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Making Magic -マジック開発秘話-

マイワード:緑
2025年12月1日
こんにちは。私の名前は緑なの。私は『マジック』を形作る5つの色の1つよ。ふだんはマローがこの連載を書いているんだけど、今回はそれぞれの色が、自分の視点から自分たちの哲学を語れるようにと、順にゲストとして記事を書かせてくれることになったの。マローはこの企画を「マイワード」と呼んでいるわ。もともとは彼のポッドキャスト「Drive to Work」でやっていたものなんだけど、皆に気に入ってもらえたので「Making Magic」にも持ってくることにしたの。白、青、黒、赤の他の4色はすでに語り終わっているから、今回は私がいつものように最後を務めるってわけね。
私と他のマジックの色との一番大きな違いは、私だけが「変化」を押し進めようとしていない色だってところなの。世界を「直す」必要なんてないのよ。世界は、今のままでじゅうぶんに完全なの。私たちの人生の目的は、「こうなれるかもしれない可能性」を追いかけ続けることじゃなくて、「いまここにある現実」を受け入れることを学ぶところにあるのよ。自然は完璧なシステムなの。シンプルでありながら複雑で、荒々しくありながら穏やかで、おどろくほど巨大なのに、とても親密でもある。その均整はこのうえなく優雅で、本当に、息をのむほど美しいのよ。
そして何より素敵なのは、そのシステム、生命の網の目の中に、私たち一人一人の役割がちゃんと与えられているってことなの。私たちは皆、その中の役割を担うために生まれてきたのよ。だから私たちにできるいちばん善いことは、自分の役割を理解して、その役割をできるかぎり果たしていくことなの。それはね、表面だけ聞けばとても単純そうに思えるかもしれないけれど、実際にはそう簡単じゃないのよ。世界を本来の姿のままに見つめるのは難しいことで、世界をその本質から引き離そうとする、たくさんの力に気を取られずにいる必要があるってことでもあるからなの。私は、あなたに語りかける5番目の色なのだけれど、ほかの4色はどれも「世界は今のままじゃ正しくない」「世界はあるべき姿よりも劣っている」「だから世界を自分のものにするために行動しなければいけない」という哲学を掲げているの。
私が伝えたいのは、そういうことをいったんやめてみなさい、ってことなの。もしあなたが、人生とは本当は何なのかを知りたいのなら、自然の中へ行きなさい。文明の喧騒からできるだけ遠く離れた、人里から離れたひっそりとした場所を探すの。そこへ行って、ただ座るのよ。座って、観察するの。何かを話す必要はないわ。ただ、自然の中に身を浸す時間をとりなさい。自分の持っているすべての感覚を使って、今いるその場所を味わってみるの。あなたの周りに広がる環境と、1つになりなさい。
そこで、あなたはいくつかのことに気づくはずなの。まず第一に、そこには「安らぎ」があるのよ。世界というものは、あるがままにしておけば、おのずと心を静めてくれるの。世界は、私たちを迎え入れて、くつろげるようにしてくれる。座っているうちに、あなたは自分がこの世界のよそ者なんかじゃなくて、この世界の住人なのだって分かりはじめるの。あなたは世界の一部であって、世界もまたあなたの一部なのよ。そこには1つのリズムがあって、長くとどまればとどまるほど、そのリズムと1つになっていくの。
第二に、生態系の中では、1つ1つのものがそれぞれ役割を担っているのよ。ミツバチは花粉を運んで、もっとたくさんの花が咲けるようにしているの。花は土に栄養を戻して、ほかの植物が育つ手助けをする。もっと大きな植物たちは、こんどは動物たちのために、隠れる場所や食べ物を提供するのよ。そこにあるどんな小さなものにも、果たしている役目があるの。だから、周りを見回して、それぞれのものが「何をしているのか」を考えてみなさい。
第三に、自然というのは、すべてが繋がり合っているシステムなの。1つ1つの命が、別の何かと結びつきながら生きている。真空の中に、何かが独りでぽつんと存在している、なんてことはないのよ。もしあなたが、ある生き物が何故そんな姿をしているのかを知りたいのなら、その生き物がどんな環境に生きているのかを理解しなければならないの。その生き物のあらゆる面は、その環境で生き抜くために、長い時間をかけて姿を変えてきたものなのよ。そして環境が生き物に影響を与えるだけじゃないの。生き物も、環境に影響を与えているのよ。そこでも生き物はちゃんと役割を演じているの。例えば、生き物は食物連鎖の一部なの。ある生き物にとっては餌であり、また別の生き物を餌にして生きている。もしその生き物がいなくなってしまったら、食べられる側の生き物は、食べてくれる存在がいなくなって増えすぎてしまうかもしれないし、逆に、その生き物を食べていた側は、餌を失って飢えてしまうかもしれないのよ。私たちはつい、自分たち人間だけは自然とは別物だって考えたくなってしまうけれど、本当はそうじゃないの。私たちも自然の一部なのよ。すべては繋がっているの。
第四に、起こることにはすべて理由があるの。私のことを敵視する連中は、よく「緑は変化に反対している」なんて言いたがるのだけれど、そうじゃないのよ。自然は、つねに変わり続けているシステムなの。進化は、その本質のど真ん中にあるものなのよ。でも、その変化はゆっくりで、ちゃんと目的があるの。数分とか数時間の話じゃなくて、命が何世代も重なるような時間の流れで起こっていくものなのよ。生まれてくる一匹一匹が、少しずつ世界に合わせて形を変えていって、その命がいちばん良く育める姿へと近づいていくの。私たちがふだん考えている時間のスケールとは違うけれど、世界を受け入れるっていうのは、その変化の歩み方もいっしょに受け入れるってことなのよ。
自然をよく観察すればするほど、その仕組みがどれだけ完璧にできているかが分かってくるの。それこそが、大事なポイントなのよ。私たちは、問題を解決しようとしてばかりいて、自分たち自身がその問題を生み出している、ってことに立ち止まって気づく暇も持たないの。必要もないことを心配するのに、どれだけたくさんの時間を使ってしまっているか、そのせいで、すでに自分が手にしているものを見落としてしまっているかしら。それが、私の哲学の核なの。「いま、ここにあるもの」を愛おしむことを学びなさい、っていうことなのよ。本当の幸福への最初の一歩は、自分が、自分一人をはるかに超えた「大きな何か」の一部なんだって受け入れることなの。その考えにちゃんと向き合ってみると、胸がいっぱいになるはずよ。
自然は、この世でもっとも偉大な力なの。その力の一部が、あなた自身なのよ。その事実が、胸の奥まで染み込んでくるように、ちょっと立ち止まってみなさい。あなたは、本当に素晴らしいものの一部なの。あなたがやらなくちゃいけないことなんて、何ひとつないのよ。必要なことは、あなたが生まれてくるずっと前から、もう済ませてあるの。あなたは、その中に生まれてきたのだから。ただ、それを認めてあげさえすればいいのよ。
そして、ここからが二つ目のステップなの。自分が自然の一部なんだって受け入れたら、今度は自然の中での「自分の役割」を理解する必要があるのよ。生命の大いなる網の目の中で、自分の役目を果たすために必要な力は、1人1人が、生まれながらにちゃんと授かっているの。だから、自分の強みを知りなさい。あなたは何が得意なの? 他の人には難しいのに、あなたにはごく自然にできてしまうことは何かしら? どんなときに、あなたの生まれ持った才能はいちばん輝くの? どの力も、いつでも磨いていけるのよ。生まれつき与えられた仕事をこなせばこなすほど、あなたはそれをますます上手にこなせるようになっていくの。経験はね、やがて知恵を連れてきてくれるものなのよ。
あなたが、自分にはどんな「生まれつきの才能」を差し出せるのか分かるようになったら、今度は三つ目の段階に進めるのよ。ここでは、その生まれ持った力をどう生かすのがいちばんよいかを見つけていくの。たとえば、誰かが不自然なくらい強いとしたら、その力をどう使えばいいのかしら? それを見つける鍵は、試行錯誤なのよ。自分の力がいちばん役に立ちそうな場所に当てはめていって、どこでいちばんよく活かせるのかを、時間をかけて学んでいくの。ときには、その力の一番良い使い道が、最初はまったく見えてこないこともあるわ。だからこそ、たくさんのことに挑戦してみて、自分が本当に「抜きん出ている」のはどこなのかを見つける必要があるのよ。
三つ目のステップの複雑さを、軽んじたくはないの。自分の人生の目的を見つけるっていうのは、なかなか厄介なことなのよ。自分の得意なことが分かっているのと、その得意さをどう生かすか分かっているのとは、同じではないの。そこにたどり着くには時間がかかることもあるわ。でも、それでいいのよ。このパズルを一晩で解かなきゃいけないなんてことはないのだから。一生という時間が、丸ごとあなたのものなのよ。すぐに自分の「天職」を見つけてしまう人もいるし、何年もかけて探す人だっているの。
そしてそこから、最後の四つ目のステップへと進むの。自分の天職を見つけたら、その役目にできるかぎり真剣に打ち込みなさい。そして、今度は自分が持っているリソースを使って、ほかの人が自分の天職を見つけられるように手を貸すのよ。生命の網の目の中で「重要な一欠片」であるということには、自分の役割を果たすだけじゃなくて、ほかの人が自分の役割を果たせるように育てていくことも含んでいるの。きっとあなたにも、自分の道を探す旅の中で、力になってくれた誰かがいたはずよね。今度はあなたが、その恩を次へと渡していく番なのよ。
それだけのことなの。これが、長い人生を通しての「満たされた生き方」のレシピよ。そしてもう一度言うけれど、これを実際にやっていくのは簡単なことではないの。たどり着くまでの道のりは険しいかもしれない。でも、目指しているところ自体は、とてもシンプルなのよ。自然を自然のままの力として受け入れること。自分の中にある生まれつきの力を見つけること。その力を生かして、自分の役割を見つけること。その役割を果たし、そして、ほかの者たちが自分の役割を見つけられるように助けてあげること。それだけなの。
もちろん、あなたが向き合うことになる心の中の葛藤はたくさんあるだろうし、外側から押し寄せてくる葛藤だってあるのよ。だから、そうした外からの対立、つまり私の同僚の色についても話をしておきましょう。まずは、いわゆる対抗色の1色、青からにしようかしら。たぶんいちばん大きな問題はね、青は、自分の目で見える形で証明できるものしか受け入れないってところなの。私の哲学の核は、「感じとること」と、それを認めて学ぶことなのよ。でも青は、感じることを認めないの。直感として感じることなんて、どうでもいいと思っているのよ。青は黒板の上の数字を欲しがる。そんなやり方じゃ、自然の美しさなんて決して見つけられないわ。夕焼けがどうしてあんなに素晴らしいのか、論理的な証明なんて存在しないのよ。
青が信じているのは知性だけ。私は本能で動くの。実際に自然を味わってみれば、本能が正しいって分かるはずなのよ。けれどそれでさえ、最後には「信じて飛び込む」一歩が必要になるの。青は、その「信じる」ということをしないのよ。自分たちが測ることのできる範囲を超えたところにも物事は存在している、ということが理解できないのね。暗闇の中でしか生きたことのない相手に「色」を説明しようとしているみたいなものなのよ。
でもね、それだけじゃ済まないの。青は、「あなたが何者なのか、すべては外から与えられるものだ」とも信じているのよ。生まれたばかりのあなたは「まっさらな白紙」みたいなもので、人生も自分自身も、自分で定義するんじゃなくて、自分の「なりたい欲望」が決めるんだって言うの。両親がクマでも、本気で努力すればブタになれるはずだ、ってね。そんなふうに教えられていたら、「答えは自分の内側にある」なんて、どうやって信じろって言うのかしら?
情報の色だなんて自称しているくせに、自分自身についての情報は認めたがらない、それが青の皮肉なところなのよ。自分がどこから来たのかには、ちゃんと意味があるの。そこには自分の過去や、世界のどこに自分がはまり込んでいるのかってことが刻まれているのよ。なのに青は、人々にそれを無視するよう説き伏せるのに、ものすごくたくさんのエネルギーを使っているの。青は知識を大切にしているけれど、それはいつだって、自分があらかじめ思い描いた「なりたい姿」に役立つことだけなのよ。青は真実そのものを求めているわけじゃないの。青が「欺瞞の色」と言われるのに相応しい立ち振る舞いなのよ。だって、自分自身に嘘をつくのが、あまりにも上手なのだから。
とはいえね、青と私がうまくやっていける世界、っていうのも私には見えているのよ。私たちはどちらも「探求」が好きなの。物事を分類していくのも好き。どちらも、今この瞬間だけを見ているわけじゃないのよ。私が過去に夢中なのに対して、青は未来を見るのが大好き、っていう違いはあるけれどね。青と私が望んでいるものの多くは、実は同じなのよ。どちらも、自分の人生の中での役割を理解しようとしているの。ただ、探している「場所」が違うだけなのよ。
次は黒の話ね。さっき、自然がどれだけ密接につながり合っていて、一つ一つの命がどれほど繊細な生態系の一部になっているかっていう話をしたわよね。本当にそれを尊重しようと思ったら、「責任」という考え方を受け入れなきゃいけないの。自分のしたことが、ほかのすべてに波紋を広げていく世界で生きていくには、責任が必要なのよ。ところが、『マジック』の黒は責任というものをひどく嫌っていて、それを弱さの印みたいに扱うの。だから、利己心に「野心」という衣を着せて、「成功する唯一の道は、誰かを踏み台にすることだ」と教えたがるのよ。これはとても危険な考え方なの。生命の網の目を形作るそれぞれの要素が、自分の利益だけを追いかけて動くようになったら、その生態系は全部があっという間に崩れ落ちてしまうわ。本当に、危なっかしいのよ。
それから、黒の「死」への捉え方も、私はどうしても好きになれないの。他の色と違って、私は死そのものを怖がってはいないのよ。死は、生命の循環の自然な一部なの。死には、大切な役割があるのよ。でも黒は、死を道具としてしか見ていないの。自分の望みを叶えるための手段だと考えているのね。邪魔なものがあれば、殺してしまえばいい、といった具合に。黒が気にかけるのは、自分に何が返ってくるかだけで、自分が周りにどれだけの傷を残すかなんて、ほとんど気にしていないのよ。
私の哲学の核にあるのはね、「一人一人には歩むべき道があって、そこには運命がある」ということを、人が学んでいくことなの。あなたがこの世界に生まれてきたのには理由があって、特定の役割を果たし、ひとつの共同体の一員になるためなのよ。黒は、こういう考え方そのものを、自分の信条への裏切りだと感じているの。やりたいことだけをやりたがる駄々っ子みたいなものなのよ。そして利己心というのは、雑草みたいなものなの。いったん根づくと、通り道にあるものを片っ端から締めつけていくのよ。青が「アイデンティティ」を否定するように、黒は「自分が何のために生きているのか」という意味を否定する色なの。
とはいえ、黒にも好きなところがあるのよ。生命の循環そのものを理解しようとしているのは、黒だけなの。それに自然には暗い側面だってあって、その部分を黒はちゃんと見つめることができるのよ。黒の集中力や、決してあきらめない執念も、私が好ましく思っているところなの。ただ、もう少しだけ欲深くなければいいのだけれどね。
さて、次は私の相棒みたいな存在、赤に移ろうかしら。青や黒とは違って、私は赤とは上手くやっているのよ。赤は、自分の原動力を内側に探しにいく、もう一つの色なの。確かに本能的というよりは衝動的なところが強いのだけれど、それでも赤が自分の身体の声に耳を傾けて、その望むことをしてあげようとするところは、私は気に入っているわ。そのおかげで赤は、今この瞬間を、人一倍楽しむことができるの。赤はただ「生きることそのもの」を味わいたがっているから、私も一緒にいて楽しくなれるのよ。
赤には、肩の力の抜けた、大らかな一面もあって、そこにも私は共感しているの。赤は、社会の決まりごとに縛られたりしないのよ。もし赤が「野原を思い切り駆け回りたい」と感じたら、直ぐにそうするの。私が嬉しく思うのは、赤と私がどちらも「この瞬間」に生きることができるっていうことなのよ。たくさんの人が、頭の中であれこれ考え過ぎてしまって、「自分の行動がどういう結果をもたらすか」が怖くなって、結局何もできなくなってしまう。でも赤は「いま」を生きているの。
それに赤は、ときには自分の「野生の側面」に触れる必要がある、っていうことも分かっているのよ。私たちの本性の一部には荒々しい部分があって、その姿を外に出すことを怖がるべきではないの。ありのままの自分を受け入れるっていうのは、その中にいる「野生児」にも、ときどき陽の光を浴びさせてあげるってことでもあるのよ。赤は、その大切さをちゃんと理解しているの。
赤について一番の悩みどころはね、私の「精神的な側面」を、あまり分かってくれないところなのよ。たしかに、森の中を全力で走り回るべきときもあるわ。でも同じくらい、静かに腰を下ろして、周りの世界をそのまま抱きしめるべきときだってあるの。赤が30秒以上じっと座っていられるところを、私はあまり想像できないのよ。内省というのは、赤の得意分野じゃないの。赤は情熱的でいられる色だけれど、その情熱の多くは、赤のすぐそばにいる相手たちに向けられているのよね。赤の感じている「共同体」の輪は、かなり小さいのよ。
ここで話は白に移るわ。赤と違って、白は「共同体」というものをちゃんと理解しているの。というより、白もまた「集団を大切にする必要がある」ということを分かっているのよね。私たちという存在は、共同体として見たとき、一人一人の力を足し合わせた分だけの強さしか持てない、ってこともちゃんと知っているの。私と白とで違っているのは、「共同体のメンバー全員をすべて同じように扱わなきゃいけない」と白は感じているところね。私は、一人一人を固有の存在として、それぞれ違った扱い方をしてあげたほうがいいと思っているのよ。私たちは「皆同じ」ではないのに、どうして同じと思い込む必要があるのかしら?
白はまた「信じる」ということの意味も分かっているのよね。目で見えないものを信じる必要性も理解しているの。共同体をひとつにまとめておくには、人々が自分たちより大きな何かを信じられるようにしてあげることが必要なのだ、って分かっているのよ。白は宗教の方へ傾くし、私はどちらかというと精神性のほうへ傾くけれど、「形のないものの大切さ」を重んじている点では、私たちはよく似ているの。物質としての「モノ」は、けっして本当の幸福そのものをもたらしてはくれないのよ。
でも白は「定められたルール」の必要性にあまりにも重きを置きすぎているわ。そこが、私たちがいちばん違っているところなの。白は、法律によって運営される都市に住みたがって、その信仰を「善悪の規則」に向けるのよ。道徳的に正しいか間違っているかという線引きにね。私は、自然のシステムに身を委ねて、一人一人が自分の本能に従って生きることをよしとしているの。
締めくくる前に、私自身の強みと弱みについても話しておこうかしら。私の一番の強みは、「揺るぎない信念」なのよ。ほかの色たちは皆、まだ何かを探し求めている。でも私は、探していた答えをもう見つけてしまっているの。そのことが、ほかのどの色にもない確信を与えてくれて、それを集中力として生かせるのよ。そのおかげで私は、より多くの色、より多くのマナ、より効率的なクリーチャーへと手を伸ばせるの。自分が何を望んでいるのかを知っていて、そのために全力を注ぎ込んでいるのよ。
そしてそれが、そのまま私の一番大きな弱点にも繋がっているの。マローは「最大の弱点というのは、行き過ぎた最大の強みなのだ」ってよく言うのよ。私は、自分が大切にしているものに、少し頼りすぎてしまうところがあるの。物事が自分の思ったとおりに運ばなくなると、そこに日常的に頼っているぶんだけ、すぐ困ったことになってしまうのよ。例えば私は、脅威に対処するとき、自分自身のクリーチャーに頼るの。でも自分のクリーチャーがいなければ、相手を止める手段を失ってしまうことが多いのよね。
それじゃあ最後に、締めくくりの言葉を。どの色も、「自分の哲学こそが、あなたにいちばん合ったやり方だ」と説明してきたわよね。だからここで、私からの提案を伝えておくの。あなたは、自分自身を何ひとつ変える必要はないのよ。あなたは、今のままで完全なの。満足を手に入れる鍵は、「何かをすること」じゃなくて、「何かを認めること」なのよ。あなたの周りの世界は今のままで完璧なのだと受け入れなさい。自然を抱きしめてあげるの。そして、幸福を見つけるためにすべきことは、自分の役割を見つけて、その役割として生きること。それだけなの。あとは、ただ自分の先入観を手放せばいいのよ。満足への鍵は、もうあなたの手が届くところにあるの。ただ、物事の見方を少し変える必要があるだけ。本当に、それだけなのよ。私の提案は、『マジック』のどの色よりもシンプルかもしれないわね。
今日は、私から伝えたいのはこれで全部なの。このコラムが、読んでくれた誰かの心に響いてくれると嬉しいわ。自分が見ている世界のあり方を分かち合う機会を持てたことは、本当に楽しかったのよ。この場を与えてくれたマローにも、感謝を伝えておくわ。
マローから、記事のフィードバックを是非お願いします、とのことだったわ。今回の記事や「マイワード」シリーズへのフィードバックを、メールやソーシャル・メディア(X、Tumblr、Instagram、Bluesky、TikTok)を通じて(英語で)送ってあげて。
来週は、マローと一緒にまたMaking Magicを楽しみましょう。
その日まで、答えはすでにあなたの手の中にあることに気付けるのを願っているわ。
(Tr. Ryuki Matsushita)
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