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開発秘話

Making Magic -マジック開発秘話-

バトルを選べ その1

Mark Rosewater
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2023年4月10日

 

 今週から3週間にわたって、36枚のバトルを検証し、それらがどのようにデザインされたかを語っていく。それぞれについて、その次元の話をして、なぜその色にしたか、第1面の「入場」効果(ETB)として選んだ効果、バトルを倒した時の第2面で得られるものとして選んだカードについて見ていこう。カードをコレクター番号順で見ていくので、最初が無色、それから単色、最後に多色という順番になる。

ラヴニカへの侵攻
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主な舞台にしたセット:

 『ラヴニカ:ギルドの都』『ギルドパクト』『ディセンション』『ラヴニカへの回帰』『ギルド門侵犯』『ドラゴンの迷路』『ラヴニカのギルド』『ラヴニカの献身』『灯争大戦』

出身のプレインズウォーカー(カード化済):

 ドムリ、ラル、ヴラスカ

 現時点で諸君全員がラヴニカのことはご存知のことと思う。初登場は初代『ラヴニカ:ギルドの都』ブロックで、これまでに2回再訪して合計9セットの舞台になっている。これより多くのセットで舞台になっているのはドミナリアだけだ。ラヴニカはもっとも人気のある次元の1つで、ギルドと2色のプレイ環境で有名である。

 《ラヴニカへの侵攻》は、唯一の無色のバトルだ。2色の次元であることが非常に象徴的なラヴニカを単色にするのは違和感があるが、2色の組み合わせのうちどれかにするとそのギルド1つだけを中心にしたように見える。となると、5色のバトルにするか、無色のバトルにするかのどちらかになる。アラーラを5色のバトルにすることに決めたので(詳しくはアラーラの時に語る)、ラヴニカのバトルは無色にすることになった。無色のカードはカラー・パイ的に一定の制約があるので、第2面も無色にすることにした。ラヴニカの無色のクリーチャーとして最もフレイバーに富んだ選択肢はアーティファクト・クリーチャーだろう。

 2色のギルドがラヴニカの特徴の中心にあるので、「入場」効果と得られる利益の両方で2色カードを参照することにした。入場効果は2色でないパーマネントだけに影響を及ぼし、第2面のアーティファクト・クリーチャーはコントローラーが2色のカードをプレイすることで利益を得るようにした。

ベレノンへの侵攻
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主な舞台にしたセット:

 なし

出身のプレインズウォーカー(カード化済):

 なし

 ベレノンについて言及しているのは、『プレインチェイス(2012年版)』の次元カード2枚(《マラコールの際》《風謎の宮殿》)だけである。

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 べレノンのように言及の少ない次元のカードをデザインするとき、我々は世間に知られていることから推定しなければならない。この場合、その2枚の『プレインチェイス(2012年版)』のカードだ。その世界の建物の一部の外見がわかっていて、野生の生物が1体わかっているが、それ以外は予測もできなかった。このようなカードでは、フレイバーに合わせる必要が薄いので、我々が気に入ったメカニズム的実装に寄る傾向がある。

 白青のアーキタイプは「騎士関連」テーマを持っているので、このカードはそのアーキタイプでつけるようにデザインされた。入場効果で、警戒を持つ白蒼の騎士を生成する(セットに入っている騎士・クリーチャー・トークンだ)。そして第2面は自軍を強化するエンチャントである。このカードはアンコモンなので、単純なものにする必要があった。我々が選んだ能力から、このカードが白であることは筋が通っていた。

 そこで、我々はこのカードのメカニズム的要求にあっていて、かつこの次元を描いた過去の2枚のカードの雰囲気と会うようなフレイバーを組み立てることができるようになった。我々は、ベレノンをすべてのクリーチャーが何らかの「動物人」である、動物ヒューマノイドの次元にすることにした。アートで登場させた3種は、マジックにすでに存在しているロクソドン(象)とロウクス(サイ)とエイヴン(鶏)である。その後、両方の面がこれまでに描かれていた場所の1つ(《風謎の宮殿》)を舞台にするようにした。騎士らしさを出したかったので、カード上で描かれる対立を、武器を持った訓練された兵士の集団による秩序だったものにした。

ドミナリアへの侵攻
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主に舞台にしたセット:

 『アンティキティー』『レジェンド』『ザ・ダーク』『 フォールン・エンパイア』『アイスエイジ』『アライアンス』『ミラージュ』『ビジョンズ』『ウェザーライト』『ウルザズ・サーガ』『ウルザズ・レガシー』『ウルザズ・デスティニー』『ポータル・セカンドエイジ』『プロフェシー』『インベイジョン』『プレーンシフト』『アポカリプス』『オデッセイ』『トーメント』『ジャッジメント』『オンスロート』『レギオン』『スカージ』『コールドスナップ』『時のらせん』『次元の混乱』『未来予知』『ドミナリア』『団結のドミナリア』『兄弟戦争』

出身のプレインズウォーカー:

 ボーラス、黒き剣のダッコン、フレイアリーズ、ジャレッド・カルサリオン、カーン、リリアナ、テフェリー、テヴェシュ・ザット、ウギン、ウルザ、ヴェンセール、ウィンドグレイス

 ドミナリアはマジックの最初の舞台世界で、以降他のどの次元よりも多くのセットの舞台になってきた。マジックの最初の10年間のほとんどのセットの舞台はドミナリアだったのだ。非常に多くの時間を過ごしてきたので、様々な大規模事件の知識を目撃してきた。その中でも大きいものが、兄弟戦争、ファイレクシアの侵略(第1回)、そして大修復の3つだった。先述の通り、ドミナリア出身のプレインズウォーカーも他のどの次元より多い。

 ドミナリアは非常によく知られているので、我々は第2面で何か象徴的なことをする必要があると判断した。となれば、《セラの天使》以上にドミナリアらしいものがあるだろうか。このカードの初登場は『アルファ版』で、以来30年間にわたって愛されている。また、フレイバー・テキストを書く場所も大きく開けている。我々は、この戦争でドミナリアがほとんど被害を受けなかったというアイデアを採用した。ドミナリアはこれまでにも多くの破滅的な出来事を乗り越えてきただけではなく、ファイレクシアの侵略もこれが初めてではなかったからである。

 このカードはアンコモンなので、第1面を単純で直接的なものにする必要があった。ドミナリアを舞台にしたセットが大量にあるということは、どんな効果でもできるということである。最終的に、ライフを得ることとカードを引くこと(キャントリップ的に)にした。バトルに勝つための時間を稼げるように安定させる助けとなり、《セラの天使》、正確に言えば《セラの信仰守り》を手に入れられるのだ。ドミナリアはどの色にでもできたので、メカニズムによって色を決めることにした。《セラの天使》が欲しいので、白にすることになったのだ。

ゴバカーンへの侵攻
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主な舞台にしたセット:

 なし

出身のプレインズウォーカー(カード化済):

 テヨ

 ゴバカーンは、2つの太陽がある砂漠の次元である。この次元は「東の雲/Eastern Cloud」と「西の雲/Western Cloud」と呼ばれる、2つの巨大な砂嵐に包まれている。それぞれの砂嵐にはダイアモンドの粉末が含まれていて、非常に危険になっているのだ。ゴバカーンの人々は、守護のための特別な盾魔法を使う盾魔術の僧団/the Order of the Shield Mageの修道士たちに守られている。この次元について初めて触れたのは、テヨ・ベラダが『灯争大戦』に参戦したときだった。彼はその僧団に所属していた。

 この次元について知られている主なことと言えば盾魔術の僧団であり、ゴバカーンをファイレクシアの侵略から守る戦力は彼らなので、両方の面でそれに言及しなければならないことはわかっていた。そのフレイバーから、このカードは白になり、入場効果とバトルを倒した時の利益はどちらも防御的な要素が必要だとなった。入場効果では、パウロ・ヴィター・ダモ・ダ・ロサの世界王者カードの《精鋭呪文縛り》で初登場した。白で対戦相手の手札のカード1枚に追加のコストをかける効果を採用した。

 第2面をフレイバー的に防御的なものにしたかったが、ゲームを膠着させたくはなかったので、攻撃的な要素を持たせる必要があった。防御の象徴だが攻撃を推奨する+1/+1カウンターというアイデアを採用した。そして、このパーマネントを代償にして自軍のクリーチャーを1回守ることができる生け贄能力を持たせたのだ。

テーロスへの侵攻
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主な舞台にしたセット:

 『テーロス』『神々の軍勢』『ニクスへの旅』『テーロス還魂記』

出身のプレインズウォーカー(カード化済):

 ケイリクス、ギデオン、ニコ、ゼナゴス

 テーロスは、ギリシャ神話をもとにした次元である。そのため、単色5枚、2色10枚の、神というサブタイプを持つ神々の万神殿がある。この次元はメカニズム的にエンチャントと強く繋がっており、これは神々の影響力を示すものだとフレイバー付けられている。神々の他に、多くの英雄や怪物がいる。

 我々は、可能な限り第2面でその次元の戦いにおける物語上の重要なポイントを指そうとしていた。このカードはその一例である。物語上で、ほとんどの神々はファイレクシア人に破れる。その信奉者たちが完全化されて、神々にも影響を及ぼしていくのだ。他の神々が敗れた後、最後に残ってテーロスを守った神がエファラだった。エファラの固有色は白青なので、このカードは白か青にしようと考えた。白のほうがエンチャントとの親和性がずっと高いので、白のほうがよかったのだ。

 テーロスのバトルは次元の中心部分であるエンチャントを参照すべきだとわかっていたので、エファラを「エンチャントレス」(コントローラーがエンチャントをプレイしたときにコントローラーにカードを引かせるクリーチャーのこと)にした。テーロスの神々が持っていた、破壊不能性をエンチャントで試しもした。その後、第1面を、テーロスにあったものだけでなくテーロスのエンチャントまで含むサブタイプ3つのうち1つを持ってくることができる教示者(自分のライブラリーからカード1枚を持ってきて手札に入れるカード)にした。これによって目的達成が簡単になり、エファラを破壊不能にしやすくなるのだ。後方互換性のために、他のセットでも見かけられるようなものを選んだ。

アルケヴィオスへの侵攻
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主な舞台にしたセット:

 『ストリクスヘイヴン:魔法学院』

出身のプレインズウォーカー(カード化済):

 なし、ただし『機械兵団の進軍』の物語上でクイントリウスの灯が点った。また、多くのプレインズウォーカーがアルケヴィオスで暮らしているが出身ではない。

 アルケヴィオスには、ストリクスヘイヴン学院がある。舞台にした唯一のセットでメカニズム的にほとんど定義されており、つまりはインスタントやソーサリーといったテーマに戻って、教育というフレイバーがアルケヴィオスの特徴の中心なので青になることになる。

 我々は、各次元が、その次元らしさを発揮してファイレクシア人を払い除けてほしいと考えた。アルケヴィオス、中でもストリクスヘイヴン学院は魔法の知識が基なので、アルカヴィオスを救うものといえば巨大呪文であるべきだと思われた。もう少しフレイバーを足すため、その呪文を唱えたのはストリクスヘイヴンの物語で扱った5人の学生(キリアン、ルーサ、ダイナ、クイントリウス、ジモーン)である。その出来事で、クイントリウスの灯が点り、プレインズウォーカーになることになる。

 我々は、入場効果と第2面の両方をインスタントやソーサリーに関連付けることにした。第1面は様々な領域から持ってくる。そして第2面はコントローラーが唱えたインスタントやソーサリーをコピーするエンチャントなのだ。

神河への侵攻
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主な舞台にしたセット:

 『神河物語』『神河謀叛』『神河救済』『神河:輝ける世界』

出身のプレインズウォーカー(カード化済):

 魁渡、タミヨウ、放浪者

 神河は、日本神話をもとにした次元である。この次元を再訪したとき(世界観的にもマジック的にも、長い時が流れていた)、日本のポップカルチャーをもとにした要素も加えた。この次元の中心となる対立は、現代性と伝統性を軸としている。

 このカードでは、主に神河に存在しているクリーチャー・タイプの1つである忍者らしさを再現することにした。第1面では、我々が麻痺と呼んでいる、カウンターをパーマネント(このカードではアーティファクトかクリーチャー)上に置いてそれがアンタップするのを1ターン防ぐ、新しい常盤木能力を使っている。これは、ブロック・クリーチャー1体を使えなくして攻撃を通すようにできるので、バトルでは特に有用である。

 第2面は忍者で、バトルにダメージを与えたときにもカードを引けるように調整された好奇心能力(戦闘ダメージをプレイヤーに与えたときにカード1枚を引く)を持つムーンフォークの忍者そのものだ(ムーンフォークは神河固有だ)。忍者は主に青と黒なので、このカードもその2色のどちらかにする必要があった。すべての能力が青なので、このカードは青にした。

セゴビアへの侵攻
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主な舞台にしたセット:

 なし

出身のプレインズウォーカー(カード化済):

 なし

 セゴビアという次元そのものが、壮大なジョークである。『レジェンド』で、こんなカードが作られた。

 《セゴビアの大怪魚》のアートは、巨大クリーチャーのように見えた。そばに泳いでいる(地球で最大の生物である)鯨が、これと比較して非常に小さいのだ。そして「大怪魚」というのだから、とても大きいに決まっている。あらゆる情報が巨大だと言っているが、その例外は唯一パワーとタフネスだった。たった3/3なのだ。ドミナリアで比べれば、《丘巨人》だ。大きいが、鯨に比べられるほどではない。

 これはプレイヤーが面白がるものとなり、当時のウィザーズのクリエイティブ・チームはフレイバー的説明を思いついた。すべての物が小さいセゴビア次元の存在なのだと。『モダンホライゾン』の《セゴビアの天使》はこの同じジョークをもとにしている。

 このカードでは、そのジョークに寄せたかったので、第2面を伝説の海蛇にした。3/3であり、もちろん青だ。入場効果も同じようなジョークとして、1/1のクラーケン2体を作った。クラーケンといえば巨大クリーチャーとして有名だ。そして、海蛇に、この入場効果と相性がいい能力を与えた。1つ目に、クリーチャーでない自軍のすべての呪文に召集を与え、唱えるためにクリーチャーを使えるようにした。2つ目に、対戦相手のターンに呪文を唱える助けとしてもう一度使えるようにするため、自軍のクリーチャー4体をアンタップできるようにした。

 最後に指摘しておきたいのがこのアートである。カードのそれぞれの面で海蛇たちが戦っているのは、明らかにずっと大きなファイレクシア人の足なのだ。

ヴリンへの侵攻
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主な舞台にしたセット:

 なし

出身のプレインズウォーカー(カード化済):

 ジェイス

 ヴリンはフェイスの出身次元である。これまでには、『マジック・オリジン』と『プレインチェイス(2012年版)』の次元1枚で軽く触れただけだった。

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 この次元についてあまり知られていないのは、物語上のかなりの期間、ジェイスが記憶を失っていたことも理由である。魔道士輪が重要な役割を果たしていて、マナを集めるために使われていることはわかっている。ヴリンはジェイスの出身次元であるということが最大の特徴なので、バトルは青にすべきだとわかっていた。

 このカードでメカニズム的にさせたい2つのことがわかっていた。第2面は魔道士論のアーティファクトにすべきで、このカードはアンコモンの青のカードにする必要があった。第2面をコピー効果にすることに決めたが、アンコモンなので一度しか使えないものにした。入場効果を、カードを引くこととカードのろ過の組み合わせにした。これによってバトルに勝利するために必要なカードを引く確率を高め、そのカードを後に《過負荷の魔道士輪》でコピーできるかもしれない。

 第2面は、フレイバー・テキストとともに、ヴリンの住人がファイレクシア人を倒した方法である魔道士輪の過負荷を描写している。

エルドレインへの侵攻
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舞台にしたセット:

 『エルドレインの王権』『エルドレインの森』(年内発売)

出身のプレインズウォーカー(カード化済):

 ローアン、ウィル

 エルドレインは、アーサー王伝説とおとぎ話をもとにしている。両方の元ネタを使って、古典的な物語にマジック流のひねりを加えた大量のトップダウン・カードを作った。このセットにはどこか暗い雰囲気があるので、アンコモンの黒のバトルがふさわしいと思われた。

 このカードの最初から振り返ってみると、これは別の次元だったことがわかった。最初は、テーロスの「悪魔の」教示者だった。(先述の通り、教示者を制限して、第2面をエファラにできるよう白にした。)その後、手札破壊カードに変わった。最初はこれはラバイア(『アラビアン・ナイト』の舞台の次元)だった。その後、エクィロー(『プレインチェイス』の次元カード2枚に登場した次元)になった。最後に、エルドレインになったのだ。

 おそらくこれは、第2面を手札が少ない対戦相手を罰する厄介なクリーチャーにしたくて、フレイバー的にかなりフェアリーらしく感じられたことからだろう。(エクィローだったときはインプだった。)フェアリーはエルドレインの象徴的な部分で、白、青、黒に登場していたので、まさにふさわしかったのだ。

フィオーラへの侵攻
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主な舞台にしたセット:

 『コンスピラシー』『コンスピラシー:王位争奪』

出身のプレインズウォーカー(カード化済):

 ダク、ダレッティ

 フィオーラは、ルネサンス期のイタリアをもとにした次元である。初登場したのはIDWコミックの『The Spell Thief』だった。その後、その次元の政治性に焦点を当てた両『コンスピラシー』セットの舞台として使われた。フィオーラ出身で一番の有名人は、積極的に(殺人もいとわず)フィオーラの女王となる政治活動を行なうマルチェッサだ。フィオーラの性質上、バトルにふさわしい色は黒単色である。

 マルチェッサは非常に象徴的なキャラクターなので、彼女をバトルの第2面にすることにした。彼女は危険な女性なので、彼女に威迫と接死をもたせた。(彼女の過去のカードは接死を持っていた。)彼女の攻撃能力で、何かを殺したり弱体化させたり、あるいはバトルを倒したりできる。彼女の最後の能力は、彼女の政治的操作でコントローラーがコストと引き換えにリソースを得ることができるということを示している。

 マナ総量の大きなレアなので、強力な入場効果が可能だった。フィオーラでは多くのクリーチャーが死ぬので、全体除去効果がふさわしい。

イニストラードへの侵攻
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主な舞台にしたセット:

 『イニストラード』『闇の隆盛』『アヴァシンの帰還』『イニストラードを覆う影』『異界月』『イニストラード:真夜中の狩り』『イニストラード:真紅の契り』

出身のプレインズウォーカー(カード化済):

 アーリン、ソリン、ティボルト

 イニストラードは、ホラー系、特にゴシックホラーをもとにした次元である。したがって、吸血鬼、人狼、ゾンビ、スピリットの4種類の怪物に焦点が当てられている。また、墓地メカニズムとも強く繋がっている。3番目によく登場している次元であり、これまでに7回舞台になっている。イニストラードは常に黒寄りなので、バトルの色も当然黒ということになった。

 イニストラードの住人がファイレクシア人を倒す鍵になったのは、イニストラードのゾンビは完成化できないということである。ゾンビを操る魔法の持つ何らかの性質のせいでファイレクシア病(ファイレクシア人に変化する過程)に耐性ができているのだ。

 つまり、第2面は大量のゾンビを表すものにすべきだということになる。最終的に、戦場に出て黒の2/2のゾンビ・クリーチャー・トークン2体を生成し、その後マナを支払って墓地にある死んだクリーチャー・カードをゾンビに変えるエンチャントになった。その後、あとでゾンビにするものを殺せるように、入場効果をクリーチャー除去にした。-13/-13にしたのは、イニストラードのセットでは13が共通のテーマだったからである。

苦しいバトル

 本日はここまで。いつもの通り、今日の記事や私が語ったバトルや次元、『機械兵団の進軍』そのものについての感想を楽しみにしている。メール、各ソーシャルメディア(TwitterTumblrInstagramTikTok)で(英語で)聞かせてくれたまえ。

 来週は、その2になる。(そしてその翌週はその3だ。)

 その日まで、あなた自身の心に残るバトルがたくさんありますように。
 

(Tr. YONEMURA "Pao" Kaoru)

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