EVENT COVERAGE

グランプリ・北九州2013

観戦記事

準々決勝:野村 亮介(愛知) vs. 山本 賢太郎(埼玉)

by Shuhei Nakamura

野村 亮介(ナヤコントロール) vs. 山本 賢太郎(黒緑コントロール)

QF_nomura_yamamoto.jpg

 あともう1つ、いやもしくはあと15人いてくれれば...

 グランプリ・トップ8というステータスに変わりはない。
 だが1,185名の参加者という数字は、この2人にとってもう一度負けられない戦いを強いる。

 その理由はプロツアーへの参加権。
 今シーズンからグランプリ上位へのプロツアー招待規定が変更され、1,200人以上のグランプリであれば「8位以上と2敗のプレイヤー全員」に招待が与えられるのだが、それ以下であれば上位4人のみ。つまりこの準々決勝を勝たなくてならないのだ。

 長い長い予選ラウンドを抜けた先に立ちはだかるこの壁を乗り越えるのは、黒緑コントロールの山本か、ナヤコントロールの野村か。

ゲーム1

山本 賢太郎

 予選ラウンド1位通過の山本がルールにより先手後手の決定権を持つ。
 言うまでもなく先手を取り、マリガンチェックに入ったところで一時中断。

 決勝ラウンドでは各プレイヤーのデッキリストが公開されることがあるのだが、今大会では『プレイヤーが望めば』対戦相手のデッキが見られるというヘッドジャッジのアナウンスにより、いったんデッキを交換して対戦相手のデッキを観察、その後もう一度シャッフル、7枚で再スタート。

 山本がマリガンを選択して6枚でスタートに対し、野村は7枚の手札をキープ。

 山本が《進化する未開地》から《》、《》、そして《漁る軟泥》。

 しかし続くターンに山本が土地を置けないのに対して、野村はラヴニカ・デュアルランドがないためタップインとなってしまう《陽花弁の木立ち》シリーズを置く展開。
 どちらも良い展開とは言えないが、土地が止まらず山本の軟泥を《灼熱の槍》で対処できているあたり、野村の方に分がありそうだ。

 だが山本もちゃんと次のターンには土地を引き込んだ。
 《ヴェールのリリアナ》が登場し、[+1]能力でお互い手札を消耗しあう。

 返す刀で野村は《復活の声》。
 追放系の除去がない山本に対し、消耗を迫る良いクリーチャーだ。

 これを山本は《ヴェールのリリアナ》の[-2]能力で退場させた後に、《突然の衰微》で処理。

 野村の次の手は、山本をさらに消耗させる《高原の狩りの達人》。
 山本としては、これから先にさらなる重量級が来るのは解ってはいるが対応せざるを得ない。

 《ヴェールのリリアナ》を使い捨てた上で、《悲劇的な過ち》。戦場はいったん無人にはなるが、両者の状況はあまりに違う。

 手札を使わせられている山本に対して、まだまだ余裕がある野村。
 次の攻め手は《雷口のヘルカイト》。

 5マナに到達できればまだ山本にも勝ち目がありそうだったのだが、ここでも引けず。

 次のターンも《雷口のヘルカイト》を処理できなかった山本が投了して、ゲームは2本目へ。

山本 0-1 野村

ゲーム2

野村 亮介

 再び先攻そしてマリガンの山本に対して、野村は今回も7枚でキープ。
 6枚でスタートした山本が《進化する未開地》でやはり《》から《》に繋げ、《漁る軟泥》を召喚するところまでは全く同じ展開。

 ただし、これに対する野村の動きは1ターン目《踏み鳴らされる地》タップインからと、前ゲームより良さそう。
 しかし《漁る軟泥》に対してのアクションは無し、ターンを返してこのまま攻撃で2点...ではなかった、野村が《セレズニアの魔除け》で攻撃してきたウーズを討ち取る構え。

 致し方なく《破滅の刃》で対処する山本。
 しかもまた土地を引けていない。

 それに対して、野村の方から《漁る軟泥》。
 土地を置けないでターンを返すしかない山本に対して、《灼熱の槍》を打ち込みリードを広げる。

 2ターンかかってようやく追加の土地を引いた山本が《化膿》で野村のウーズを対処するころには、野村は《スラーグ牙》。
 《吸血鬼の夜鷲》で我慢の構えにも、《雷口のヘルカイト》が野村の軍勢に加わり、飛行持ちの夜鷲がタップされて一気に10点ダメージ。

 ここで野村が弾切れしていることに願って、《地下世界の人脈》をたった今引いてきた4枚目の土地に付けてターンを返した山本だったが......

 襲いかかってきたのは2体目の《雷口のヘルカイト》だった。

山本 0-2 野村

 野村亮介、準決勝進出。

  • この記事をシェアする

RANKING

NEWEST

サイト内検索