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Mファイル『エルドレインの王権』編・白青黒
2019年10月4日
こんにちは、そしてMファイル『エルドレインの王権』編へようこそ! 今回はメリッサ・デトラが展望デザイン、セットデザイン、そしてプレイデザインの各チームからの開発中のカードに対する洞察とコメントをその1年後にご紹介します!
以前はマルチバース(Mファイルという名前はここから取られています)と呼ばれていたドレイクは、マジックのカードを、すでに印刷されたものも、デザインの初期のものも、その間のものもすべて記録するために使う、社内のデータベースです。わたしたちは時折セットデザイン中のカードに触れて、そのセット・リードのためにコメントを残します。皆さんが見るコメントだけがわたしたちがそのカードについて議論しているすべてではありません。これらはわたしたちがそのセット・リードとコミュニケーションを取って意見を伝える多くの手段の1つに過ぎないのです。
各登場人物の顔をご覧になりたいなら、こちらをクリックするとコメンテーターの一覧が表示されます。
それでは、カードを見ていきましょう!
《めでたしめでたし》
MAGO: レアに格下げ。ジョニーは楽しんでね。
BRYAN: これら探索は上位1%の最もハードコアなジョニー以外には難しすぎるように思う。
ERIK: 戦場に出たときのボーナスを追加します。あと、これはケンリス王の帰還です。
ABRO: {3}{W}→{2}{W}。
展望デザインの時期に、探索と呼ばれていたカードが何枚かありました。探索はそれが戦場にある間にプレイヤーが達成するべきさまざまな目標を持ったエンチャントでした。そのカードの目標をすべて達成すると、素敵な報酬がもらえます。探索はさまざまな理由で調整が困難でしたが、主な理由は達成がとても難しく、そして報酬が労力に対して十分に満足できるものではなかったからでした。
わたしたちは探索をボツにしましたが(その理由についてはこちらにより詳しく書いてあります)、気に入ったものをいくつか残して、それらを普通のエンチャントやアーティファクトにデザインし直しました。その残されたカードの1枚が《めでたしめでたし》です。
一方で、色の協議会は白にもっとカード回転を与えるための新しい何かを考え出す過程の途中でした。白は物理的なカードを引くことに関しては最弱の色です。他の方法、通常は一度に多くのパーマネントを破壊することでアドバンテージを得ることはできますが、ドローをするカードの欠如が白を統率者線で他の色よりも弱くしています。協議会はさまざまなものを試しました(そのうちいくつかは印刷されるかもしれません!)が、彼らが発見した最も見込みのある空間は「全員」型のドロー効果でした。わたしたちはその効果を勝利条件の達成を少し後押しするためにこのカードで試してみました。
《忠誠の円環》
MT: 個人的には、これは色付きアーティファクトの素晴らしい使い方だと思います。
BRYAN: とてもクールな騎士への恩賞だ。
DSJ: 新しい〈宮廷の装具役〉がこれを複数枚プレイしたくするので、伝説でなくするようなテキストが必要だと思う。
ABRO: 戦場を離れたときに騎士を2体出すテキストを追加。
ERIK: クリエイティブは騎士1体のほうがいいようです。伝説を唱えたときの誘発を試してみましょう。
探索といえば、《忠誠の円環》も探索メカニズムがボツになった結果できたカードの1つです。このセットには5つの宮廷それぞれの神話的な物品を表現した、強力な伝説のトークンを生成する伝説の探索サイクルがありました。先ほど言ったように、これらの探索を満足の行く方法でバランスを取り開発するのは困難でした。《厚かましい借り手》にバウンスされるためだけに伝説のトークンを獲得するのはものすごく嫌な気分です。
わたしたちはすごいものを獲得するために輪をくぐり抜けて、それが使えるようになる前にすぐ戦場から追放されてしまうプレイパターンが好きではありませんでした。わたしたちの答えは、強力で重いアーティファクトに、それをデッキの軸にした場合のコスト軽減をつけることでした。こうしてこの伝説のアーティファクトのサイクルは今のようになりました。
《巨人落とし》
ERIK: 楽しいコンセプトです。クリーチャーとして唱えることが正解な場合が妥当な数あるようになってほしいですね。
AF: これが時代遅れのクリーチャーだというのには同意だ。リミテッドのバランスのためにクールなカードを弱くしなければないけないのは苦労する。
ROSEJ: 出来事を1/1につけるのは間違ってる気がする。ただのソーサリーに近すぎる。
ABRO: 他の人たちとは逆で、私はこのカードが好きだ。フレーバーの記述に完璧に当てはまっている。
ERIK: インスタントになりました。
マジックはとても複雑なゲームで、わたしたちはバランスを取るのによく苦労しています。クールな新メカニズムを毎年作っていくと、わたしたちは複雑さの侵食的増加の被害を受けることはよくあり、そして可能な時には常にそれを低く保つ方法を探しています。
出来事はその与えられた選択肢ゆえにかなり複雑なカードです。わたしたちは出来事をソーサリーだけにし、そして戦場ににいる時はバニラ・クリーチャーにすることで複雑さを下げようとしました。その目的は、プレイヤーが記録したり覚えておかなければならない物事の数を制限することでした。
しかしながら、プレイテストしてみると『エルドレインの王権』リミテッドには深みがないことが分かったので、わたしたちは出来事クリーチャーに別の試みをすることにしました。最初に、クリーチャーに能力を追加するとそれがとても幅広いゲームプレイを加えることが分かりました。しかし、リミテッドにも構築フォーマットにも不足がありました。エリック・ラウアーがセットデザインのリードを引き継いだとき、彼は出来事クリーチャーにインスタントとソーサリーを混在させることを決定しました。この決定によってリミテッド・フォーマットが必要としていた深みが加えられましたが、もっと重要なのは、構築フォーマットを楽しくして幅広いプレイパターンを提供するために必要な手段と対策をもたらしたことです。
「巨人落としのジャック」はこのセットのファイルに最初から入っていたカードの1枚です。これは「ジャックと豆の木」のお話のジャックのトップダウンのカードでした。ジャックは小さくて弱っちいやつなので、もともとのデザインでは1/1のバニラ・クリーチャーに{2}{W}のソーサリーがついていました。わたしたちは本当にこのトップダウンのデザインを気に入っていましたが、ゲームプレイのためにもっと面白いカードを求めていて、そしてこの呪文をインスタントにしてタップ能力を追加した後《巨人落とし》が誕生しました。
《魅力的な王子》
PTL: チームから発想を得てトップダウンのカードになった。チャームのジョークはわざとです。
MDT: これは『ラヴニカのギルド』のレアの〈ドライアドのチャンピオン〉に驚くほど似ています。素敵なカードですが、プレイヤーはレアリティが下がったのを変だと思うでしょう。いくつか能力を変更できるかもしれません。
MAGO: ここで大事な側面は2つある。1.魔除けであること、2.(寝かせる呪文から目を覚まさせるために)エンチャントを破壊できること。細部は変更可能だ。私は〈ドライアドのチャンピオン〉がどうなるかを待っている。それに関しては時間がある。
AF: ローズウォーターはオリジナル・バージョンの説得力のある物語を持っていた。王女を救出し(《啓蒙》)、結婚し(+1/+1カウンター)、幸せに暮らしましたとさ、めでたしめでたし(ライフ獲得)。彼は『ラヴニカのギルド』のあのカードを潜在的に変更するためにエリックと協力している。
MDT: あるモードが探索中のクリーチャーを取り除くとどうなりますか? 白にはそれをする方法が欠けています。
ABRO: ハビエル・ドミンゲス/Javier Domínguezのカードの第1候補に変更。
PC: 下2つの能力はクールそうだ。1つ目のはちょっと物足りない感じがする。
ABRO: 新しい能力のセットに。今は世界チャンピオンのカードじゃなくなった。
マジックの語呂合わせは好きですか? それでは《魅力的な王子》をご紹介しようと思います。《魅力的な王子》はマジックの歴史に点在する魔除け(英語でcharm)を取り上げています。このジョークは魔除けは3つの異なる効果を持っているので、わたしたちは3つの異なる戦場に出たときの効果を持つクリーチャーを作り、そしてそういうわけでこのクリーチャーは「チャーミング」なのです。
このクリーチャーの3つの能力はセットデザインの間に何度も変更されましたが、残り続けた1つの事柄――この王子が王女を《塔への閉じ込め》から自由にできること――はチームにとって大事なことでした。完成するまでの間を通して、このカードはそのことをエンチャントを破壊するなどのさまざまな方法で行っていました。プレイテストを行って、わたしたちはその効果が《秋の騎士》に似すぎていると思ったので、エンチャント破壊ではなく自分のクリーチャーを明滅させるようにしました。
《きらきらするすべて》
ROSEJ: 楽しい「夢」だった。
ABRO: 構築フォーマット向けに{1}{W}? そのレートならモダンでプレイされるだろう。
MAGO: OK、それでやってみよう。
ABRO: {1}{W}→{W}。
ABRO: いつでもながれぼーしー……
TABAK: そして{1}{W}に戻します。
わたしたちは新しく独特なデッキが組めるカードを作るのが大好きです。アーティファクトとエンチャントの両方を意識するように求めてくるカードはなかなかお目にかかれません。わたしたちはこれをリミテッドでの白青の色のペアのテーマとして試し、そして本当に大きな夢を与えるカードを作りたいと思いました。わたしの好きなこれの使い方はブロールの構築済みデッキ「Faerie Schemes」でちっちゃなフェアリーを巨大な恐ろしいモンスターに変える方法です。
《願いのフェイ》
PTL: 『ジャッジメント』の願いが元ネタの、マローの新デザイン。
ID: 我々はしばらく願いを作ってない。このセットは単発で再訪するにはいいかもしれない。少量で楽しいと考えた場合はプレイデザインに評価を尋ねることになるだろう。
ROSEJ: 「MTGアリーナ」ではこれに「あなたのサイドボードから」と書いたほうがいいかもしれません。
BRYAN: 現代の構築フォーマットで使われるようにするための挑戦的なデザイン。
SPS: 追放領域からカードを持ってこられないのは変ではありませんかな? それとも出来事とのシナジーが強すぎるのですかな?
TOMR: 『灯争大戦』のカーンはゲームの外部と追放領域から持ってこられることに注意。同じようにする価値があるかどうか質問するべきだ。
DEL: 追放領域への干渉はカーン固有の事柄という感じがします。
ABRO: トリッキーになって願いがまた使えるようになるテキストを追加!
PC: {1}{U}1/4飛行を見たことないから、このスタッツはおかしいと思う。
ABRO: 私はこれらがこのカードをプレイするか出来事するかを判断させるためのスタッツだと思う。
ID: これをBO1でどう機能させるべきかを「MTGアリーナ」と話し合うべきだ(サイドボードのスロットを争うものが他になにもないので)。
プレイヤーに自主性と選択肢を持たせたいというのはプレイデザインの理念の1つです。出来事クリーチャーの課題の1つは、最も得をするためには最初にインスタントやソーサリーで唱えて後でクリーチャーを唱えるのが自然なプレイパターンだということです。わたしたちは時々はクリーチャーの方だけをプレイして、出来事を起こさないようにする理由を与えたいと考えました。このカードは独特で強力な能力を持っていて、そしてこれをデッキに入れるということは出来事のほうを使いたいからなので、課題になっていました。プレイテストしてみると、このカードは常に同じプレイパターンを持っていることに気づきました。先に出来事をプレイし、後でクリーチャーをプレイするのです。わたしたちの回答は、これを序盤で強力な防御的クリーチャーにして、後で願いを使えるようにする方法をつけることでした。
《鏡細工》
ELI: これ大好きだよ。
TOMR: クール。《模写》がアーティファクトをコピーできなくなってこれの面白さが上がった。
AP: このカードってまだ作られてなかったっけ? すごいな。
私がこのセットのファイルでこのカードを見たとき、これまでにこのカードが作られていなかったことが信じられませんでした。わたしたちは《Copy Artifact》や《エンチャント複製》、そして何でもコピーできるバリエーションを作ってきましたが、まさしくこの動きをするカードはつくっていませんでした。このセットにはアーティファクトとエンチャントのテーマがありましたが、最もクールなアーティファクトやエンチャントはコピーしても機能しない伝説で、コピーする先として最もクールな英雄譚や《金粉の水蓮》はローテーションしてしまったので、《鏡細工》をここで収録してよいか疑問に思っていました。わたしたちはこのフレーバーがうまく当てはまり、これと一緒に使っものが十分にある(もしくは将来に出てくるかも?)のでこのセットに収録する価値があると判断しました。
《厚かましい借り手》
ELI: 私は今のままで気に入っていますが、出来事の方は盤面の戦闘に巧妙さを出させるべきなのでしょうね。
ABRO: 高空を試してみる。
ABRO: バウンスを「対戦相手のだけ」にしたいかもしれない。
TOMR: 賛成。これ2枚がお互いを除去から守るところを想像した。
TABAK: 最後の能力を「対戦相手がコントロールしている」に変更したい? 「あなたがコント―ロールしていない」よりも少し親切ですね。
《一瞬》のローテーションに伴い、プレイデザインはすぐにでもその役割を埋めたいと考えました。わたしたちはそれを瞬速を持った出来事クリーチャーでやってみることにしましたが、すぐに瞬速を持つクリーチャーが全員にバレていること、そしてそのプレイの仕方のぎこちなさに気が付きました。相手が何をするのかわからないので、攻撃するのはとても困難です。ソーサリー速度の除去をこれに対して構えるのはものすごく嫌な感じで、攻撃するのが嫌になるだけでした。高空(「飛行を持つクリーチャーだけをブロックできる」を意味する用語)はこの問題に対する上手い答えで、よりアグレッシブなプレイをするように促し、そのほうがもっと楽しいと判明しました。
《惑乱スプライト》
ELI: ずーたーぼーろー
ABRO: 私はカードに名前をつけるのはうまくない。
ABRO: カード・アドバンテージを取っているので、点数で見たマナ・コスト3以下を打ち消すようにするべきかもしれないとIDは言っていた。
TABAK: レビュー:マナ・コストからくるこの動きの流れは選択が難しすぎるのでは?
ERIK: その緊張は意図的なもので、望ましいと考えました。
『エルドレインの王権』でフェアリーのクリーチャー・タイプが大量に戻ってきて、わたしたちは『ローウィン』ブロックのフェアリー・デッキを連想させるカードが欲しいと考えました。『ローウィン』ほどのフェアリーらしさはありませんが、わたしたちはこの飛んでいる友達に、いくらかのトリッキーさを加えることに興味がありました。呪文を打ち消す出来事を持つフェアリーを作ることが唯一自然なように思えました。
《願いのフェイ》のように、わたしたちは《惑乱スプライト》のプレイの仕方にさまざまな選択肢があることを求めました。アグレッシブに行きたいなら2ターン目の飛行アタッカーとしてプレイでき、遅いゲームをしたいなら呪文を打ち消すために温存することができます。わたしたちはこれが降りかかってきた状況に適切に対応できるところが気に入っています。
《湖に潜む者、エムリー》
ABRO: ライブラリーを削るのは現在の『エルドレインの王権』のテーマの1つだ。
AP: この起動型能力が伝説のアーティファクトと最悪なのはなんだか悲しい。
ABRO: いいところに気がついた。調べてみる。
ABRO: 伝説のアーティファクトを唱える文になった。
SPS: 「SaffronOlive.dec」
TABAK: レビュー:伝説? 十分クールに見えるけど……
ERIK: 統率者戦向けに伝説になった。
ID: エターナル・フォーマットで危なそうだけど、意図的にやってるのは理解してる。
PC: このカードは本気だ。
プレイデザイン・チームの目標の1つは、すべてのマクロ・アーキタイプがスタンダードにあるようにすることです。アグロ、コントロール、ミッドレンジ、コンボのアーキタイプすべてはプレイヤーにとってイベントに持っていく選択肢として妥当なものであるべきです。
エムリーはアーティファクトを使いまわす墓地中心のコンボデッキへの試みです。最初に、このデッキは単純に機能しなかったので、「自力で補給」できるようにこのカードに自分のライブラリーを削る効果を追加しました。上に書いた通り、モダンでのこれの強さは意図的です。コンボプレイヤーは楽しんでください!
《パイ包み》
MAGO: 出来事のあるセットで偶発的な追放を減らすために追放から破壊に変更。
MT: 「人間でない」という言葉を使うのによさそうだ(我々は共食いしないので)。
MAGO: 君はなぜ我々を人間だと思い込んでるんだね?
PC: うわ、このカードはリミテッドでシャレにならない。{2}{B}{B}はいける?
ABRO: A+をCCにするために{3}{B}→{2}{B}{B}に。
PC: A+のコモンをタッチ可能にして、1色目が決まった後にも決断を行うポイントを設けたほうがいいのかどうかは気になる。
《パイ包み》はトップダウン・デザインの1つであり、最も面白い名前の1つです。わたしたちはこの名前がとても気に入ったので、このカードは展望デザインから印刷まで進みました。コモンとして、これはリミテッドで多く見かけられることになり、ドラフトのプレイテストをたくさん行った人間として、わたしは対戦相手のクリーチャーをパイに包むつもりだと伝えるのがとても楽しいことを確認しました。
起こっている物事の記録の難しいことは、このセットの課題の1つでした。さまざまなトークンの存在、墓地を参照すること、進行中の出来事のクリーチャーを追放することなどがあります。どのカードが追放されていてどれが違うのかには注意しなければいけません。そして、どのクリーチャーが進行中の出来事でどれが他の効果で追放されているのかを区別するのは大切なことです。そのような理由で、わたしたちは追放するカードや追放領域を参照するカードの数を制限しました。
《悪ふざけの名人、ランクル》
AP: これが強すぎるか弱すぎるか説明できない。(好きだよ!)
BRYAN: 素敵だね。推すべき楽しいカードに思える(まあモードと割合をいじる必要があるかもしれないのは明らかだが)。
SPS: こりゃただのいたずらですぞお兄さん!
TABAK: (書いてあるように)モードは能力がスタックに置かれるときに選ぶので、対応して何か起こってからでは変更はできないことに注意してくださいね。
ID: EVLと話し合った後に、1つ選ぶから好きな数だけ選ぶに変わったことに注意。目的は構築フォーマットで強くすることと、より神話レアらしくすることだ。
ELI: 確認だが0個選ぶのは適正であり、そしてこれは「1個以上を選ぶ」にするべきでは? どちらでも問題はない。
ランクルはプレイデザインがカードの調整可能な部分を表すのに使う用語である「つまみ」がたくさんありました。ランクルにはマナ・コスト、パワーとタフネス、キーワード能力、攻撃が通ったときの3つの能力、と変更可能な部分をたくさん持っていたのです。
このカードの最も興味深い変更は、内部でプレイテストをしていて彼の弱さが露呈したときに起こりました。それが起きたとき、わたしたちはどこかを強化しようとしましたが、ランクルにはつまみが多すぎてどこを変更するのか正しいのか見つけ出すのにとても苦労しました。セット・リードのエリック・ラウアーは、わたしたちにランクルの誘発型能力を「1つ選ぶ」から「好きな数選ぶ」に変更することは適正かどうかを尋ね、そしてわたしたちはそのアイデアをとても気に入りました。ランクルは最終的に、簡単な選択を行うカードから多くの戦略的な選択を行うカードへと変化しました。
《魔女の復讐》
TOMR: これはモダンで使われるはず。指定するのがコストになっていて、《サーボの命令》のような解決の仕方になていないのがなぜなのか気になる。
ELI: プレイヤーが賢く対応できる。変だけど、避けようとしている混乱は理解する。「この呪文を唱えたとき、クリーチャー・タイプを1つ選ぶ」を検討してほしい。選ぶことを追加コストにするのはかなり変だ。
PC: これ次のセットのためにとっておいたほうがいいんじゃないかな。。我々は騎士部族を推そうとしているし、このカードはそのデッキを完璧に殺してしまう。
AP: こういうサイドボードカードのほうが色対策カードよりも好きだ。シンプルで、いつ強いがわかるけど、何に対しても強いわけじゃない。私はこういうサイドボードカードが部族デッキ推しを可能にすると願ってる。
SPS: 「追加コスト」はこれをコピーしたときに変なことになる、ですな? 他に変な挙動になる場合はありますかな?
ELI: コピーは同じタイプを選んだままコピーされる。
TABAK: 簡単にしましょう。読みやすいテンプレートに。
《魔女の復讐》はスタンダードでの明確なサイドボード・カードを目指してアーロン・フォーサイスによってデザインされました。プレイテスト名は「村への呪詛」で、強力な部族デッキやクリーチャー主体の単色デッキへの対策が欲しいフォーマットにおいて素晴らしいサイドボードです。例えば、青単飛行はほとんどがフェアリーとスピリットで他の部族要素はなく、これがそのデッキに対して純粋な「ラス/wrath」にならなくても複数のクリーチャーを一度に除去できる可能性は高く、サイドボードのスロットを割く価値があります。
《ロークスワインの元首、アヤーラ》
ABRO: このカードをプレイするのが大好きだ。軍団・トークンはすべて黒いことに注意。
PC: すごく強そうだが、これをテストして調べるのはワクワクする。
AP: すごく良さそう! これをサポートする黒のクリーチャー・デッキはある?
BRYAN: ないなら、できるようにまでカードを変更するぞ!
アヤーラは各色を濃くプレイすることを意識したクリーチャーのサイクルの1枚です。このサイクルをデザインするにあたって、わたしたちは5色それぞれの美徳を意識しました。白は忠誠、青は知識、黒は持続、赤は勇気、緑は強さです。
このレアのサイクルを見てみると、このフレーバーがメカニズム的にカードと結びついているのが分かります。アヤーラの場合、わたしたちは本質的に燃料切れが起きることのないクリーチャー・デッキを奨励したいと考えました。弱いクリーチャーをカードに変える能力は、より強力なゲーム後半用のカードを引く助けになり、ライフ獲得能力は序盤の猛攻から生き残る助けになります。わたしたちは黒のライフ喪失だけで決着するゲームをたくさんプレイしており、そのことはアヤーラ・デッキが他のクリーチャー・デッキと違った雰囲気のものにしています。
《厳格な者、コンラッド卿》
MAGO: 伝説の騎士たちはアンコモンになって色のテーマに結びついた。
TOMR: レア感ある。
ABRO: 4/6→5/4、自分を削る→全員削る。
ABRO: リミテッドでは高タフネスの除去チェックとして特に楽しくなかった。
BRYAN: 《トーモッドの墓所》と合わせると強い。.
ELI: ラスを打って他のクリーチャーが死亡しても誘発しないことに注意。
ABRO: 自分が5マナ域を解決して相手が墓所を起動すると、確実に相手は死ぬ。
TABAK: 以下の2つの問題を修正するために新しいテンプレートになりました。1.トークンが死亡しても誘発しない。2.これと他のクリーチャーが同時に死亡しても誘発しない。
『エルドレインの王権』のセットデザイン時に、エスパー(白青黒)コントロールのテーマとしてエンチャントとアーティファクト、マルドゥ(赤白黒)のテーマとして騎士がありました。このカードはアンコモンの伝説の騎士サイクルの1つでしたが、どちらの色の組み合わせの役割も果たしていませんでした(騎士のクリーチャー・タイプを持っていること以外は)。
わたしたちは最終的に青黒に相手のライブラリーを削るというより強い特徴を与え、そして白黒に漸減と反復という明確な方向性を与えました。わたしたちはこれの起動型能力を両方のプレイヤーのライブラリー削りに変更し、そしてこのカードは強化されこれらの色のペアにとって、より方向性を示すカードになりました。わたしたちはこのカードが戦場にある(トークンも含む)クリーチャーと機能すること、そして青黒デッキの動きであるライブラリー削りも重要だと感じました。このカードが長いテンプレートを持っているのはそういうわけです。
今週はここまでです! 来週は赤、緑、多色、アーティファクト、土地を見ていきます!
読んでくれてありがとうございました。
メリッサ・デトラ (@MelissaDeTora)
(Tr. Takuya MASUYAMA / TSV YONEMURA "Pao" Kaoru)
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