READING

戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

我が意をエターリ(統率者戦)

岩SHOW

 当コラムで久しぶりに統率者デッキを紹介しようということになった。統率者戦が公式フォーマットとなる前、Elder Dragon Highlanderと呼ばれていたころには仲間内で遊び倒していたものである。いろんなデッキを作ったなぁ……そんな懐かしい気持ちになりながら、今回はデッキを1つ構築してみることにした。

 皆も組みやすいように、スタンダードのセットから伝説のクリーチャーを選ぶのが良いかなと。そんな風に考えながら、ある日MTG Arenaの配信をしながら視聴者の皆に尋ねてみた。「統率者戦やってる人いたら、どんなデッキ使ってる?」と。そしたら「エターリで遊んでいます!」と良いレスポンスが。我が意を得たり、今日のデッキは《原初の嵐、エターリ》でいってみよう!

 まずはエターリの能力からおさらい。赤単色の6マナ6/6、戦闘に関するキーワード能力はなし。サイズは悪くないが回避能力を持っていないので、バリバリ強化して統率者による21点ダメージで勝つというのは主戦略にはならなさそうだ。

 エターリの本分は、攻撃時の誘発型能力にあり。攻撃すれば、自分と対戦相手の両方を含む各プレイヤーのライブラリーの一番上のカードを追放し、それらのカードをマナ・コストを支払わずに唱えることができる。1対1の通常の対戦でも、これで殴れば割とすごいことが起こる。それがプレイヤーが通常4名いる統率者戦なら……最大で4つのカードをプレイできてしまう可能性がある。統率者デッキに含まれているカードはコンボパーツやアドバンテージ獲得呪文など、派手な効果を持ったものが多い。それらをまとめていただいちゃおう! デッキコンセプトは「相手のカードで美味しく勝利」これで決まりだ!

 エターリデッキを作る上で大事なことは、エターリに速攻を与えること。対戦相手が3人もいる中でエターリを出すだけでGoしちゃうと、さすがに除去されてしまって攻撃できずじまいに終わってしまうだろう。だから速攻をつけてやり、出すことさえできれば殴って即アドバンテージを得られるようにしてやろう。

 統率者戦で定番の装備品《稲妻のすね当て》《速足のブーツ》は、速攻を与えるのみでなく除去耐性も与えてくれる、必須パーツだ。

 これら装備品以外にも、赤には速攻を与えるカードがいくらでもある。シンプルながら全体速攻付与が嬉しい《熱情》《パーフォロスの槌》を置いて、エターリ降臨のプレッシャーを高めていきたい。

 クリーチャー陣にも速攻付与カードはあるぞ、《憤怒》を《信仰無き物あさり》や《安堵の再会》で捨てたり、《発生器の召使い》でマナ加速しつつ走らせたり。恐竜なことを活かして《オテペクの猟匠》も使っていこう。

 《隠れしウラブラスク》は相手のクリーチャーがタップインするので、ブロッカーがいない状況で悠々と殴ったり変なコンボを防いだりと攻防一体だ。

 せっかくの統率者戦なのだから専用カードも使おう、《血誓いの使用人》! これでエターリは速攻を持った8/8で、戦闘面でも十分な怪物となるぞ。

 これら速攻付与カードは単体のカードパワーはほとんどなく、エターリと組み合わせてナンボ。そんなカードをデッキに入れると不安もあるかもしれないが、大丈夫。強いカードはエターリの能力で相手からいただきゃ良いんだ! カードの枠が足りなければ《炎族の村》《ハンウィアーの要塞》と土地で速攻を与えるのを優先するのもイイネ。

 とはいえ自分でも当たりカードはいくらかは用意したいところ。エターリの能力でめくって嬉しいものってなんだろうか。真っ先に浮かぶのは、赤特有の「もう1回!」と戦闘フェイズを増やす呪文群。《連続突撃》を始めとする、クリーチャーをアンタップして追加の戦闘フェイズを得る呪文やクリーチャーをどっさり投入しよう。やりすぎくらいがちょうどいい。

 これらがうまくループして、わけのわからない量のカードをいただきながら対戦相手を踏み潰す……それを目指して貪欲になってこそのエターリデッキだろう。躊躇せずいこう!

 また、戦闘フェイズを増やす以外にもエターリの能力を複数回誘発させる技はある。《ストリオン共鳴体》で誘発型能力をコピーしちゃうとか、《多勢の兜》でエターリそのものをコピーしちゃうとかね。《多勢の兜》は戦闘フェイズ追加役の《戦闘の祝賀者》とのコンボも狙えて素晴らしい!

 これらのやりたいことを叶えるためのマナサポートなんかを突っ込んで、完成したリストがこれだ!

岩SHOW - 「我が意をエターリ」(統率者:原初の嵐、エターリ)
統率者戦 (2018年10月)[MO] [ARENA]
1 《原初の嵐、エターリ
-統率者(1)-

28 《
1 《溶鉄の尖峰、ヴァラクート
1 《炎族の村
1 《古えの墳墓
1 《邪神の寺院
1 《山賊の頭の間
1 《ハンウィアーの要塞
1 《無限地帯
-土地(35)-

1 《凶兆艦隊の向こう見ず
1 《発生器の召使い
1 《オテペクの猟匠
1 《戦闘の祝賀者
1 《ハンウィアー守備隊
1 《月の大魔術師
1 《輪の大魔術師
1 《憤怒
1 《血誓いの使用人
1 《真面目な身代わり
1 《ケルドの火弾兵
1 《鏡割りのキキジキ
1 《永遠衆、ネヘブ
1 《隠れしウラブラスク
1 《士気溢れる徴集兵
1 《ヘルカイトの突撃者
1 《ヘルカイトの暴君
1 《玉座の災い魔
1 《絶え間ない飢餓、ウラモグ
1 《無限に廻るもの、ウラモグ
1 《約束された終末、エムラクール
-クリーチャー(21)-
1 《魔力の墓所
1 《信仰無き物あさり
1 《魔力の櫃
1 《師範の占い独楽
1 《太陽の指輪
1 《汚損破
1 《安堵の再会
1 《緋色のダイアモンド
1 《厳かなモノリス
1 《稲妻のすね当て
1 《精神石
1 《ルビーの大メダル
1 《ストリオン共鳴体
1 《速足のブーツ
1 《追い討ち
1 《混沌のねじれ
1 《熱情
1 《パーフォロスの槌
1 《煮えたぎる歌
1 《Wheel of Fortune
1 《灰からの再興
1 《Gauntlet of Might
1 《連続突撃
1 《破滅
1 《今を生きる
1 《締め付け
1 《スランの発電機
1 《野生の跳ね返り
1 《破滅の刻
1 《マナ噴出
1 《魂の再鍛
1 《凶暴な打撃
1 《作戦盗用
1 《世界大戦
1 《群衆の掟
1 《太陽鳥の祈祷
1 《燎原の火
1 《破壊的な力
1 《壊滅
1 《大群の怒り
1 《滅殺の命令
1 《爆裂 // 破綻
1 《多勢の兜
-呪文(43)-

 赤らしく土地やクリーチャーを大量に焼き払うリセット呪文を採用したり、大当たりとしてのエルドラージを採用してみた。プレイングはエターリ目指して一直線! 迷わず殴れよ、殴ればわかるさ。古くて手に入れにくいカードがあれば、最近の適当なカードと交換しても問題ない。強いカードはエターリが相手のトップからもたらしてくれると信じよう。

 しかし計100枚のデッキリストを考えるのは大変だ(笑)。あまり頻繁にはできないかもしれないが、時折こういう企画をやってみるのは面白いかもしれない。多人数でワイワイ盛り上がれる統率者戦、君もデッキを組んで遊んでみよう!

  • この記事をシェアする

RANKING

NEWEST

CATEGORY

BACK NUMBER

サイト内検索