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スタンダードとリミテッドの出来事

Andrew Brown
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2019年9月13日

 

 『エルドレインの王権』プレビュー・シーズンにようこそ! 本日は、我々がスタンダード向けの出来事カードをデザインした方法と、リミテッドのアーキタイプの概要について話そうと思う。その途中で何枚かカードを紹介しよう。

スタンダードで出来事を経験する

 『エルドレインの王権』のメカニズムは食物、出来事、一徹だ。我々はどのメカニズムがどのタイプのプレイヤーに訴えかけるものかを考えて、その後それらの能力とスタッツを、その能力が狙っっているプレイヤー層に最も似合うように仕立てるのを好む。スタンダードのプレイヤーはゲーム中に多くの意味がある決断を下すことを高く評価する。一徹と食物は厳密には多くの決定を下すことはない。一徹はオフかオンのどちらかで、食物は基本的にプレイヤーがそれを使うマナがあるときに使うことが求められる。状況判断が必要なメカニズムとして、我々はスタンダード向けに楽しい出来事クリーチャーを作ろうと試みた。

 この記事では、本日のプレビュー・カードの1枚のプレイテスト名である「ショッキングに大きな巨人」の話をしようと思う。最初のバージョンはその名前にとてもぴったりなものだった。

{4}{R}
7/2
{R}, 出来事:クリーチャー1体を対象とし、それに2点のダメージを与える。

 この最初のバージョンをプレイテストしている時に、我々はこれに決断するポイントが足りないことに気づいた。常にクリーチャーの側を唱える前に出来事で唱えるのが戦略的に正解になっていた。また相手によって強すぎたり弱すぎたりもした。全体的に極端過ぎて満足の行く決定が足りなかった。次のバージョンではこれらの要素を考慮してみた。

{3}{R}
4/4
{1}{R}, 出来事:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とし、それに2点のダメージを与える。

 このバージョンでは最初のやつにあった問題の多くが解決された。クリーチャーの側を唱えたくなることがあるが、そんなに頻繁に起こるわけではない。これのプレイパターンは押し付けられすぎるものになってしまった。それを踏まえて、我々の友達である《砕骨の巨人》が完成した!

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リミテッドのテーマ

 8人ドラフトのポッドでは、2色のペアをどう分けてもどれかの色が他の色よりもドラフトされる数が少なくなる。我々はほとんどのセットにおいて、3色以上のデッキを推奨して色がより均等になるようにすることでそれを緩和しようとしている。

 『エルドレインの王権』では我々は違うアプローチを行った――ほとんどのドラフトで単色デッキが作れるようにしたのだ。一徹メカニズム、混成クワドラプル・シンボルのアンコモン、アーティファクトの頻度が高いことは、どれも単色デッキを妥当なものにする。だが2色デッキも依然として存在する。以下は色のペアが何をしようとしているかを簡単にまとめたものだ。

  • 赤青はターンに2枚目のカードを引くことに関連したペアだ。多くのカードがターンで2枚目のカードを引くことで能力が誘発したりボーナスを得たりする。
  • 白青はアーティファクトとエンチャントを取り扱う。どちらかをコントロールしているとボーナスを受け、両方あるとボーナスが増える。
  • 黒緑は食物による恩恵の密度が最も高い。食物を生け贄に捧げたり他の形で使ったりすると鍵が外れるカードがある。
  • 赤白は騎士を横並べにする。赤と白、そして黒はどれも騎士テーマを持っている。
  • 赤黒は騎士と装備品に関連している。
  • 白黒は騎士デッキの中で最も遅い。長期戦と頻繁なリソースの交換を狙う。
  • 赤緑は人間以外のクリーチャーをテーマにしている。人間以外のクリーチャーが戦場に出たときや戦場にいる場合にボーナスを受ける。
  • 緑青はランプと可能な限り大量のマナの使用を求める。食物と出来事はどちらも緑青が使うための自然なマナの用途だ。
  • 緑白は出来事のメインとなる色のペアだ。出来事クリーチャーと出来事を経験することへの報酬の密度が最も高い。

カードを複数のテーマに結びつける

 話は変わって、カードにそれぞれの色のペアでシナジーを持たせる方法について話をしよう。我々はすべてのデッキがシナジーを感じられるように、どの色のペアにも適応できるコモンを作ることを好む。これらのカードがドラフトの早い段階で取り合いにならないように、最強のカードでないことも重要だ。私の好きな『エルドレインの王権』でのこのようなカードの例は「LoadingReadyRun」が先週プレビューした《魔法の井戸》だ。

jp_9lDtbZJCPA.png

 《魔法の井戸》はパッと見あまり印象に残らない。分割払い可能な5マナ占術2と2枚ドローというのは特筆すべきものではないが、シナジーで強さを補っている。赤青の2枚目ドローデッキでは、これは相手のターンに2枚目のカードを引いて能力を誘発させられる数少ない方法の1つだ。白青のアーティファクト・エンチャント関連デッキでは、アーティファクトとエンチャントのシナジーを得るために序盤にプレイできるアーティファクトの1つだ。緑青のランプ・デッキでは、ゲーム後半でランプ呪文を下に送ることができ、そしてマナのはけ口として機能する。青黒の墓地デッキでは、相手の墓地を増やすための除去呪文を引いてくることができる。どの青いデッキをプレイしていようと、《魔法の井戸》をデッキに入れることは常に素晴らしいことだ。

 ちょっと待ってくれ。そういえば青黒デッキのアーキタイプについて話すのを忘れていたみたいだ。『エルドレインの王権』の青黒デッキのアーキタイプは墓地のカードを得ることに関連している。両方の墓地だ。対戦相手の墓地がたまっていれば強化されるカードがあり、そして青黒デッキには墓地からカードを戻してくるカードが入っている。

///

 これら青黒のアーキタイプの部品全てをつなぐことで、本日最後のプレビューカードにたどり着く。うまくいけば《ヴァントレスのガーゴイル》のパズルが解ける!

jp_n7OCnEfrzd.png

 私の『エルドレインの王権』のプレビューは以上だ。フューチャー・フューチャー・リーグの『エルドレインの王権』集中期間でのお気に入りデッキを紹介するために私はまた戻ってくる。それまでの間、私は西海岸のほとんどのマジックのイベントに顔を出す。声をかけてくれ!

(Tr. Takuya MASUYAMA / TSV YONEMURA "Pao" Kaoru)

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