2023年3月6日

 

告知日：2023年3月6日

レガシー

• 《表現の反復》禁止
• 《白羽山の冒険者》禁止

発効日：2023年3月6日

　禁止カード、制限カードのフォーマット別一覧はこちら。

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　変更があるのはレガシーだけですが、我々は競技フォーマットを注意深く監視しています。以下のそれぞれについて迅速に議論を行いました。

レガシー

　前回の更新以降、レガシーのメタゲームは2つの主要なアーキタイプの合計がフィールドの大部分を占めるように進化してきました。それが昔から人気のあるイゼット・デルバーと最近になって成立した白単イニシアチブです。競技プレイの一部界隈ではこの2つの合計がフィールドの約30％を占めており、その勝率とメタゲームでのシェアを下げるために我々はそれぞれのデッキから1枚ずつ禁止を出すことにしました。

　イゼット・デルバーはレガシーにおいてかなりの長期間に渡って人気があり、近年は《濁浪の執政》、《ドラゴンの怒りの媒介者》、《表現の反復》などの強力なカードを獲得してきました。我々はイゼット・デルバーやそれに似たアーキタイプのプレイパターンを楽しむ多くのレガシーのプレイヤーを認識し賛同していますが、データはメタゲームの多様性と革新のためにこのデッキの勝率と使用率を一段階下げる必要があることを示しています。我々はイゼット・デルバーにカードの質と量を供給し、メタゲームのどんな変化にも容易に適応し頂点であり続けることを可能にしている《表現の反復》の禁止を選択しました。

　単純に強いカードを取り除くことに加えて、《表現の反復》を禁止してイゼット・デルバーをメタゲームの中でもろくすることでこのデッキの本来の長所（効果的な1対1交換）と短所（カードの枚数を増やす方法の欠落）が強調されることが期待されます。

　『統率者レジェンズ：バルダーズ・ゲートの戦い』の発売以降、イニシアチブのメカニズムはレガシー・フォーマットに大きな影響を与え、その人気は高まり続けています。この現在2番人気のデッキは高速マナでイニシアチブ・クリーチャーを出し、挽回が困難なアドバンテージを序盤で獲得します。このプレイパターンの安定性と速度を下げるために、我々は効果的な3マナのイニシアチブ・クリーチャーである《白羽山の冒険者》の禁止を選択しました。

　データによると、この2つのデッキはメタゲーム全体の動きを抑え込む一方でお互いに抑えあっています。そのため我々は両方のデッキに変更を加えることを選びました。我々はこの変更がメタゲームを広げるのに十分であるかどうか監視を続け、今後必要があれば追加の変更を検討します。

スタンダード

　前回スタンダードの禁止リストの更新時に、《食肉鉤虐殺事件》が黒ベースのデッキのパワー・レベルを落とすために禁止されました。その時と『兄弟戦争』の発売以降、スタンダードのメタゲームは健全で多様性があることが証明されてきました。黒赤のミッドレンジは人気を維持していますが、特にレジェンド重視のエスパー、アゾリウス兵士などの活躍も見受けられます。最も重要なのは、我々が多くのプレイヤーから現在のスタンダードのメタゲームは楽しい状態にあるという意見を聞いていること、そして今回変更を行わずに進んでいることに満足しているということです。

パイオニア

　直近のプロツアー『ファイレクシア：完全なる統一』ではパイオニアのデッキ構築とゲームプレイの素晴らしい多様性が披露されました。人気のデッキはラクドス・ミッドレンジ、緑単信心、グルール機体、《睡蓮の原野》コンボ、イゼット独創力などです。全体のおよそ20％近くが一般的なカテゴリーに当てはまらない独自のアーキタイプを選択し、革新とフォーマットの成長の余地がかなりの量あることを示しています。現在パイオニアに注目が戻ってきて、時間とともにメタゲームが進化し続けると予想されますが、今のところはうまくいっています。

モダン

　前回の更新と同様に、モダンは健全な状態であり続けていて、豊富なアーキタイプがあり、上位デッキのメタゲーム内のシェアは比較的なだらかに分散しています。イゼット・マークタイドは競技プレイで最も人気のあるアーキタイプですが、他に大きく差をつけているわけではなく、勝率も問題ありません。今のところうまく行っているようですが、いつもと同じく今後行われるハイレベルなモダンのメタゲームを注視していきます。

ヴィンテージ

　白単イニシアチブはヴィンテージでも結果を残していますが、データはこれが勝率の異常値ではなく通常のメタゲームへの追加の柱となるものであることを示しています。ヴィンテージで使われる他の全ての強力な戦略により、ほぼ単色のクリーチャー主体のデッキは競技メタゲームに斬新な追加と言えるものであり、我々はどういう事態になるか見てみたいと考えています。前回以降、《逆説的な結果》デッキやホロウ・ヴァイン（《虚ろな者》＋《復讐蔦》）は減少傾向にあり、これはメタゲームにとって良い傾向です。

　ヴィンテージのメタゲームは競技プレイの頻度が少ないために進化が遅くなる傾向にあるため、我々は事態の進展を注意深く見守っています。ですがヴィンテージのファンからは概ね肯定的な反応をもらっているので、今回は変更を行わないことにしました。