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ワールド・マジック・カップ2018

戦略記事

ワールド・マジック・カップ2018でのスタンダード注目デッキ6選

Frank Karsten
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2018年12月15日

 

 ワールド・マジック・カップ2018でのチーム共同構築スタンダードでは、メタゲーム・ブレイクダウンで見てきたように「ゴルガリ・ミッドレンジ」や「セレズニア・トークン」、そして「ジェスカイ・コントロール」が多く見られた。しかし、他の誰もが選ばなかったようなデッキを持ち込んだプレイヤーが6人いた。さあ、彼らが選択したユニークなデッキを見ていこう。

ベルギー代表 ― 「クロマティック・ブラック」

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2018年ベルギー代表:(左から)ミッシェル・ミリス/Michael Milis、ミッシェル・ド・ブロー/Michel De Broux、パスカル・フィーレン/Pascal Vieren

Michel de Broux - 「クロマティック・ブラック」
ワールド・マジック・カップ2018 / チーム共同デッキ構築・スタンダード (2018年12月14~16日)[MO] [ARENA]
21 《
4 《陰謀団の要塞
-土地(25)-

1 《リッチの騎士、ジョス・ヴェス
2 《殺戮の暴君
1 《悪魔王ベルゼンロック
-クリーチャー(4)-
4 《宝物の地図
2 《喪心
2 《魔学コンパス
4 《彩色の灯籠
2 《黄金の死
4 《首謀者の収得
3 《煤の儀式
3 《ヴラスカの侮辱
3 《最古再誕
4 《ウルザの後継、カーン
-呪文(31)-
1 《原初の災厄、ザカマ
4 《強迫
2 《渇望の時
1 《アルゲールの断血
1 《苦悩火
1 《黄金の死
1 《鮮血の秘儀
1 《煤の儀式
1 《ヴラスカの侮辱
1 《浄化の輝き
1 《秘宝探究者、ヴラスカ
-サイドボード(15)-

 ミッシェル・ド・ブローは、間違いなく会場でも最も興味深い「クロマティック・ブラック」というデッキをプレイしていた。《陰謀団の要塞》で大量のマナを生み出し、《彩色の灯籠》や《首謀者の収得》で色の合わないフィニッシャーをサイドボードから唱えるのだ。黒単デッキから《原初の災厄、ザカマ》が唱えられるところなど、そう見られるものではないだろう。

 もしこのデッキを個人戦スタンダードの大会に持ち込みたいのであれば、アリ・アイントラージ/Ali Aintraziのデッキガイドに従い、《殺戮の暴君》を《パルン、ニヴ=ミゼット》に置き換えることを検討する余地があるだろう。今回この伝説のドラゴンは、パスカル・フィーレンのデッキにすでに入っていたがゆえに選択肢ではなかったのだ。ベルギー代表のスタンダードの戦績は0勝3敗1分けであった(これは決して素晴らしい記録ではないが、デッキが独創的で面白いことを示すために必ずしも勝利は必要ではないのだ)。

ハンガリー代表 ― グリクシス・ドラゴン

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2018年ハンガリー代表:(左から)ノルベルト・シャーカーニー/Norbert Sárkány、ガボール・コチシュ/Gabor Kocsis、アコシュ・ケニヤース/Akos Kenyeres

Akos Kenyeres - 「グリクシス・ドラゴン」
ワールド・マジック・カップ2018 / チーム共同デッキ構築・スタンダード (2018年12月14~16日)[MO] [ARENA]
6 《
1 《
4 《蒸気孔
4 《硫黄の滝
4 《竜髑髏の山頂
4 《湿った墓
2 《水没した地下墓地
-土地(25)-

4 《ゴブリンの鎖回し
3 《正気泥棒
4 《破滅の龍、ニコル・ボーラス
1 《刃の翼ヴェリックス
3 《パルン、ニヴ=ミゼット
-クリーチャー(15)-
3 《ショック
2 《潜水
2 《呪文貫き
3 《溶岩コイル
2 《ドラゴンの財宝
1 《吐炎
2 《ファイレクシア教典
2 《最古再誕
3 《火の血脈、サルカン
-呪文(20)-
1 《人質取り
1 《パルン、ニヴ=ミゼット
3 《思考消去
2 《軽蔑的な一撃
2 《否認
1 《渇望の時
1 《魔術遠眼鏡
2 《火による戦い
2 《焦熱の連続砲撃
-サイドボード(15)-

 ハンガリーのキャプテン、アコシュ・ケニヤースは《火の血脈、サルカン》や《吐炎》、《ドラゴンの財宝》によってサポートされた部族であるドラゴンを8体擁するデッキをプレイしていた。

 マナ・ベースは決して完璧ではなく、《ゴブリンの鎖回し》ががいるにもかかわらず赤マナ源は20枚しかなかったが、それでも《パルン、ニヴ=ミゼット》や《破滅の龍、ニコル・ボーラス》をマナカーブに沿ってプレイするだけの色基盤は備えていた。ハンガリー代表の構築でのスイスラウンドの成績は4勝3敗だった。

パナマ代表 ― 「ゴルガリ宿根」

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2018年パナマ代表:(左から)オスカル・ラミレス/Oscar Ramirez、ホルヘ・タベーラ/Jorge Tavera、ハイメ・ソリアノ・サラザール/Jaime Soriano Salazar

Oscar Ramirez - 「ゴルガリ宿根」
ワールド・マジック・カップ2018 / チーム共同デッキ構築・スタンダード (2018年12月14~16日)[MO] [ARENA]
8 《
4 《
4 《草むした墓
4 《森林の墓地
4 《愚蒙の記念像
-土地(24)-

4 《縫い師への供給者
4 《光胞子のシャーマン
4 《マーフォークの枝渡り
2 《クロールの銛撃ち
4 《真夜中の死神
2 《貪る死肉あさり
1 《疫病造り師
4 《貪欲なチュパカブラ
1 《ゴルガリの拾売人
1 《ゴルガリの略奪者
1 《クロールの食料隊
1 《千の目、アイゾーニ
3 《腐れ巨人
-クリーチャー(32)-
2 《壊死性の傷
1 《不滅の太陽
1 《ゴルガリの女王、ヴラスカ
-呪文(4)-
2 《打ち壊すブロントドン
1 《再利用の賢者
1 《ゴルガリの拾売人
2 《クロールの食料隊
1 《殺戮の暴君
1 《壊死性の傷
1 《暗殺者の戦利品
1 《喪心
1 《黄金の死
2 《ヴラスカの侮辱
1 《煤の儀式
1 《最古再誕
-サイドボード(15)-

 オスカル・ラミレスは、墓地を早くから《縫い師への供給者》や《光胞子のシャーマン》で肥やして、《壊死性の傷》や《腐れ巨人》といった宿根カードを利用する、「ゴルガリ宿根」を登録した。

 特に《腐れ巨人》は《愚蒙の記念像》で戻すことができ、記念像はまた別の《腐れ巨人》や、戻した《腐れ巨人》の死亡で戻すことができるのだ。どちらにせよ、それは強力で価値のある連鎖であり、デッキに不可避性をもたらしている。しかしながら残念なことに、パナマ代表の構築ラウンドの記録は0勝4敗であった。

ロシア代表 ― 「アブザン探検」

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2018年ロシア代表:(左から)デニス・アンドレイチーコフ/Denis Andreichikov、エフゲニー・ドゥシンニン/Evgenii Dushinin、ドミトリー・ブタコフ/Dmitriy Butakov

Dmitry Butakov - 「アブザン探検」
ワールド・マジック・カップ2018 / チーム共同デッキ構築・スタンダード (2018年12月14~16日)[MO] [ARENA]
5 《
3 《平地
4 《寺院の庭
4 《陽花弁の木立ち
4 《草むした墓
2 《森林の墓地
3 《名誉の記念像
-土地(25)-

4 《ラノワールのエルフ
4 《マーフォークの枝渡り
4 《野茂み歩き
2 《クロールの銛撃ち
4 《翡翠光のレインジャー
4 《不和のトロスターニ
-クリーチャー(22)-
2 《不可解な終焉
4 《発見の道
2 《不滅の太陽
2 《採取 // 最終
3 《大集団の行進
-呪文(13)-
1 《クロールの銛撃ち
2 《貪る死肉あさり
2 《秋の騎士
3 《無効皮のフェロックス
2 《黎明をもたらす者ライラ
3 《殺戮の暴君
2 《不可解な終焉
-サイドボード(15)-

 キャプテンであるドミトリー・ブタコフは、《野茂み歩き》と《発見の道》によって大量の誘発を起こし、そして《大集団の行進》から膨大な数のトークンを出してさらにそれぞれに対して《発見の道》から《野茂み歩き》を誘発させる、「アブザン探検」デッキを使っていた。

 このデッキの黒要素は、6マナ側の《採取 // 最終》のためであり、そのために6枚の黒含みの2色土地を採用している。ロシア連邦代表の構築ラウンドの成績は1勝3敗であった。

アルゼンチン代表 ― 「青単テンポ」

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2018年アルゼンチン代表:(左から)ブルーノ・ロンダルデッリ/Bruno Lombardelli、ハイル・ファルハット/Jair Farjat、ルイス・サルヴァット/Luis Salvatto

Bruno Lombardelli - 「青単テンポ」
ワールド・マジック・カップ2018 / チーム共同デッキ構築・スタンダード (2018年12月14~16日)[MO] [ARENA]
21 《
-土地(21)-

4 《霧まといの川守り
4 《セイレーンの嵐鎮め
4 《マーフォークのペテン師
3 《戦凧の匪賊
4 《大嵐のジン
1 《排斥する魔道士
-クリーチャー(20)-
4 《執着的探訪
4 《潜水
3 《呪文貫き
3 《航路の作成
4 《魔術師の反駁
1 《睡眠
-呪文(19)-
2 《波濤牝馬
2 《排斥する魔道士
1 《呪文貫き
2 《本質の散乱
2 《氷結
1 《睡眠
3 《幻惑の旋律
2 《狡猾な漂流者、ジェイス
-サイドボード(15)-

 「青単テンポ」はよく知られたデッキである。初期のスタンダードでは、多くの「ゴルガリ・ミッドレンジ」が飛行や到達を持っておらず、《大嵐のジン》を戦闘で止められないということにつけ込んでいた。しかしながら「ゴルガリ・ミッドレンジ」が洗練されるにつれ除去を多く採用して対応手段を多く持つようになったため、「青単テンポ」にとってのマッチアップは悪化し、デッキの強みは失われつつあった。

 ブルーノ・ロンダルデッリはこのワールド・マジック・カップで基本土地の島に対する信仰を示した唯一のプレイヤーだった。アルゼンチン代表の構築ラウンドは3勝1敗だったが、リミテッドの成績が振るわずに初日を33位で終え、タイブレーカーのギリギリの争いで2日目進出を逃したのだった。

日本代表 ― 「セレズニア・アグロ」

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2018年日本代表:(左から)難波直也、行弘賢、森山真秀

行弘 賢 - 「セレズニア・アグロ」
ワールド・マジック・カップ2018 / チーム共同デッキ構築・スタンダード (2018年12月14~16日)[MO] [ARENA]
8 《平地
6 《
4 《寺院の庭
4 《陽花弁の木立ち
-土地(22)-

3 《不屈の護衛
4 《アダントの先兵
4 《協約の魂、イマーラ
4 《茨の副官
4 《無効皮のフェロックス
3 《敬慕されるロクソドン
-クリーチャー(22)-
2 《軍団の上陸
4 《ベナリア史
4 《議事会の裁き
3 《開花 // 華麗
3 《暴君への敵対者、アジャニ
-呪文(16)-
3 《秋の騎士
2 《不和のトロスターニ
2 《原初の飢え、ガルタ
3 《不可解な終焉
1 《押し潰す梢
1 《凶暴な踏みつけ
2 《イクサランの束縛
1 《暴君への敵対者、アジャニ
-サイドボード(15)-

 日本のキャプテン行弘賢は、その陽気な人柄と、陽気なデッキ製作で知られている。今回、ローグ・デッキの愛好者はセレズニア・デッキを持ち込んだ。

 メタゲーム・ブレイクダウンの中で、最初このデッキを「セレズニア・トークン」として分類しようとしたが、《大集団の行進》や《苗木の移牧》、そして《不和のトロスターニ》を採用していないことから別のものであるとして扱うことにした。そして、その代わりに《無効皮のフェロックス》、《不屈の護衛》、そして《茨の副官》を採用しより攻撃的な形となっていた。結局、私はこのデッキを「セレズニア・アグロ」として分類したのだった。日本の構築でのスイスラウンドの成績は6勝0敗だった。

(Tr. Keiichi Kawazoe)

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RESULTS

対戦結果 順位
S2-3 S2-3
S2-2 S2-2
S2-1 S2-1
S1-3 S1-3
S1-2 S1-2
S1-1 S1-1
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

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