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戦略記事

「伝説のシールドテク」 八十岡 翔太の『ドミナリア』シールド・伝説の五か条

伊藤 敦

 『ドミナリア』シールドは伝説的に難しい。

 シールドというフォーマットはいつでも完璧にこなそうとすると難易度が跳ね上がるものだが、この『ドミナリア』環境は1パックに最低1枚伝説のカードが含まれており、それらが多色のカードだったりもすることもあって、複雑さにより拍車がかかっているといった印象だ。

 と、するならば。

 『世界最高峰のプレイヤー選手権に《タルモゴイフ》の4枚目を持っていなかったので3枚で出場した』『プロツアーのデッキは前日に考える』といった数々の伝説を有する伝説的プレイヤーに、やはり教えを請うしかないだろう。

 というわけで、「この環境はかなりやりこんだ」と豪語する伝説的なプラチナレベル・プロ、八十岡 翔太に『ドミナリア』シールドのコツを五か条にまとめてもらった。

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伝説の第一条 《灰色熊》はデッキに入れるな!

――いわゆる2/2バニラ (能力なし、またはそれに近似したクリーチャー) のことですよね。これはどういった理由からでしょうか?

八十岡弱いから。

――そこをもう少し詳しく……

八十岡いや、説明すると長くなるし。1マナ1/1はデッキに入れないでしょ? それと一緒」

――伝説的に説明が足りない。

伝説の第二条 確定除去は使え!

――これはリミテッドの基本でもありますよね。

八十岡「それだけじゃなく、この環境は特にアンコモン・レアのレジェンド (伝説のクリーチャー) たちのカードパワーが飛び抜けてるからね。コモンのクリーチャーでは太刀打ちできない。除去だけが唯一コモンでレジェンドに対抗できる手段と言っていい」

伝説の第三条 レア、特に伝説のソーサリーを使え!

――レアは当然できる限り使うとして、伝説のソーサリーとなるとカードプールによっては唱えるのに苦労する場合もあるかとは思いますが……

八十岡「それでも打てればリターンもでかいからね。あ、緑の《カマールのドルイド的誓約》だけは別だね。『緑以外の』伝説のソーサリー、ということで」

伝説の第四条 ディッチャはメイン!

――《解呪》系呪文、いわゆる「ディッチャ」をメインに入れるかどうかは環境による部分も大きいと思いますが、この環境はそれほどまでにエンチャント・アーティファクトの使用率が高いということでしょうか?

八十岡「高いね。《氷結》や《セラからの翼》などのオーラや《封じ込め》、装備品に加え、各色のアンコモンとレアに『英雄譚』があることで、エンチャント・アーティファクトの採用率は普段より高い環境になっていると思う。というか、ディッチャで割れるカードが1枚も入らないようなデッキはほとんど組めないんじゃないかな? というわけで何かしら打つ対象はあるはずだし、それ以上に放置したら負けるものも多いので、メインに入れた方が良いね」

――これは伝説的に役に立つコメント。

伝説の第五条 アイシーは宇宙。

――これ、コツですか? 最後だからって伝説のオチをつけにいってませんか?

八十岡「いやいやちゃんとしたコツでしょ。パックを開けたら『まずはアイシー (《氷の干渉器》) を引け!』と思うくらいに、全部の中で最も引きたいカード。そしてアイシーを出されたら負けるので『ディッチャがないコントロールは組んではいけない』。自分のアイシーを《ボーラスの手中》されたりもするしね。結論としては、アイシーは宇宙。

――Oh, I ()see().

八十岡「空気を凍らせる力もあるみたいだね」


 伝説のプレイヤーの言葉は伝説的に簡潔で、しかしそれでいてなお含蓄に (かつウィットにも) 富んでいた。

 伝説は一日にして成らず。この伝説の五か条を心に刻み、ぜひ『ドミナリア』環境のシールドに挑戦してみてもらいたい。

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