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Making Magic -マジック開発秘話-
蒼き『森』の彼方へ その1
2023年9月11日
さて、『エルドレインの森』の展望デザイン、セットデザインについて話して、展望デザイン提出文書も見てきた(その1、その2)。次はカード個別のデザインの話をする番である。今週と来週は、このセットの様々なカードのデザインの話をしていこう。
《武器庫のネズミ》《小癪な家ネズミ》《怒り狂う戦闘ネズミ》《三匹の盲目ネズミ》
このカードの話は、初代『エルドレインの王権』に遡る。我々は、カボチャの馬車を作ろうと考えた。おそらく最もおとぎ話らしい乗り物であり、当たり前にセットに入ると思われたのだ。馬車は馬が牽くものなので、その乗り物に搭乗するための馬・トークンを作るのは面白いと考えた。その時、その馬は元々ハツカネズミ/Mouseで、魔法で変身しているということに気がついたのだ。ハツカネズミ・クリーチャー・トークンを作る方がフレイバー的だろう。1つだけ小さな問題があった。ハツカネズミ・クリーチャー・トークンは存在していない。ネズミ/Rat・クリーチャー・トークンを作ることも考えたが、Ratはドブネズミなどの大型のネズミを指すのでフレイバー的にそぐわない。最終的に我々は、白にした。ドブネズミとの差別化のためと、白いハツカネズミは現実にいるからである。
ユーザーからの反響は、非常に良かった。一般的に、フレイバーに富んだ新しいクリーチャー・トークンは好かれるものだ。もちろん、好評なものを作ったときに必ず出てくる質問に繋がった。「次にハツカネズミが出るのはいつですか?」 ハツカネズミは白の1/1のクリーチャーで、ほとんどのセットには白の1/1のクリーチャー・トークンがいるが、フレイバー的に他のものである必要があることが多い。単純化と記憶固定化のために、セット内で色やサイズが同じクリーチャー・トークンは同じクリーチャー・タイプにすることが多い。つまり、ハツカネズミ・クリーチャー・トークンを出すには、それが他の白の1/1のクリーチャー・トークンよりもフレイバー的に重要でなければならないのだ。
これは、ハツカネズミ・トークンに限ったことではない。新しいクリーチャー・タイプが登場すると、プレイヤーはそれをクリーチャー・カードとして見たがるものだ。現在、苗木など、トークンだけにすることを決めているいくつかのクリーチャー・タイプが存在するが、ハツカネズミをそうしなければならないというわけではない。筋が通った形になる個別のカードがあるなら、それをハツカネズミにすることはできるのだ。最初のハツカネズミ・カードは、『ゼンディカーの夜明け』の《峡谷のトビネズミ》だった。クリエイティブ・チームは、小さな白の1/2のクリーチャーのコンセプト付けを行い、北アフリカやアジアに生息する跳ね回る砂漠の小型げっ歯類、トビネズミにすることにした。ハツカネズミのクリーチャー・タイプを使った2枚目のカードは、『Unfinity』の《Tusk and Whiskers》だった。象とハツカネズミの両方を持たせるのは面白いと考えたので、その組み合わせを表すために両方のクリーチャー・タイプを持たせたのだ。
そして、『エルドレインの森』に到る。本体セットには4枚(上述の通り)、統率者デッキにも1枚の新しいハツカネズミ(《名誉の害獣》)がある。さて、マジックに存在するハツカネズミの数が倍以上になったのはなぜだろうか。その理由の1つは、エルドレインがハツカネズミを多く登場させることの筋が通る次元であるということであり、上述の通り、ハツカネズミには間違いなくファンがいる。しかし、通常は論じることが出来ないが幸いにも今年は(将来のセットについて語るGen Conのパネルのお陰で)語ることができるもう1つの理由がある。
セットを作る上でしなければならないことの1つが、先のことを考えることである。つまり、現在のセットで取り組むことができる、将来のセットで必要なものがあるか、ということである。我々はこれを「種まき/Seeding」と呼んでいる。例として、『Bloomburrow』の話をしよう。『Bloomburrow』は、2024年の後半に登場する、動物の次元を舞台にしたセットである。動物のセットを扱うには、プレイヤーが動物をテーマにしたデッキを作れる必要があるが、どのセットにでも特定の動物を入れることができるわけではない。ハツカネズミはまさにその例である。
アート:Ryan Pancoast |
『Bloomburrow』の初出しの際に公開したこの絵を見ると、明らかに『Bloomburrow』にはハツカネズミがいることがわかる。(また、このパネルでもハツカネズミがいることについて語った。)動物の世界というジャンルに馴染みがあればハツカネズミが重要な役割を果たすことが多いことは知っているので、これは驚くべきことではない。つまり我々は、後にスタンダードで『Bloomburrow』と一緒になるセットを手掛けるにあたって、ハツカネズミの種まきをするのにふさわしい場所かどうかを考えなければならないのだ。おとぎ話に動物はつきものなので、『エルドレインの森』はふさわしい場所の1つだった。これが、前回の訪問に比べて多くのハツカネズミを入れた理由である。どれがそうだとは言わないが、このセットには『Bloomburrow』を意識した動物が他にも入っている。
《キャンディーの道標》《三杯のおかゆ》
最近、私は主に先行デザインと展望デザインを手掛けている。つまり、私がカードをデザインしても、そのほとんどは印刷には到らないということである。しかしながら、トップダウン・セットでは、個別の概念を再現することに焦点が当てられるため、展望デザインのカードが最後まで残る可能性が高いことが多い。この2枚のカードは、私が展望デザインの最初の週に提出したデザインを元にしたものになっている。
まず《キャンディーの道標》から見ていこう。私の最初のデザインはこうだった。
〈パンくず〉
{1}
アーティファクト ― 食物・手がかり
{2}, {T}, これを生け贄に捧げる:3点のライフを得る。
{2}, {T}, これを生け贄に捧げる:カード1枚を引く。
『イニストラードを覆う影』で、我々は手がかり・トークンを導入した。その後、『イクサラン』で、宝物・トークンを導入した。『エルドレインの王権』では、食物・トークンを。その他色々あった。『エルドレインの王権』では、我々は《ジンジャーブルート》という、トップダウン・デザインのカードを作った。最終的に我々は、《ジンジャーブルート》に食物のサブタイプを持たせると面白いと決めたのだ。彼はアーティファクト・クリーチャーなので、アーティファクトのサブタイプを持つことができる。このカードが食物・トークンと同じように作用するようにするため、「{2}, {T}, これを生け贄に捧げる:3点のライフを得る。」の能力を持たせた。『フォーゴトン・レルム探訪』では、宝物・クリーチャー(《ミミック》)を、『モダンホライゾン2』では手がかり・クリーチャー(《マイアの小包》)を作った。
私は、複数のアーティファクトのサブタイプにふさわしいアーティファクトを作る方法を探すというアイデアが気に入っていた。『エルドレインの森』の初期デザインをしている間に、私は、食物・手がかりを見つけたのだ。「ヘンゼルとグレーテル」の話の中で、兄妹は継母が彼らの父を言いくるめて2人を森の中に置き去りにしようとしていることに気がついた。家に帰る道を見つけるため、2人はパンくずを落としていったのだ。パンくずはもちろん食べ物で、家への道を示しているので手がかりだと言えると思った。そこで私は最初のデザインとして、文字通り単純に食物と手がかりを足したものを作った。なお、『エルドレインの王権』でこのコンセプトは《パンくずの道標》というカードになっているが、基本的なおとぎ話のコンセプトを充分異なるメカニズムで作り直すことは問題ないと決めていた、ということを言っておくべきだろう。
結局、食物と手がかりをただ組み合わせても、プレイする価値があるものにはならなかった。通常、食物や手がかりは他のカードの副産物であることを思い出してもらいたい。最初にした変更は、ライフを得ることとカードを引くことを1つの能力にすることだった。その後、プレイする価値を持たせるため、入場誘発として占術2を持たせた。そして、クリエイティブは、マジック版ヘンゼルとグレーテルの話に合うようにするため、少し変更を加えたのだった。
《三杯のおかゆ》は、開発部語で「脳から印刷/Brain to Print」と呼ぶもので、つまり、印刷されたカードが最初のデザインと全く同じだ、ということである。厳密に言えば、1つだけ変更があった。私が提出したものは、《三杯のおかゆ》なので3マナだった。しかし、最終的には2マナになった。この名前は『エルドレインの王権』のデザイン中、おとぎ話の中でカードになりうるあらゆるコンセプト、つまりキャラクター、品物、行動、舞台などを網羅したリストを作っていたときに出てきていた。私は『エルドレインの森』のカード名のアイデアを求めてそのリストに立ち返り、「三杯のおかゆ」が目についたのだ。
それが食物なのは当然で、私は物語上の「熱すぎる、冷たすぎる、ちょうどいい」要素を再現したいと考えた。私がこのカードを手掛けはじめたときは3つの異なる軌道型能力を持たせていたが、それは物語に合うものではなかった。ゴルディロックスは1杯目のおかゆを食べ続けはしなかった。彼女は一口だけ食べたのだ。これをどうすれば再現できるか。1つずつしか選べない3つの選択肢を持つ1つの起動型能力にして、物語上で起こる順番で能力を持たせたらどうか。
熱すぎるのは、直接ダメージでいいだろう。それを何かを焼くというコンセプトにすることはよくある。同じように、クリーチャーをタップすることは何かを凍らせるというコンセプトにすることが多いので、冷たいといえばこれだろう。最後の選択肢は、食物というサブタイプであることを再現することと、能力すべてを使ったあとに処分することから、このカードを生け贄に捧げることになる。これはまた、食べるのは最後にすることを強く推奨するものになり、フレイバーにふさわしい。
このカードは初期展望デザインのファイルに入り、マナ総量以外は変更されずに印刷に到った。
《侵入者の放逐》《慈愛の王、タリオン》
マジックの最初期から、支払うマナの量を選んで効果の大きさを決めることができるX呪文は存在していたが、私が「数を選ぶ」メカニズムと呼んでいる、あまり使われていないよく似たデザインが存在する。この種の呪文は、唱えるプレイヤーに、ある幅から数を選ばせるというものである。X呪文とは異なり、大きい数字のほうが強い効果だとは限らないので、これらのカードをデザインするのは少し難しい。
最初の「数を選ぶ」カードは、最初はそのルール文を使ってすらいなかった(今はオラクルで使うようになっている)。『アンティキティー』の《多相の戦士》は、可変のパワーとタフネスを持っていた。合計すると7でなければならないというのが条件である。すぐに破壊されるが攻撃的なクリーチャーか、それとも殺しにくいが弱いクリーチャーか、あるいはその中間か、どれが必要なのか。これがこれらのカードの鍵であり、常に正解である選択肢は存在しない。状況によるのだ。このカードは、その後の多くのカードと異なり、お互いに依存はしているが、2つの数を選ばせている。
この分類に入る次のカードは、『ウルザズ・デスティニー』の《占いの鏡》である。このカードでは、カード1枚を引くために何かを推測して当てる必要がある。《多相の戦士》と違い、このカードでは正解が存在することが多いが、それはわかっているとは限らない。なお、このカードの効果で対戦相手の手札を見ることができるので、将来の推測の助けになるだろう。
次は『インベイジョン』の《虚空》である。このカードでは、選んだ数が効果を決める。戦場の状況に応じて、そのたびごとに異なる数を選ぶことになるだろう。このカードのデザインで興味深いところは、情報の一部は公開されていて一部はそうでないことである。その時点で見えているものだけに基づいて数を選んでも良いし、対戦相手のそれまでのプレイから手札にあるものを推測して数を選んでも良いのだ。
『アポカリプス』の《スクイーの仕返し》は、我々が「運試し」カードと呼んでいるものだ。どれだけリスクを負うかを選べるので、数は可変になっている。リスクが高ければ高いほど、利益も大きいのだ。リスク要素のため、数を青天井にすることができている。数が大きければ効果も大きくなるが、何も得られなくなる危険性も高くなるのだ。
さて、最初のアン・デザイン(数枚ある)だ。『Unhinged』の《Look at Me, I'm R&D》である。このカードでは、選んだ数をそれより1大きいか1小さい2つ目の数に変更する。多くの「数を選ぶ」デザイン同様、選ぶ数は戦場(この効果では他の領域にあるカードも影響するので、その他の領域も)の情況に大きく依存することになる。これは初めての、基柱としてデッキを組める「数を選ぶ」カードであった。
『コンスピラシー:王位争奪』の《聖域の僧院長》は、それまでに作ったデザインを取り上げ、それに「数を選ぶ」要素を適用したものである。『次元の混乱』の《翻弄する魔道士》は、マジック・インビテーショナル優勝のクリス・ピキュラのカードであった。呪文を選び、その後誰かがその呪文をプレイしようとしたら打ち消すというものだった。《聖域の僧院長》は、カード名を数にしたが、クリーチャーでない呪文だけに適用されるので制限は大きくなっている。
『Unstable』の《Ineffable Blessing》には、メカニズム的に異なる6種類が存在する。その中の1つが、数を選び、カード名がちょうどその数の単語からなるクリーチャーが戦場に出るたびカード1枚を引くというものになっている。《Look at Me, I'm R&D》同様、このメカニズムもデッキの基柱にできる。
『モダンホライゾン2』の《運命の炎、ユースリ》は「数を選ぶ」を使った運試しデザインである。《スクイーの仕返し》とは違い、数は1から5に制限されていて、5を選んで成功したらさらなる見返りがある。
『イニストラード:真紅の契り』の《招待制》は、「数を選ぶ」メカニズムをクリーチャー全体除去呪文を、白でよくあるように、自軍のクリーチャーが多いときに利益を得られるようにするために使っている。この上限は青天井ではなく13となっているが、これはイニストラード世界のセットで使っている、13という数字がより多く登場するというテーマによるものである。
これらのデザインを駆け足に進めているのは、最近取り上げられ始めたからである。『Unfinity』は、「数を選ぶ」カードが2枚ある初のセットである。(『エルドレインの森』が2つ目だ。)マイラの超人サイクルには、通常のセットでは参照することがないようなカードの様々な麺を参照した基柱となるクリーチャーが含まれている。フルロスはカードのどこかに特定の数があることを、ハーディはフレイバー・テキストの行数を、それぞれ参照している。
さて、こうして《侵入者の放逐》と《慈愛の王、タリオン》に到ることになる。《侵入者の放逐》は《招待制》と同じようなデザイン空間を扱っているが、クリーチャーの数が多いことではなく、小型クリーチャーを大量に出しているというもう1つの白が得意なことを扱っている。《慈愛の王、タリオン》は《聖域の僧院長》と似たデザインで、何が唱えられたかを参照しているが、それを防ぐのではなく罰するという違いがある。
私は「数を選ぶ」デザインの鉱脈は非常に大きいと思っていて、これまで使ってきたよりも置く使うことになるだろうと感じている。
《見習い魔術師、ジョハン》
このカードは私のブログでよくあるデザイン上の質問を連想させるので、ここで答えようと思った。以前、ライブラリーの一番上から呪文を唱えたり土地をプレイしたりするカードでは、そのカードは公開されていた。最近は、《見習い魔術師、ジョハン》のようなカードでは、自分のライブラリーの一番上にあるカードを単に見ることができている。なぜこうなったのか。
その変更には2つの理由がある。まず、非公開情報はゲームプレイにおいて重要な一面であること。対戦相手の手札をすべて知っていたら、効果のあらゆる可能な組み合わせを考えるためにずっと多くの思考が必要になる。また、驚きの機会も失われることになる。手札が非公開なのは、対戦相手を驚かせる楽しい瞬間を作るためであり、すべて把握する必要がないようにするものでもあるのだ。
次に、初期には、我々はメカニズム上の弱点として、一番上のカードを公開させていた。時を経て、それが誤りであり、効果に弱点をつけなくてもコスト付けができることに気がついた。そして一般に、そのほうがカードのプレイ感が良くなるので、今はこれが標準になっているのだ。
《苔森の戦慄騎士》
この緑の騎士は、アーサー王伝説からのキャラクターである。このキャラクターは14世紀のもので、別のアーサー王伝説で登場している。彼はよく緑の服を着ていて、肌も緑であることが多く、アーサーの敵側にいることがほとんどである。このキャラクターの一般的な特徴は、死から蘇ってきたことである。
『エルドレインの王権』のデザインで、我々は緑の騎士を作った。先述の通り、アーサー王伝説には知名度が高いキャラクターが多くないので、デザインのために書き出されたリストは短い。(私がおとぎ話を追加することを推した理由の1つである。)展望デザイン中の課題の一部として、私はアーサー王伝説をもとにしたすべてのカード、つまりアーサー王伝説の実際の要素からのトップダウンでデザインされたカードを取り出し、社内に見せて、それらがどの程度認識されているかを調べた。この作業の目的は、プレイヤーがキャラクターや物品や出来事にマジック流のひねりを加えたカードを見てアーサー王伝説の影響を認識できるかどうかを見ることなので、カードには元になったものの名前は含まれていない。
平均的な人々はアーサー王伝説についてよく知らず、単にマジックのカードになったものを見るだけだということがわかったのでこの作業はあまりうまく行かなかった。カードの中には問題ないものもあった。結構な量の人々がエクスカリバーやマーリンだとはわかったが、多くのカードはそうではなかった。緑の騎士に気づいたのは、文字通り0人だった。しかしそれだけではなかった。私は、彼らにカードを見せたあとで各カードが何を表しているかを説明していったので、彼らが湖の乙女をマジックのカードだと認識したかどうかに加えて、湖の乙女のコンセプトを知っていたかどうかがわかったのだ。50人ほどに話したが、緑の騎士について聞いたことがあったのは0人だったのだ。それで、我々はそれをセットから取り除いたのだった。
『エルドレインの王権』が発売されて、緑の騎士についての質問があった。アーサー王伝説のファンの間では人気のキャラクターで、登場しないことを悲しむ声があったのだ。私は、我々が失敗を犯したことに気がついた。元素材を扱うとき、その元素材のファンのための深掘りが必要で、平均的な人々が緑の騎士を知らなくても、アーサー王伝説のファンは知っていたのだ。
それで、エルドレインへの再訪にあたって、緑の騎士を扱う必要があるとわかっていたのである。まず、人々が知っていてトップダウンのデザインにできるものは多くなく、その殆どは『エルドレインの王権』で扱ったものである。次に、緑の騎士の映画が公開されたので、このキャラクターの知名度は少し上がっている。3つ目に、我々はファンに責任がある。
緑の騎士を作る上の課題として、固有色が重要だった。キャラクターを一番良く表しているのは、黒である。死から蘇ってきたことで知られる敵であり、その両方が通常は黒である。しかし、緑の騎士が文字通り緑の騎士でないのは単純に変だ。緑の騎士の枠は緑にしたいので、枠が金色になってしまう多色にするのが良い選択だとは思えなかった。『エルドレインの王権』では、我々はこの問題を解決するために黒の起動コストを持たせていた。『エルドレインの森』では、さらに良い選択肢があった。
出来事が再登場して、我々が採用したひねりは色違いの出来事、つまり元の呪文と違う色の出来事呪文だったのだ。緑の騎士を緑のクリーチャーにして、もちろん人間・騎士にして、出来事を黒にすることができた。そして、我々は、このカードが自身を戦場に戻すことができるようにした。このセットとのシナジーを高めるため、これを出来事を唱えるプレイヤーと結びつけた。ついに、アーサー王伝説のファンが緑の騎士に出会えたのである。
『森』の中で
本日はここまで。いつもの通り、今日の記事や私が語ったカード、『エルドレインの森』全体についての感想を楽しみにしている。メール、各ソーシャルメディア(Twitter、Tumblr、Instagram、TikTok)で(英語で)聞かせてくれたまえ。
それではまた次回、カード個別のデザインの話のその2でお会いしよう。
その日まで、あなたが『エルドレインの森』であなた自身の物語を紡げますように。
(Tr. YONEMURA "Pao" Kaoru)
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