込んで勝つというサルカン以外でも殴り勝てるパターンがあってプレイしていて楽しかった。MTGアリーナだと《総動員地区》から大歓声が聞こえるのも楽しさを後押し(笑)。
プレインズウォーカーがかける圧力というのは、どちらかというと真綿で締め上げるようなものが多かったのだが、サルカンは純粋な暴力という新たな側面を見せてくれた。妨害専門+サルカンのチームアップは今後もこのスタンダード環境で見られていくことだろう。バリエーションがどこまで広がっていくかが楽しみだ!
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