By Masashi Koyama

　Part 1に引き続き、グランプリ・静岡2017秋の注目チームを紹介していく。

石村 信太朗/三原 槙仁/清水 直樹

　殿堂顕彰者にして世界選手権2006王者、そして二度のチームリミテッドグランプリで準優勝を果たしている三原が今回チームを組んだのは、三原と同じく家庭を持ち父親プレイヤーである清水直樹と、シールドデッキのスペシャリストとして知られる石村信太朗だ。

　現在は一線を退いたものの、清水はプロツアー・オースティン2009、プロツアー『アヴァシンの帰還』で二度のプロツアーサンデー進出経験があるトッププレイヤーであり、石村はプロツアー『破滅の刻』での活躍も記憶に新しい強豪プレイヤーだ。

　グランプリ・京都2013、グランプリ・北京2015と二度決勝までたどり着きながら優勝を逃した三原が強力なふたりを味方に、三度目の正直、チーム戦グランプリ優勝を目指し戦いへ挑む。

覚前 輝也/川崎 慧太/玉田 遼一

　「Musashi」の一員としてプロツアー・チームシリーズ決勝戦に挑む覚前輝也。チームメイトにグランプリ・マニラ2017王者でありゴールドレベル・プロの玉田遼一と、自身初のシルバーレベル・プロとなった川崎慧太と共に本イベントへ挑む。

　昨年、惜しくもゴールドレベルを逃した覚前はここ最近は八十岡翔太、加藤一貴とチームを組んでいたが、今回は関西の縁(覚前は元関西在住)もあってか玉田、川崎とのチーム結成となった。

　プロツアー『戦乱のゼンディカー』準優勝の玉田はマニラで初のグランプリ制覇を果たす充実のシーズンを送った。同様に川崎も目標としていた目標としていたシルバーレベルを手に入れており（参考：BIG MAGIC様の記事）、全員がプロ・レベル持ちの強力チームとなっている。

　三者ともに経験、スキルは十分であり、上位進出が期待できるチームだろう。

森 勝洋/津村 建志/廣澤 遊太

　殿堂顕彰者である津村健志が、古くからの盟友、森勝洋と廣澤遊太をチームメイトに迎え本イベントへ臨んでいる。

　廣澤は日本選手権2017でトップ８入賞を果たしており、この３人の中では一番ノッているプレイヤーといえるだろう。そして津村とはチームを組んでプロツアーへ出場経験があり、チームワークに不安はない。

　森は日本勢が最高の活躍を遂げた世界選手権2005のチャンピオンであり、日本を代表するトッププレイヤーだった。

　日本の最盛期を支えた男たちが虎視眈々とグランプリ制覇を狙う。

高尾 翔太/関 桂多/井上 徹

　新たなゴールドレベル・プロとして「グレイビー・トレイン」(年間通じてプロツアーへの参加権利を得ること)に乗った井上。そしてそのゴールドレベルを目指しており４度のグランプリ決勝ラウンド進出経験のあるブロンズレベル・プロの高尾。そのふたりは３人目として井上の旧友である関を仲間に迎えた。

　高尾にとっては、たった１点のプロ・ポイントがあればシルバーレベル到達という、わずかに惜しい形で昨シーズンを終えることとなった。

　2017-18シーズンの国内グランプリ初戦。今期の飛躍への思いを胸に秘めグランプリ・静岡2017秋へ挑む。

有留 知広/大澤 拓也/志村 一郎

　世界選手権2005の国別選手権優勝の志村一郎、プロツアー・プラハ2006王者の大澤拓也、 プロツアー・ベルリン2008 ９位の有留知広。かつて世界で活躍していた古豪たちがここに結し、『イクサラン』チームリミテッドに挑む。

　ここ最近のトーナメントシーンでかつてほど活躍の機会を目にすることはないが、10年以上の時を経て彼らがグランプリに参加しているのを目にできるのは、彼らの絆の深さによるものだろう。

　全員ともに熟練のプレイヤーであり、久々に彼らがプレミア・イベントに名を刻む姿を見られるかもしれない。