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お知らせ

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『エルドレインの王権』更新速報(総合ルール更新、オラクル更新)

Eli Shiffrin
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2019年9月27日

 

はじめに

 ようこそ皆さん!

 いよいよ僻境のど真ん中から大更新速報をお届けする時期がやってきました(お届けする時期とは言いますが、これを書いているのは皆さんが読む4週間前ですが)。《ヴァントレス城》には入れてもらえないようです。ここで新しい仲間を探すしかありませんね。

 『統率者(2019年版)』にはサプリメント・セットにしてはかなりのルール更新があり、『エルドレインの王権』もなかなかの量の更新があります。内容が多いので、文章量の都合からいつもよりも手短な説明になっていることにご注意ください。

 いつもの通り、総合ルールはこの公式サイトで、オラクルはGathererで更新されることになります。現時点ではまだ更新されていないかもしれませんので、一般論だけ言っておきます。この記事はルールの変更について正式な文面が最終的に確定する前に書かれていますので、書かれている内容が正式な文章と少し異なる場合があります。



 

総合ルール変更点

 
107.3d

 このルールは、解決中のコストで支払う方法を支払い中に選択することを扱っています。現実をより反映するため(そして最高の仲間であるケリクと作用するようにするため)、コストの支払い方法を選ぶのはその直前であると明確化されました。

107.3i

 このルールで能力を「得る」という場合、文章上で「得る」を使っていなくても普通の感覚として「その能力を持っていなかったが今は持っている」といれば指します。それが明確になるようにルールを変更しました。

107.3k

 《庁舎の歩哨》で、Xをコストに含むオブジェクトが関連していない起動型能力を持つ場合を明確化するために107.3iが作られました。今回、《老いたる者、ガドウィック》で、誘発型能力はそのもととなった呪文のXから来るものであり、戦場に出ているパーマネントから来るものではないと明確化するために107.3kが作られます。

110.2b および 800.4c

 プレイヤーがクリーチャーを盗んでからゲームに敗北した場合、そのクリーチャーはその本来のコントローラーのもとに戻ります。プレイヤーが解決前に呪文を盗んでからゲームに敗北した場合、その呪文はその本来のコントローラーのもとに戻ります。しかし、プレイヤーが呪文を盗み、それがパーマネントになった後でゲームに敗北した場合、それが呪文を唱えたプレイヤーのもとに戻ることはありませんでした。しかし、オブジェクトのコントローラーを変更するその他の効果と整合するように変更されます。ただし、コントロールしたことのないものを盗んだ場合(例えば《袖の下》などで)、盗んだプレイヤーがゲームに敗北したら今まで通り追放されます。

113.7a

 親切な読者から、このルールは不完全であるだけでなく混乱を招くものだという指摘がありました。例で示されている《放蕩紅蓮術士》のオラクルの文章が誤っていました! より正確になるように書き直しましたが、機能変化はありません。

118.13

 複数選択肢があるコストを支払うことに関するルールはここにまとめられ、《ヨーグモスの息子、ケリク》と混成マナの作用を明確にするように混成関連のルールが増補されました。ケリクは混成マナが本当に大好きなのです。

122.7

 これは《真夜中の時計》のルールなので、番号を飛ばして122.12にしたい誘惑に駆られました。「12個目のカウンター」というのは、「カウンターの数が12になったら」であり、時計の履歴をたどってそれまでに置かれたカウンターの数を確認するわけではありません。11個のカウンターを置いた後、それらすべてを取り除いたとしたら、次に置くカウンターは文字通りに見れば12個目の時刻カウンターとも言えますが、ルール上の表記で言えば1個目のカウンターです。

201.3f

 自分の出来事を選ばなければならないわけではありませんが、カード名を選ぶように言われたときには出来事の持つ代替の名前を選ぶことができます。

205.1b

 オブジェクトが列記された特定のタイプ群になるという場合、そのオブジェクトの持つタイプを上書きします。例外は「アーティファクト・クリーチャー」です。この例外はマジックの歴史上ずっと漂っていて、まだ取り除く準備はできていませんが、今回少しだけ調整を加えています。オブジェクトのクリーチャー・タイプを定めるものである場合、そのオブジェクトは他のカード・タイプは失わず、クリーチャー・タイプだけが上書きされます。

205.3g、j、k、m

 サブタイプです! オーコ、セラ、レンがプレインズウォーカーの一覧に加わりました。ハツカネズミ、貴族、農民、邪術師、彫像がクリーチャー・タイプの一覧に加わりました。アーティファクト・タイプと呪文タイプは、食物と出来事で楽しんでいます。土地とエンチャントはこのお祭りに参加できませんでした。

 変更について詳しくは、オラクル変更点の節の「ノブレス・オブリージュ」を参照してください。

207.2c

 ここには能力語が列記されています。能力語は英語版では斜体、日本語版では教科書体で書かれていて、ルール上の意味はありませんが、ここに列記はしています。一徹が仲間入りです。

212.1a

 『エルドレインの王権』は、文章欄の下にある情報の変更を取り上げます。驚きでしょう。今後は、1408/249といったカードは存在しなくなります。コレクター番号の上限よりも大きいもの(絵違い版や補助的製品)については、単に分母を削除します。

301.5、704.5n

 装備品に関するルールは、オブジェクトについている装備品だけを参照していました。結局のところ、装備品をプレイヤーにつけるにはどうすればいいのでしょうか。《液鋼の塗膜》と《テルカーの技師、ブルーディクラッド》と呪いのトークン・コピーで可能です。《液鋼の塗膜》と呪いと《手慣れた複製》でも可能です。《液鋼の塗膜》と呪いと《崇高な工匠、サヒーリ》でも可能です。基本的には《液鋼の塗膜》です。装備品のルールは、オブジェクトだけでなく何かについている装備品は、そのついている先がクリーチャーでなければ落ちるように更新されました。

303.4k

 奇妙なことをするオーラの話をしたところで、今度はオーラが表向きになることに関するルールです。実際このルールが関わるのは1枚だけです。《破滅の贈り物》です。今のところ。

400.7a

 スタック上のパーマネント呪文を明示的に変更する何かをする場合、その変更はその呪文が解決してなるパーマネントにも適用されます。これまで、呪文のコントローラーはパーマネントの本来のコントローラーになっていたので、このルールはコントローラーの変更を含む必要はありませんでした。今後は、コントロール変更効果もここで扱います。

400.7c

 ある内容を明確化するために書き加えました。一徹能力を持つパーマネント呪文を打ち消すために《奪取》を使った場合、戦場に出るカードは唱えられていた呪文ではないのでボーナスを得ることはありません。

508.4

 《航海士、ターンガース》は、単純にクリーチャーが攻撃クリーチャーになると書かれた初のカードです。そのためのルールがここです!

601.3e

 分割カードと変異について、どの特性を持つのかを見る場合に異なるルールが存在していました。出来事が、これらのルールを再検討する機会になりました。これは変異には変更ではありませんが、分割カードでは参照する特性が変わる状況があります。特定のマナ・コストや色を持つ呪文を唱えてよいという場合、唱えようとする半分だけを見るようになります。《カーリ・ゼヴの巧技》で、《唯々》を唱えることができます(が、《諾々》は唱えられません)。

 とはいえ興奮しすぎないでください、続唱は点数で見たマナ・コストによってカードを探し、それからその見つけたカードを唱えるというものなので、《断片無き工作員》の続唱で《唯々+諾々》を唱えることはできません。《唯々+諾々》の点数で見たマナ・コストは8で、8は3よりも大きいので、続唱の範囲外です。

601.4

 旧601.3では、唱え始めるのが適正かどうかから話を始めて、それからその小ルールで詳細に定めていました。しかし、その後、主ルールでは不適正だった場合についての話が続いていたのです!その部分を別のルールとして独立させ、提示が終わった後で不正になった場合は重要でないと明確化しました。

603.12

 《王家の跡継ぎ》のおかげで、再帰誘発型能力がマジック史上初めて複数のイベントが起こったことによって誘発するように更新されました。再起誘発型能力は参照する範囲が非常に狭いので非常にわかりやすく処理できますが、これが通常の誘発型能力にまで広がるとは思わないでください。

609.4b

 一徹が登場したことにより、マナ転用(「任意のマナを望むタイプのマナであるかのように支払ってもよい。」)がどのように作用するかについて明確に記述する注釈的ルールが必要であると判断しました。マナをどの色であるとして支払うかを選ぶことはなく、単純にコストのために支払うことができます。

701.37

 使嗾に関するルールに、小ルールが2つ追加されました! 1つは常在型の「常に使嗾される」効果についてのもので、もう1つは1人のプレイヤーに複数回使嗾されてもさらに使嗾された状態にはならないというものです。

702.1c

 20年近くに渡って裁定されていたものを体系化するための新ルールです。与えうる能力の一覧が記述されていた場合、それが引数のあるもの(プロテクション、土地渡り、呪禁など)に符合した場合、その引数それぞれごとにそのキーワードを得ます。これまでと何も変わらず、ルールとして明文化されただけです。

702.1d

 同様に、「サイクリングを持つ」カードを探す場合、サイクリング {1}、サイクリング {2}などを持つものを見つけることができます。結局のところ、「サイクリング」だけを持つものは存在しないので、当然のことですね! 「呪禁を持つ」という場合には、あまり当然じゃありませんでした。

702.16i

 プロテクションでなにかの「すべて」から得ることに関するルールはありましたが、「それぞれ」は似ているけれども違います。機能的には同じですが、文章的には異なっています。文章です!

706.9f

 このルールでは、《なりすましの壁》が誘発するのはそのコピー効果が最後にそのクリーチャーをコピーするものである場合だけだと規定しています。このルールは、《なりすましの壁》が複数のクリーチャーをタップすることができるような奇妙なループを防ぎます。

706.10

 一徹に関してもう1つ面白い質問があります。呪文をコピーした場合です! 新しいルールを追加するのではなく、例として書き加えることにしました。一徹を持つ新カードには《アケノヒカリの注入》ほど明瞭で単純なものは存在しないので、新カードの代わりにこの古いカードを採用しましたが、実際にここで示しているのが一徹なのは内緒ですよ。

715

 さあ当事者カードの時間です! 厳密に言えば出来事・カードとは言えませんが、まあそう言ったとしても問題ないでしょう。

717

 ターンを終了することに関するこの項目全体が、終了フェイズも扱えるように書き直されました。他に終わらせるものはなにかありますか?

800.4h

 マジック史上2体目のスポンジである《思考スポンジ》が、ゲームに敗北したプレイヤーの扱いをもっと明確にするようにこのルールを要求してきました。あまりにもカワイかったので仕方ありません。

800.5

 席順の決め方を定義しています――基本的には、好きにしてください。特に誰かが《天空塁壁、プラミコン》を見せていた場合は、グループ内で誰がどこに座るかを決めてもいいですし、無作為に決めてもいいです。間違った方法、というものはありません。いや、他のプレイヤーの上に座るのはダメです。何をやっているんですか。



 

オラクル変更点

 
潜伏工作員、ザンチャ》(機能変化)

 ああ、いえ、ザンチャはやっぱり奇妙ではあります。ただ、どんな奇妙さかが変わっただけです。コレまでは、《潜伏工作員、ザンチャ》の入場置換効果は、単にプレイヤーのコントロール下で戦場に出るのではなくコントロール変更効果を生成していました。そこで、機能的に違いを持つ新しい文章で《囚われの聴衆》が登場しました。終わることがありうる「コントロールを得る」効果が存在しないので、《潜伏工作員、ザンチャ》や《囚われの聴衆》をコントロールしているプレイヤーがゲームに敗北した場合、《囚われの聴衆》は追放され、《潜伏工作員、ザンチャ》は本来のコントローラーのもとに戻ります。

 《繁栄のペンダント》の登場後、2枚が同じ文章を使うようになったので、《潜伏工作員、ザンチャ》も反抗するのを止めて従うべきだと決めました。物語のファンの皆さんは、《潜伏工作員、ザンチャ》が体制に従うなんておかしいとお思いでしょうが、しばしばゲームプレイは物語より重視されるのです。

潜伏工作員、ザンチャ》旧テキスト:

As Xantcha, Sleeper Agent enters the battlefield, an opponent of your choice gains control of it.

Xantcha attacks each combat if able and can't attack its owner or planeswalkers its owner controls.

3: Xantcha's controller loses 2 life and you draw a card. Any player may activate this ability.

新テキスト:

Xantcha, Sleeper Agent enters the battlefield under the control of an opponent of your choice.

Xantcha attacks each combat if able and can't attack its owner or planeswalkers its owner controls.

3: Xantcha's controller loses 2 life and you draw a card.Any player may activate this ability.

訳文:

潜伏工作員、ザンチャは、あなたが選んだ対戦相手1人のコントロール下で戦場に出る。

潜伏工作員、ザンチャは可能なら各戦闘で攻撃する。これはオーナーやオーナーがコントロールしているプレインズウォーカーを攻撃できない。

{3}:潜伏工作員、ザンチャのコントローラーは2点のライフを失い、あなたはカードを1枚引く。この能力はどのプレイヤーも起動できる。


ノブレス・オブリージュ(機能変化)

 新しいクリーチャー・タイプが追加されました! 農民、彫像、ハツカネズミ、邪術師、貴族です。

 この中で、過去のクリーチャーに適用されるのは2種類だけです。邪術師になるクリーチャーは1体(《戦慄の魔術使い》……英語名を見ればわかりますね)。 農民やハツカネズミになるクリーチャーはいません。彫像は《悲運な職工》専用にしたかったので、彫像になりうるクリーチャーは、なりませんでした。多相は定義上彫像ですが、それをタイプ行に書くつもりはありません。

 貴族は、大変更です。ダグ・ベイアー/Doug Beyerはマジックに存在する貴族について深く考え、他の「仕事」や「階級」であるクリーチャー・タイプを持たないクリーチャー、つまりこれまで何もしていなかった王族にだけこのクリーチャー・タイプを与えることにしました。《キイェルドーの王、ダリアン》や《オレスコスの王、ブリマーズ》はそれぞれ自分の立場で働いているので、貴族にはなりません。《ゴブリンの王》や《スリヴァーの女王》や《束縛の皇子》など、貴族階級でないものは貴族・タイプは得ません。

 《カルテルの貴種》は特別な例外です。オルゾフの貴種は、クリエイティブ的に、称号のある貴族というよりも成り上がりの富豪です。貴族にすることも正当化できたでしょうが、そうしないことに決めました。

 もう1つ特別なのが《吸血鬼の貴族》です。ダグは検討の結果、この反抗的な世継ぎという特徴はならず者に加えて貴族というクリーチャー・タイプを得るべきだと判断しました。

 これらのルールはこの訂正を適用するにあたってのことです。今後の貴族は複数の職業を持っていたり気まぐれでついたりしますが、それはカードに印刷されています。

 新しい貴族は20枚あります。


対象の数は(機能変化)

 《Dwarven Song》などの『レジェンド』のカードは、長かった文章が単純な文に変更されています。しかし、その中で、少しだけ変化がありました。「1体以上」を対象にしていたのが「望む数の」クリーチャーを対象にするようになっていたのです。印刷された文章の数え方に合わせて、1体以上に改めます。

Dwarven Song》旧テキスト:

Any number of target creatures become red until end of turn.

新テキスト:

One or more target creatures become red until end of turn.

訳文:

クリーチャー1体以上を対象とする。ターン終了時まで、それらは赤になる。


〈大演算器〉》(機能変化)

 これはこれまででもっとも奇妙なオラクル変更の1つです。〈大演算器〉は、銀枠統率者デッキで小型装置団の統率者としてプレイできるように意図されていました。文章欄を見ると、印刷されたカードには「大演算器は統率者として使用できる。」と書くスペースはありません。最初の解決策はGathererの裁定欄にそう書くことでしたが、それはGathererの裁定に求めていたものよりも恣意的なものでした。そこで、黒枠カードでは決してしないことですが、銀枠なので、この能力をオラクルで書き足し、裁定によって強化されるようなことがないようにしました。小型装置団なので強化するほうがふさわしかったかもしれませんが……

 強調しておきますが、これは黒枠のマジックでするようなことではありません。これはカードの文章への強烈な変更であることを認識していますが、それでもなお、このカードができて以来ずっと「統率者として使用できる」という裁定が存在していたからこそできることです。ネフィリムごめんね。


神話の綴り方(機能変化なし)

 そのカードを唱えたときにどのマナが、あるいはどのコストが支払われたかを参照するカードは、そのカードのカード名ではなく「このカード」という書式を使うようになります。ここでは、それらの変更は機能変化ではない、ということだけしか伝えさえしません。心配しないでください。


野菜を食べよう(機能変化なし)

 『エルドレインの王権』のカード3枚には枠の都合で食物・トークンの注釈文が省略されていますが、オラクルでは追加しておくことにしました。プレインズウォーカーの《王冠泥棒、オーコ》、出来事を持つ《知りたがりの二人》、そして単純に文章が長すぎる《貪るトロールの王》です。印刷されたカードが間違っているわけではなく、食物・トークンが何であるかを知るためにオラクルが使いやすいようにするためのものです。


ダメージの代わり(機能変化なし)

 異なった量のダメージを与える自己置換効果を持つカードの新しい書式が開発されました。『エルドレインの王権』の《殺戮の火》と……それから、《大笑いの炎》などの古いカードもあります。これは機能変化ではありません。ダメージを与える先などを変更することはできません。

大笑いの炎》の旧テキスト:

Cackling Flames deals 3 damage to any target.

Hellbent ― Cackling Flames deals 5 damage to that permanent or player instead if you have no cards in hand.

新テキスト:

Cackling Flames deals 3 damage to any target.

Hellbent ― Cackling Flames deals 5 damage instead if you have no cards in hand.

訳文:

クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。大笑いの炎はそれに3点のダメージを与える。

暴勇 ── あなたの手札にカードがないなら、代わりに大笑いの炎は5点のダメージを与える。

(Tr. YONEMURA "Pao" Kaoru)

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