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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
ゴブリンギャング抗争:破砕団の兄弟で爆破しまくれ!(統率者戦)
先日予告したように、今日はある大物ゴブリン集団をピックアップしよう。
ラヴニカに住む、そいつらの名は「破砕団の兄弟」。ラヴニカにおいて、手ごろな値段で何でも爆破してくれる、過激なギャングだ。ギルドに属さないにも関わらず彼らの仕事は一流で、ラクドスなどは彼らに仕事を依頼することがあるという。あの手この手でラヴニカの闇に暗躍し、ボロスやアゾリウスでも組織の逮捕には至っていないと、ゴブリンにしては間抜けさはなくかなりのやり手なようだ。一時期ギデオンが身を寄せていたボロスに対し、その拠点を瓦礫の山にするとの脅迫文を送りつけたこともある。おふざけ要素のないゴブリンがこうも怖いのかと、多元宇宙の認識を改めさせられる存在だ。
この爆破のスペシャリストたちをカード化したものが《破砕団の兄弟》。
『統率者(2013年版)』に収録されている、黒赤緑の3色、伝説のゴブリンだ。その能力はそれぞれ3色のいずれかを含む3マナで起動し、対価を要求してくる。クリーチャー・アーティファクト・エンチャントを生け贄に捧げることで、他のプレイヤー全員にも同じものを生け贄に捧げさせる……すなわち、多人数戦であればこちらの生け贄1つに対し複数のパーマネントを同時に処理できる、なかなかにポテンシャルの高い1枚だ。
今日はこのカードを使って、統率者戦のデッキを考えてみよう!(ちなみに、前回はコチラ)
デッキの方向性
統率者戦のデッキにはテーマが必要だ。伝説のクリーチャーを1枚選んで、それに沿ったデッキを作るという特性上、何も考えずに1枚ずつカードを集めて99枚の束を作っても良い結果にはつながりにくいだろうし、何よりフォーマットの醍醐味を味わいにくい。
それぞれの伝説のクリーチャーの個性を活かせるデッキづくりを目指そう。破砕団は3種類のパーマネントを生け贄に捧げさせる能力を持つ。この能力は実にコントロール的だ。なので目指すは、相手に自由にパーマネントを展開させないコントロール・デッキ!
あとは、能力の起動に自らもパーマネントを生け贄に捧げなければならない点をうまく活かしたい。生け贄により誘発する能力を持ったカード、生け贄を常時供給できるカード……細かなシナジーを形成して、爆破することが自分にとってのメリット・相手にとっての大損害となるデッキ作りを目指していこう。
生け贄ボンバー!
まずは何度も能力を起動するために、使いまわしできる生け贄を集めてみよう。《不死身、スクイー》や《組み直しの骸骨》は、マナさえ支払えば墓地から戦場に戻して再利用できる。
同じクリーチャーなら、マナ不要で毎ターン供給してくれる《苦花》も相当に強い。
本体がエンチャントだし、ライフ損失が厳しい状況ではこれ自身を生け贄に捧げて処理もできる点がデッキと噛みあっている。
エンチャントといえば、墓地に落ちたら手札に帰ってくる《怨恨》を使わない手はないだろう。ただ打点と1マナという軽さよりも、統率者を護るという点では《マングースの血》を使うこともオススメしたい。
使いまわしのできるアーティファクトをどう用意するか。これはクリーチャーやエンチャントを重視しないデッキでもマナ・アーティファクトだけはしっかり採用する、ということが多い統率者戦では大事なことである。そこで、《タミヨウの日誌》などどうだろう。
アーティファクトを割りつくした後には手掛かり・トークンは手札を得る手段として使えば無駄にはならない。
より軽く、恒常性があって、兄弟の代役も務められる《巧妙な偶像破壊者、ダレッティ》はマストパーツと言って良いだろう。
何せ得られるのはアーティファクトでありクリーチャーでもあるトークンだ。状況次第でどちらにでも使えるトークンを生成できるのは素晴らしい。
そういう意味で、最強の便利カードと言えるのは《パーフォロスの槌》。
土地を生け贄に捧げることでアーティファクトでありエンチャントでもあるクリーチャー・トークンを作り出す、まさしくこのゴブリンギャングのために作られたと言っても過言ではない1枚だ。
《イシュ・サーの背骨》のように生け贄に捧げられることがプラスに働くパーマネント、《墓穴までの契約》《頭蓋骨絞め》《死の守り手、セックァー》などなどのクリーチャーなどが生け贄に捧げられることで誘発する能力を持ったカードなんかを入れることで……完成したリストがこれだ!
なんだかすごいことになっちゃったぞ。トークンや死亡することで美味しいクリーチャーを中心に、パーマネントを《破砕団の兄弟》で粉砕しながらコントロールしていくプランに加えて、せっかくなのでトークンでも勝てるように調整してみた。
《ゼンディカーの報復者》《カーの空奪い、プローシュ》などで得たトークンを《不死の援護者、ヤヘンニ》《臓物の予見者》《ゴブリンの砲撃》で生け贄に捧げまくって《クロールの死の僧侶、マジレク》なんかで自身のクリーチャーを強化して大ダメージ!
《アシュノッドの供犠台》《ファイレクシアの供犠台》で大量マナを得てドデカい《搭載歩行機械》を出撃させ、これも生け贄に捧げて出てきた飛行機械・トークンも全部喰らう→《ズーラポートの殺し屋》《血の芸術家》でライフを吸い尽くすコンボも仕込んでおいた!
また、兄弟爆破が毎ターンに1回だけは寂しいので《覚醒》《種子生まれの詩神》で各対戦相手のターンに毎回ボンバーしまくれるようにもしてあるが……これを決めると皆から共通の敵として認識されてしまうので、いざという時・あるいは全員束になってきても構わず焦土にしちゃえるくらいの時だけに使うようにしよう(笑)。
序盤は各プレイヤーからの依頼を受けて能力を起動し、恩を売るプレイに徹すると目立たずに盤面を作っていけるのではないだろうか。
年越しは皆で集まって統率者ライフを楽しんでほしいね。あったかくして遊べよ!
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