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フラッシュバックのススメ
2019年8月6日
今日は、ジェスカイ(青赤白)デッキで使われると思われる『統率者(2019年版)』のカード2枚をプレビューしたいと思います。どちらもフラッシュバックに関係し、優秀で、そして非クリーチャー呪文を重視するものです。それらのカードは、それなりに直感的な、あるいはあまり直観的ではない(ものの、面白い)方法でそのテーマを支えてくれます。では、それらが持つ個別のテーマと、それがあなたの統率者デッキでどのように使われるかを見ていきましょう。
もう一度家を焼き払おう
あなたは途切れることなくインスタントとソーサリーを投げつけ、カードを引き、クリーチャーと対戦相手を余すところなく焼き尽くしてきました。しかし対戦相手はまだ生き延びています……最終的にはガス欠になってしまいますね? あなたの手札がこのターンに引いてきた1枚のカードだけであれば、対戦相手はそう思うことでしょう。ところが気の毒なことに、その1枚はこんな化け物なのです。
攻撃のためにタップして、最初のころに対戦相手が味わったそれらの楽しい呪文をすべて唱えなおしましょう!
《逆噴射のヘルカイト》はたしかに最強最速のヘルカイトではありません。《雷口のヘルカイト》なら、すぐに代金分のお弁当を届けてくれます。しかし《逆噴射のヘルカイト》の真の役割は明確です。とても大きな炭火焼きバーベキュー串をフラッシュバックで焼き上げることです!
《逆噴射のヘルカイト》があなたの墓地にあるすべてのインスタントとソーサリーにフラッシュバックを与えたら、《瞬唱の魔道士》に白い目で見られることでしょう……1枚や2枚で済むはずもありませんから。
逆噴射のヘルカイトが攻撃するたび、
攻撃クリーチャー指定ステップまで待つ必要があるため、すぐさま成果を得られるかどうかという点においては、「戦場に出たとき」にはまったく敵いません。多人数戦では、対戦相手にターンが回るほどドラゴンの生き残る可能性は減少していくからです。
《逆噴射のヘルカイト》を最大限活用するには、可能な限り早く攻撃させなければなりません。つまり、速攻を持たせましょう。しかしそれだけで済む話でもありません。これは{3}{R}{R}と少々重く、事前にソーサリーやインスタントを墓地に落としておく必要もあります。
《逆噴射のヘルカイト》を最も効果的に用いるために必要となる条件すべてを満たすのは難しいと感じるかもしれませんが、大量の非クリーチャー呪文と、そこから利益を得られるクリーチャーをうまく組み合わせることができれば、《逆噴射のヘルカイト》は本当に輝くでしょう。
対戦相手はこちらのクリーチャーすべてには対処できないでしょうし、ほかの脅威を戦場から追い出そうとすればするほど《逆噴射のヘルカイト》が残りやすくなります。それから、対戦相手があなたに対して行った行為の代償を支払ってもらいましょう。
ヘルカイト協議会
2枚目のカードを紹介する前に、私が疑問に思っていることについて話しましょう。ヘルカイトの集団は何と呼べばいいのでしょうか?
ヘルカイトによる焦土化? 焼却?
よくわかりませんが、ひとつ豆知識を。この記事を書いている時点でヘルカイトは21種類います。ヘルカイトの総数と唱えるための平均的なコストを考慮すると、エルフやゴブリンのような部族デッキを組むに十分な内容ではありません。それでもコピー呪文や《クローン》系クリーチャー、サルカン・プレインズウォーカーを何枚か、そしてクリーチャー全体を強化するカードを投入すれば、デッキのサブ・テーマとして楽しめるでしょう。
燃え盛る未来は明るい
次にプレビューする私のお気に入りカードは、短い物語の形式で紹介させてもらいます。始まりはこうです。
あなたのライブラリーの一番上からカードを3枚追放する。
オーケー、この話は前にもしたので流しましょう。
次のあなたのターンの終了時まで、あなたはそれらのカードをプレイしてもよい。
これはかなり良い流れです。私好みですね。どんな使い道があるか思考し始めます。
この呪文を墓地から唱えていたなら、次のあなたのターンの終了時まで、あなたはそれらのカードをそのマナ・コストを支払うことなくプレイしてもよい。
フラッシュバック{7}{R}(あなたはあなたの墓地から、このカードをこれのフラッシュバック・コストで唱えてもよい。その後、これを追放する。)
すごい。これは予想外の趣向ですが、とても良いものです。
ゲームの中盤に{3}{R}を支払って唱えるのであれば、《未来を点火》はまともな呪文です。デッキにこれのためのサポートを多く入れずとも、効果的なものがいくつかめくれる可能性はあるでしょう。コストの低い呪文を多く入れておけば、普通に唱えたときに結果を出してくれる可能性は最大限に高まります。めくれた呪文を唱えられる可能性が上がるからです。
ゲームの後半では、《未来を点火》はまさに原動力となる呪文です。フラッシュバック・コストは{7}{R}ですが、それでも、呪文すべてを唱えるコストと比べれば、より安くで済む可能性はかなり高いでしょう。唯一の問題となるのは、それぞれの方向性ごとに唱えるための「大きさ」と影響力が異なるカード群を最適化しなければならないことです。コストを払って唱えるときに合わせて、軽い呪文を多くしましょうか? それともフラッシュバックで最大の成果を得るために、もっと重い呪文を採用しましょうか?
個人的にはどうなのか、ですって? 私は軽い呪文のために統率者戦をプレイするわけではないですね。
大きくいくか、負けるか(あるいは最寄りの次元へ渡るか)です。
《未来を点火》についてもっと考えると、墓地から使ってデッキから3つの大呪文を唱えてすごいことができるのであれば、手札から唱えたときになにも唱えられなくとも、気にしなくてよいのではないでしょうか。
墓地にカードを送り込めるカード、そして(結局のところ、唱える準備ができていないなら重い呪文を手札に残しておきたくないので)カードをデッキに戻せるカードを採用しましょう。好みに応じていくつかの全体除去呪文と打ち消し呪文を加え(ジェスカイならそれらを選ぶのは簡単でしょう)、それから「大呪文ルーレット」を回す準備をしましょう!
《未来を点火》は、強力ではあるもののやや不安定でコントロールが難しいところが、私好みです。
未来への逆噴射
《逆噴射のヘルカイト》と《未来を点火》の面白いところは、どちらもジェスカイでよくある題材を扱いつつも、それぞれが違う興味深い角度からそれを支えようとしているところにあります。それは、それぞれのカードのために組まれたデッキで有用というだけでなく、あなた自身でそれらを混ぜ合わせたデッキを組むときにも面白くて有用であるということになるので、統率者プレイヤーにとっては良いことづくめです。
8月23日に『統率者(2019年版)』が発売されたら、あなたはこれらのカードでどんなデッキを組みますか?
(Tr. Yuusuke "kuin" Miwa / TSV testing)
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