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The Finals 2018
The Finals 2018 優勝、渡邊 崇憲インタビュー
The Finalsは招待制大会で、予選で権利を獲得する必要があります(プロレベルの所持者、過去の優勝者などを除く)。
2018年、その出場権を最初に獲得したのが渡邊 崇憲さんでした。5月19日に仙台で行われた「マジックフェスタ」内の「The Finalsチャレンジ」で優勝して初の権利を獲得し、今日は一番最後の試合まで戦った渡邊さんは、今年のThe Finalsを「最も長く」満喫した……と言っていいかもしれません。
出場者153人の頂点に立った渡邊さんに、長丁場の戦いを終えてお疲れのところ、少しだけインタビューをさせていただきました。
渡邊 崇憲インタビュー
――優勝おめでとうございます。出場権を仙台の「マジックフェスタ」で取ったということですが、普段仙台でマジックをされているんですか?
渡邊「いや、今年の6月くらいから神奈川なんですが、仕事でずっと岩手にいたので、マジックするために東北のいろいろなところに行っていましたね」
――東北で、Onogames(東北や日本海側など、各地にルーツを持つマジックプレイヤーが集まる、社会人サークル的なチーム)の皆さんとの交流ができたんですか?
渡邊「そうですね、東北では自分が中心になって一緒にやろうよって誘ったり。今日も新潟から来た人とかいて、明日Onogamesの忘年会があるので、今日の賞金でまずその参加費くらいは出さないと(笑)。それでみんながまた頑張るぞって思ってくれればなと」
――「俺に続け!」という感じですね。ちなみに渡邊さんは、マジック歴はどれくらいなんですか?
渡邊「大学のころ、『ローウィン』くらいのときに競技マジックをまじめにやりだしたんですけど、仕事が忙しくなって3年くらい離れて……MOでちょっとリミテッドをさわったりとかはしてたんですけど、ちゃんとカードそろえて大会出たりというのは、『カラデシュ』から復帰しました。友達の木原(惇希)君と佐藤啓輔君が(グランプリ・千葉2016の)ベスト8に残ってるのを見て、自分ももう1回やってみようと思ったんです」
――今日のデッキ選択の理由を教えてください。
渡邊「友達に相談したらゴルガリがいいよって話だったんですけど、あんまり性に合わなかったのでどうしようかなと思ってたところに、高尾(翔太)さんのデッキを見つけて、高尾さんの記事やMOの5-0リストとかを参考にしてすり合わせながらデッキを決めました」
――今日、会場で高尾さん本人にサイドボードを教わったとか。
渡邊「そうです、ラウンド2が終わったくらいで聞いたんですが、そのおかげでゴルガリに3回当たって全部勝てました。自分のサイドプランとは違ってたんで、それはもう間違いないです」
サイドボードのメモ。今日高尾さんに聞いて修正したとのこと。 |
――でも、決勝の3本目だけは自分のアドリブでサイドボードをしたんですね。
渡邊「ミラーマッチで後手の時どうするかってのは高尾さんのメモにも載ってなかったので、そこはもう自分でなんとかするしかないと」
――どういう意図でのサイドボードだったのか教えていただけますか?
渡邊「基本的にメインは先手で一番強い状態にしてあるので、問題はサイド後の後手の時ですね。相手が先に同じことをやってくるんで、普通にやったら相手が先に勝ってしまう。なので、《トカートリの儀仗兵》を入れたり、《一斉検挙》を入れて相手の《正義の模範、オレリア》や、教導で大きくなったクリーチャーをうまく処理できれば、という……。噛み合えばハマるし、噛み合わなければ最後まで無駄牌ですけど、そこは思い切って受けに行くしかないなと割り切りました。まあ、3本目の勝ちは《ベナリア史》を多く引けたってのもありますけど」
――なるほど。
渡邊「大会全体を振り返ると、序盤はけっこうテンパってミスとかしてたんですけど、ラウンドを重ねるごとにけっこうミスしないでプレイできるようになったし、ミスしても勝てた場面もあったので、もともとデッキがけっこう強かったですね。色事故のリスクもある分、回ったときは本当に強かったです」
――今日は2018年のいい締めくくりになりましたが、来年の目標は?
渡邊「なかなか仕事を休んで海外プロツアーに長期間行くとかはできないんで、自分が出られる一番上の大会というとやはりグランプリなんですよね。去年、グランプリ・静岡2017春で初めてトップ8に残ったんですけど、もう1回勝ち残って……できれば優勝したいですね。グランプリで結果を残すのが来年の目標です」
――引き続き頑張ってください。今日はお疲れ様でした。
「やっぱり、チームって楽しいですよ! 皆さんも仲のいい友達が何人かいるならやってみたらいいと思います」と語ってくれる渡邊さんを、遅い時間まで友人たちが会場で待っていました。
忙しい社会人の立場でありつつ、地域を越えた多くの仲間とともに趣味に打ち込み、定期的に大会に出て勝利をつかむ……とても理想的なマジックプレイヤーの姿がそこにありました。
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