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エンチャントする統率者
2018年7月25日
統率者戦をプレイする人は誰でもそれぞれプレイする動機があるる。1ターン目に《太陽の指輪》を唱えてることを楽しんでもいい。《対抗呪文》と《謎めいた命令》の強さを堪能してもいい。《不屈の自然》が最高の呪文だと考えてもいい。
それらを全部1つのデッキに入れてプレイしてもいい。
やりたいことをやる――それが何であっても構わない――ことが統率者戦をマジックの最も人気のあるプレイ方法にしている。今年の『統率者(2018年版)』は再びテーマを中心にしていて、その顔とも言える統率者の1人に私は魅了された。《耕作者、ケスティア》をご覧あれ。
きっと君の対戦相手は君のように彼女を見て魅了されたりしないだろう。
いいものを授与する
統率者を見てみると、伝説のクリーチャーは幅広いテーマを取り扱うことができる。あるものは強大な《アーボーグの暴食、ヤーグル》のようにやりたいことを白紙委任しているが、ほとんどのものは《練達飛行機械職人、サイ》のように特定の方向に向いている。
《耕作者、ケスティア》は滑走路を指し示す巨大なネオンの矢印だ。
ケスティアは彼女のデッキで考慮するべき物事の完璧なリストを提示していて、それら全てが一丸となって彼女を最大限に活用するにはどうしたらいいかを、君が確実に分かるようにしている。
ケスティアはエンチャントされたクリーチャーとクリーチャー・エンチャントを意識している。
彼女のメインの能力はクリーチャー・エンチャントかエンチャントされたクリーチャーが攻撃すればいつでも誘発してカードを引くことができる。カードを引くことは統率者戦において素晴らしく、彼女をプレイする最も魅力的な理由は大量のカードを引けることが保証されることだ。
『テーロス』ブロックはクリーチャー・エンチャントが満載されていて、彼女と一緒に攻撃できる友軍を見つけるのに最適な場所になっている。
《クルフィックスの狩猟者》と《彼方の神、クルフィックス》はそれ自体が統率者戦で強く人気のあるカードだが、ケスティアが統率者のデッキでは彼女の恩恵を得ることもできる。《太陽の神、ヘリオッド》はマナを支払った分だけクリーチャー・エンチャントを生成することができ、カードを引くための無限の軍勢を与えてくれる。
しかしケスティアはエンチャントではないクリーチャーにエンチャントして攻撃したい場合でもいい仕事をする。《怨恨》と《霞の外套》は攻撃クリーチャーがケスティアの能力を誘発させるようにする強力な手段だが、《ボーラスの手中》は相手のクリーチャーを相手に向かわせる――そしてこちらはそれでもドローができる。もちろん《熊の陰影》はこちらの土地を全部起こせるからというシンプルな理由が人気のオーラで、ケスティアのような統率者にとって役に立つ。
《耕作者、ケスティア》を使って君はこれらの手法――クリーチャーにエンチャントすることとクリーチャー・エンチャント――を混ぜ合わせることができ、そうしてもそれらに焦点を当てることの恩恵を得られる。対戦相手を攻撃することはマジックのゲームに勝利するためにかなり当たり前の行為であり、ケスティアの能力はそこに至るまでの間手札を満たし続けてくれるだろう。
だがケスティアができることはそれだけではない――彼女は戦闘で自分自身も計算に入れる。
授与は複雑なメカニズムで、その挙動は少しおかしなものだ。
- ケスティアを唱えることの一部として(統率領域からであっても)、クリーチャー呪文として唱えるかクリーチャー1体を対象としたオーラ呪文として唱えるかを選ぶ。(そして《上天の嵐》のようなクリーチャー呪文を唱えることを止める効果は彼女をオーラ・呪文として唱えることを止められない。)
- スタックに置かれれば、この呪文は選んだタイプの呪文になる。《否認》はクリーチャー呪文のケスティアを打ち消せないが、授与で唱えているならば打ち消すことができる。
- 彼女がオーラなら、エンチャントされているものがいなくなれば「剥がれて」クリーチャーになる。もっといいことに、彼女がオーラ呪文としてスタックにあり対象のクリーチャーがいなくなった場合、それでも彼女は解決されてクリーチャーとして戦場に出る。
《耕作者、ケスティア》は攻撃したときに自分自身――もしくは彼女がエンチャントされているクリーチャー――も計算のうちに入れる。何もない戦場なら彼女はカード1枚をタダでくれることを約束してくれ、4マナで皆が態勢を整えるよりも十分早く出てくることができる。彼女の攻撃クリーチャーを参照する能力は彼女がクリーチャーであってもオーラであっても機能するので、準備が整ってから自軍全体にカードを引く攻撃のスイッチをオンにするために彼女を授与することができる。
序盤から終盤まで、ケスティアはそのゲームに力をもたらしてくれる。そして《耕作者、ケスティア》が統率者デッキへの明るい道である理由はもう1つある。ケスティアはバント(白青緑)であり、マジックで最高のエンチャントのうちいくつかを使うことができる。
《リスティックの研究》と《亡霊の牢獄》はクリーチャーやオーラではないが、これらがゲームに及ぼす効果は絶大だ。こちらの求めること――より多くのカードや、攻撃を少なくさせること――のために対戦相手に負担をかけ、それによりケスティアが攻撃するまでの時間を稼ぐことができる。《予期の力線》や《ミラーリの目覚め》はマジックの基本的な公平性を破壊する。すべての呪文をインスタント速度で唱えることや、土地から出るマナが2倍になることは多くの統率者デッキが欲しがるアドバンテージだ。
しかし同時に、ケスティアと組み合わせて最も強力なカードの1枚である《ニクスの星原》で、君は新しい好機の次元を解き放つ。アップキープごとにエンチャントを1枚戻してくるのはもう既に素晴らしいことだが、突如《リスティックの研究》や《ミラーリの目覚め》が攻撃できる状態でクリーチャー・エンチャントになることはケスティアの潜在能力を完全に解き放つ。
もちろん、ケスティアを支援する方法を知る前にケスティアのデッキの全貌を待たねばならない――しかし、マジックには長いゲームでエンチャントをプレイすることを助ける手段がないわけではない。
エンチャントに関するどんなことが好きであっても、そしてそれらをどのように使いたいのであっても、ケスティアは君の求めるものを耕してくれる。『統率者(2018年版)』はもうすぐ発売だ!
(Tr. Takuya Masuyama / TSV YONEMURA "Pao" Kaoru)
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