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Daily Deck -今日のデッキ-

マーフォーク(レガシー)

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マーフォーク(レガシー)

Melissa DeTora

2015年9月2日


 エターナル・フォーマットで部族デッキが活躍する姿は、なかなか見られないものです。数ある部族デッキの中でもシナジーとカードの強さが最高レベルのもの――「エルフ」や「ゴブリン」、そして「マーフォーク」――でさえ、使用率上位のデッキにはなれず、簡単に対策をとられてしまいます。ですがそれでも、今年のレガシー選手権でのジョージ・フリート/George Fleteの見事な勢いは止まりませんでした。彼は今回ご紹介するデッキを操り、トップ8入賞を果たしたのです。

 この「マーフォーク」デッキで最も興味深いカードは、《虚空の杯》です。このデッキにおける《虚空の杯》は、2ターン目にX=1で戦場に出します。できれば、1ターン目に《霊気の薬瓶》をプレイした後に置きたいところですね。このデッキにも1マナ域が8枚採用されていますが、《霊気の薬瓶》さえあれば《虚空の杯》による影響は心配ないでしょう。

 では、なぜこのデッキに《虚空の杯》を採用したのでしょう? 「マーフォーク」のようなアグロ・コントロール・デッキの狙いは、序盤からプレッシャーをかけていき、打ち消しや手札破壊で対戦相手に体勢を立て直させないことです。「マーフォーク」には《Force of Will》もありますが、《虚空の杯》もまた相手への妨害手段として優れているのです。レガシーのデッキのほとんどが、1マナ域に頼った構成になっています。《渦まく知識》や《思案》はレガシーで最も多く使われるカードですし、この環境最高の除去は《剣を鍬に》と《稲妻》です。そして多くのデッキにとって、鍵となるカードは《秘密を掘り下げる者》や《師範の占い独楽》のような1マナ域なのです。

 私は、新セットがエターナル・フォーマットにどのような影響を与えるのかについて思いをめぐらせるのが好きです。これまでにも、『マジック・オリジン』のカードがレガシーで使われているのをたくさん目にしてきました。そして、今回の「マーフォーク」デッキにも《潮流の先駆け》が採用されています。2マナのマーフォークである《潮流の先駆け》は、このデッキに適合し、最も求める「テンポ」を稼いでくれる素晴らしいクリーチャーなのです。マナを使う先は他にもっと大事なものがあるため、《潮流の先駆け》を瞬速で繰り出す機会はほとんどないでしょう。ですが《霊気の薬瓶》を用いればインスタント・タイミングで飛び出し、これによって散々な目に遭うデッキはいくつもあるのです。

George Flete - 「マーフォーク」
レガシー[MO] [ARENA]
12 《
4 《魂の洞窟
4 《変わり谷
1 《不毛の大地

-土地(21)-

4 《呪い捕らえ
4 《アトランティスの王
4 《真珠三叉矛の達人
4 《銀エラの達人
3 《幻影の像
2 《潮流の先駆け
4 《真の名の宿敵
1 《ヴェンディリオン三人衆

-クリーチャー(26)-
4 《霊気の薬瓶
4 《虚空の杯
4 《Force of Will
1 《梅澤の十手

-呪文(13)-
1 《金粉のドレイク
1 《エメリアの盾、イオナ
2 《真髄の針
1 《大祖始の遺産
1 《梅澤の十手
2 《秘儀の研究室
2 《基本に帰れ
2 《不忠の糸
1 《誤った指図
1 《万力鎖
1 《不毛の大地

-サイドボード(15)-
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