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グランプリ・名古屋2016

観戦記事

第7回戦:森 勝洋(東京) vs. 桐戸 敬介(千葉)

By Masashi Koyama

 前回の日本でのグランプリ、グランプリ・神戸2015で最大のトピックは、何と言っても世界選手権2005で国別団体戦で日本を優勝に導いた諸藤拓馬が見事戴冠したことだろう。

 その世界選手権2005で個人戦王者に輝き「世界制覇組」である森勝洋が、1敗ラインながらこのフィーチャーマッチに登場した。

 電光石火と呼ぶにふさわしいほどにプレイの速い森のデッキは、綺麗な黒赤のビートダウンデッキだ。本人も思わず「強くない?」と顔がほころぶほどの出来なようだ。

 一方の桐戸敬介の携えるデッキもまた、赤白の強力なビートダウンデッキだ。

 フィーチャーマッチがアナウンスされたタイミングの都合で、フィーチャーマッチエリアの外国人ジャッジとの確認を挟むことになったが、桐戸はこのフィーチャーマッチの舞台にも動じること無く、落ち着いて英語でやり取りを終え、淡々とシャッフルを始めている。

 勝てば2日目進出が確定する戦いが、静かに幕を開けた。


森 勝洋 vs. 桐戸 敬介
ゲーム1

 先手の森が《コジレックの叫び手》でビートダウンを開始する。後手桐戸は4ターン目に《落とし子縛りの魔道士》という少し遅めの初動。

 これを森は《巨岩投下》で退け、桐戸は《コーの絡め捕り》《マキンディの巡回兵》と地上を固める。

 そして、森が攻撃できずにターンを返すと、桐戸の手からは《炎呼び、チャンドラ》が。

 森は《敵対》で《コーの絡め捕り》を奪い《多勢》で《マキンディの巡回兵》を除去すると、《炎呼び、チャンドラ》を撃退する。

 そして、森が《コーの絡め捕り》を除去し、桐戸が《現実の流出》から《巨人の陥落》で森の両クリーチャーを除去したことで、トップデッキ合戦に突入する。

 まず有効牌を引き当てたのは森だった。《攻性エルドラージ》《コジレックの媒介者》を始めクリーチャーを盤面に投下し始めると、桐戸がじりじりと差をつけられ始める。

 なんとか桐戸は《真っ逆さま》を覚醒で唱え、ブロッカーを確保しつつ森の手数を減らすのだが、森はさらに《エムラクールの名残》を追加。

 そのまま、まずはクリーチャーを順調に展開した森が1本目を押し切ったのだった。

森 1-0 桐戸


森 勝洋

「《炎呼び、チャンドラ》強いー」と森がボヤくと、桐戸も「いや、すぐに除去できたじゃないですか」と応じる。

ゲーム2

 桐戸が《武器の教練者》《コーの鎌使い》という、赤白らしく序盤から順調にクリーチャーを展開していくスタート。森は《制止エルドラージ》を展開するが、土地が《》2枚で止まってしまう。

 これが《武器の教練者》と相打つが、桐戸が続くメインフェイズに《アクームの炎探し》を追加するのを見ると、ドローするやいなや2枚しかない《》を畳んだ。

 最初のセットランドからここまで、わずか3分の出来事だった。

森 1-1 桐戸


桐戸 敬介
ゲーム3

 森が先手の3本目。森の《面晶体の這行器》を桐戸が《現実の流出》で除去し、《ザダの猛士》と《落とし子縛りの魔道士》で攻め立てていく序盤。

 ここで森がこのマッチで初めて手を止める。「難しい」と呟くと《コジレックの媒介者》を唱える。

 これが続くターンのアップキープにタップされると、森は《コジレックの組み換え》から《巨岩投下》で《落とし子縛りの魔道士》を除去し、続くアクションを取らない桐戸を目にすると《悪魔の掌握》で桐戸の盤面を更地にする。

 これで一気に森に天秤が傾いたと思われたが、桐戸は一瞬にしてこの盤面を逆転してみせる。

 《チャンドラの誓い》と《現実の流出》で1対2交換ながら《コジレックの組み換え》を除去すると、トップから飛び出してきたのは《孤立領域》!

 これがゲームの決定打になった。

 クリーチャーをすべて失った森の前に現れたのは、桐戸がずっと手の中で暖めていた《炎呼び、チャンドラ》。

 カードを引けども引けども土地しか吸いついてこない森は、2ゲーム目と違い、数多く並んだ土地を片付けたのだった。

森 1-2 桐戸

桐戸 敬介 Wins!

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RESULTS

対戦結果 順位
15 15
14 14
13 13
12 12
11 11
10 10
9 9
8 8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

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