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『Unfinity』のメカニズム
2022年9月20日
壮大なるマイラの楽しい星系間アストロトリウムへようこそ! ここは、銀河で一番すごいエンターテイメント複合施設です。ちょっとのクレジット、またはあなたの星の通貨で、最高の食事、ゲーム、ライド、保安文書、ペット、休憩所、美術館、さまざまなショー、ゴミ箱、ダンスの型、野生生物などお望みのものが手に入ります。そのとおり、マジックは資本主義が欠落していない場所に避難しています。……そう、宇宙です。
『Unfinity』にはここで紹介する数個の大規模なメカニズムがありますが、アン・セットが卓上に(あるいは下に)持ち込む奇妙さを詰め込んだ個別のカードが大量に存在します。メカニズムの話に入る前に、特筆に値するカード枠のデザイン変更の話をしましょう。
『Unfinity』の事前予約は、お近くのゲーム店、Amazonなどのオンラインショップ、その他マジック販売店でどうぞ。
さよなら銀枠
このセットから、カードが通常のルールに則っておらず競技プレイ向けではないということを示すための方法としての銀枠を廃止します。その代わりとして、どんぐりシンボルを作成しました。
セキュリティ・スタンプのあるカード(通常はレアと神話レア)では、セキュリティ・スタンプとしてどんぐりシンボルが使われます。セキュリティ・スタンプのないカード(通常はコモンとアンコモン)では、セキュリティ・スタンプと同じ場所にどんぐりシンボルが印刷されます。どんぐりカードは、特別に認められていないかぎり、構築フォーマットでは使えません。それらは総合ルールで扱われていないことをすることが多いです。
しかし、『Unfinity』のカードのすべてがどんぐりカードなわけではありません。このセットには、エターナルで使えるカードが含まれています。それらは、セキュリティ・スタンプがないか、伝統的な楕円形のセキュリティ・スタンプが施されています。一見してイベントで使えるように見えるのは、実際にイベントで使えるからです。統率者戦や他のエターナル・フォーマット(レガシー、ヴィンテージ)で使用可能です。それらは総合ルールで扱われているか、今後扱われます。
これまで「銀枠ゲーム」に言及していたカードは「アン・ゲーム」に言及します。指しているものは変わりません。1人以上のプレイヤーがどんぐりカードや、アン・セットやホリデー・プロモなどのこれまでの銀枠カードを使ってプレイしているゲームのことです。(〈枠の守護者〉などの)枠の色を参照しているカードは、そのままです。カードの実際の枠がどうなっているかを参照していますので、どんぐりカードは黒枠扱いになります。古いカードは銀枠扱いです。
この新しいバカバカしさの表現に私たちは興奮していますし、安定することを望んでいます。ああ、安定すると言えば……これですね。
ステッカー
『Unfinity』の各ブースターには、ステッカー・シート1枚が入っています。ステッカーは、カードを弄り回してクールなボーナスを手に入れる新しい方法です。
各シートには4種類のステッカーが含まれています。
名前ステッカー3枚。
これはカード名の最初につけたり、最後につけたり、任意の2語の間につけたりできます。例えば、「Dark」というステッカーを《ルーン爪の熊》につける場合、Dark Runeclaw BearやRuneclaw Dark BearやRuneclaw Bear Darkにできます。
アート・ステッカー3枚。
あなたのカードのアートに面白いものを足しましょう! アート・ステッカーは、カードのアートに追加して使います。既存のアートを消すことはありません。たとえば、クリーチャーのアートが帽子を被っていて、それを蛙で隠したとしても、帽子を被っていることは変わりません。
能力ステッカー2枚。
あなたのカードはクールなことをします。クールなことをもっとさせましょう! 能力ステッカーは追加するだけです。上から貼って隠しても、文章を消すことはできません。
パワー/タフネス・ステッカー2枚。
あなたのクリーチャーの大きさは、ふさわしいものでないかもしれません。大きくしましょう。パワー/タフネス・ステッカーは、唯一上書きして使うステッカーです。何にせよ、クリーチャーはパワーやタフネスを1つしか持てません。
ステッカーを何かに貼るという効果があります。特定の種類のステッカーが指定されていることもあります。ステッカーは、トークンでないパーマネントに作用するのと同じようにトークンにも作用します。効果ごとに、それを何に適用できるのかが書かれています。
能力ステッカーやパワー/タフネス・ステッカーは、そばにチケット・アイコンが書かれています。それはチケット・コストで、そのステッカーを貼るためにそのコストを支払わなければなりません。チケットとは何でしょうか? チケットは、プレイヤーが得る新しいカウンターです。ステッカーを貼る効果の多くで、いくらかのチケットが手に入ります。名前ステッカーやアート・ステッカーは、貼る効果さえあればコストはかかりません。
ステッカーの物理的な位置は関係ありません。きちんと場所を揃えることに必要以上にこだわる必要はありません。ステッカーは作用します。曖昧さがある場合(上述の名前ステッカーを参照)、貼るに際してそのステッカーが何をするのかを全員に向けて宣言してください。例外になるどんぐりカードもありますが、その場合どこに貼るかを参照すると明言されています。
ひとつ重要なことがあります。自分が所有していないものにステッカーを貼ることはできません。他人のものにステッカーを貼るという効果は無視します。ほとんどの能力では、ステッカーを「あなたがオーナーであり土地でないパーマネント1つ」などに貼りますが、戦場に出るに際し、あるいは戦場に出たとき、自身に貼るという効果が存在します。オーナー以外のプレイヤーのコントロール下でそれらが戦場に出る場合、そのプレイヤーはそれらにステッカーを貼れません。
各ゲームごとに、あなたが使えるステッカー・シートは以下の3枚です。
構築のゲームでは、10種類以上のステッカー・シートを準備します。重複無しなので、最大枚数は存在する種類数と同じ48枚となります。各ゲームの前に、それらのシートの中から無作為に3枚選びます。その3枚が、そのゲームで使えるステッカー・シートになります。
シールドデッキでは、各ゲーム前に、あなたが開封したステッカー・シートの中から最大3枚を選びます。
ブースタードラフトでは、ステッカー・シートはドラフトしません。『Unfinity』のブースターを開封したあと、ドラフトを始める前にステッカー・シートを取り除きます。各ゲーム前に、あなたが開封したステッカー・シートの中から最大3枚を選びます。
アトラクション
アトラクションは、ライドやゲームや店舗と、会場で観覧するあらゆるものを表します。アトラクションはメインデッキに入れてプレイするのではなく、通常のマジックの裏面ではありません。アトラクション・デッキという、専用のデッキに入れてプレイします。
アトラクションはアーティファクトですが、マナ・コストがないことにお気づきでしょう。唱えることはできず、それどころか手札に入ることもありません。アトラクション・デッキから戦場に出すには、〈"Lifetime" Pass Holder〉のようなカードを使って「開く」必要があります。
アトラクションを開く場合、あなたのアトラクション・デッキの一番上にあるカード1枚を表向きに、あなたのコントロール下で戦場に出します。各アトラクションの右下隅には、1~6の数字がある枠が点灯しています。同じアトラクションでもバージョンが違えば、違う数字が点灯しています。1は常に消灯状態で、6は常に点灯状態です。
あなたの各ターンの第1メイン・フェイズの開始時に、1個の6面体サイコロを振ります。これを「観覧するためにサイコロを振る」と言います。その出目があなたがコントロールしているアトラクションで点灯していたら、あなたはそのアトラクションを観覧し、そのアトラクションの観覧/visit能力が誘発します。あなたがアトラクションを観覧するのは、この特別なサイコロによる場合と、カードが観覧するためにサイコロを振ることを明示的に求めた場合だけです。呪文や能力による他のサイコロでは、観覧能力は誘発しません。
アトラクションが戦場を離れて追放領域以外のどこかの領域に行くなら、それは代わりに墓地のからくりデッキ版である屑置き場のアトラクション・デッキ版である廃材置き場に置かれます。墓地に影響を及ぼすものは廃材置き場には影響を及ぼしません。アトラクションを追放した場合、そのまま追放領域に置かれます。
アトラクションの中には、賞品のかかったミニゲームをするものがあります!
賞品/Prizeは、観覧能力によって提供されたミニゲームに勝利したことによる報奨です。それらのアトラクションは賞品を得たあとで閉じますが、他の1つを開いて置き換えます。
リミテッド・フォーマット(シールドデッキ、ブースタードラフト)では、アトラクション・デッキには最低3枚のアトラクション・カードが必要で、重複していても構いません。特に、ブースタードラフトでは、アトラクションはブースター内の他のカードと同じようにドラフトされます。アトラクション・カードを3枚以上ドラフトしていなければ、アトラクション・デッキを使うことはできません。構築のゲームでは、アトラクション・デッキには最低10枚のアトラクション・カードが必要で、「シングルトン」である、つまり同名のカードが複数入っていない、必要があります(文章が違っていたり点灯箇所が違っていたりしても関係ありません)。
帽子
人生のひとときをアストロリウムで過ごす以上に素晴らしいことはあるでしょうか?そう、スタイリッシュな帽子を被って人生のひとときをアストロリウムで過ごすことです。『Unfinity』には、私たち同様に帽子のことを深く考えているカードがあります。
「帽子とは何か」疑問を持たれる方もいるでしょう。言うまでもないですが、帽子とは、他の服飾品の一部でなく頭に置かれている服飾品のことです。例えば、フードやフェイスマスクは含まれません。帽子は、帽子として作られたものでなければなりません。そのあたりにあるものを頭に乗せて帽子と称することはできません。ただし、ウィッグやヘッドバンドは含みます。
ほとんどのカードでは、「帽子を持つ」ことを参照しています。クリーチャーの場合、これはアートに帽子が描かれていることを指します。そのクリーチャーが帽子を被っている必要はありませんが、所有していなければなりません。プレイヤーの場合も同じ規定が適用されます。帽子を被っている必要はありませんが、手元になければなりません。カードが「帽子を被っている」ことを参照している場合、それは文字通りです。物理的に、他のプレイヤーの帽子(などの所有物や本人)に手を出してはいけません。それは非常に非紳士的な行為であり、アストロリウムから退場させられるでしょう。
言葉遊び
『Unfinity』では、カードに含まれる特定の単語や文字、またさまざまな場所に描かれている単語の数、その他言葉遊びに言及するカードがあります。ほとんどの場合、それらの効果はアン・ゲームに限られますが、ステッカーだけを見る効果があり、エターナル・カードにも登場することがあります。
アン・ゲームでは、文章その他のカードの機能は、情報を決定するためにそのプレイしているカードそのものを使います。つまり、多言語版であれば、同じカード2枚が違う名前を持つ場合があります。伝統的なゲームでは、どの版のカードでプレイしていても、オラクルの文章を使います。
サイコロ
サイコロには馴染みがあります。皆さんも私もルールを知っています。『Unfinity』では、6面体サイコロだけに特化しています。他のサイコロの出目を使うことはありません。(このセットでは。)
アトラクションを観覧するために6面体サイコロを使うことは説明しましたが、他にもいろいろな使われ方をしています。〈Comet, Stellar Pup〉の忠誠度能力などの呪文や能力は効果を決定するためにサイコロの出目を用います。クリーチャーのパワーやタフネスを決定するためにサイコロを振ることもあるでしょう。もっと奇妙なことが起こりますよ。ただし、確実なことが1つあります。〈Comet, Stellar Pup〉は絶対に離れない子犬だということです。あなたを失望させることはありえないでしょう。
ゲーム外の人
通常、我々はマジックをプレイしていない人のファンということはありませんが、何が起こるかを決定するためにゲームの外部に入る誰かを必要とする『Unfinity』のカードでは非常に有用かもしれません。
現在そのゲームでプレイしていない人は、そのゲームでプレイしていて負けた人であっても、全員がゲーム外の人です。そういう人には考えがあるかもしれませんが。マジック・プレイヤーである必要も、現状を把握している必要もありません。各カードに、何を言うことができるかが書かれています。重要なのは、ゲーム外の人の選択に過度な影響を与えようとしないことです。誰も近くにいない場合、大抵は、電話やメッセンジャーアプリを使うこともできます。
(Tr. YONEMURA "Pao" Kaoru)
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