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2019ミシックチャンピオンシップⅥ(リッチモンド)
2019ミシックチャンピオンシップⅥ(リッチモンド) 最終日の注目の出来事
2019年11月10日
2019ミシックチャンピオンシップⅥ(リッチモンド)は約500人の参加者で開始され、いくつかの重要な争いを通じ、人々は《王冠泥棒、オーコ》にまみれたスタンダードで大鹿に変えられないよう抗っていた。そして、帰ってきた伝説の殿堂顕彰者かつMPLプレイヤーであるパウロ・ヴィター・ダモ・ダ・ロサ/Paulo Vitor Damo da Rosaを決勝で下し、オンドレイ・ストラスキー/Ondřej Stráskýがミシックチャンピオンシップ王者となり日曜の夜が終わったのだった。
リッチモンドの日曜日で最も興奮させられた出来事は次の通りだ。
決勝のすべて
ダモ・ダ・ロサとストラスキーは、トップ8に至るまでの間に『エルドレインの王権』ドラフト2回とスタンダード10回戦を戦った。そしてそれぞれ「シミック・食物」への熟達を示して決勝まで勝ち上がったのだ。両者とも「シミック・食物」をプレイし、週末を通じてその強さを見せつけた。「スゥルタイ・食物」はミラーマッチに有効なカードを採用することでアドバンテージを最大化しようとしたが、一方「シミック・食物」は《厚かましい借り手》でテンポを最大化し、またミラーマッチのゲーム終盤では(特に《世界を揺るがす者、ニッサ》によって加速された)《集団強制》の強烈な力を切り札にしていた。
ダモ・ダ・ロサは同じくマジック・プロリーグ(MPL)のメンバーであり、トップ8にただ2人の「食物」デッキをプレイしていなかったうちの1人であるアンドリュー・クネオ/Andrew Cuneoとの厳しい一戦から始まった。ダモ・ダ・ロサはクネオを5ゲームで下し、準決勝でもセバスティアン・ポッツォ/Sebastian Pozzoを再び5ゲームで下し、そして決勝でもさらに5ゲームというフルセットをプレイすることとなった。
一方、ストラスキーは準決勝でルイ・デルトゥール/Louis Deltourを破り、さらに決勝に進むためにオスカー・クリステンセン/Oscar Christensenを破った。彼はこの週末を通して「食物」ミラーマッチでの技量を示し、そしてあと1試合を残すのみとなった。1年ほど前にマジックのプロシーンから引退しようとしていた(参考ツイート:英語)24歳の彼にとって、ここに至るまでは劇的な歩みであった。知られている通り、グランプリ・プラハでトップ8に入りキャリアに戻り、そしてミシックチャンピオンシップの常連に戻り、そしてこのリッチモンドに至ったのだ。
そして、彼は今やミシックチャンピオンシップ王者のタイトルをかけて戦っていた。
FINALS TIME YOU ELKS
— Magic Esports (@MagicEsports) 2019年11月10日
It’s absolute legend @PVDDR vs officially un-retired @OndrejStrasky
Don’t miss this! Live at https://t.co/GF4H5s6srS #MythicChampionshipVI pic.twitter.com/qUeldPwlK5
大鹿をめぐる最後の戦い
まさに伝説の@PVDDRと公式に引退を撤回した@OndrejStraskyの対戦です
お見逃しなく! http://twitch.tv/Magic #MythicChampionshipVI
最初の2ゲームは計画通り迅速に進んだ。ダモ・ダ・ロサは第1ゲームで《金のガチョウ》と《王冠泥棒、オーコ》を組み上げて毎ターン3/3の大鹿を送り出し、開幕早々にストラスキーを倒した。
第2ゲームに向けてシャッフルしながら、ストラスキーは2度のミシックチャンピオンシップ王者に「すぐ終わったね」と語りかけた。「パウロ、ツイてるじゃないか」と笑いながら付け加えた。
殿堂顕彰者も「よく言われるよ」と返す。
ストラスキーは第2ゲームで反撃し、3ターン目に《霊気の疾風》を回避して《世界を揺るがす者、ニッサ》を着地させる完璧なスタートを切り、数ターンでゲームを終わらせて1対1の五分に戻した。
ダモ・ダ・ロサは第3ゲームを取り返し、そして第4ゲームでもリードを築いていた。プレインズウォーカーを並べ、マナやライフでもリードし、殿堂はトロフィーにあと1~2ターンのところまで迫っていた。
ストラスキーは祝福の握手をすることさえ考えていた。しかし、ここからミシックチャンピオンシップの歴史に残る逆転劇が始まったのだ。
「自分自身を押し留めて、『今ミシックチャンピオンシップでプレイしていて、まだチャンスがあるんだぞ』と語りかけたんだ」とストラスキーは言う。「ゲームに勝つために何が必要なのかを計算したんだ。ニッサをプレイしてゲームに戻って、もし向こうが《集団強制》を打ってきたら《夏の帳》があるんだってね。」
そして、まさにそうなったのだ。
これが彼に新たな命を与え、数ターンの後でトップ8に歴史上最も予測不能な逆転劇を達成し、そして続く第5ゲームへと希望をつないだ。
Mass Manipulation is one spooky card
— Magic Esports (@MagicEsports) November 10, 2019
So spooky that @PVDDR scoops up his cards and heads to Game 5 against @OndrejStrasky in the #MythicChampionshipVI Finals
TIME FOR A DECIDING GAME 5! https://t.co/GF4H5s6srS pic.twitter.com/DZXiCWnkE0
《集団強制》は不気味なカードです
@PVDDRが投了して@OndrejStraskyとの決勝第5ゲームに向かうほどに
これからすべてを決める第5ゲームです! http://twitch.tv/Magic
そしてその最終ゲームで、ダモ・ダ・ロサは《探索する獣》という秘策を持っていた。彼は序盤にそれを戦場に送り出し、ストラスキーのライフを削り始めていた。しかし、獣が仕事を終えるまで、彼は後続を見つけることができなかった。
ストラスキーはタイミングの良い《霊気の疾風》のおかげで息を吹き返した。ダモ・ダ・ロサはなんとか《意地悪な狼》を戦場に追加したが、この週末を通じての「シミック・食物」のキーカードが完璧なタイミングで現れた。
And yet again, Mass Manipulation takes it away!@OndrejStrasky steals all of @PVDDR 's best creatures and earns his first Mythic Championship title!
— Magic Esports (@MagicEsports) November 10, 2019
Congratulations Ondřej! Not even Oko can steal this crown#MythicChampionshipVI pic.twitter.com/pZ9piegJzD
そして再び、《集団強制》がゲームを決めました! @OndrejStraskyが@PVDDRの最強のクリーチャーをすべて奪い、初めてのミシックチャンピオンシップ王者のタイトルを手に入れました!
オンドレイ選手おめでとうございます! オーコでさえその王冠は奪えないでしょう!
ストラスキーは引退の瀬戸際からたった1年でミシックチャンピオンシップ王者にたどり着くという考えられない偉業を成し遂げたのだった。
世界選手権とMPL争いが激化
2019ミシックチャンピオンシップⅥ(リッチモンド)では多くの参加者が争っていた。確かに、5万ドルの優勝賞金と王者の称号は軽いものではないだろう。しかし、来月に行われる2019ミシックチャンピオンシップⅦに参加するプレイヤーは多くないため、多くのプレイヤーにとってはこの週末が来年2月に開催される世界選手権の席を得るために重要なミシックポイントを獲得する最後のチャンスだったのだ。
世界選手権の極めて限られた席は、以下のグループで構成されている。
- 現王者、ハビエル・ドミンゲス/Javier Dominguez
- ミシックチャンピオンシップ王者7名(獲得順にオータム・バーチェット/Autumn Burchett、イーライ・ラヴマン/Eli Loveman、マティアス・レヴェラット/Matias Leveratto、トラルフ・セヴラン/Thoralf Severin、そしてミシックチャンピオンシップⅤですでに権利を持っていたドミンゲスが優勝したことによる繰り下がりで獲得したジャン=エマニュエル・ドゥプラ/Jean-Emmanuel Depraz。ストラスキーがここに加わり、そして来月のミシックチャンピオンシップⅦの優勝者もこのリストに加わる。)
- マジック・プロリーグ所属のうちミシックポイント上位4名
- マジック・プロリーグ以外のプレイヤー(挑戦者)のうちミシックポイント上位4名
この争いは本大会が終了したことによりより明確になってきた。2019ミシックチャンピオンシップⅥ(リッチモンド)後、MPL側のポイントレースはマルシオ・カルヴァリョ/Marcio Carvalhoとアンドレア・メングッチ/Andrea Mengucciが上位だが、セス・マンフィールド/Seth Manfield、ブライアン・ブラウン=デュイン/Brian Braun-Duin、ダモ・ダ・ロサが残り2枠を同点で争っている。残る大会は1つだけであり、ロングビーチで来月行われるミシックチャンピオンシップⅦでエキサイティングな結末を迎えるだろう。
挑戦者側では、上位にいたプレイヤーたちは年度最後のテーブルトップのイベントに懸けられたものの重さを知っていた。殿堂顕彰者であるラファエル・レヴィ/Raphaël Lévyでさえこのトーナメントではプレッシャーを感じていたのだ(参考記事:英語)。
しかし、少なくともレヴィはそのプレッシャーの犠牲にはならなかった。彼は11勝5敗を記録し、世界選手権出場レースで大きなリードを得た。ここヴァージニアでの戦いが終わり、レヴィはセバスティアン・ポッツォ/Sebastian Pozzo、ルイス・スコット=ヴァーガス/Luis Scott-Vargas、そしてクリス・カヴァルテク/Chris Kvartekとともに上位を形成した。その後ろに、ミシックチャンピオンシップⅦに参加するガブリエル・ナシフ/Gabriel Nassifとスタニスラフ・ツィフカ/Stanislav Cifkaの2人が迫っている。
最後の争いは、移行シーズンのMPLの資格枠と、新しく育成リーグとして位置づけられる来年のライバルズ・リーグに関するものだ。MPLが4枠とライバルズ・リーグが8枠用意されており、これらへの争いにはまだ多くの不確定要素がある。現時点のミシックポイントの順位を確認して、2020年に向けて誰がリードしているのかを確かめてみよう(参考ページ:英語)。
リッチモンドでの戦いは以上だ。2019ミシックチャンピオンシップⅥ(リッチモンド)王者、オンドレイ・ストラスキー、おめでとう!
(Tr. Keiichi Kawazoe)
RESULTS 本大会の対戦結果・順位
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