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『ゼンディカーの夜明け』チャンピオンシップ
『ゼンディカーの夜明け』チャンピオンシップ 2日目の注目の出来事
2020年12月5日
(編訳注:埋め込み動画は英語実況のものです。)
184名のプレイヤーが『ゼンディカーの夜明け』チャンピオンシップに参加し、2日目となる土曜日には約半数が進出した。そしてスタンダードとヒストリックで均等に分けられた8回戦の戦いにより、トップ8が決定した。勝ち残った競技者たちは再び日曜日に現れ、ダブル・エリミネーション方式のトップ8ラウンドを戦い続けて新たな王者としての名を受けるのだ。
ここまでの道のりを見逃している方のために、この日あった出来事をお伝えしよう。
トップ8決定
トップ8への競争は激しいものになった。トーナメントで生き残るためにプレイヤーたちは戦い続け、午後の対戦全てで一進一退の勝負が繰り広げられることとなった。2006年に17歳の若さでプロツアー優勝を経験しており、この最高の舞台に舞い戻ってきたヤン=モーリッツ・メルケル/Jan-Moritz Merkelがトップ8の座を最初に確保し、すぐにスタープレイヤーたちが続けて加わっていった。
トップ8による日曜日の戦いはヒストリックで行われ、次のような形で進行する。
トップ8プレイヤーのプロフィールは、ヒストリックとスタンダードのデッキリスト付きでここから確認できる。
トップ8に至るまでの試合には極めて強いプレッシャーがかかる。小さな判断すべてが結果にかかわり、影響が拡大されていくからだ。スタンダードのフォーマットでは多種多様なデッキが競い合うこととなったが、結果として環境をより広く知り尽くしたものが報われる週末となった。現役の有力選手や元王者で埋め尽くされたトップ8となったのも当然のことと言えよう。
How it started vs how it's going, @jmmtgo edition.
— Magic Esports (@MagicEsports) December 6, 2020
Congrats to the first member of our @ZNRChamps Top 8! pic.twitter.com/HjdZhKFPVc
「始まりと今」 @jmmtgo 版。
#ZNRChamps トップ8一番乗り、おめでとうございます!
完全なる独走態勢というわけではなかったものの、オータム・バーチェット/Autumn Burchettは初日全勝を活かしてトップ8確定にまでこぎつけた。最近のスタンダード・シーズンで彼女以上にスタンダードで活躍したプレイヤーはほとんどいないだろう。グルールの最後の砦はこの週末、《エンバレスの宝剣》と自身の完璧な判断力を信じることでその期待に応え、結果バーチェットは2回連続の上位入賞を果たしたのだ。
I Top 8'd #ZNRChamps!
— Autumn Burchett (@AutumnLilyMTG) December 6, 2020
Top 8'ing this and the Grand Finals back-to-back is sooo absurd!
aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa
#ZNRChamps のトップ8になりました!
これとグランドファイナルと続けてトップ8だなんてとーんでもない!
あああああああああああああああああああああああああ
しかしこの1年での活躍と言えば、殿堂顕彰者のガブリエル・ナシフ/Gabriel Nassifほど成功した者はいないだろう。彼は記録への挑戦を続け、15回目の上位入賞という驚くべき結果を残した――その成績に並び立つのは歴代トップ2のパウロ・ヴィター・ダモ・ダ・ロサ/Paulo Vitor Damo da Rosaとジョン・フィンケル/Jon Finkelだけだ。
トップ8入賞を懸けた第15回戦では配信にこのフランス人の有名な黄色の帽子が登場し、不利だと思われていたオンドレイ・ストラスキー/Ondřej Stráskýを下してみせた。
しかしトップ8はこれら有名人以外も見どころだ。何名かのチャレンジャーが初めてのトップ8入賞を果たした。ブラッドレイ・バークレイ/Bradley Barclayは地元のマジック・コミュニティの友人たちにスコットランドの夜遅くになるまで起きていてもらい、彼が初のトップ8入賞を決めるところを見届けてもらったそうだ。またライバルズ・リーグのメンバーであるルカ・マーニ/Luca Magniは、リーグ加入後の大型トーナメント初参加を自身初となるトップ8入賞で飾り付けて祝した。
After losing to Autumn's Gruul, I wasn't very happy to get paired against @sickofit on a very similar decklist, but... Zareth showed up twice at the right time and gave me the win!!! SEE YOU TOMORROW IN THE TOP8!!!#ZNRChamps
— Luca Magni (@LordofIronforge) December 6, 2020
ルカ・マーニ:
@AutumnLilyMTG に負けて10勝4敗。次の最終戦もまた重要な対戦だ、今度はうまくいくか見ていてくれ #ZNRChampsルカ・マーニ:
オータムのグルールに負けた後、とても良く似たリストの @sickofit との対戦になったのはついてなかった、が……ザレスが2度も最高のタイミングで登場してくれて勝たせてくれた!!! 明日のトップ8戦で会おう!!! #ZNRChamps
魔法のような1年が過ぎ、そして歴史的瞬間に立ち会えるであろう『ゼンディカーの夜明け』トップ8が引き続き行われる。
We can't get enough of these players who can't get enough of winning!@AutumnLilyMTG has been killing it this year: #ZNRChamps: 10-2
— Magic Esports (@MagicEsports) December 6, 2020
MPL League Play: 14th
2020 Grand Finals: Top 8
Mythic Invitational: 8-6
PT Finals: Top 16
PT Brussels: 10-5
Magic World Championship XXVI: 8th
私たちは勝利に夢中なこのプレイヤーたちに夢中です!
@AutumnLilyMTG の今年の戦果:
- #ZNRChamps :10勝2敗
- MPLリーグ戦:14位
- 2020グランドファイナル:トップ8
- ミシックインビテーショナル:8勝6敗
- プレイヤーズツアーファイナル:トップ16
- プレイヤーズツアー・ブリュッセル:10勝5敗
- マジック:ザ・ギャザリング世界選手権2019:8位
ヒストリックの水面下
《自然の怒りのタイタン、ウーロ》と《鎮まらぬ大地、ヤシャーン》が目立つかもしれないが、もう少し深く掘り下げてみるとヒストリックには多くのものがある。この週末は(部族のことではない)ローグ・デッキで成功したプレイヤーが多かったこともあり、このフォーマットはあっという間にファンのお気に入りとなった。
それらの興味深いデッキのいくつかには伝説が関わっていた。殿堂顕彰者のカイ・ブッディ/Kai Buddeは、プロツアーとプレイヤーズツアーの王者ヨエル・ラーション/Joel Larssonと協力し、無色のランプ・デッキとウーロを組み合わせたデッキで参戦したのだ。それは可能性を紡ぎあげた怪物であり、しかし新たに登場したこのコンボデッキですら今週末に公の場で名を上げた新たなアーキタイプ群の1つにすぎなかった。
1 《森》 4 《繁殖池》 4 《植物の聖域》 4 《花盛りの湿地》 3 《湿った墓》 3 《清水の小道》 -土地(19)- 4 《ラノワールのエルフ》 4 《眷者の神童、キナン》 4 《湖に潜む者、エムリー》 3 《自然の怒りのタイタン、ウーロ》 -クリーチャー(15)- |
4 《モックス・アンバー》 4 《彩色の宝球》 2 《致命的な一押し》 4 《精神石》 1 《予言のプリズム》 2 《バーラ・ゲドの復活》 4 《パラドックス装置》 3 《伝承の収集者、タミヨウ》 2 《神秘を操る者、ジェイス》 -呪文(26)- |
1 《上天の呪文爆弾》 2 《儀礼的拒否》 1 《致命的な一押し》 3 《霊気の疾風》 2 《否認》 3 《大渦の脈動》 2 《領事の旗艦、スカイソブリン》 1 《ゴルガリの女王、ヴラスカ》 -サイドボード(15)- |
Looking to play something out of the ordinary in Historic?
— Magic Esports (@MagicEsports) December 5, 2020
Here are some spicy picks from the #ZNRChamps, all buckled up and ready for a spin!
(Thread)
ヒストリックで普通とは違う何かをプレイしたいですか?
以下に #ZNRChamps で登場した刺激的な選択肢をご紹介します。シートベルトをしっかり締めて衝撃に備えてください!
(次ツイートに続く)
別のコンボもまた今週末に視聴者の心をとらえた。そこには猫も含まれている。ライバルズ・リーグのメンバー、グジェゴジェ・コワルスキ/Grzegorz Kowalskiによる《九つの命》デッキ――いや、それを一緒に並べることでその場でゲームを終わらせられる《厳粛》コンボデッキ――は、十分な戦力を備えた強力な盤面を対戦相手が作り上げていたとしても関係ない。コワルスキは2日目に残れなかったが、彼のヒストリックでの好成績は《九つの命》の名をあげることになった。
12 《平地》 4 《アーデンベイル城》 3 《廃墟の地》 2 《オラーズカの拱門》 2 《爆発域》 -土地(23)- -クリーチャー(0)- |
2 《墓掘りの檻》 4 《守護像》 4 《精神石》 1 《希望の夜明け》 1 《安らかなる眠り》 4 《牧歌的な教示者》 4 《九つの命》 4 《厳粛》 4 《神の怒り》 1 《ギデオンの介入》 1 《イクサランの束縛》 2 《不滅の太陽》 4 《エメリアの呼び声》 1 《圧倒的輝き》 -呪文(37)- |
1 《孤児護り、カヒーラ》 -相棒(1)- 3 《領事の権限》 3 《不可解な終焉》 2 《魔術遠眼鏡》 1 《安らかなる眠り》 1 《ヘリオッドの介入》 1 《ギデオンの介入》 1 《神聖の力線》 1 《残骸の漂着》 1 《不滅の太陽》 -サイドボード(14)- |
リーグ・レースは続く
『ゼンディカーの夜明け』チャンピオンシップ開始時点では、殿堂顕彰者のルイス・スコット=ヴァーガス/Luis Scott-Vargasがライバルズ・リーグ序盤のシーズンポイント・レースを先導し、そのすぐ後ろにマット・スパーリング/Matt Sperlingがつけていた。この2名は長年にわたって競い合ってきたので、今シーズンのこの序盤の段階――ポストシーズンまでの道のりは長い――であっても多くの冗談が交わされてきた。
I am greatly enjoying this aspect of the race, and since I don’t anticipate losing a bunch I hope you keep winning too
— Luis Scott-Vargas (@lsv) December 6, 2020
マット・スパーリング:
追いついた俺を誇りに思うってことだよねルイス・スコット=ヴァーガス:
レースのこういうところを大いに楽しんでるし、負けるつもりもないからね。君が勝ち続けられるよう応援してるよ
スパーリングは10勝5敗で終了し、一方スコット・ヴァーガスは9勝6敗で終えた。私たちは今シーズンの残りも、この2人の応酬を追うことになるだろう。一緒についてくるであろうブリトーの話題とともに。
マジック・プロリーグのレースは、パウロ・ヴィター・ダモ・ダ・ロサとこのトーナメントで最も多くのポイントを獲得したガブリエル・ナシフが順位を上げ、次に行われる来年1月のリーグ・ウィークエンドに向けてのポイント・レースで先行した。
先を見据えて
15回戦の戦いが終わり、このトーナメントは新たな局面を迎える――トップ8に残ったプレイヤーが日曜の朝に再び登場してダブル・エリミネーション方式のトップ8・ラウンドに挑み、王者が生まれるのだ。
12月6日の日曜日、太平洋標準時間の午前9時からtwitch.tv/magicで行われる『ゼンディカーの夜明け』チャンピオンシップのトップ8生放送で、ヒストリックの歴史が再び生まれるところを視聴しよう。
(Tr. Yuusuke "kuin" Miwa)
RESULTS 本大会の対戦結果・順位
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