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The Finals 2018

観戦記事

第7回戦:大木 樹彦(群馬) vs. 大谷 哲哉(群馬)

伊藤 敦

 The Finals 2018、予選ラウンドもいよいよ残すところあと2ラウンド。

 ここまで5勝1敗同士、勝てばトップ8に向けて大きく前進できるというラインで、2人のプレイヤーが激突することとなった。

 大木 樹彦グランプリ・シンガポール2018で準優勝し、「強い人と戦えることが楽しい」という群馬勢の大木は、今大会のメタゲームブレイクダウンでも使用率30%で最上位のゴルガリ・ミッドレンジを駆り、ここまで勝ち上がってきた。

 そんな大木の対戦相手は、「大きな大会に参加するのは初めて」だという大谷 哲哉。聞いてみると、奇遇にもこちらも群馬勢だという。

大木「え、群馬!? そういえば見たことあるかも……」

大谷「太田です」

大木「高崎ですね……結構遠い。『コミカルのメモ帳使ってる人いるなー、群馬の人なのかなー』って思ってました(笑)」

 だが、大谷が駆るのは会場内でもかなりのオリジナル要素を含んだ奇抜なデッキ。バブルマッチで、大木に試練が訪れる。


大木 樹彦 vs. 大谷 哲哉
ゲーム1

 後手の大木が《》から《ラノワールのエルフ》という好スタートを切るが、そんな大木に大谷がトカートリの儀仗兵で楔を打つ。

大木「はいはい《トカートリの儀仗兵》が出てきた。なるほどねー」

 さらに《草むした墓》タップインでターンを返す大木に対し、大谷は《ベナリア史》。大木はさすがにたまらんとばかりに「探検」のない《マーフォークの枝渡り》で盤面を支えにかかる。

 だが、大谷は《ベナリア史》のⅢ章を前にして《トカートリの儀仗兵》《アダントの先兵》と横に並べると、5マナオープンでターンを返した大木に対し、正義の模範、オレリアを出して対処を迫る。これは戦闘前に《ヴラスカの侮辱》で処理されるも、騎士・トークン2体と《アダントの先兵》の攻撃でこのターン一挙11点を削り、大木を残りライフが10点まで追い詰める。


大谷 哲哉

 それでも、大木は落ち着いて6マナをタップする。ここで《採取 // 最終》なら話は簡単だったが、手札に来ていたのは《殺戮の暴君》。やむなくブロッカーとして出してターンを返す。

 しかし、大谷がプレイしたのはまさかの《ドミナリアの英雄、テフェリー》!

 [+1]からのフルアタックに対しては騎士・トークン2体を止めるも、すでに大木の残りライフは5点。

 《殺戮の暴君》で《ドミナリアの英雄、テフェリー》を落とし、「探検」のない《マーフォークの枝渡り》を出してターンを返すものの、《トカートリの儀仗兵》《トカートリの儀仗兵》《アダントの先兵》の3体アタックに対しては、《ラノワールのエルフ》が《アダントの先兵》をチャンプブロックするしかない。

 そして、なおも大谷は黎明をもたらす者ライラ》を盤面に追加する。

 これに対して大木は……手札の土地3枚を公開し、投了を宣言するのみだった。

大木 0-1 大谷


ゲーム2

 双方のファーストアクションは、大谷が《トカートリの儀仗兵》。

 対して大木は……そもそも3枚目の土地が、置けなかった。

 《アダントの先兵》の返しでも引けず、ファーストアクション以前にディスカードになる始末。

 対し、大谷も4枚目の土地はないものの、2枚目の《アダントの先兵》を送り出して順調にクロックを増やしていく。


大木 樹彦

 そして大木は、なおも土地が置けない。

 他方で1ターン遅れで土地を引き込めた大谷が《正義の模範、オレリア》を出すと、このターンの打点は9点。結果、大木の残りライフはすでに6点。

大木「負けましたー」

 一応ドローを確認した大木は、早々に投了を宣言するのだった。

大木「まつがんさんの前でまた土地2枚で負けてしまった……(笑)」

大木 0-2 大谷


大谷「先攻のときに《トカートリの儀仗兵》か《アダントの先兵》出して、次のターンに《風雲船長ラネリー》で攻撃して《呪文貫き》を構えると勝ちなんですよ」

 大木の事故もあり、デッキの全貌が見える前に勝利するという結果を得た大谷は、「ボロスミッドレンジタッチ《呪文貫き》+《ドミナリアの英雄、テフェリー》」といった塩梅の自身のオリジナルデッキをそう解説してくれた。

 続く第8回戦、大谷はIDしてトップ8入りを確定させる。構築王まであと3勝……大谷、大型イベント初参加にして初のタイトル獲得なるか。

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