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岩SHOWの「デイリー・デッキ」

2017.12.01

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:チーム・スタンダードを考える(スタンダード)

by 岩SHOW

 さあさあ今夜から始まりますよ、ワールド・マジック・カップ2017! 開催地はヨーロッパはフランス、ニースという南の都市。時差がちょうどよく、皆さんにとっては観戦しやすいトーナメントじゃないでしょうか......

 と、リッチ・ハーゴン/Rich Hagon風にご挨拶から入った今日の当コラムは......ワールド・マジック・カップ本戦で戦われる「チーム・スタンダード」について考えることにしよう。

 そもそもこのチーム・スタンダードについてよくわからないという人もいるかもしれないので、簡単にまとめてみよう。

  • 基本はスタンダード。『カラデシュ』『霊気紛争』『アモンケット』『破滅の刻』『イクサラン』のカードを用いてデッキを構築。
  • チーム3名それぞれが1つのデッキを使用して対戦する。これらのプレイヤーが用いるデッキについて、複数人が基本土地以外の同一の名前を持つカードを採用することができない。(メインデッキ・サイドボード合わせて適用される。)

 厳密に言うと、後者のルールを採用しているものは「チーム共同デッキ構築戦」になるんだけども、いちいち長ったらしいので今回は「チーム・スタンダード」と表記させてもらうことにしよう。

 さて、カードの被りなしでスタンダードのデッキを3つ用意する......ということで、どんなデッキが組めるか考えてみた。大体わかるって?まあそう言わずにさ、おさらいも含めて、デッキリスト見ながらあれこれ話してみようじゃないか。

(デッキ例)プレイヤー1 - 「ティムール・エネルギー」
チーム共同デッキ構築・スタンダード (2017年12月)
4 《森》
1 《島》
2 《山》
4 《植物の聖域》
1 《隠れた茂み》
3 《根縛りの岩山》
3 《尖塔断の運河》
4 《霊気拠点》

-土地(22)-

4 《牙長獣の仔》
4 《導路の召使い》
4 《ならず者の精製屋》
4 《つむじ風の巨匠》
4 《逆毛ハイドラ》
3 《栄光をもたらすもの》

-クリーチャー(23)-
4 《霊気との調和》
2 《マグマのしぶき》
4 《蓄霊稲妻》
3 《慮外な押収》
2 《反逆の先導者、チャンドラ》

-呪文(15)-

 まずは現環境の横綱とも言える、最強デッキ「ティムール・エネルギー」! チーム戦においてもこのデッキは避けては通ることができない存在だ。2、3、4、5と強いクリーチャーをマナ・コスト順に繰り出して盤面を制圧。攻めも守りにも長けた面々には、どのようなタイプのデッキでも手を焼くことになる。《反逆の先導者、チャンドラ》や《慮外な押収》など呪文も強く、隙はない。

 この「ティムール・エネルギー」をチーム戦で扱う上で重要なのは、フルパワーで行くか否かという点。黒を足して《スカラベの神》《秘宝探究者、ヴラスカ》なども採用した全勝狙いのワントップ、エースデッキに仕上げるか、あるいは他とのバランスを重視するか。

 個人的には4色にするといくらなんでもカードを食い過ぎて他のデッキが弱くなってしまうのでは......と、このような純正3色を使用するチームが多いだろうと考えている。この形でも決して妥協しているわけではないし、デッキパワーは十分だ。

(デッキ例)プレイヤー2 - 「ラムナプ・レッド」
チーム共同デッキ構築・スタンダード (2017年12月)
14 《山》
4 《ラムナプの遺跡》
4 《陽焼けした砂漠》
2 《屍肉あさりの地》

-土地(24)-

4 《ボーマットの急使》
4 《損魂魔道士》
4 《地揺すりのケンラ》
3 《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ》
2 《過酷な指導者》
4 《暴れ回るフェロキドン》
1 《アン一門の壊し屋》
4 《熱烈の神ハゾレト》

-クリーチャー(26)-
4 《ショック》
4 《稲妻の一撃》
2 《削剥》

-呪文(10)-

 ティムールが東の横綱なら、西の横綱はこのデッキ「ラムナプ・レッド」だ! 前環境の覇者は変わらず強力で、速攻戦術からサイド後の中速シフトも器用にこなす名デッキとしてティムールとしのぎを削っている。

 このデッキは純粋なデッキパワーもさることながら、単色であるというのがチーム・スタンダードにおいて意味がありまくり。ティムールとほんの少し被ってしまうのは避けられないが、3つ目のデッキとは色単位での被りを避けてお互いのびのびと構築することが可能だ。

 《熱烈の神ハゾレト》による強襲に、軽量クリーチャーの序盤からのラッシュ、そして《暴れ回るフェロキドン》や《過酷な指導者》のような嫌がらせも兼ねた面々と、一見シンプルに見えて多角的な攻めで対戦相手をノックアウト!

 ただ、このデッキはティムール以上に「チームに1人はいる」と強く認識され、対策されることも確実だ。特に3つ目のデッキに、この赤単を食える類のデッキを持ち込んでくるチームは多いだろう。座る席順も、チーム戦においては非常に大事なのだ。

 それでは、横綱たちに続く第3のデッキはどういったものが良いか、ひとつ提案してみよう。こんなデッキが良いかもしれないなぁとふと思ってね。

(デッキ例)プレイヤー3 - 「ディミーア・ミッドレンジ」
チーム共同デッキ構築・スタンダード (2017年12月)
8 《沼》
4 《島》
4 《異臭の池》
4 《水没した地下墓地》
4 《水没した骨塚》
1 《廃墟の地》

-土地(25)-

4 《才気ある霊基体》
3 《光袖会の収集者》
3 《機知の勇者》
2 《豪華の王、ゴンティ》
1 《人質取り》
2 《スカラベの神》
1 《害悪の機械巨人》
1 《奔流の機械巨人》

-クリーチャー(17)-
4 《致命的な一押し》
4 《航路の作成》
2 《本質の散乱》
2 《板歩きの刑》
1 《大災厄》
3 《ヴラスカの侮辱》
2 《死の権威、リリアナ》

-呪文(18)-

 青黒のコントロール......ではなく、クリーチャー主体の中速デッキだ。序盤からしっかりとクリーチャーを展開し、これらで殴って《航路の作成》で2マナ2枚ドローという環境最軽量のアドバンテージカードの本領を発揮させ、除去の連打で相手を完封する。コントロールよりもブロッカーを用意できる分、「ラムアンプ・レッド」などアグロデッキへの耐性はアップしている。

 《スカラベの神》をティムールで用いないのであれば、3つ目のデッキはこの環境屈指のパワーカードを用いるものにしたい。序盤相討ちしたクリーチャーや機械巨人なんかを蘇らせて、相手に泡を吹かせてやろう。


 さて、チーム・スタンダードのデッキはこんな組み合わせもありますよという話をしてきたが......実はメインデッキ以上に、サイドボードも大事だったりする。何せ、同じカードを分け合えないからね。メインデッキ以上にカードが被るサイドボードを、一体どう組んだらい良いのか?

 これら3つのデッキでも被ることが考えられるのは《チャンドラの敗北》(ティムール、ラムナプ)と《否認》(ティムール、ディミーア)。そもそもティムールさんがラムナプさんの定番サイドカードをメインデッキに持って行ってしまっているので、「ラムナプ・レッド」のサイドには頭を捻らなければならないだろう。「ディミーア・ミッドレンジ」は他の打ち消しを採用する形で《否認》を譲ってやっても良いよというスタイルが取れるのは悪くない。これは《本質の散乱》に対しても言えることだ。

 これを加味したサイドボード例はこんな感じ。

ティムール・エネルギー
  • 3 《貪る死肉あさり/Deathgorge Scavenger》
  • 2 《多面相の侍臣/Vizier of Many Faces》
  • 1 《マグマのしぶき/Magma Spray》
  • 2 《人工物への興味/Appetite for the Unnatural》
  • 3 《否認/Negate》
  • 2 《至高の意志/Supreme Will》
  • 1 《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》
  • 1 《自然に仕える者、ニッサ/Nissa, Steward of Elements》
ラムナプ・レッド
  • 2 《過酷な指導者/Harsh Mentor》
  • 2 《ピア・ナラー/Pia Nalaar》
  • 3 《砂かけ獣/Sand Strangler》
  • 2 《チャンドラの敗北/Chandra's Defeat》
  • 2 《削剥/Abrade》
  • 1 《宝物の地図/Treasure Map》
  • 3 《霊気圏の収集艇/Aethersphere Harvester》
ディミーア・ミッドレンジ
  • 2 《帆凧の掠め盗り/Kitesail Freebooter》
  • 1 《人質取り/Hostage Taker》
  • 1 《陰謀の悪魔/Demon of Dark Schemes》
  • 4 《強迫/Duress》
  • 1 《没収/Dispossess》
  • 1 《失われた遺産/Lost Legacy》
  • 1 《大災厄/Doomfall》
  • 3 《本質の摘出/Essence Extraction》
  • 1 《ヴラスカの侮辱/Vraska's Contempt》

 まあこんだけ考えたところで、全然違う編成のチームが活躍してくれるとそれはそれで「全然ちゃうやん!」といじってもらえそうでオイシイというね。ともかく、今夜から始まるワールド・マジック・カップ2017の放送で皆に熱い試合をお届けするのが楽しみだ!

 かつてないほどのドリームチームとなった日本代表は一体どんなデッキを持ち込んでくるのか? 悲願の初優勝なるか!? それは皆がその目で確かめることだ!! 週末を一緒に楽しもうね。



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