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Making Magic -マジック開発秘話-
デザイン演説2020
2020年8月17日
アメリカでは毎年、大統領が「一般教書演説/the State of the Union」と呼ばれるスピーチを行ない、その国の状態について語っている。2003年に私が主席デザイナーになったとき、私はマジックに関する同じようなことをする必要があると考えた。そして、毎年8月に、前年のデザインがどうだったかを分析する記事を書いている。これは第16回目の「デザイン演説」記事である。(私がこの記事を書き始めたのは、私が監督した最初のセットが世に出た年である2005年なのだ。)
過去の15本の記事は以下の通り。
この記事の構造は次の通り。まず最初に、前年のマジックのデザイン全体について語り、1年間の良かったところと教訓の両方を詳述していく。その後、(新しい内容の)各ブースター製品について、同じように良かったところと教訓を見ていこう。
いつもの通り、今回も同じ質問から初める。「昨年のマジックのデザインはどうだったか」だ。
言うまでもなく、昨年はいいところも悪いところも大量にあった、ジェットコースターのような年だった。デザインはクールな新しい場所に到達して発展したが、実験をして問題もあったと言える。私は昨年のような年のことを、正しく適用できればマジックを長期的に向上させることになる、重要な教訓をいくつも得ることができた(その多くについてこれから触れる)教育の年と呼んでいる。
マジックのデザイン全体
良かったところ
- マジックは大量に売れ、プレイされた。
ソーシャルメディアで活発に活動し、プレイヤーからの反響を日々耳にしていると、細かな情報は目につくが大局を見落としがちになるので、まずこれから始めたい。この1年で、マジックのプレイヤーは史上最多になった。マジック製品の売上は史上最高になった。マジックのデジタル・プレイは史上最多になった。マジックは、ゲームとして、繁栄しているのだ。これは、解決すべき問題がないということではない(その話はこのあとする)。しかし、マジックは多くの人々に愛され、楽しまれているのだということを称賛するためにここで取り上げておきたいのだ。
- デザイン上の多くの革新があった。
デザイン上で常に努力していることの1つが、過去にしたことをただ繰り返すのではなくマジックを革新するための新しい方法を探すということである。昨年は、この冒険に成功していた。出来事や変容といった新しいメカニズムや、おとぎ話や怪物世界といった新しいテーマ、また『Jumpstart』のような新しい製品まで、新しい方向に向かいユーザーがマジックを楽しむ新しい道を見つけ出すといういい仕事をしてきたと考えている。
- ブースター・ファンとコレクター・パックは成功した。
『エルドレインの王権』で、新しい大きなもの2つが始まった。1つ目がブースター・ファンで、そのセットのテーマを扱うショーケース枠や、最も人気の高いカード・タイプをさらにクールな見た目にするボーダーレス・プレインズウォーカー・カードなど、プレイヤーが集められるカードの別バージョンを作り始めた。この戦略は、新しいカードを好むプレイヤーに喜びとともに熱狂的に受け入れられた。また、コレクター・ブースターも導入した。これによって手に入れるのが難しかったカードを手に入れるのがかなり簡単になった。これも大ヒットとなり、度のセットでも売り切れになった。27年経った今でも、プレイヤーがブースターを開封したときにさらなる興奮を得られるようにする方法はあるのだ。
教訓
- バランスの問題があった。
まず強調しておきたいのは、これは私の領分ではないのでなぜこうなったのかを掘り下げるつもりはないということである。(これから触れる通り、この1年には展望デザインがバランスを特に難しくしたものもある。)もちろん、これほどの禁止を出してしまった年は理想的ではない。間違いなく私が言えることは、この1年の失敗につながった問題を修正するために我々は尽力している、ということだけである。
- 他のさまざまなフォーマットへの悪影響についてよく考える必要がある。
マジックの歴史上の大部分において、開発部はスタンダードやリミテッド向けにカードをデザインするだけでよかった。時は流れたのだ。統率者戦、パイオニア、BO1スタンダード、モダン、ヒストリック、その他さまざまなフォーマットがプレイされるようになり、包括的環境はこれまでになく複雑になった。この新しい現実をよりよく反映するようデザインの方法を適応させていかなければならないのだ。これまではあまり変化してこなかったというわけではないが、必要な変化がさらに多くなっているということである。
- 1年にはもっとメカニズム的なまとまりがあるようにできた。
我々はブロックの存在しない世界に適応し続けている。すべてのセットがそれぞれ異なる次元を舞台としていてメカニズム的に独特の組み合わせを使っているという1年を通してメカニズム的な流れを作るのは難しい。つまり、新しいセットが発売されるごとに成長していくデッキを組めるようにしたいのだ。複数のテーマ(例えば単色とエンチャント)を複数のセットに編み込むことを実験したが、今でもさらなる研鑽が必要なものだと認識している。ブロックを使わないことの利点はいくつもあるが、同時に課題も複数あり、その中でもこれは私にとって最大のものである。ゆっくりと進化してはいるものの、まだまだ先は長いと感じている。
『エルドレインの王権』
良かったところ
- トップダウンのおとぎ話デザインは成功した。
ウィザーズ社内に、おとぎ話風セットというアイデアについての疑念があった。それが間違いだと諸君が示したのだ。このセットは、おとぎ話デザインなのに、ではなくおとぎ話デザインだから、大成功を収めた。(アーサー王伝説風の部分も好評だったが、ユーザーからの注目を集めたのはおとぎ話のほうだった。)
- ユーザーはこの比較的優しい雰囲気を楽しんだ。
おとぎ話テーマを扱う上での懸念の1つが、明るい雰囲気のセットは歴史的に見ていい結果を残していないということだった。『エルドレインの王権』の成功は、マジックのユーザー層が広がり、マジックの中核にある厳しいファンタジーから大きく離れたものなどの多様性を求める広い欲求を持つようになっているということをはっきりと示したのだ。
- 当事者カードが非常に好かれた。
このメカニズムはいくつものことを達成した。1つ目に、プレイして楽しかった。2つ目に、フレイバーに富んでいて愛らしいカードを大量に作れた。3つ目に、複数の効果を1枚のカードに持たせる方法のデザイン空間を広げ、将来のデザインで掘り下げられる新しい分野を広げた。
教訓
- 大鹿が多すぎ
『エルドレインの王権』について、オーコのことを抜きにして語ることは難しい。プレインズウォーカー・カードを作る上での課題の1つは、ゲームプレイを圧倒してしまわない範囲で心躍る刺激的なものをデザインするということである。この観点から見て、オーコはもちろん失敗している。オーコのデザインから得られた知見は、プラスの忠誠度能力で扱う効果の種類について注意深くある必要があるということである。マイナスの忠誠度能力は制限できるが、プラスのものは単純に毎ターン使うことができる。例えば、何かを大鹿にするような効果は、マイナスの忠誠度能力にする必要があったのだ。
- 一徹は忘れられがちだった。
プレイヤーに『エルドレインの王権』のメカニズムを列記してもらったなら、出来事のことは全員が書くだろうが、多くの人々は一徹のことを忘れるだろう。一徹というメカニズムが悪かったとか使いみちがなかったというわけではなく、単に、心躍らせるものではなかったというだけのことである。振り返ってみると、単色テーマを助けるような、できればもっとフレイバーに富んだ形の、アーサー王伝説側のメカニズムを見つけることができればよかったのだ。
- リミテッドがいくらか遅かった。
もう1つ、私がよく受けた苦情が、リミテッド・フォーマットが少しばかり遅すぎるというものだった。この理由の一部に、食物が大きな役割を果たしていて大量のライフを得られる、というものがある。関連した苦情に、《魔女のかまど》/《大釜の使い魔》コンボはアンコモン2枚からなっているので、リミテッドのゲームでけっこうな量存在する、というものがあった。
『テーロス還魂記』
良かったところ
- プレイヤーはテーロスへの帰還を楽しみ、また再登場させたものも好評だった。
過去のお気に入りの世界を再訪することを好きなプレイヤーが多いということが、我々が再訪を行なう理由の1つである。そして、テーロスもまたその例外ではない。プレイヤーは、信心や星座といった再録されたメカニズムを楽しんだ。彼らのお気に入りの神々の多くが再登場したことに心を踊らせた。エルズペスの再登場を大いに喜んだ。昔の伝説のクリーチャーの新たな姿を楽しんだ。カード名に出てくる馴染みのある地名やタイプ行に出てくるクリーチャー・タイプが好評だった。全体として、ユーザーがもう一度見たいと思っていたものを選ぶことにおいて非常に良い仕事をしたように思われる。(再登場しなかったものについての苦情がなかったわけではない。それについてはこのあと触れる。)
- 死の国と脱出メカニズムも好評だった。
プレイヤーは馴染みのある世界への再訪を喜んだが、同時に、前回テーロスを舞台にしたときには描かれなかったテーロスの一面、死の国を掘り下げたことにもまた喜んだ。死の国について私が聞いた最大の不満は、もっと死の国のことを知りたいというプレイヤーからのものだった。同様に、死の国のメカニズムである脱出もまた多くのプレイヤーに好評だった。
- 英雄譚は大成功だった。
他の再録要素はすべてが『テーロス』ブロックからのものだったが、1つだけそうでなく『ドミナリア』から再録したものがある。英雄譚は物語を表現したものであり、ギリシャ神話をもとにしたトップダウンの世界には扱うべき物語が大量に存在する。また、英雄譚はエンチャントでありテーロスは「エンチャント関連」の世界なので、使わないということはありえないのだ。最終的に、英雄譚に少しだけ調整を加え(英雄譚の一部は、通常の3章ではなく4章構成になっている)、そしてこれの再登場を誰もが喜び楽しんだのだ。
教訓
- 再登場させられなかったものがある。
特に多かった苦情2つが、授与の不在と15柱の神々すべて(ゼナゴスは死んでいるので14柱)の新バージョンを作らなかったことであった。これは、以前はブロック内の複数のセットを使っていた世界を単一のセットで再訪することの副作用である。スペースには限界があるのだ。正しい選択をしたかどうか。どの要素にもそれぞれのファンがいるので、その判断は難しい。我々の選択が正しかったか間違っていたか、諸君の考えを(この記事の最後にある連絡先から)伝えてほしい。
- 足りないタイタンがあった。
プレイヤーは、再録されなかったものがあることだけではなく、新しいものの中に不足があったことにも不満だった。このセットでは敵対色の2体のタイタン(《死の飢えのタイタン、クロクサ》と《自然の怒りのタイタン、ウーロ》)がいた。このこととフレイバー・テキストから、少なくとも3体はいることが暗示されていた。それらはどこに行ったのか。
- 物語がつまらないものだった。
テーロスを再訪するということを告知したとき、多くのプレイヤーがエルズペスの再登場を期待して喜んだ。『テーロス』ブロックの最後に、エルズペスはヘリオッドに殺され、死の国に送られたのだ。再訪ということは、彼女の物語の続きを意味する。彼女が死の国を脱出するのは誰でもわかるが、その方法は。それが知りたいのだ。小説が発売されなかったので、物語を語る部分の多くはカードによることになる。物語はセットに反映されてはいるものの、物語の続きを長い間待っていたユーザにとって説得力のある描写ではなかったのだ。
『イコリア:巨獣の棲処』
良かったところ
- プレイヤーに怪物テーマが好評だった。
『イコリア』といえば怪物テーマである。何の疑いもない。幸いにも、プレイヤーはこれを大いに楽しんだ。マジックには普段からいくらか怪物がいるが、プレイヤーが怪物を育てて変容メカニズムを通じて怪物の役割を決めることができたことが楽しかったのだ。
- プレイヤーが高い複雑さを受け入れた。
我々は『イコリア』を使って、複雑さをこれまで長年定めていた水準よりも高く引き上げる実験を行なった。プレイヤーは受け入れるのか、それとも拒絶するのか。結果として、ほとんどの部分において、受け入れたのだ。例えば、変容は複雑だが、フレイバーに富んでいて楽しかった。その反響は、我々は常にあのようなことをするべきではないが、たまにするのであれば、そしてそれが楽しめるフレイバーと強く結びついているのであれば、またやってほしい、というものだった。
- プレイヤーはリミテッドのゲームプレイを楽しんだ。
この1年で発売された中で、最もリミテッドのゲームプレイに関する好意的な反響があったのはこのセットであった。ゲームごとに展開が異なり、ただただ楽しいことが大量に起こっていた。
- プレイヤーはコラボを楽しんだ。
このセットのゴジラ・コラボによる広告宣伝は、あることの実験でもあった。(怪物セットで実験するのは面白いことだろう。)カードの一部に、マジック以外の、ただしそのセットのテーマに関連した、IPによる装飾を施したらユーザーはどう感じるだろうか。プレイヤーの反響は、非常に好意的なものだった。
教訓
- 相棒
これはこのセットの最大の誤りだっただけではなく、この年全体で見ても最大の誤りだった。我々はあまりにも環境を歪ませる(しかも1つだけではなく、ほとんどすべてのフォーマットに悪影響を及ぼした)ものを作ってしまったため、メカニズムの働きに訂正を入れなければならなかったのだ。これは非常に大きな誤りである。ここからの教訓として、デザインが新しくて大胆なことに挑む機会はあるようにしなければならないが、我々が開発部の他のメンバーに同意を求めていることの視野について考えなければならないということが言える。例えば、私は、変容も相棒もすべきことだったと考えているが、後知恵で言えば、それらを同じセットに入れるべきではなかった。デザインの仕事の中に、プレイデザインに過剰な負荷をかけないということがあり、そして『イコリア』では過剰な負荷をかけてしまっていたのだ。我々は、プレイヤーに提供する複雑さを高めることを実験している。しかし、我々は、我々自身に課す複雑さも高めているのだということを認識していなかったのだろう。プレイヤー向けは成功していたが、我々向けには失敗していたのだ。
- これがどのような怪物セットかということについて混乱があった
ゴジラ・コラボは好評だったが、私はこれには1つ欠点があったと考えている。『イコリア』は、さまざまな怪物を素材として扱うセットとしてデザインされていた。ゴジラやその仲間たちはそれらの素材の一種ではあるが、それが今回の全てではなかったのだ。プレビューの初期にゴジラに注目が集まったことで、プレイヤーは、我々が『エルドラージ覚醒』のような巨大クリーチャーのセットを作ったのだと考えてしまった。実際は、クリーチャーを怪物に変容させたり怪物との絆を結んだりする(また別の怪物話を素材としている)ことのほうが、巨大クリーチャー同士で殴り合うことよりも中心になっていたのだ。この誤解から、我々が約束したものを提供されなかったと感じて不満に思うプレイヤーがいたのである。
- 物語との食い違いについての不満
もう1つ多かった苦情は、カードと小説がいくつかの点で矛盾しているというものだった。これまでにも、小説にあった要素がカード・セットにはなかったりその逆だったりすることはあったが、小説で描かれていることとカードで描かれていることが矛盾していたのは今回が初めてである。我々は、今後このような食い違いが起こらないようにする方法を探している。
『基本セット2021』
良かったところ
- プレイヤーは用語の変更をを楽しんだ。
コメントが最も多かったのは、猟犬が犬に変わったことと、熱心なプレイヤー層が10年以上も求めていた、切削のキーワード化がついに成立したことについてだった。単語が人々の心を躍らせることができるということに喝采を贈ろう。
- プレイヤーに再録が大好評だった
もう1つ好評の声が多かったものが、今回の心躍らせる再録カード(《不気味な教示者》《精霊龍、ウギン》《迷える探求者、梓》《真面目な身代わり》《漁る軟泥》《封じ込める僧侶》など)だった。多かった意見は「もっとやってください」というものだった。
- プレイヤーにプレインズウォーカーの垂直サイクルやカード枠が好評だった。
ブースター・ファンの企画から学んだことの1つが、プレイヤーは雰囲気のあるカード枠を好んでいるということだった。そこで、プレインズウォーカー・カード5枚のサイクルについて、それぞれに合ったカード枠を作れば大成功するに違いないと推測した。そして、同じカード枠を使ったプレインズウォーカーとその呪文の垂直サイクルも、プレイヤーは本当に楽しんだのだ。
- 祭殿は成功だった。
私のブログで最も多いコメントは、神河を再訪してほしいというものだ。それは難しい話だが、新しい祭殿のサイクルを作ることで神河ファンにその雰囲気だけでも届けることができたことには満足している。送り主が神河ファンか祭殿ファンか両方のファンかはわからないが、これについての好評はたくさん届いているのだ。
教訓
- テフェリーの問題
昨秋、『基本セット2021』のセットの顔がテフェリーであるということを発表したとき、プレイヤーからは不安の声が大量に届いた。強力だが鬱陶しいテフェリーのカードが何枚もあるので、プレイヤーはそれがさらに増えるのではないかと危惧したのだ。この不安の一部は、『基本セット2020』の顔であったチャンドラにプレインズウォーカー・カードが3枚作られたという事実から、今回も同じようにするのではないかという予想があったことに関連している。
- プレイヤーはセットの顔とのメカニズム的関連性が高いと期待していた。
テフェリーには、1種類のプレインズウォーカー・カード(ただし大量の変種があった)と、彼とテーマ的な繋がりがある単色の伝説のクリーチャー5種類のサイクル、(他の単色のプレインズウォーカーと同じく)彼の呪文の垂直サイクルが存在した。多くのプレイヤーはそれ以上のものを求めていたのだ。これもまた、テフェリーのプレインズウォーカー・カードが3種類あるだろうという確信に基づいていた部分があると思われる。(そう、プレイヤーはテフェリーのプレインズウォーカー・カードが3種類あることを心配し、なかったことを残念に思ったのだ。)また、基本セットの顔と聞いてニコル・ボーラスと比較した意見もあった。この意見から、基本セットの顔とそのセットのカードとの間にどの程度のつながりがあるのが妥当なのかという興味深い議論につながった。
『Jumpstart』
良かったところ
- プレイヤーにこのコンセプトが大好評だった。
この1年には多くの成功点が(そしてその反面としての失敗も)あったが、単一のもので最も多くの好意的コメントを呼んだのは『Jumpstart』であった。私はダグ・ベイヤー/Doug Beyerが最初に提案したと聞いたときからこの概念に惚れ込んでおり、実際に手にした諸君も同じだったと思われる。『Jumpstart』に関する最新の質問は、「もう1回作る予定ですか?」である。
- プレイヤーにさまざまなテーマが好評だった。
ダグとヨニ・スコルニク/Yoni Skolnikが率いるデザイン・チームは、この製品のためにクールなテーマの詰め合わせを作るのにかなりの手間をかけ、そして諸君はそれについて語るのが大好きだと見える。プレイヤーがそれらのクールなテーマを組み合わせる機会を得るのを見るのは楽しいことだ。
教訓
- 供給不足
パンデミック問題のせいで、このセットの初版は充分な量ではなかった。(増刷中だ。)『Jumpstart』に関する最大の苦情はこれだった。
- 必要なテーマがなかった
マジックにはさまざまなテーマがあり、入れられる枠には限りがある。また、テーマデッキにするには、すべてのテーマが満たせるわけではない条件が存在する。とはいえ、私は諸君皆が絶対に次の『Jumpstart』製品を作るなら入れるべきだと感じているテーマの中で今回なかったものについて聞きたいと思っている。
批判的観点
以上がこの1年の私視点でのまとめとなる。私視点で言えば、我々がいくらか限界を広げたこと、そしてさまざまなクールなものをデザインしたことは嬉しく思っているが、一方でデザインはいつどのようにするのかについて注意深くあらねばならないということを学んだ。
記事についての反響はいつも求めているが、特にこの「デザイン演説」についてはそうである。私の見解に賛成か。それとも反対か。反対するならどこについてか。ぜひ聞かせてほしい。メール、各ソーシャルメディア(Twitter、Tumblr、Instagram、TikTok)で(英語で)聞かせてくれたまえ。
それではまた次回、さらにさらなるミライシフト・カードを扱う日にお会いしよう。
その日まで、あなたがあなた自身の1年を批判的観点から振り返れますように。
(Tr. YONEMURA "Pao" Kaoru)
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