2023年9月8日

　親愛なる友人にして同僚であるシェルドン・メネリー/Sheldon Meneryが、永眠いたしました。ここに、謹んで哀悼の意を表します。

　シェルドンはマジック・コミュニティにおける開拓者でありました。初期のジャッジ・プログラムの設立に携わり、自身も2011年の引退までレベル５の競技マジック・ジャッジとして活動しておりました。またライターやコンテンツ・クリエイターとしても多くの作品を発表し、記事や動画、ポッドキャストを通じてその鋭い洞察と深い知識を共有しておりました。

　彼が成し遂げたマジック・コミュニティに対する貢献の中でも、特に大きかったのは統率者戦についてのものでしょう。多くの人に「統率者戦の父」として知られる彼は、このフォーマットの創設と発展に寄与しました。「統率者戦ルール委員会」の創立メンバーの１人として、彼は統率者戦がマジック：ザ・ギャザリングで最も人気を集めるフォーマットの１つにまで発展するのを監督してきたのです。統率者戦に携わる仕事について、シェルドンは「自分が作り、導き、育てたものが、多くの人々に愛され、人気を集めるのを見ると、とても謙虚な気持ちになる」と言っておりました。

　シェルドンの思いやりがある寛大な人柄もまた、コミュニティに広く知られておりました。彼は常に、マジックをゲームの習熟度も背景も異なる人々がみな歓迎され、楽しめるゲームにしようと努めておりました。このゲームとコミュニティに対する彼の情熱と意気込みは止めどなく、このゲームに携わる仕事を誇りにしておりました。ポッドキャストでのマーク・ローズウォーター/Mark Rosewaterとのインタビューの中で、シェルドンは次のような言葉を残しております。「多くの人たちが人生に楽しみを持つ手助けができるとは、なんて素敵なのだろう」と。

　シェルドンを亡くしたことは、彼を知る者全員の心に深い悲しみを刻むことでしょう。故人のご家族、ご友人、そしてマジック・コミュニティ全体に心より哀悼の意を表します。シェルドンは記憶に残る伝説であり、彼が遺したものは数多のプレイヤーの中に生き続けることでしょう。