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『イコリア:巨獣の棲処』アート概要解説 怪物編

Kendall Pepple
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2020年5月14日

 

 イコリアの多様な動物群と、それらの姿を作り出したインスピレーションを探求する旅に出ましょう。この次元の見事な怪物は、肩に乗るほどの小動物から建物を踏み潰すサイズの巨獣まで、多種多様です。

 カードよりも大きく美しい画像で怪物たちを詳しく見てみましょう。そして各作品の依頼に使用されたアートの概要も一緒にどうぞ!

らせん樹の滑空獣

らせん樹の滑空獣》 アート:Jehan Choo

舞台:イコリア

:白のクリーチャー

場所:インダサの夕暮れ時、らせん状の幹を持つ「らせん樹」にて

状況:毛皮で覆われ、複数の目を持つナイトメア・クリーチャーを描いてください。主な特徴は2つあります。短距離を滑空するための一対の翼(翼膜)と、らせん樹にしがみつくための突き出した足爪です。そのクリーチャーは見事な毛皮の翼で宙へ飛び出しているか、夕暮れの空を複数の目でじっと見つめているかもしれません。

アートの中心:滑空するクリーチャー

全体の雰囲気:敏捷で利口な小動物

光明の繁殖蛾

光明の繁殖蛾》 アート:Lie Setiawan

舞台:イコリア

:白のクリーチャー

場所:空。指定するとすればサヴァイの上空。夕暮れもしくは夜が望ましいか。

状況:翼開長約30フィート(10メートル)の巨大かつ堂々とした蛾のクリーチャー。この蛾の怪物は、新たな生命を産み落とすことができます――内に神秘的な輝きを宿す魔法の蛹や繭を前肢で掴んでいるかもしれません。もし望むなら、小型の蛾のクリーチャーが周囲を飛び回っている様子があっても良いでしょう。小さな随員たちが、全能たる女王の周りを巡るように。

アートの中心:蛾の怪物

全体の雰囲気:それだけでも怖いのに、さらに――もっとたくさんの蛾を生み出すなんて!

夢の巣のルールス

夢の巣のルールス》 アート:Slawomir Maniak

舞台:イコリア

:白黒のクリーチャー

場所:インダサの巣穴

状況:ナイトメアの特徴を持つ黒豹、ルールスをデザインしてください。ルールスの身体は黒豹ですが多数の瞳、2本のしなやかな尾、煙を上げる暗い色の毛皮の房があります。それは私達を怪しみ、威嚇しながら見つめています。ですが背景の茂みの中かどこかに、1匹か2匹の子供(うわ、ナイトメアの子猫!)を見ることができます。

アートの中心:ルールス

全体の雰囲気:ルールスの低くとどろく威嚇のうなり声が聞こえてくるような。

悪魔の職工

悪魔の職工》 アート:Yigit Koroglu

舞台:イコリア

:黒のクリーチャー

場所:インダサの暗い洞窟の巣穴、もしくはどこか暗い場所

意図:鳥は巣を作りますよね。そうではなく、ぞっとするような手製の人形を作り上げる、かさかさと這い回るナイトメアです。

状況:悪魔の職工は翼のないナイトメア・クリーチャーで、掴むのに適したいくつかの鉤爪と、暗い緑がかった光沢のある昆虫の甲殻を持っています。それが小枝と骨から、不気味に曲がった小さな人形を繋ぎ合わせている様子を見せてください。背景はその怪物の巣穴で、似たような人形がもっとたくさん見えています。

アートの中心:悪魔の職工自身こそが最も重要な要素となるでしょう。

全体の雰囲気:手作りの不気味な人形をたどって沼を渡ってきて、見つけたんです。それを作っていたのは、もっと恐ろしい何かだったのだと。

補足:ナイトメアは多数の目、多数の肢、流れるような暗い色の頭髪を持つ傾向にあります。

肉食島

肉食島》 アート:Svetlin Velinov

舞台:イコリア

:青のクリーチャー

場所:海洋

状況:巨大な島に見えた生き物が巨大な頭部と前ひれを水面から持ち上げ、極めて危険な津波を引き起こすところを見せてください。この怪物はあまりに巨大で、その背中は岩の小島のよう――つまりそれがのんびりと浮かぶのを止めて動き出したというのは極めて悪い報せです!

任意で:この生物が起こした物騒な波に、漁師の小さなカヌーが翻弄されているかもしれません。

アートの中心:その島のような生物と、激しい波

全体の雰囲気:あなたは島の近くに棲む海の怪物を目覚めさせただけではない。島を目覚めさせてしまったのだ。

深海の破滅、ジャイルーダ

深海の破滅、ジャイルーダ》 アート:Tyler Jacobson

舞台:イコリア

:青黒のクリーチャー

場所:激しく波打つ嵐の海

状況:ジャイルーダ、死と狂気で海を荒れさせる巨大な悪魔的クラーケンを作り出してください。他の生物の骨で飾られた巨大ならせん状の殻、そこから繰り出されるよじれた触手、牙がずらりと並ぶ大口、そしてこちらを不安にさせるような巨大な黒い瞳があるかもしれません。

アートの中心:ジャイルーダ

全体の雰囲気:一目見ただけで殺される、もしくは狂気に落とされるような海の怪物。

万能のブラッシュワグ

万能のブラッシュワグ》 アート:Dmitry Burmak

舞台:イコリア

:緑のクリーチャー

場所:荒野か森林地帯のどこか

意図:「ブラッシュワグ」とはマジックの伝承にある奇妙な小型クリーチャーです(資料を参照、ですが非常に古い記述であることに注意)。巨大かつ強く成長することができますが、ハリネズミほどの大きさでほとんどの時間を過ごします。もっと大型の怪物が恐る恐るその前から避ける様子を見せることによって、このブラッシュワグの評判を表現したいと考えています。

状況:ブラッシュワグ、マジックの古典クリーチャーを素敵にアップデートしてください。小型ですが頑丈、ハリネズミに似ており身体には棘のはえた枝をまとっています。それは我が物顔で森を闊歩し、背景ではもっと大型の怪物が脇によけ、近寄らないようにしている様子がわかります(大型の怪物については、恐竜やビーストから着想を得てください)。

アートの中心:ブラッシュワグ

全体の雰囲気:小さいのがおでましだ。このブラッシュワグ様と同じくらい威張って歩くのはどいつだ?

さまよう怪物、イダーロ

さまよう怪物、イダーロ》 アート:Jesper Ejsing

舞台:イコリア

:赤の伝説のクリーチャー

場所:任意

状況:巨大で危険、ですが非常にチャーミングな怪物を作り出してください(人間に似すぎないようにお願いします)。この怪物、イダーロはすぐに気が散ります――注意散漫なのです。ですがひとたび何かに注目したなら、彼はそれを跡形もなく消し去ってしまうでしょう。どう表現するかはお任せします。

アートの中心:イダーロ

全体の雰囲気:途方もない被害を出すことができるけれど、素敵なぼんやりさん。

(Tr. Mayuko Wakatsuki)

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