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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:グリクシス・ソプター・コントロール(モダン)
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:グリクシス・ソプター・コントロール(モダン)
by 岩SHOW
モダンというフォーマットを広大な実験場に例えるプレイヤーもいる。スタンダードともレガシーとも異なるこの環境は、多種多様なデッキが活躍するように調整が施されている。そもそもフォーマットが創設されたタイミングで、支配的な強さを見せかねないカードは禁止カードに指定されていた。そこから環境が進むにつれ、多くのデッキが生まれたことで「これを野に放っても問題ないだろう」と判断されたカード達はシーズンの節目ごとに解禁されていった。
《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》《苦花》《ゴルガリの墓トロール》......いずれも制定時には危険視されたものの、解禁されて現在活躍するカードだ。そして2016年、新たに2枚のカードが解禁された。それらもそれぞれにモダンに居場所を見つけ、大暴れはせずともしっかりと活躍しているというのが現状だ。ひとまず、実験成功といったところ? 本日は解禁されたカードの1つ《弱者の剣》にフィーチャーしたデッキをご紹介!
2 《島》 1 《沼》 1 《山》 1 《湿った墓》 2 《蒸気孔》 1 《血の墓所》 4 《血染めのぬかるみ》 4 《汚染された三角州》 2 《硫黄の滝》 3 《ダークスティールの城塞》 2 《アカデミーの廃墟》 -土地(23)- 4 《瞬唱の魔道士》 2 《ピア・ナラーとキラン・ナラー》 -クリーチャー(6)- |
4 《稲妻》 2 《コジレックの審問》 2 《虚無の呪文爆弾》 2 《呪文嵌め》 4 《飛行機械の鋳造所》 3 《マナ漏出》 2 《弱者の剣》 2 《終止》 1 《交錯の混乱》 4 《コラガンの命令》 4 《知識の渇望》 1 《謎めいた命令》 -呪文(31)- |
3 《イゼットの静電術師》 2 《払拭》 2 《強迫》 1 《汚損破》 2 《否認》 2 《飢えへの貢ぎ物》 3 《塵への崩壊》 -サイドボード(15)- |
ここ1~2年のモダンではホットな存在であるグリクシス(青黒赤)カラーのコントロールデッキ。2015年に《コラガンの命令》を手に入れたことにより、このカードの「あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それをあなたの手札に戻す。」というモードで《瞬唱の魔道士》を回収しつつ、もう1つのモードで手札やクリーチャーやアーティファクトを攻めつつ、《瞬唱の魔道士》でこれを再利用して......という動きでバキバキにアドバンテージを得るという動きが強烈で、それを軸に据えつつ《黄金牙、タシグル》《ゲトの裏切り者、カリタス》といったナイスフィニッシャーで勝利するデッキが流行。今でも多くのトーナメントにて使用されている。
今日紹介するデッキもこのグリクシス流派の奥義・瞬唱コラガンをコントロール要素の軸にはしているが、勝ち手段が先に述べた解禁されし1枚《弱者の剣》を用いたものとなっている。
この装備品、単体ではただ+1/+2修整を与えるのみのカードではあるが......これが墓地にある状態で1/1のクリーチャーが戦場に出てくると、このカードを墓地から戦場に戻してそのクリーチャーに装備させてもよい。この誘発型能力を利用して、
- この剣を《飛行機械の鋳造所》の起動型能力のコストとして生け贄に捧げる
- →剣が墓地にある状況で1/1の飛行機械トークンが出てくるので剣が戦場に戻る
- →これを再度生け贄に、またトークンが出てくる......
という過程を繰り返すことで、マナのある限り1/1飛行クリーチャーを出すのとライフを1点回復することを行うことができる。
6マナあれば6体出して6点回復、こんなことになったらもうバーンやビートダウンといったライフを攻めるデッキに勝ち目はなくなる。コントロール相手にも次々に湧いてくるトークンが勝負を決めてくれることだろう。というわけで非常に強力なこの2枚のコンボによる飛行機械(ソプター)増産を勝ち手段に据えたこのデッキの名は「グリクシス・ソプター・コントロール」。もしかしたら今後このカラーの定番デッキとなってモダンに定着するかもしれないので、覚えておいて損はなし。
《稲妻》《呪文嵌め》《終止》《マナ漏出》......採用されているカードはこのカラーリングでは一般的なもので構成されており、特殊な使い方を要求されるものではないので初心者にも扱いやすいデッキだろう。
ポイントは《知識の渇望》か。これはアーティファクトの枚数が少ないデッキで採用されることがまずない呪文だが、《弱者の剣》《飛行機械の鋳造所》のコンボパーツの他に《虚無の呪文爆弾》《ダークスティールの城塞》を採用しているので、3マナで手札を増やせるインスタントとして十分に機能してくれることだろう。コンボパーツである《弱者の剣》は序盤には全く役に立たないので、このカードでさっさと有用なカードと入れ替えてしまおう。後に上記のアーティファクトを生け贄にして飛行機械を出すことで、墓地から戦場に引っ張り出すことが可能だからだ。
このデッキでシブい活躍を見せるのが《交錯の混乱》。コンボパーツ2種はどちらも2マナなので、このカードの「変成」能力でサーチしてくることが可能だ。この2枚のみでなく、《終止》や《瞬唱の魔道士》などにチェンジして難局を乗り切ることをサポートしてくれたりもするし、それが本来持つ打ち消し呪文として使用してもよし。モダンならではの変幻自在な戦略でゲームをコントロールしよう! 使う際には、飛行機械・トークンをたくさん用意するのを忘れずにね!
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