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プロツアー『マジック・オリジン』権利獲得者、注目の3人!

By 平林 和哉

 プロツアー予選(PTQ)が無くなって今しばらく。
 その役割はプロツアー地域予選(RPTQ)へと引き継がれ、その第一歩としてプロツアー予備予選(PPTQ)が各店舗で行われるようになった。

 これはある意味では一日単位のイベントだけでプロツアーの権利獲得が難しくなってしまったということだ。
 仕方のないことかもしれない。参加者は増える一方であったし、北米ではスイスラウンド10回戦というグランプリを超える設定になっていたこともあると聞く。
 そもそもその後にシングルエリミネーションのラウンドも控えていて、「ハードなスケジュール」の一言で済まされなくなっていたのだから。

 そして昨月、4月25日(土)に初めてのRPTQが東京で行われ、8人の権利獲得者が決定した。

 既にプロツアーサンデー経験もある永井 守(神奈川)を始め、藤村 和晃(大阪)や中道 大輔(東京)など、思った以上に実力者が揃ったという印象だ。

 だがRPTQというものはこれまでの実績を競う場ではない。むしろこれからのプレイヤーにとって門戸が開かれている場所だろう。

 全くの新しいプレイヤーというわけではないが、プロツアーという場所ではまだまだこれからという存在。

 8人の権利獲得者の中から朴 高志に話を伺ってみた。

◆朴 高志(愛知) 権利獲得:プロツアー地域予選トップ8

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――これまでのプロツアー参加はありますか?

 去年のグランプリ・名古屋2014で準優勝して、プロツアー『マジック2015』に出場しています。

――普段練習しているコミュニティを教えてください。

 一昨年に「ホビーステーション岡崎店」が閉店してしまっているので、月1回開催される「三河マジックコンベンション」か、豊田市の「スマイルキング吉原店」でプレイしています。

――尊敬している、憧れているプロプレイヤーはいますか?

 自分が中学生の時に活躍していた、大礒(正嗣)さんに憧れています。

 海外のプレイヤーだとイヴァン・フロック/Ivan Floch(チェコ)ですかね。
 実のところプロツアー『マジック2015』」に参加していた時には誰が優勝していたか知らなかったんですが、プロツアー『タルキール覇王譚』でもベスト8に入賞していてすごく強いなと。彼が使っていた《予知するスフィンクス》が4枚入りの青黒コントロールはかなり回しました。

――プロツアーの権利獲得のため何をしていますか?

 普段はPPTQを巡って、後は国内グランプリに出ています。
 ミルウォーキーのRPTQ参加権も持っていると思ってたんですが、実は勘違いで(苦笑)。気が付いたのがシーズンの終わりだったので、決勝負けで終わってしまいました。

(※筆者注:RPTQのトップ8入賞で「次回RPTQ参加権」がもらえるのは、参加人数が128人以下だったRPTQに限られる。前回のRPTQ東京では128人を超えたため、次回プロツアーの参加権利のみが得られる。)

 アジアのグランプリも予定や金銭面の折り合いがつけば参加したいと思っています。昨年のグランプリ・台北2014には参加しました。

――プロツアー『マジック・オリジン』の目標について聞かせてください。

 やはりトップ8と言いたいところですが、現実的には次の権利が獲得できる11勝5敗を目安に考えています。


 さて、ここで取り上げたプロツアー地域予選だが、プロツアーの参加権利獲得手段はこれだけではない。

 今年は国内だけで年4回の開催が予定されているグランプリ。
 そのトップ8、そしてトップ8に入れずとも13勝2敗以上の成績を残すことで、プロツアーへの道が開ける。

 ここではその中でも新進気鋭を代表する一人、原根 健太に取材を行った。

◆原根 健太(愛知) 権利獲得:グランプリ・京都2015トップ8

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――これまでのプロツアー参加はありますか?

 プロツアー『マジック・オリジン』が初めてです。
 グランプリ・静岡2015は2日目の最終戦で負けてベスト8に入れず、前回のグランプリ・京都2015のトップ4で初めて権利獲得ができました。

――普段練習しているコミュニティを教えてください。

 前回まではMO(Magic Online)を主体として練習していたのですが、今回の『モダンマスターズ 2015年版』リミテッドについては、玉田さん、覚前さん、藤村さんたちと、大阪なんばの「りみ研」で練習させてもらいました。

――尊敬している、憧れているプロプレイヤーは居ますか?

 日本国内で言えば市川 ユウキさんと覚前 輝也さん。

 海外プロだとジョン・フィンケル/Jon Finkel(アメリカ)です。
『デュエリスト・ジャパン』に載っていた世界選手権2000の記事は擦り切れるくらいに読んでました(笑)

――プロツアーの権利獲得のため何をしていますか?

 本当はPPTQにもっと出ようと思っていましたが、仕事の都合やカード入手が間に合わなかったりもあって、今シーズンは一度しか出ることができませんでした。
 今は次のPPTQシーズンに備えてモダンのカードを集めています。

 予定が合えば海外グランプリも考えてはいるのですが、なかなか予定が合わず......

――プロツアー『マジック・オリジン』の目標について聞かせてください。

 まずは初日突破を考えています。

 低めの目標に見えるかもしれませんが、僕は目標達成を大事にしているので、現実的な達成ラインになっています。


 最後に紹介するのが瀧村 和幸だ。

 実のところ瀧村はプロツアーに参戦すること3回、既にプロプレイヤークラブでシルバーレベルの立場と、これまでの2人と立ち位置は若干異なる。

 だが今でこそプロツアー『戦乱のゼンディカー』(ミルウォーキー)の権利までも持っているとはいえ、これまでクローズアップされることも少なかったのもまた事実である。

 プロツアー上位入賞からの継続参戦。多くのPTQプレイヤーが目指す立場を現実的なものにした彼の言葉を聞いてみよう。

◆瀧村 和幸(東京) 権利獲得:プロツアー『タルキール龍紀伝』最終成績11勝4敗以上

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――これまでのプロツアー参加はありますか?

 プロツアー『ニクスへの旅』『運命再編』『タルキール龍紀伝』に参加しています。
 その間グランプリ・台北2014でトップ8入賞しているのですが、まだ規定が変わる前で、トップ4までしか権利がもらえなかったという(笑)

――普段練習しているコミュニティを教えてください。

 チーム豚小屋です。ただ最近はカジュアルおじさんが多すぎるので、プロツアーの調整は中村夫妻のプロコミュニティ(通称・菊名合宿)に参加させてもらっています。
 菊名合宿というとドラフト練習のイメージが大きいですが、構築戦の練習も行いました。

――尊敬している、憧れているプロプレイヤーはいますか?

 僕には好きなプロプレイヤーが3人居ます。
 市川 ユウキさん、渡辺 雄也さん、八十岡 翔太さんが大好きです。

 今でこそ一緒に練習することも増えましたが、プレイして人となりを見て、より好きになりました。

 また、僕には格好いいと思うプロプレイヤーがいます。リード・デューク/Reid Duke(アメリカ)です。強くて格好良くて紳士。
 モダンのプロツアー『運命再編』で当たったんですが、申し訳なさそうに《強大化》を使ってきたのがすごく印象的でした。
 彼は感染を使っていて、もちろんその一撃で負けました。

――プロツアーの権利獲得のため何をしていますか?

 PPTQとアジアを含めたグランプリです。

 今はシルバーレベルなのでRPTQの参加権があって、もしプロツアー『戦乱のゼンディカー』の権利が取れれば(参加権利を)その次に持ち越せるので、頑張りたいと思ってます。
 ですが、PPTQに出られないので若干手持ち無沙汰ですね。

――プロツアー『マジック・オリジン』の目標について聞かせてください。

 今のプロポイントが21点なので、ゴールドレベル昇格に必要な14点を追加できる、11勝4敗の成績を目指したいです。

 たしか準優勝かトップ4でプラチナレベルも狙えるんですが、それは「決勝で負けてもプラチナ」ってくらいの願望(笑)


 RPTQのトップ8、グランプリトップ8、プロツアー上位入賞。

 プロツアーへの道は決して容易な道ではないものの、その道程は多岐に渡っているものだ。

 まずはPPTQに、そしてグランプリに参加してみよう。

 プロツアー参加は夢物語ではない。全ての道はプロツアーという舞台に繋がっているのだから。


2016年最初のプロツアーへの予備予選(6月6日~8月16日)

開催店舗一覧

※イベントの詳細はファクトシートのページにてご確認ください。

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