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グランプリ・神戸2017

観戦記事

第12回戦:Wu, Kon Fai(香港) vs. 鈴池 史康(東京)

By Masashi Koyama

 昨年モダンで行われたグランプリ・広州2016。決勝戦で古豪、アルバタス・ロウを相手に、惜しくも紙一重の差で敗北を喫したものの、バーンデッキを手に決勝まで登りつめた男がいた。

 彼の名はウー・コンファイ/Wu, Kon Fai。このグランプリでもさらなる速さを求めバーンデッキを持ち込み、広州で逃したタイトルを手にすべく、この神戸の地へ降り立った。

 対する鈴池史康は東京で活動するプレイヤーで、今大会数多く見られるエルドラージ・トロンを駆り、ここまで10勝1敗と順調に勝ち星を重ねている。

 トップ8が見えてきた第12回戦。ここで勝利をもぎ取るのはウーか鈴池か。

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ウー・コンファイ(写真左) vs. 鈴池 史康(写真右)
ゲーム1

 先手が鈴池。バーンを駆るウーが1ターン目《ゴブリンの先達》という理想的なスタートをキルのにに対し、2ターン目に《虚空の杯》をX=1で設置!

 ウーは《ゴブリンの先達》で攻撃し、《大歓楽の幻霊》を追加、1マナ以外のカードで鈴池のライフを削り取るしかない。

 が、ウーの呪文を封じたまでは良かったが、鈴池は土地が2枚で止まってしまい、《精神石》こそプレイするものの、手札に眠る《難題の予見者》を唱えることができない。

 《ゴブリンの先達》の能力で公開されるライブラリートップに土地は見えず、ウーが4点ずつのダメージを通し続け、鈴池のライフは14、10、6、2と等間隔で減じていく。

 鈴池に残された最後のターン。なんとか土地を引き込み、《歩行バリスタ》をX=2でキャスト。1マナ圏の火力は封じている今、この《歩行バリスタ》で片方の攻撃クリーチャーをブロックしながら他方を除去することで1ターンを稼ぎ、手札に眠る《難題の予見者》を降り立たせることができれば耐えきることができる...

 はずだったが、無情にもウーは手札から《焼尽の猛火》を提示したのだった。

ウー 1-0 鈴池


1マナ呪文を封じられつつも見事ゲーム1を勝利したウー
ゲーム2

 互いに1マリガンからのスタート。後手のウーが《裂け目の稲妻》待機のスタートに対し、鈴池はまたしても《虚空の杯》をX=1で唱え、またしてもウーの展開を縛りに懸かる。

 この《虚空の杯》自体は《難題の予見者》に対応して《粉々》により破壊されてしまうが、《破壊的な享楽》《稲妻のらせん》《溶岩の撃ち込み》《聖なる鋳造所》というウーの手札から《稲妻のらせん》を抜き去ると、さらに《作り変えるもの》を追加し、プレッシャーをかけていく。

 盤面を制圧され、かつ鈴池のライフがいまだ14と遠いウーにとってこの状況は厳しい。《作り変えるもの》は《焼尽の猛火》で処理し、《溶岩の撃ち込み》を本体へ差し向けるが、鈴池はX=2の《虚空の杯》でウーの反撃を断つ!

 ウーは再度の《溶岩の撃ち込み》で鈴池のライフを5まで落とし込むが、《現実を砕くもの》がウーに襲いかかり、勝負あり。

 マッチの行方は3ゲーム目へと持ち込まれることとなった。

ウー 1-1 鈴池


ゲーム3

 ウーがゲーム1に続き《ゴブリンの先達》という絶好のスタート。

 1ターン目に呪文を唱えられない鈴池は《ゴブリンの先達》の効果により手に入れた《ウルザの塔》を捨て、2ターン目に《漸増爆弾》という、若干ゆったりとした立ち上がり。

 それを尻目にウーはターン終了時に《ボロスの魔除け》を打ち込み、鈴池のライフは2ターン目にして早くも12。そして《漸増爆弾》のカウンターを貯める能力に対応して《破壊的な享楽》で《漸増爆弾》を破壊することで、鈴池のライフは8。

 3ターン目にしてライフが半分以下の水準となった鈴池だが、1ターン目に《ウルザの塔》を捨てたということは...そう、手札に「ウルザランド」は揃っている。ストレートで3ターン目に7マナを捻り出すと、《解放された者、カーン》をプレイし一気に反撃に出る。

 ここで鈴池は《ゴブリンの先達》ではなく、《聖なる鋳造所》を追放することを選択する。3ターン目にウーの土地プレイがなかったことから、2枚の土地を抜き去りウーの脅威を《ゴブリンの先達》一本に絞ろうというプランニングだ。

 結果、これが功を奏し《解放された者、カーン》こそ退場してしまうものの、ウーの戦場は《ゴブリンの先達》のみとなる。


鈴池はウーの土地を縛るプランを選択

 ウーは《解放された者、カーン》2度目の起動(対象は《踏み鳴らされる地》)に対応して《欠片の飛来》を打ち込むものの、土地を引き込むことができず鈴池の残りライフ3点を削りきるに至らない。

 鈴池はついに《現実を砕くもの》を降り立たせ、攻撃へ転じる。ブロッカーとして《呪文滑り》を用意しウーが機能不全に陥っている間に速やかに勝負を決めにかかる。

 ウーは祈るようなドローを続けるが、ついぞ3枚目の土地に巡り合うことはなく、《現実を砕くもの》の進撃を見届けると、勝者を称えるべく右手を差し伸べたのだった。

ウー 1-2 鈴池

鈴池 史康 Wins!

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RESULTS

対戦結果 順位
15 15
14 14
13 13
12 12
11 11
10 10
9 9
8 8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

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