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エターナル・ウィークエンド・アジア2018
デッキテク:佐々木 康裕の「忍者」――新たな忍者「虎の影、百合子」は嵐を巻き起こすか
《虎の影、百合子》。
8月10日の『統率者(2018年版)』発売からわずかに1週間ながら、話題沸騰の《虎の影、百合子》。
さまざまな形での活躍が期待される中、登場から間もないため現段階でははっきりとしたデッキや用途が固まっているわけではない。現に、このエターナル・ウィークエンド・アジア2018でもさまざまな形でデッキに採用されている。
そんな中、《虎の影、百合子》のクリーチャー・タイプ「忍者」、そして「上忍術」能力を最大限活かすべく「忍者」デッキを使用している佐々木康裕にデッキと《虎の影、百合子》について話を伺った。
佐々木康裕 |
佐々木康裕の「忍者」
佐々木「『忍術』というキーワード能力がもともと好きで、レガシーで組んでみようと思ったのがきっかけです」
高校生の頃からこのフォーマットで忍者デッキを使い続けているという佐々木。彼がこのイベントに持ち込んだデッキは以下の通りだ。
1 《島》 1 《沼》 4 《Underground Sea》 3 《Volcanic Island》 3 《Badlands》 4 《汚染された三角州》 4 《沸騰する小湖》 2 《血染めのぬかるみ》 -土地(22)- 4 《悪意の大梟》 4 《瞬唱の魔道士》 4 《虎の影、百合子》 2 《呪文探求者》 2 《深き刻の忍者》 -クリーチャー(16)- |
4 《渦まく知識》 4 《稲妻》 2 《致命的な一押し》 2 《思考囲い》 3 《トーラックへの賛歌》 1 《悪魔の布告》 2 《コラガンの命令》 4 《意志の力》 -呪文(22)- |
1 《疫病牝馬》 2 《外科的摘出》 2 《紅蓮破》 2 《水流破》 1 《狼狽の嵐》 1 《思考囲い》 2 《削剥》 1 《悪魔の布告》 1 《湿地での被災》 1 《毒の濁流》 1 《最後の望み、リリアナ》 -サイドボード(15)- |
新戦力《虎の影、百合子》を4枚フル投入。さらに「忍者」デッキだけあり、《深き刻の忍者》も2枚採用されている。
佐々木「ゲームの最初のうちは『忍者』を出せないので、《思考囲い》や《稲妻》で妨害しつつ《悪意の大梟》や《瞬唱の魔道士》、《呪文探求者》からアドバンテージを取っていくのが基本の動きになります」
妨害手段に優れたグリクシスカラーのデッキらしく、豊富な手札破壊や除去で対戦相手の動きを足止めしつつ、序盤以降は「戦場に出たとき」能力を持つクリーチャーで主導権を握る。さらにこれらのクリーチャーを《虎の影、百合子》《深き刻の忍者》で使い回すことでさらなるアドバンテージを得ることができ、通常のグリクシスカラーのアグロデッキよりもロングゲームを見据えることができるのが特徴的だ。
《呪文探求者》?
佐々木「このカードはほぼ万能サーチと言えます。お互いグダグダの状況でも最悪《渦まく知識》を持って来れますし、相手のクリーチャーに応じた除去もサーチ可能です。特にサイドボード後は苦手な『デス&タックス』相手に《湿地での被災》を、《血染めの月》を貼られたら《水流破》を持ってくることができます。このカードを『忍術(上忍術)』できればほぼ勝ちですね」
あまり見かけない《呪文探求者》だが、「忍者」で使い回すのにはうってつけのカードだという。状況に応じたカードを持ってこれるため、このデッキのサイドボードはシルバーバレット戦略のような1枚挿しが多い。
《虎の影、百合子》のインパクト
佐々木「《虎の影、百合子》はアドバンテージを得させてくれるだけでなく、クロックを早めてくれるのが非常に大きいです。(誘発型)能力にスタックで《渦まく知識》で《意志の力》をトップに置けば5点火力になるので。《虎の影、百合子》のおかげでコンボデッキに対してクロックが2ターンほど早くなったと思います」
SNS上でも話題になっている《渦まく知識》を絡めた動き。アドバンテージを獲得しながら大幅にライフを詰めることができる。特に現レガシー環境に多く存在する《実物提示教育》系デッキなど、速度の早いコンボデッキに対しては1ターンの差が勝負を決めることもあり、《虎の影、百合子》採用の大きなメリットだ。
忍者 or not 忍者?
このイベントでも《虎の影、百合子》は《呪文づまりのスプライト》や《変わり谷》と組み合わせたり、あるいは普通のグリクシス系デッキに組み込んだりと、さまざまな使われ方をしており、いたるところで活躍を見せている。それでも佐々木はこのカードを「忍者」で使うことがベストだと考えているようだ。
佐々木「僕自身も『グリクシスコントロール』に2枚ほど《虎の影、百合子》を投入して試してみたんですが、そういうデッキだと『《虎の影、百合子》いらないな』ってなったんですよね」
《深き刻の忍者》と《虎の影、百合子》がダメージを通すことができれば2枚のアドバンテージを得ることができるし、《虎の影、百合子》が「伝説」であることも考えると「忍術」持ちが複数種類いたほうがいいだろうとのことだ。
「伝説」に注意!
そう、《虎の影、百合子》は「伝説のクリーチャー」なのだ。そのため複数体戦場に出すことはできないし、《カラカス》に非常に弱いのだ。
そのため、《カラカス》を採用する『デス&タックス』が増加すれば《深き刻の忍者》と《虎の影、百合子》の枚数の微調整は必要になってくるだろうと佐々木はアドバイスをくれた。
さて、《虎の影、百合子》を最大限に活用した佐々木の「忍者」デッキはいかがだっただろうか?
繰り返しになるが、登場からわずか1週間という短い時間しか経っていないにもかかわらず活躍を見せているこのカードのポテンシャルは間違いないものだろう。
今後《虎の影、百合子》を使用したどのようなデッキが開発されていくのか、注目だ。
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