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日本選手権11
Round 9: 田籠 渉(奈良) vs. 野瀬 恒二(愛知)
By Atsushi Ito
8回戦終了時点で玉田 遼一(大阪)が全勝、「帝王」森 勝洋(神奈川)が1敗を守り、初日全勝の八十岡 翔太(東京)も8回戦を負けたものの1敗と、何となく昨年の日本選手権の記憶がフラッシュバックする上位陣の面々だが、この人物を忘れてはいけない。
そう、奈良の田籠 渉。2010年の日本代表チームの一人として世界選手権に出場し、国別対抗戦ではレガシー担当としてANT(Ad Nauseam Tendrils)を駆り日本代表に貢献した男だ。
去年の日本選手権では準決勝で森に敗れ3位に甘んじた田籠が、今度こそ頂点に立つべく牙を研いできた。
初日1敗ライン、激戦区とも称される2番ポッドでの初戦こそ、因縁の森を相手にリベンジならず黒星を喫したものの、まだ残りを全部勝てばトップ8。決勝トーナメントで森に意趣返しすることができるか。
そんな田籠に対するは、愛知の強豪、野瀬。デッキは緑黒という、M12ドラフトでは人気薄の色同士のコンビネーションを、流れを読んだピックで組み上げてきた。さらに《原初の狩人、ガラク》という切り札を擁している。
はたして田籠はプレインズウォーカーにどう立ち向かうのか。
田籠 渉と《炬火のチャンドラ》
そう、野瀬が《原初の狩人、ガラク》を擁するのと同様、田籠もプレインズウォーカーをピックしていたのだ。
先手5ターン目にして早くも忠誠値4のPWに回答を迫られる野瀬。
しかしいまだ4枚目の土地すら置けず、やむなく呪禁のおかげで屠られない2体目の《聖なる狼》を出すにとどまる。
田籠がプレインズウォーカーを守るように《大蜘蛛》をキャストすると、野瀬も《カイトシールド》を《聖なる狼》にまとわせるが、田籠の堅牢な布陣を突破するに至らない。
ここで田籠はさらに《肌変わり》を2体(!)キャストし、防御を固める。
まだ土地が3枚で止まっている野瀬は《斑の猪》をプレイするのみ。返すターンで《炬火のチャンドラ》の忠誠値はすでに7。
ついには《肌変わり》2体が2/2飛行となって野瀬を襲い始める。
いまだ土地が止まっている野瀬は、さすがにカードを片付けた。
田籠 1-0 野瀬
野瀬 恒二
田籠が《聖なる狼》をプレイすると、野瀬は《組み直しの骸骨》のみでのアタック後に《隠れ潜む鰐》を狂喜でプレイするが、《島》のない田籠には大したプレッシャーとはならない。
田籠も《大蜘蛛》《暴走するサイ》と展開して戦線の打開を図るが、ここで《凄腕の暗殺者》が登場、《ゴブリンの投火師》死を防ぎつつ盤面にさらなる膠着をもたらす。
さらに《暴走するサイ》の2体目を追加する田籠に対し、野瀬も《棘投げの蜘蛛》で防衛陣を固め、デュエルは完全に長期戦の様相を呈し始めた。
《炬火のチャンドラ》を引いていない田籠は仕方なく《ショック》で《凄腕の暗殺者》を葬り、《錆びた歩哨》をプレイ。緑対決らしく地上クリーチャーだけがどんどん並んでいく。
野瀬もまだ《原初の狩人、ガラク》にたどり着けないのか、《大剣》をプレイ、《組み直しの骸骨》に装備させてエンド。《暴走するサイ》2体を前に攻勢に出るわけにはいかないか。
しかし、お互い十分な量のクリーチャーが展開されたところで田籠が満を持してプレイしたのは《踏み荒らし》。
M12の新プレインズウォーカー対決を制したのは、結局古き良きアンコモンなのだった。
田籠 2-0 野瀬
Game 1
先攻は野瀬。《森》《沼》に《聖なる狼》2枚と若干初動が不安な初手を少し悩んでキープしたが、懸念通り土地が1ターン止まってしまう。その間に《ゴブリンの付け火屋》、《聖なる狼》と展開する田籠。 それでも野瀬はすぐに《森》を引きこむと、まずは1体目の《聖なる狼》を場に送り出す。 しかしここで先に4枚目の土地を置いた田籠がキャストしたのは何と《炬火のチャンドラ》!!Game 2
再び先手は野瀬。田籠の《ゴブリンの投火師》に対して《組み直しの骸骨》で応えるが、田籠は2ターン目に《肌変わり》を降臨させる。 通常の2マナ圏に対しては絶対無敵の壁となる《組み直しの骸骨》だが、4/4トランプルとなると話は別。ここは《寄せ餌》を《組み直しの骸骨》に纏わせて実質1:1交換を選ぶ野瀬。 返すターンに田籠が《松明の壁》を出し、野瀬が4ターン目をノーアクションで終えると、はたして田籠の4ターン目に《炬火のチャンドラ》は・・・ない。 この隙にと野瀬は《暴走するサイ》を追加する。どうやら野瀬の手札にもまだプレインズウォーカーはなさそうだ。RESULTS 本大会の対戦結果・順位
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