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射場本正巳の「ブロールのススメ」
第4回: ブロールの輪を広げよう!
みなさんこんにちは!!
この記事ではスタンダードのカードプールで行う統率者の新しいバリエーション、「ブロール」をご紹介しています。
前回までは主にウィザーズのメンバーで遊んでみた模様をお伝えしましたが、みなさんはもうブロールで遊んでみましたか?
え? デッキは作ってみたけど周りに一緒にやる人がいなくてまだプレイしてないって?
確かに、新しいフォーマットなのでまだまだ普段からデッキを持ち歩いている人は少ないですし、突然お店に行って、プレイしようとしても対戦相手を見つけるのは難しいかもしれませんね。
現状ブロールを遊ぶための一番のハードルは仲間を見つけることかもしれません。
やっぱり周りに仲間がいないと遊べないですからコミュニティが大事ですよね。
と、いうことでまずは遊ぶ仲間を見つけましょう!
いきなり「統率者やろうぜ!」というとカードプールが広くて覚えること多そうと敬遠されがちですが、ブロールはスタンダードをがっつりやるほどカードが揃ってなくても気軽に遊べちゃうので友達にすすめるにもピッタリなのです!
仲間を探すならまだブロールを始めていないマジック仲間を誘ってみるのが一番の近道。
やったことのないフォーマットをはじめるのは勇気がいるものですが、統率者とスタンダードのいいとこどりをしているブロールはとにかく気軽に始めやすいフォーマットなので、友達も誘いやすいのです。
スタンダードプレイヤーであればよく知ったカードプールと手持ちの資産でできるので、息抜きとしても多人数戦のお試しとしても始めやすいのが◎。
普段使わないカードを使うことで、逆にスタンダードで使える小ネタを発見できたりもするかも!?
もう統率者をはじめている友達だと狭いカードプールで60枚デッキだと物足りないと思いますが、それでもプレインズウォーカーが統率者に選べたり高速コンボ環境より、もっとカジュアルに殴り合いを楽しみたいという人にはピッタリです。
また、マジックを始めたばかりでスタンダードのカードもまだ揃っていないという人にとっては、それこそ1枚ずつで始められるので、気軽に遊ぶ入り口としては最適かもしれません。
ちょうど僕の知り合いも新セットのボックスを1つか2つ買ってはいるけどスタンダードをちゃんと遊ぶ余裕がなかったそうなんですが、「スタンダードのカード1枚ずつだけでいいならやってみようかな」と始めてくれたので、たまに遊ぶのにちょうどよいフォーマットだなと思いました。
ブロール自体がものすごくガチでやるという雰囲気ではないですが、そんなに気張らずにまったりやるのがちょうどいいと思います。僕も月に2回程度、オフィスの仲間とまったり遊んで楽しんでます。
何人か誘ってみて、できれば3人くらい定期的に集まることができる仲間ができたらいいですね。
いきなり宣伝となってしまいましたが、プレイ人口が増えないことには盛り上がっていかないので、この機会にぜひ遊んでみてください!
ブロールは一度遊んでみたら面白いこと間違いなしなので、体験してみてほしいです!!
遊ぶ前にどんな環境か教えて!
さあ、そうはいわれても環境を知らないと不安だったりしますよね?
スタンダードに近いならやっぱり鎖回しが暴れてるの?
それとも「コピーキャット」が解禁されてるからコンボ環境なの?
と疑問に思うかもしれません。
そこで、今回はざっくりブロールでメジャーなデッキをご紹介します。
《墓場波、ムルドローサ》
前回初めてデッキを組むなら単色か2色の方がいいよと言っておいてなんですが、3色統率者の方がカード選択の幅が広くなる分、強いカードをデッキに入れやすいという利点があります。
《墓場波、ムルドローサ》は各ターン墓地からタイプの異なるパーマネントカードをプレイできるという強力な能力を持ち、後半戦のアドバンテージ量は半端ありません。
クリーチャー同士の消耗戦に強いほか、プレインズウォーカー、英雄譚、生け贄で能力を生み出す土地など相性のいいカードはたくさんあります。
長期戦で有利を取りたい、パーマネントによるコンボを決めたい場合は頼りになる統率者ですね。
→より詳しく知りたい方はこちら「岩SHOWのデイリー・デッキ:墓場より押し寄せる荒波(ブロール)」
《王神、ニコル・ボーラス》
またまた3色統率者になりますが我らがボーラス様も人気です。
キャラ人気だけでなく、青黒赤の堅実なコントロールカラーであり、配下の三神を使えるのも魅力。
また、多人数戦は序盤に目立つとみんなから目の敵にされるという傾向がありますが、コントロールする側は序盤は目立った他のプレイヤーを抑える役割として周りの人から重宝がられるので生き残りやすく、後半はそれまでに得たアドバンテージで勝負できるので戦いやすいといえるでしょう。
→より詳しく知りたい方はこちら「岩SHOWのデイリー・デッキ:王神、ニコル・ボーラス!(ブロール)」
《永遠の大魔道師、ジョダー》
前回も紹介しました環境唯一の5色統率者。
パワーカードなんでも入れ放題なのはやはり魅力的ですし、3色で組みたくても組み合わせが環境に存在しないためにこの統率者でなければできないという場合もあります。(緑青赤とかね)
そのためバリエーションもさまざまで、統率者を見ただけではデッキタイプが予測しにくいトリッキーな相手です。
基本的には何でも使えるということからどんな種類の即死コンボも搭載されているくらいに思っていいでしょう。(《サヒーリ・ライ》と《守護フェリダー》のコンボが使えるのもこの統率者だけです)
統率者を見せた瞬間に狙われるタイプですが、それを乗り越えるほどのカードパワーがあります。
使うときはネタデッキのカラーマーカー的な役割としてふるまうと相手のガードが下がるかも?
上級者なら多人数戦の印象操作をうまく使う駆け引きゲームとしても楽しめるかもしれませんね。
《オラーズカの暴君、クメーナ》
コストも軽く、ドローも全体強化もこなす種族デッキで遊びたいならおすすめの1枚。
スタンダードだけでも十分な種類のマーフォークがいるのでデッキ構築に不自由しません。
中でも《深根の水域》がサポートカードとして非常に強力。
ちょっと遊びたいなら《秘儀での順応》とトークンばらまき系カードとのコンボも面白いですよ。
→より詳しく知りたい方はこちら「岩SHOWのデイリー・デッキ:オラーズカの暴君、クメーナ(ブロール)」
《原初の災厄、ザカマ》
《太陽の化身、ギシャス》と並んで恐竜デッキの2大アイコン。あちらが恐竜大量展開を目指すなら、こちらは幅広い対応力が魅力。
自身にエンチャント除去とアーティファクト除去を内蔵し、ライフ回復やクリーチャー除去まで行えるスーパークリーチャーで、環境の課題となっているエンチャントやアーティファクトへのナチュラルな回答となっているのが大きいですね。
コストは重いですが、緑のマナ加速があれば不自由なく出せると思います。
デッキ構築時は序盤のマナ加速と時間稼ぎのリセット呪文などを用意しておきましょう。一度自分の領域まで持ってくることができれば力で抑え込むことができますよ。
警戒すべきカードなど
さて、ブロールをやる上で知っておきたいのがゲームの決定打となる勝利手段。統率者と違って半分は殴って決着することになると思うのですが、もつれた時に威力を発揮するのが一撃でゲームを決める力のあるコンボや特殊勝利手段です。
ここでは、警戒した方がいいものを少しご紹介しますね。
《パラドックス装置》
単体で何か悪さするぞと宣言しているようなカード。大体どの色のデッキでもコンボと関係していると踏んだ方がよいでしょう。
放置すると危険なので、できれば追放したいアーティファクトです。
《多勢の兜》
伝説であろうとコピーを作り出せる装置。
《時間流の航海士》や《戦闘の祝賀者》があれば、装備して生成されたコピー側で能力を誘発させることで無限ターンや無限戦闘が可能になります。
《機械化製法》
同じアーティファクト8個はなかなか大変な手段ですが、アーティファクトやエンチャントの除去が少ないブロール環境なら、青の打ち消しがあれば意外と守り切れてしまうものです。
特に宝物・トークンは7個揃ってから出すことで大幅な時間短縮をしてくれますし、《金粉の水蓮》などのマナ・アーティファクトにつければ戦場の構築をしながら無理なくコピーを増やせます。
特に《パワーストーンの破片》は増えるほどの威力を増すので、これに《歯車組立工》を足すことで2方向から特殊勝利にリーチをかけることができます。
《富の享楽》
宝物10個で勝利なので、クリーチャーがあふれた膠着状態で全体破壊呪文を唱えるといきなり勝利とかできるのですが、置いておくだけで警戒されるのと、勝利まで意外と長いので《機械化製法》ほど強くはない印象です。ただ、どっちにしても放っておくと危険は危険なので、出されたら先にプレイヤーを倒してしまった方が早いでしょう。
《副陽の接近》
スタンダードでもおなじみの特殊勝利手段。多人数戦でマナが普段のスタンダードより多く使えることを考えると、同一ターンに2回打たれる可能性もあります。
ソーサリーなので予見はしにくいですが、《リッチの熟達》などのコンボパーツとなるものを見たら要注意です。
《霊気貯蔵器》
《ウェザーライトの艦長、ジョイラ》デッキのような、1ターンに複数の呪文を連打するデッキのフィニッシャーになりえます。ただ、そういったデッキは特定の動きに特化していてジョイラを見た瞬間に狙われるものです。
普通のデッキの場合、毎ターン数点のライフ回復が意外と馬鹿にならず、最後に1回50点砲が飛んでくるかもという印象。
余裕があれば壊した方がいいですが、他に警戒すべきものがあるときは後回しにしても大丈夫そうです。
《祖神の使徒、テシャール》
テシャールの蘇生能力は単体でも強力ですが、《修復専門家》を経由することであらゆるアーティファクトとエンチャントにアクセスできるようになります。
その回収先が《歩行バリスタ》のように0マナで自爆することでタダで《修復専門家》を出せるものであれば墓地を白マナだけで回収できるようになり、そこにマナを生み出す能力があれば無限循環するようになります。
コンボ成立の必要枚数は多いですが、そもそもが回収ギミックによってかき集められるものなので意外と成立しやすく、墓地にパーツが落ちていたら警戒したいですね。
さいごに
いかがでしたか?
ちょっと長くなってしまいましたが、この記事が友達を誘ってブロールに触れるきっかけになれたら幸いです。
おまけとして、デッキリストがないと寂しいということで、先週遊んだサンプルデッキを載せておきます。
1 《鉄面提督ベケット》
-統率者(1)- 6 《島》 6 《沼》 5 《山》 1 《水没した地下墓地》 1 《尖塔断の運河》 1 《硫黄の滝》 1 《竜髑髏の山頂》 1 《永遠衆の墓所》 1 《オラーズカの拱門》 1 《発明博覧会》 1 《廃墟の地》 -土地(25)- 1 《凶兆艦隊の向こう見ず》 1 《時間流の航海士》 1 《風雲船長ラネリー》 1 《ピア・ナラー》 1 《無情な無頼漢》 1 《財力ある船乗り》 1 《蠱惑的な船員》 1 《栄光の神バントゥ》 1 《狡猾な巾着切り》 1 《巧射艦隊の喧嘩屋》 1 《人質取り》 1 《包囲攻撃の司令官》 1 《スカラベの神》 1 《奔流の機械巨人》 -クリーチャー(14)- |
1 《削剥》 1 《探査の短剣》 1 《魔学コンパス》 1 《宝物の地図》 1 《詐取》 1 《マナリス》 1 《機械化製法》 1 《海賊の獲物》 1 《宝物庫襲撃》 1 《アングラスの憤怒》 1 《破滅の刻》 1 《富の享楽》 1 《サヒーリの芸術》 1 《呪文乗っ取り》 1 《カーンの経時隔離》 1 《暗記 // 記憶》 1 《耕作者の荷馬車》 1 《征服者のガレオン船》 1 《ウルザの後継、カーン》 1 《ミノタウルスの海賊、アングラス》 -呪文(20)- |
以前ご紹介したサンプルデッキが白緑のファートリだったので、今回は青黒赤の統率者にしようと思いました(実は『Unstable』のトークンをたくさん使いたかっただけなんですけどね)。ニコルだと普通すぎるかなと思ったので海賊に挑戦。
もっと攻めて略奪する形にしても良かったんですが、やっぱりコンボ入れたくなっちゃってちょっと中途半端だったかな?
ただ、実際のプレイではあまりにも序盤うまく回らなかったこともあって、周りが勝手につぶしあってくれた結果、漁夫の利で《機械化製法》で宝物8個を作って勝利しました。
多人数戦は序盤目立たずチャンスを待つのも大事ですね。
それではまたー。
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