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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
バーン(モダン)
只今、マジックフェスト・横浜2019が終わったその翌日。今回はいつも以上にあっという間に過ぎ去った3日間だった……横浜という立地も手伝ってか、お客さんの数もいつも以上に多いなと感じた。
そしてその熱気たるや。今年の4月は春らしくなったと思ったら急に冷え込んだりでなんだかよくわからない気候が続いていたが、マジックフェストの3日間は皆の熱気がこちらにも伝わり、真夏のように汗をかいてしまったよ。
ゲーム的なアツさもグランプリ本戦ではムンムンだったようで、会場のあちこちで自身の、そして仲間の勝利に一喜一憂するプレイヤーの表情は熱量の高いものだった。これぞ祭典、これぞ競技マジック。良いよねマジックフェスト、グランプリ。熱い思いを胸に、大阪へと帰ってきたのだった。
今日はグランプリ・横浜2019で活躍した、アツさで勝負するデッキを紹介しよう!
3 《山》 2 《聖なる鋳造所》 2 《乾燥台地》 4 《血染めのぬかるみ》 4 《樹木茂る山麓》 4 《感動的な眺望所》 -土地(19)- 4 《ゴブリンの先達》 4 《僧院の速槍》 1 《渋面の溶岩使い》 4 《大歓楽の幻霊》 -クリーチャー(13)- |
4 《溶岩の撃ち込み》 4 《稲妻》 4 《ボロスの魔除け》 4 《焼尽の猛火》 2 《稲妻のらせん》 4 《裂け目の稲妻》 4 《批判家刺殺》 2 《舞台照らし》 -呪文(28)- |
3 《流刑への道》 4 《頭蓋割り》 2 《安らかなる眠り》 2 《石のような静寂》 1 《稲妻のらせん》 3 《摩耗 // 損耗》 -サイドボード(15)- |
その名の通り燃えるデッキ「バーン」だ。
赤が得意とするプレイヤーに直接ダメージを与えるインスタント&ソーサリー、通称火力をバシバシ撃ち込んで速やかに勝利することを狙ったアグレッシブなデッキだ。モダンの広いカードプールに存在する軽くてダメージ効率の良い呪文をズラリ取り揃えつつ、それだけでなく《ゴブリンの先達》などの1マナクリーチャーでの攻撃も狙っていく。
そのため、火力は時としてプレイヤーだけでなくクリーチャーに対して使用し、道をこじ開けることもある。火力を投げているだけで終わるイージーゲームもあれば、このように除去するか否かで大変迷うゲームもあり、このデッキで勝ちを積み重ねることは見た目以上に難しいとされている。何かするたびにどんどんと手札が減っていき、それをリカバリーする手段がないデッキだからね。
このリストでは、その手札が切れてガス欠になりやすい弱点を緩和するために《舞台照らし》が採用されているのが最大の特徴だ。
2枚追放したカードが両方とも火力だった場合、計6点ダメージを期待できる。そのほとんどが1マナで唱えたり待機させたりできるものなので、スタンダードのように「2マナと3マナのカードがめくれて片方しかプレイできなかった」なんて事態には陥りにくいのが嬉しい。クリーチャーがめくれた場合でも手数が増えて良し、最悪土地がめくれたとしても、無駄ドローをすっ飛ばせたとポジティブにとらえていこう。《舞台照らし》自体を1マナで唱える絢爛の条件も、バーンデッキなら余裕で達成できるってなもんだ。
同じ理由で《批判家刺殺》もソーサリーの《稲妻》として問題なく使用可能だ。手札切れを恐れずに、えぐり込むように撃つべし!
一口にバーンデッキと言っても、実は派閥がある。このリストは2マナ4点《ボロスの魔除け》と、仁義なきダメージの与え合いを3点回復で支える《稲妻のらせん》を運用するために白が足され、それによりサイドボードにも《流刑への道》《石のような静寂》といった白いカードを採用できるようになっている。
ここにさらに緑を加えるという手もある。エンチャント&アーティファクト対策として、破壊しつつ2点飛ばせる《破壊的な享楽》をサイドボードに採るというのは長きに渡って行われてきた戦術だ。最近ではこの枠に《燃えがら蔦》を採用する試みも見られる。先置きできて、《大歓楽の幻霊》と並べれば相手が軽い呪文を唱えるたびに計3点ダメージを与えるなど、なかなかにプレッシャーをかけてくれる。そういった動きをするコンボなどを相手にする時にはうってつけとも言えるので、未使用の方は一度使ってみても良いかもね。
豪快に見えて繊細な一面も持ちつつ、ここぞという時は相手を寄せ付けないスピードで畳みかけて勝利をもぎ取ってくれるのが「バーン」の魅力。こういうデッキは苦手で……という人も食わず嫌いせずに一度手に取って見ると、価値観が変わるかも? やり込んでいる達人が各地にいたりするので、上手い人にいろいろと教えてもらうとより好きになるかもね!
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