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プロツアー『ニクスへの旅』

戦略記事

2日目ドラフト・ラウンド全勝リストの分析

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Blake Rasmussen / Tr. Tetsuya Yabuki

2014年5月17日


 もう戻って来ないんじゃないかと疑っていた方はいないだろうね?

 思い出していただければ幸いだが、前の記事では初日のドラフト・ラウンドの結果を見て、全勝したドラフト・デッキにはいくつか傾向があることを確かめた。

 そこで、より多くのデータを集め分析結果の精度を高めるために、2日目のドラフト・ラウンドも同様に見てみよう。昨日の43個の全勝デッキ・リストに、さらに29個加えるぞ。

 それでは、前置きはこれくらいにして......数字を見てみよう!

2日目色分布
18
14
12
8
7

 5色それぞれに着目した場合、初日のデータでは全色とも同じくらい使用されていて、全体としてかなり均衡が取れていた。しかしその分析は2日目のデータには当てはまらず、一番少ない赤と白に比べ黒が2倍以上の差をつける結果になった。

 これを初日のデータと合わせると、以下のようになる。

初日+2日目色分布
38
32
28
24
24

 こうして各色の序列がよりはっきりと表れた。黒が大きな優位を取り、青と緑がその下に続く。そして赤と白は後塵を拝することとなった。とはいえ、ひとつだけ使用に耐えない色がある、というわけではない。

 結果としてはどの色でも選ぶことはできるが、黒と緑と青がより安定した勝利を掴んでいるようだ。では、アーキタイプの方はどうだろうか?

 まずは、初日のデータを見直そう。

初日アーキタイプ分布
白赤8
青緑7
白黒6
黒緑5
青黒5
黒赤3
青赤3
白青2
赤緑1
白赤緑1
白緑0

 続けて2日目のデータを、比較しやすいように同じ順番で並べてみよう。

2日目アーキタイプ分布
白赤2
青緑5
白黒3
黒緑2
青黒8
黒赤4
青赤0
白青0
赤緑2
青黒緑1
白緑2

 かなりの変化が見受けられる。初日に神々の寵愛を受けた白赤は、大きく順位を落とした。初日では中ほどの順位に甘んじていた青黒が、2日目で躍進した。

 しかしこれ以上に重要なのは、2日間合わせて72個のドラフト全勝デッキのデータだ。こちらも比較しやすいように、もう一度同じ順番で並べよう。

初日+2日目アーキタイプ分布
白赤10
青緑12
白黒9
黒緑7
青黒13
黒赤7
青赤3
白青2
赤緑3
緑を含む3色2
白緑2

 これで最終順位が決まり、上位のデッキがはっきりとした。順番に挙げると、以下の通りだ。

白赤
青緑
白黒
黒緑
青黒
黒赤

 これら6つのアーキタイプで72個中58個、80%以上を占める。ひとつひとつを見ると10%を超えるくらいだ。下位4デッキも(緑を含む3色も含めて)、5%を割ることはなかった。

 サンプルが少ない場合の基本的な注意事項は当てはまるものの、72個のドラフト・デッキはその中から明確なパターンを見出すのに十分な数と言えるだろう。白青がここまで失速するとは驚きだが、『テーロス』で後押しを受けていた「英雄的」アーキタイプは《天馬の乗り手》や《戦識の重装歩兵》――さらに《希望の幻霊》という主力陣――をピックするチャンスが減り、《ラゴンナ団の先駆者》や《アクロスの空護衛》をもってしても、この環境で完成を見ることはなかったのだ。

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RESULTS

対戦結果 順位
16 16
15 15
14 14
13 13
12 11
11 10
10 12
9 9
8 8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

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