READING

開発秘話

Making Magic -マジック開発秘話-

私のお気に入り

Mark Rosewater
authorpic_markrosewater.jpg

2020年6月1日


 

 マジックのデザイナーの責任の1つが、さまざまなプレイヤーが好むものが何かをしっかり理解することである。自分の好きなようにデザインするだけでなく、マジックをすべてのプレイヤーが楽しめるものにすることが職務なのだ。しかし、これは自分が好きなものをデザインすることができない、という意味ではない。自分と同じようなプレイヤーもいるので、マジックのデザイナーとしての楽しい部分の1つが、自分がマジックのプレイヤーとして心躍るようなカードを作ることができる場合がある、ということなのだ。私がプレイヤーとしてどんなものを好んでいるかという話はあまりしてこなかったので、今回は私がマジックの中で最も楽しんでいるものについて掘り下げ、それらの興味に基づいたデザインのいくつかを見ていこう。

倍にすること

 今日の記事のテーマの1つは、マジックの初期の特定のカードが私に与えた影響になる。(私がマジックをプレイし始めたのはマジックの初期で、早いうちに出会ったものに影響を受けるのはよくあることだ。)まず最初はこれだ。

 私が最初にマジックのプレイの仕方を知ったのは、地元の店で『アルファ版』のスターター1つとブースターパック3つを買ったときだった。私はすぐに惚れ込んだが、買い足そうと思ってその店に行ったときには『アルファ版』は売り切れていた。およそ1か月後に『ベータ版』が発売されて、私はスターター2箱とブースター2箱を買った。すぐに売り切れになることがわかっていたので、結構な量のカードを買ったのだ。プレイ仲間を作るため、私は、友人たちに誰か欲しい人がいないかを聞いた。私の友人のほとんどは興味を示さなかった。(その大半はそもそもゲーマーではなかった。後にはマジックを通じて多くのゲーマー仲間を作ることになる。)そして結局、私はそのブースターやスターターのほとんどを自分で開けることになったのだ。私は毎日ブースター1個だけ開封していくことにした。(後にはスターターの一部ずつ。)

 《狂暴化》を開封した日のことは今でも覚えている。目にしたそのカードを信じられなかった。「倍にする」という単語がカードから浮かびあがり、光に包まれて輝いているかのようだった。私は《大喰らいのワーム》と《新たな芽吹き》の入った緑デッキを使っていた。この3枚を組み合わせると、パワー24でトランプルを持つワームができるのだ。これに誰が耐えられるものか。そして、私の倍にすることへの愛が始まったのだ。

 例えば、私は初めてデザインしたセット(『テンペスト』)で、初めて作ったカードの中の1枚がこれだった。

 私の脳みそのどこが倍にすることに反応したのかはわからないが、私はいつも大満足だ。それ以来、私は倍にするものを探し始めた。

 マナを倍にすることができる。

 クリーチャーの大きさを倍にすることができる。

 ライフを倍にすることができる。

 クリーチャーが自分を倍にし続けるようにすることさえもできる。(世界選手権で《カメレオンの巨像》をプレビューしたときにしでかした狂ったことについてのクールな話がある:リンク先は英語。)

 そしてもちろん、私の究極の倍にするカードがこれだ。

 これから語るとおり、私はトークンもカウンターも大好きだ。初代『ラヴニカ』での、緑白の陣営セレズニアと黒緑の陣営ゴルガリの重なり、つまり緑には、カウンターとトークンのテーマが存在していた。これを活かせるデザインは作れないだろうか。+1/+1カウンターを倍にしたことはあるが、他のカウンターを倍にしたことはない。トークンを倍にしたこともない。(数年後、ラヴニカを再訪したときに居住メカニズムを作ることになる。)自分の側で使っているガラスビーズを全部倍にするだけのカードを作ったらどうだろうか。

 倍にすることへの私の愛には伝染性があり、他の多くのデザイナーも倍にするカードを作るようになっていった。(プレイヤーに大人気だということに変わりはない。)彼らの中の1人は、こんなカードまで作ったのだ。

 このカードを開発部の『テーロス還魂記』のスライドショーで見たとき、私はこう言ったのだ。「待て、待て、待ってくれ! 3倍にすることなんてできるのか?」

コピーすること

 これは倍にすることの延長に過ぎないという意見もあるだろうが、私はコピーすることもまた愛しているのだ。これもまた、『アルファ版』の4枚のカードに遡る。

 私の内なるジョニーは、2つの特徴を持ったデッキを作るのが大好きだ。すなわち、多くの選択肢と高い分散性である。つまり、プレイするたびに全く異なる結果になり、デッキを使うときには何をしたいか多くの選択肢がある、そんなデッキを作るということである。《クローン》と《Vesuvan Doppelganger》はそれを楽しく派手な方法で叶えてくれるのだ。緑単色の狂暴化する大喰らいのワーム・デッキの次に作った2つ目のデッキは、青単色《多相の戦士》デッキで、《クローン》と《Vesuvan Doppelganger》以外のクリーチャーは1枚ずつしか入っていなかった。(正直に言えば《クローン》だけだ。《Vesuvan Doppelganger》は1枚しか持っていなかったのだ。)このデッキに関して、私は、可能な限り、最初は対戦相手のクリーチャーをコピーすることにしていた。

 後に《Copy Artifact》を手に入れた後、私はそれを基柱にした完全アーティファクト・デッキを作ったが、それもまた各種1枚ずつしか入れなかった。そして、《Fork》を手に入れて、私は青赤の何でもコピーするデッキを作ったのだ。当時、私は「マジック:ザ・パズリング」というパズル記事を『The Duelist』誌上で連載していて、あまりにも頻繁にコピー効果を使うので、担当編集者のお決まりのジョークになった。抗弁させてもらえば、コピー効果は良いパズルのネタになったのだ。

 今回も、私のお気に入りを私の最初のセット『テンペスト』に見ることができる。コピー関係のカードを3枚、アーティファクトとクリーチャーと呪文それぞれ1枚ずつ、入れたのだ。(私個人がデザインしたのは最初の2枚で、最後の1枚をデザインしたのはマイク・エリオット/Mike elliottだった。)

 長年の間、私は可能な限りあらゆるものを、各種カード・タイプや各種効果を、コピーしてきた。カラー・パイ上のさまざまな色で、コピーする方法を探ってきた。

 アーティファクトをコピーするアーティファクトとして、《彫り込み鋼》を作った。

 エンチャントをコピーするエンチャントとして、《エンチャント複製》を作った。

 土地をコピーする土地として、《ヴェズーヴァ》を作った。

 繰り返し呪文をコピーする、《ミラーリ》を作った。

 繰り返し誘発型能力をコピーする、《パンハモニコン》を作った。この最後のデザインは、私が入場効果をコピーしたいと考えたことから生まれたものである。『カラデシュ』は基柱となる奇妙なアーティファクトを作っていて、このカードは何年も私の脳内に居座っていた。

 私は過去にデザインしたあらゆるコピー効果を振り返ってみた。その数は40以上にのぼる。私はコピー効果をコピーするのが好きだ、と言えるだろう。

トークンとカウンター

 その他に『アルファ版』のカードで私が大好きなカードがこの2枚だ。

 《蜂の巣》は、史上初にして当時唯一のクリーチャー・トークンを生成するカードだった。非常に人気があったので、誰もトレードに出してくれず、初期に手に入れるには自力でパックから手に入れるしかなかったほどだった。私がパックから手に入れた日のことを覚えている。私は1日1つのブースター・パックを開封していた。裏向きでカードを取り出して、全部同時に見ることにしていた。《蜂の巣》を目にしたとき、それを手に入れたことを理解するのに少し時間がかかった。ほとんどのプレイヤーが《蜂の巣》のことを知ってはいたが、実際に持っているのを私が目にしたのは1度だけだったのだ。私は興奮のあまり家の中を走り回った。マジックをしていなかった私のルームメイトは、何が起こっているのかわからなかった。「ワスプ・トークンだ!」と何度も何度も叫んでいたが、おそらく何を言っているのかわからなかっただろう。当時10個ほどのデッキを持っていた私は、《蜂の巣》をいろいろなデッキで使いまわした。

 『アルファ版』には多様なカウンターが存在していた。7枚のカードに5種類のカウンターが使われていた。(パワーやタフネスを変化させないカウンターには名前はなかった。名前がつくのは後のことである。)《機械仕掛けの獣》《センギアの吸血鬼》《Rock Hydra》にもそれぞれファンはいたが、私の心に響いたのは《キノコザウルス》だった。ダメージを受けたが死ななかったらより強く成長するクリーチャーの何かが私に語りかけてきたのだ。私は2枚引いて、緑単色の狂暴化する大喰らいのワーム・デッキに入れたのだった。(後に私はそのうち1枚を父親の《Mox Emerald》とトレードした。当時、私は、父親のほうが得なトレードだと思っていたのだ。)

 私がマジックのカードを個人的にデザインし始めたとき(ウィザーズ入社前だ)、私はクリーチャー・トークンとカウンターが気に入っており、可能な限りの機会にそれらを使っていた。実のところ、その流れは、私がウィザーズで働くようになっても止まらなかったのだ。

 私がデザインしたメカニズムの中で最初に印刷に到ったのは、+1/+1カウンターを使うスパイクだった。(『ストロングホールド』だが、1枚だけ『テンペスト』にも登場していた。)それ以降私は長きに渡って、狂喜、鼓舞、不朽、エネルギー、想起、督励、製造、移植、感染、生体武器、大変異、教導、接合、怪物化、頑強、居住、増殖、補強、活用、烈日、支援、待機、不死、消失、萎縮と、カウンターやトークンのメカニズムを作り続けていった。(おそらくいくつかは忘れているだろう。)

 私がデザインや展望デザインをリードしたセットの多くには、クリーチャー・トークンやカウンターのテーマがある。(『Unglued』で初登場した)トークン・カードの存在には私が直接関わっていて、それがブースターパックに入るようになってから、トークン生成カードを大量に作ることができるようになったのだ。1つのセットの中で使うカウンターの種類に上限を定める規則を始めたのも私である、ということを主張しておく。私がマジックに関わっていることは、世界のガラスビーズ屋やサイコロ屋にとって間違いなくいい結果だっただろう。

部族

 『アルファ版』にはこの3枚のカードがあった。

 これらは、このセットに存在する、特定のクリーチャー・タイプのデッキをプレイすることを推奨する3体のクリーチャーである。『アルファ版』発売当時、デッキは40枚で、カードは好きな枚数だけ入れることができたことを思い出してもらいたい。これが重要なのは、当時マーフォークは1種類(《真珠三叉矛の人魚》)、ゾンビも1種類(《スケイズ・ゾンビ》。ただし数年後に《食屍鬼》もゾンビになった)、ゴブリンは2種類(《ゴブリン気球部隊》と《モンスのゴブリン略奪隊》)しか存在しなかったからである。また、当時、ロードはルール上そのクリーチャー・タイプではなかった。私は部族デッキというアイデアが大好きだったのでこれらのカードを使おうと企てたが、ほとんど1種類のカードだけを使ったデッキを作る気にはならなかった。私は他のマーフォークやゾンビやゴブリンを探したが、それらが増え始めるには何年も待たなければならなかったのだ。

 部族要素を持つ新しいカードが発売されると、私は目を見開いたが、しかし十分なサポートがないことがほとんどだった。私はただ待っていたが、やがて、ビル・ローズ/Bill Roseが私に『オンスロート』のデザイン・ファイルをレビューするように言ってきたことで、企てを実現に移すことになった。マイク・エリオットとマイク・ドネ/Mike Donaisのデザインには、ほんのわずかに部族要素が含まれていた。私はビルに、「この部族要素を全開にしましょう」と提案したのだ。青に少しある要素ではなく、セットの大テーマにすることができる、と。ビルは同意して、初の全力で部族なセットが誕生したのだった。

 私が主席デザイナーになったとき宣言したことの1つが、ほとんどのセットには少なくともいくらかの部族要素が必要だということだった。これは、各セットごとに、リミテッドで部族のファンがデッキを作れたりドラフトできたりするものが欲しいという考えに基づいている。その一方で、私は、カードごとのクリーチャー・タイプの平均を増やすためにクリエイティブ・チームとも協力していた。(種族職業制など。)

 そしてこの大きな分類の中でも、私のお気に入りはいくつか存在している。

ゾンビ

 初期には、マーフォークやゴブリンのほうがファンからの部族愛をずっと多く受けていた。(おそらくその理由は《ゾンビ使い》よりもそれらのロードのほうが強かったからだろう。)しかし、私がもっともデッキを作りたかったのはゾンビだったのだ。そして、私が『テンペスト』のデザインへの鍵を手に入れたとき、私はゾンビをプレイアブルなデッキにする計画を始めたのだった。

 私はまず、ブロック内に黒1マナで2/2のゾンビを作ることから始めた。また、他のゾンビをプレイすることで《肉占い》の欠点を低減できるという、ゾンビ部族へのほのかな賛同にも注意してほしい。

 同名のクリーチャーが死亡することで成長するブロックされないゾンビや、ゾンビの大群が必要な再利用できる暗殺者を作った。これらを、(《憎悪》を筆頭とする)非常に強力な黒のカード数枚と組み合わせて、黒単色ゾンビ・デッキがついにスタンダードに登場したのだった。

 そして、時折、私はゾンビ部族要素を含むセットを作っていった。そして、不死の巨大軍団は、年を経てゆっくりと集まっていった。

 初期のゾンビのデザインについては、2003年のゾンビ特集で書いた「I cc: Dead People」(死者の皆さんも聞いてね)という記事(英語)を参照してくれたまえ。(この記事のタイトルは私史上のお気に入りだ。)

ウーズ

 私のウーズ愛は、おそらくマジック以前からのものだ。私は、「ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズ」のキャンペーンで何年もに渡ってウィザードを演じていた。私には、しばしば召喚するお気に入りのペットのゼラチナスキューブがいた。(ああ、ああ、やがて大きくなりすぎていろいろな問題があったが、それでも、ペットだったのだ!)『アルファ版』にはウーズは存在しなかった。実際のところ、初期のウーズのほとんどは最悪だった。それでも私は大好きだったのだ。私は『テンペスト』で最初のウーズをデザインした。

 非常にフレイバーには富んでいたが、まったく実用的ではなかった。『Unhinged』で、私は人々がプレイするようなウーズを作るいい手法を見つけたのだ。

 そして人々は《Vile Bile》を持ってカードショップ周りで追いかけっこを始めたので、私はそれについての裁定をくださなければならなかった。(「ライフを失うのはあなたが触れたときであり、あなたが触れられたときではない。」)

 私にウーズの可能性を見せてくれたのは、《クラージ実験体》だったと思う。

 そして私は即行動に移した。

 『ラヴニカの献身』の展望デザイン・ファイルを提出したとき、私はリード・デザイナーのサム・スタッダード/Sam Stoddardにウーズのロードを入れるように頼んだのだ。(私は、その前のシミックのいるセット2つを手掛けたにも関わらず作らなかったことをとても残念に思っていたのだ。)サムは素晴らしいデザインで期待に応えてくれたのだった。

リス

 私の愛情が最も公になっている2つを今日の記事の中で選ぶなら、倍にすることとリスに対するものだ。私はマジックのおふざけが大好きで、リスに関するものは私をただ笑顔にさせてくれるのだ。私はリスを『ミラージュ』の《草陰の待ち伏せ》というカードでマジックに強く要求した最初の人間である。

 このカードは最初「Unseen Wildlife(未知の野生生物)」という名前で、私は、それが生成するクリーチャー・トークンがリスだったら面白いと考えたのだ。他のデベロッパーの賛同を得るのはそう難しくなかった。しかし、アート指示の混乱があって、このカードは最終的にリスではなく猫を生成するようになったのだった。(これについては、2002年のリス特集の際に書いた記事「Squirrel of My Dreams(私の夢のリス)」に詳しい:英語。)

 そのことは私のやる気を掻き立てるだけだった。

 私のリス・デザインの1枚は競技マジックの中心になった。(そしてアーロン・フォーサイス/Aaron Forsytheが世界選手権チーム戦王者になる助けになった。)当時のブランド・チームはマジックをもう少し真面目なものにしたいと考え、リスが表に出るのを認めなかった。私は最終的に『オデッセイ』ブロックの一部にしたが(1/1の緑のクリーチャー・トークン)、もう少し凶暴なものにすることを約束することになった。

 私の計画は一種裏目に出て、リスは黒枠世界から消えたのだった。

 私はリスファンのために銀枠世界でリスを作り続けたが、開発部内にリス賛成派を集めて復活させるには何年もかかった。

 (飛行を持つことがあるクリーチャーという)奇妙なカード・コンセプトに求められて、ついにダグ・ベイアー/Doug Beyerは『イコリア』で黒枠のリスを作ることになった。これが、もっと恒久的にリスを黒枠世界に呼び戻すために必要なフット・イン・ザ・ドアになることを願っている。

墓地の相互作用

 もう1枚、『アルファ版』には私に大きな影響を与えたカードがあった。

 私の、緑単色の狂暴化する大喰らいのワーム・デッキ、青単色の《多相の戦士》デッキに次ぐ3つ目のデッキは、黒単色リアニメイト・デッキだった。私は《動く死体》を3枚持っていたので、どうしても使いたかったのだ。私の内なるジョニーは墓地をリソースとして使うのが本当に大好きで、私は墓地に何らかの形で関わるカードに引き込まれていることに気がついた。

 私がデザインをリードした3つ目のセットは『オデッセイ』で、墓地テーマにすべて打ち込んだ。これは、墓地にあるインスタントやソーサリーを唱えられるようにするメカニズムであるフラッシュバックを初登場させたセットである。その後、私は墓地テーマのセットをいくつもデザインした。(『イニストラード』『アモンケット』など。)また、死後、探査、発掘、不朽、フラッシュバック、墓地ストーム、陰鬱、頑強、復活、回顧、活用、不死、蘇生と、墓地に注目したメカニズムも大量に手掛けている。開発部で、1人のデザイナーがデザインしたカードだけを使ったデッキというフォーマットについて話題にしたことがあり、私はローズウォーター・墓地デッキがかなり強いと言ったのだ。(ガーフィールド・パワーナイン・デッキに勝てるかどうか。それは議論が必要だろう。)

 墓地戦略を楽しんでいるなら、そのデッキのカードの多くには私の手が加わっていることだろう、と言うだけで充分だろう。

 私のメカニズム愛の多くは、多くのプレイヤーに好評だ。最後の1つは、もっとも賛否両論ある愛かもしれない。

 《地獄の蠍》と《マーシュ・バイパー》はマジックの3つ目と4つ目のエキスパンションである『レジェンド』と『ザ・ダーク』で登場し、私は一目惚れした。問題は、毒を使ったカードはどれもひどいもので、勝ち目があるようなデッキを組むのは不可能だったということである。だからといって、私は諦めなかった。

 最終的に私がセットをリードすることになったとき、私は毒カウンターを入れたのだ。しかし30枚あったカードが20枚になり、10枚になり、5枚になり、1枚になり、そしてマジックから毒が失われたのだった。(古いカードは残っていたが、新カードは作られなくなった。)次に私はそれを、毒の発生源として動く野菜を使って『Unglued 2』のテーマにしようとしたが、そのセットは発売に到らなかった。その後、『未来予知』で匂わせ、ついに『ミラディンの傷跡』ではファイレクシア軍を表す重要な要素にするまでには何年もの時間がかかった。

 また再録されることはあるだろうか。私はそう願っているが、上述の通り、マジックの中でも最も賛否両論な要素の1つなのだ。毒を復活させるための私の試みについては、『ミラディンの傷跡』の最初のプレビュー記事「Something Wicked This Way Comes, Part 1(おかしなことがやってきた その1)」に詳しい。(英語)

お気に入りをプレイする

 今日の記事で、諸君にゲームデザイナーの中にいるゲームプレイヤーを少しでも見せることができていれば幸いである。いつもの通り、今日の記事についての諸君の感想を聞かせてほしい。メール、各ソーシャルメディア(TwitterTumblrInstagramTikTok)で(英語で)聞かせてくれたまえ。

 それではまた次回、未来を見るときにお会いしよう。

 その日まで、あなたがあなたにとってマジックを輝かせるものを同じぐらい見つけることができますように。

(Tr. YONEMURA "Pao" Kaoru)

  • この記事をシェアする

RANKING

NEWEST

CATEGORY

コラム

BACK NUMBER