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プロツアー『破滅の刻』

観戦記事

第13回戦:熊谷 陸(日本) vs. 藏田 真太郎(日本)

By 矢吹 哲也

 2日目も構築ラウンドを迎え、いよいよ予選最後の試練が始まった。

 パウロ・ヴィター・ダモ・ダ・ロサ/Paulo Vitor Damo da Rosaがここまで12勝1敗と大差でポイント・レースの先頭を走る中、熊谷 陸と藏田 真太郎の両名は3敗ラインで先頭集団に食らいついていた。ひとつも負けられない状態で同国対決となってしまったこの状況は、まさに両者にとっての「野望の試練」だ。

 グランプリ・神戸2017で権利を獲得した藏田は、初めてのプロツアーにも関わらず持てる力を十全に発揮し、初日から上位を維持していた。最高の舞台で最高のパフォーマンスを出せていることに気分も昂揚し、同じ「一門」の熊谷と笑顔を浮かべながら言葉を交わしている。

 それは熊谷も同じようで、心なしかライブラリーをシャッフルする手にもより強い活力が見受けられる。最高峰の大会は、かくも人を鼓舞するのだ。

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熊谷(写真左)vs. 藏田(同右)。見据えるべきは栄光のプロツアー・トップ8のみ。
ここからは、試練の脱落を懸けた戦いが始まる。

それぞれのデッキ

 藏田はデッキ選択に悩んでいた。さまざまなデッキを作っては現環境で多いと目される「赤単」にぶつけ、そのたびに「赤単」の強さに打ちひしがれる......やがて彼は「赤単」を使う側に回り、「赤単に強い赤アグロ」を構築することにした。

 そこで藏田が目を付けたのが《集団的蛮行》だ。

 黒をタッチすることで《木端+微塵》や『破滅の刻』で登場した《アムムトの永遠衆》も採用し、「赤単」に対して少し速度をずらし「後の先」を取る形に仕上げている。

 熊谷はその「赤単」を用い、藏田との一騎討ちに臨む。熊谷の速度が勝つか、藏田の戦略が勝つか、注目の一戦だ。


熊谷 陸(ラムナプ・レッド) vs. 藏田 真太郎(赤黒アグロ)

 両者とも1ターン目《ボーマットの急使》を繰り出しそれらが相討ちになると、藏田は《ファルケンラスの過食者》、熊谷は《地揺すりのケンラ》と展開を進めた。ここで藏田は早速《集団的蛮行》を放ち、クリーチャーの除去を行いながら熊谷の手札から《ショック》を取り去ることに成功する。

 熊谷は2枚目の《地揺すりのケンラ》と《ボーマットの急使》を展開したが、藏田の手札から《熱烈の神ハゾレト》が駆け抜けると、手を止めて頭を悩ませることになった。考えたすえに《焼夷流》で《ファルケンラスの過食者》を追放すると《ボーマットの急使》で攻撃し、潜在的なアドバンテージを高めていく。しかし藏田の手札には軽量除去が十分にあり、2枚の火力で熊谷の盤面は一掃された。

 藏田の《熱烈の神ハゾレト》を対処する手段を持たない熊谷は、《アン一門の壊し屋》を繰り出して果敢にライフ・レースを仕掛ける。しかし熱情を司る神の攻撃が繰り出されるたびに熊谷のクリーチャーは失われ、やがて彼の身を守るものがなくなると、藏田を倒すまで自身の時間を残すことはできなかった。


藏田の「熱情」が赤の神を引き寄せる。

 第2ゲーム、熊谷は再び《ボーマットの急使》から戦端を開き、藏田はそれに《ショック》で応じた。返しのターンに《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ》を繰り出した藏田だが、熊谷は《チャンドラの敗北》を放ち、盤面の優位を取らせない。

 互いに火力でクリーチャーを除去し戦場が更地になったのちに、藏田は《アムムトの永遠衆》を展開。熊谷は《地揺すりのケンラ》を繰り出すと、続けて《削剥》を放ち《アムムトの永遠衆》を退場させる。


飛び交う除去による盤面の奪い合い。熊谷もここまでともに勝ちを重ねてきた武器を存分に振るう。

 互いに手札のリソースを使い果たした両者だが、立ち直りは藏田が早かった。《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ》と《損魂魔道士》を盤面に追加すると、そこから土地を引き続けた熊谷へクロックを刻み続ける。最後に繰り出した《ボーマットの急使》にも《削剥》を当てると、熊谷の投了を引き出したのだった。

熊谷 0-2 藏田

 トップ8入賞への道は藏田が進むことになった。いよいよ、ドラマに満ちたシーズン最後のプロツアー、予選ラウンド最後の3回戦が幕を開ける。

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RESULTS

対戦結果 順位
最終
16 16
15 15
14 14
13 13
12 12
11 11
10 10
9 9
8 8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

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