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高橋優太の「このフォーマットを極めろ!」
第22回:「名古屋を100倍楽しむ」ブロック構築特集 その3?青白・赤黒・そして白単
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高橋優太の「このフォーマットを極めろ!」
2011.06.10
第22回:「名古屋を100倍楽しむ」ブロック構築特集 その3~青白・赤黒・そして白単
今週も、引き続きミラディンの傷跡ブロック構築特集をお送りします。
他のデッキタイプについては、先週までの記事もご参照ください。
青白コントロール
10 《島》 10 《平地》 4 《金属海の沿岸》 2 《ファイレクシアの核》 -土地(26)- 4 《聖別されたスフィンクス》 2 《太陽破の天使》 -クリーチャー(6)- |
2 《鋼の妨害》 3 《マイコシンスの水源》 3 《胆液の水源》 3 《神への捧げ物》 2 《分散》 2 《四肢切断》 4 《冷静な反論》 2 《決断の手綱》 4 《エルズペス・ティレル》 1 《滞留者ヴェンセール》 2 《解放された者、カーン》 -呪文(28)- |
4 《刃砦の英雄》 4 《骨髄の破片》 4 《存在の破棄》 1 《決断の手綱》 1 《青の太陽の頂点》 1 《滞留者ヴェンセール》 -サイドボード(15)- |
相手のクリーチャーを全体除去で流しながら、悠々とフィニッシャーをプレイ、残りの呪文はカウンター。そんなデッキを好むプレイヤーも少なくないはず。
コントロール好きプレイヤーのためのデッキが、この青白コントロール。
コントロールデッキを組むときに必要な要素として、
- 全体除去
- フィニッシャーの強さ
- 枚数を増やすカード
などが挙げられます。
今回のミラディンの傷跡ブロック構築は、1が《金屑の嵐》《黒の太陽の頂点》、2は《聖別されたスフィンクス》《ワームとぐろエンジン》などで十分事足りているのですが、どうしてもネックになるのが3です。
《青の太陽の頂点》は重過ぎますし、ドロースペルと呼べるのはせいぜい《テゼレットの計略》くらいです。その《テゼレットの計略》もビートダウンが多い環境だとペイライフがきつく、4マナキャストは重い。《精神を刻む者、ジェイス》という便利すぎるドロースペルに慣れてしまったせいで、ブロック構築をやるほどいかに「手札を増やす」のが難しいかということに気づかされます。
そんな中、コントロールスキーが見つけ出したアドバンテージは《マイコシンスの水源》《胆液の水源》。《マイコシンスの水源》は2色デッキの弱点であるマナベースを補強してくれますし、《ファイレクシアの核》と組み合わせてリソースを増やすこともできます。
アーティファクトが「破壊できて当たり前」の環境で「壊されて嬉しい」アーティファクトしか入っていないので、相手のアーティファクト破壊を完全に無視できるのもメリット。
直接手札を増やす《精神を刻む者、ジェイス》のようなものこそいないものの、行動範囲を増やし、アドバンテージをもたらすプレインズウォーカーはコントロールデッキでは必要不可欠。
《エルズペス・ティレル》は対赤単戦は《カルドーサのフェニックス》や火力に弱いものの、コントロールにも白単にも強いカード。序盤をさばいた後に-5の《ネビニラルの円盤》能力で一掃するのが、対白単の勝ちパターンですね。
《解放された者、カーン》はその高い忠誠値と能力により、均衡した場ではすぐに勝利をもたらします。
そして青をやる理由ともいえるのが《聖別されたスフィンクス》。
環境の前提として「白単が強い」というのがあるので、それに対して効きにくい《喉首狙い》はメインから採用しづらく、カード1枚で対処できるのは《内にいる獣》くらい。生き残ったらゲームに勝ちなのはもちろん、《四肢切断》《赤の太陽の頂点》など1枚のカードでは除去が困難なことも含めて、強力なクリーチャーです。
赤黒コントロール
12 《山》 9 《沼》 4 《黒割れの崖》 -土地(25)- 4 《ファイレクシアの憤怒鬼》 4 《オキシダの屑鉄溶かし》 3 《皮裂き》 4 《カルドーサのフェニックス》 2 《ワームとぐろエンジン》 -クリーチャー(17)- |
3 《感電破》 2 《粉砕》 1 《闇の掌握》 2 《四肢切断》 2 《金屑の嵐》 3 《赤の太陽の頂点》 2 《黒の太陽の頂点》 3 《槌のコス》 -呪文(18)- |
1 《大霊堂の王、ゲス》 1 《蔵製錬のドラゴン》 4 《蔑み》 1 《感電破》 1 《粉砕》 1 《四肢切断》 2 《転倒の磁石》 2 《核への投入》 2 《攻撃的な行動》 -サイドボード(15)- |
そしてもう一つ、クリーチャーでのボードコントロールに特化しているのがこの赤黒コントロール。
「3.枚数を増やすカード」の部分を、《ファイレクシアの憤怒鬼》《皮裂き》《オキシダの屑鉄溶かし》といった「戦場に出たとき○○」のクリーチャーを使うことでアドバンテージを取っていく構成です。
赤黒という色が除去が得意なこともあり、これでもかというほど除去盛りだくさんの構成になっていますね。そこに環境で最も強いプレインズウォーカー《槌のコス》を加えた形になっています。
こういう除去コンはクリーチャーデッキには強いものの、上記の青白のような相手には除去が腐りやすい弱点があり、《槌のコス》が通るか次第です。クリーチャーデッキの占める割合が大きい環境なら、こういう除去コンもアリですね。
白単
10 《平地》 4 《金属海の沿岸》 4 《墨蛾の生息地》 -土地(18)- 4 《メムナイト》 4 《信号の邪魔者》 3 《きらめく鷹》 4 《大霊堂のスカージ》 3 《レオニンの遺物囲い》 4 《脊柱の飛行機械》 2 《刃の接合者》 -クリーチャー(24)- |
3 《オパールのモックス》 4 《きらめく鷹の偶像》 4 《急送》 3 《四肢切断》 4 《鍛えられた鋼》 -呪文(18)- |
1 《レオニンの遺物囲い》 4 《ミラディンの十字軍》 3 《不退転の大天使》 2 《刃砦の英雄》 3 《存在の破棄》 2 《忠実な軍勢の祭殿》 -サイドボード(15)- |
13 《平地》 4 《金属海の沿岸》 4 《墨蛾の生息地》 -土地(21)- 4 《メムナイト》 4 《信号の邪魔者》 4 《大霊堂のスカージ》 4 《レオニンの遺物囲い》 3 《脊柱の飛行機械》 3 《刃砦の英雄》 -クリーチャー(22)- |
2 《オパールのモックス》 4 《きらめく鷹の偶像》 3 《キマイラ的大群》 4 《急送》 4 《鍛えられた鋼》 -呪文(17)- |
4 《ミラディンの十字軍》 4 《存在の破棄》 4 《四肢切断》 3 《倒れし者の記憶》 -サイドボード(15)- |
そして今回大本命なのが白単《鍛えられた鋼》。「Decks of the Week」(リンク先は英語)を見ても、4-0しているデッキの半分くらいは白単です。
やはり他の追随を許さないほどのブン回りが存在するというのは大きな武器であり、2ターン目《鍛えられた鋼》という回りは、いくら対策してもその上から殴り勝つだけの力がありますからね。
前々回も紹介したデッキが、時間が経つにつれレシピも洗練されていきました。《磁器の軍団兵》よりも回避能力を優先して《脊柱の飛行機械》を採用するようになり、それに伴って後半ライフを払わずに出せるように《金属海の沿岸》が入っていますね。
確定除去として機能する《急送》や《四肢切断》など、除去も多くとられるようになっています。
《鍛えられた鋼》を引けなかったとき弱い回りになりやすく、さばかれやすいことがこのデッキの難点でしたが、JRobbins55さんのように多めに《刃砦の英雄》を取る工夫もできますし、相手の除去が多くなるであろうサイド後は《ミラディンの十字軍》《倒れし者の記憶》などで後半も粘り強く戦うことが可能になっています。
速攻・除去・後半戦と、見た目以上に骨太なデッキですね。単色ゆえのマリガンの少なさも、デッキの安定性に繋がっています。本戦でも一定数いることが予想されます。
この記事が掲載されるころには、プロツアーは既に始まっているでしょう。コントロールに強いデッキ、ビートダウンに強いデッキ、果たしてどれを選択すべきか。
自分の「答え合わせ」は果たして正解になるのだろうか、今から楽しみです。皆さんもカバレージを見ながら、「正解」デッキはどれなのか探し出してみてください。ブロック構築は、次期スタンダードのアイディアの元にもなりますよ!
では、また来週。
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