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ガフ提督の「ためになる」今日の1枚

今日の1枚:渦まく知識

浅原 晃

 今日は1887年3月25日に日本で家庭用の配電が始まったことによる「電気記念日」となっておる。そこで、今日の1枚はレガシー環境を語る上で外せない、超強力なドロー呪文《渦まく知識》を紹介していくぞい。

 《渦まく知識》はその使い方次第でプレイヤーの強さが分かると言われておるカードじゃ。書いてある効果を額面通りに解釈すれば手札も増えんし、いずれ引くカードを先取りできるだけに見えるじゃろ? ただし、これは、普通に使った場合なのじゃな。《渦まく知識》の優れた点は手札の質の向上にあるのじゃ。3枚引いて、すべての手札から2枚を戻せるのじゃから、不要なカードをデッキに戻せれば、一時的に手札の質をぐっと上げられるのじゃな。

 ただし、問題があって、それは戻した不要なカードを次に引かなくてはならない点じゃ。じゃが、レガシーでは《溢れかえる岸辺》のようにデッキを簡単にシャッフルできるカードがあるため、不要なカードをシャッフルによってデッキの中へと送って、その欠点を無かったことにしてしまえるのじゃな。分かったじゃろうか、《渦まく知識》は使える時に使うカードというよりも、不要な手札があったり、《秘密を掘り下げる者》などの相性の良いクリーチャーがおったりと、額面以上のパフォーマンスが発揮できる時に使いたいカードなのじゃ。だから、プレイヤーの理解度が試されるし、うまく使えた時のグルーヴ感(高揚感)も格別なんじゃ。

 おっと、なぜ? 電気記念日に《渦まく知識》かって? ふぉっふぉっふぉ、実はこの《渦まく知識》のイラストは電気と関連があってのう、最初の『アイスエイジ』版では脳に電気が走ったイラストが使われておるじゃろう? これは、「ブレインストーム」というアメリカの映画で脳に刺激を与えて知覚伝達を発達させる実験を元ネタにしたらしいのじゃな。じゃから、本来のブレインストームの言葉の意味とは違ったイラストになっておるのじゃ。ふぉっふぉっふぉ、じゃから、わしが翻訳しておったら、電気とこのカードのグルーヴ感を合わせて「電気グルーヴ」とでもしたかもしれんのう。

 ちなみに余談じゃが、マジックは非常に中毒性が高いのじゃ。危ないコトに手を出すよりは、《渦まく知識》とデッキシャッフルをキメて落ち着くほうが良いかもしれんぞ。

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