By Masashi Koyama

　スイスラウンドも残り２回戦。ここでご紹介するのはトップ８を視野に入れる２敗ラインから、グランプリ・名古屋2016でもトップ４入賞を果たした藤村和晃とリュウ・ドンギュアン/Liu, Dongyuanの戦いだ。

　慌ただしくフィーチャーマッチテーブルに現れた両者だったが、藤村がダイスなどを探している間に落ち着いてきたようで、静かにシャッフルを始め、サムズアップで撮影に応じる。

　トップ８まであと２つ。果たして、２敗キープは藤村か、リュウか。

負けられない戦いに臨むリュウ(写真左)と藤村(写真右)

ゲーム１

　後手藤村が《ラムホルトの平和主義者》、《無謀な識者》から、リュウが《荒原のカカシ》《審問官の雄牛》という立ち上がり。

　藤村は《偏執的な皮剥ぎ人》で《ラムホルトの平和主義者》のパワーを上げ攻撃に向かい、ダメージレースを開始する。

　リュウは《巣網から見張るもの》で防御網を固めるが、藤村がおもむろに５マナからキャストしたのは《ゲラルフの傑作》！

　藤村の手札は２枚であるため、すでに《巣網から見張るもの》を突破できるサイズだ。さらに《継続する調査》をプレイし、盤面、手札で一気に優位に立つ。

　相手は《ムーアランドの流れ者》から《鼓舞する隊長》でダメージレースを仕掛けるが、根本的に《ゲラルフの傑作》を対処できておらず、ライフを５まで削られる。

　ライフが17も残っている藤村に対し、ブラフ気味に土地７枚フルオープンで返してみるものの、藤村の手札を確認し、すぐにサイドボードへと手を伸ばしたのだった。

リュウ 0-1 藤村

負けられないゲームが２本続くリュウ

ゲーム２

　お互い７枚でキープし、リュウが《ムーアランドの流れ者》《不屈の聖戦士》と好スタートを切る。

　藤村は《縫合の刻み獣》２枚から《無謀な識者》と続けるが、４枚目の土地を引くことができず、一方のリュウは《刹那の器》を設置し、クロック増加＆昂揚達成へ着々と準備を進めていく。

　藤村は《無謀な識者》を起動し、《ただの風》で《不屈の聖戦士》を手札に戻して時間を稼ぎ、リュウの《茨隠れの狼》も《行方不明》でライブラリートップへと追いやり、ライフレースを13対14と均衡させる。

　だが、リュウはここで攻防一体の強力カード、《永遠の見守り》をプレイ！

　これに対し藤村は先ほどゲームを決めた《ゲラルフの傑作》を送り込むが、これが《翼切り》に遭い、《縫合の刻み獣》の片割れが《月銀の拘束》されてしまう。

　リュウの攻撃に対し《群れの守護獣》を瞬速でプレイするが、これが生まれ出た狼・トークンとともに《邪悪の暴露》を受けると、そのまま土地を片付けたのだった。

リュウ 1-1 藤村

２本目を落としてしまった藤村

ゲーム３

　先手藤村が《発生の器》《偏執的な皮剥ぎ人》、後手のリュウが《刹那の器》というスタート。

　藤村は《発生の器》を起動、《ゲラルフの傑作》を墓地に落とすと即座に戦場に戻し、一気に盤面を掌握する。

　この猛スピードの攻勢に対し、《荒原のカカシ》しか召喚できていないリュウは《刹那の器》からスピリット・トークンを生み出すが、《ゲラルフの傑作》の度重なる攻撃に対して使い捨てのチャンプブロッカーとしてしか利用することができない。

　だが、リュウは６枚目の土地を引き込み《罪人への急襲》で戦場を一掃！

　さらに《眠れぬ者の使者》《厳格な巡邏官》と続け、藤村の追加戦力である《嵐乗りの精霊》《縫い翼のスカーブ》の攻撃を食い止める。

　リュウは《永遠の見守り》を唱え、《厳格な巡邏官》と《眠れぬ者の使者》で果敢にアタックするが、藤村から飛び出したのは《群れの守護獣》と狼・トークン。

　リュウは《厳格な巡邏官》を守るために《今夜を生き延びる》を唱えるものの、藤村の攻撃ですり減った残り３のライフを守り切るためにはリソースがあまりにも足りないのだった。

藤村 2-1 リュウ

藤村 和晃 Wins!