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戦略記事

Daily Deck -今日のデッキ-

黒赤エルドラージ(モダン)

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黒赤エルドラージ(モダン)

Melissa DeTora

2015年12月11日


 こんにちは、皆さん。今年の「Daily Deck」は今回で最後です。本日ご紹介するのは、『戦乱のゼンディカー』で登場した新たなメカニズム「昇華者」を用いたモダンのデッキです。「昇華者」メカニズムといえば《不毛の地の絞殺者》がスタンダードで活躍を見せ始めていますが、それを用いたモダンのデッキを目にするのは初めてです。

 《不毛の地の絞殺者》は、かつて環境を支配した《火炎舌のカヴー》を彷彿とさせますね。《火炎舌のカヴー》は繰り出すだけで2対1交換が取れる強力なカードであり、当時は対戦相手の《火炎舌のカヴー》に対抗するためにこちらも《火炎舌のカヴー》を採用する必要があるほどでした。《不毛の地の絞殺者》が《火炎舌のカヴー》ほど圧倒的な活躍を見せていない大きな理由は、相手のカードを追放するのに苦労するためです。相手が(「探査」などで)自ら追放するのを待つか、あるいは「嚥下」を利用したり《絹包み》や《停滞の罠》といった白のエンチャントを用いたりして追放する動きが必要になるのです。

 しかしモダンでなら、対戦相手のカードを追放するのがぐっと楽になります。EternallyRamzaのリストには、ご覧の通りすべての墓地を追放する1マナのアーティファクトが6枚採用されています。モダンでは早い段階で「フェッチ・ランド」や優れた呪文が使われるため墓地が肥えやすく、そこで先ほど挙げたアーティファクトを起動すれば、一度に多くのカードが追放されます。それから《マグマのしぶき》や《神々の憤怒》など追放を伴う除去も多く採用されているため、ゲーム全体を通して《不毛の地の絞殺者》の能力を起動するための餌には困らないようになっているのです。

 このデッキにはもうひとつ、本当にクールな相互作用があります。それは《忘却蒔き》と《大祖始の遺産》や《虚無の呪文爆弾》との組み合わせです。これらを組み合わせることで、《大祖始の遺産》や《虚無の呪文爆弾》で追放した大量の土地を《忘却蒔き》でこちら側の土地として戦場に展開することができます。《忘却蒔き》を1枚でも繰り出すことができれば、きっと《絶え間ない飢餓、ウラモグ》を唱えるのに十分なマナが集まることでしょう。

 それから《エルドラージの寺院》もこのデッキにうってつけで、3ターン目《忘却蒔き》という動きを実現してくれます。その《忘却蒔き》で多くの土地を繰り出すことができれば、4ターン目にして《絶え間ない飢餓、ウラモグ》を唱えることだって夢じゃありません! とんでもないことですね。

 以上で、今年の「Daily Deck」は終わりです。4月にこのコラムの執筆を引き継いでからというもの、多くの人に支えられてここまできました。この場をお借りして、皆さんに感謝の言葉を申し上げます。このコラムの執筆はとても楽しいものでした。私が「Daily Deck」を書くのは今回で最後となりますが、これからもDailyMTGにてコラムを書き続けます。早速1月上旬に新しく記事を書きますので、お楽しみに! また、皆さんからのご意見は引き続き Twitterにてお受けしますので、どんどん送ってくださいね。

EternallyRamza - 「黒赤エルドラージ」
モダン[MO] [ARENA]
3 《
2 《
2 《血の墓所
2 《血染めのぬかるみ
4 《黒割れの崖
4 《魂の洞窟
1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ
4 《エルドラージの寺院
2 《ウギンの目

-土地(24)-

4 《不毛の地の絞殺者
4 《荒廃を招くもの
4 《忘却蒔き
1 《破滅の伝導者
2 《絶え間ない飢餓、ウラモグ

-クリーチャー(15)-
1 《殺戮の契約
4 《稲妻
4 《大祖始の遺産
3 《コジレックの審問
2 《マグマのしぶき
2 《虚無の呪文爆弾
2 《思考囲い
2 《喉首狙い
1 《全ては塵

-呪文(21)-
2 《呪文滑り
2 《強迫
1 《外科的摘出
1 《吸血の絆
2 《神々の憤怒
2 《塵への崩壊
2 《滅び
2 《粉砕の嵐
1 《殺戮遊戯

-サイドボード(15)-
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