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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
ゴルガリ・ミッドレンジ:花粉も分析すりゃ身体にイイ?(スタンダード)
花粉症、勘弁してくれ。今の時点で自分はそうではないというあなた、決して油断せずに日ごろからなるべく対策して生活してほしい。こんなものに苦しまなくて済む世界、早く来てくれ。とにかく鼻は詰まるわ、目は痒いわ。この時代には色々薬もあるんだけどもね、そんなん突き破って本体に直接ダメージを与えてくるような日もあるわけよ。もうちょっと手心というか、加減してくれんもんかね。春先は黄砂とかいうイベントも同時に発生するじゃんか。遥か遠くの異国の砂漠から砂が降ってくるなんて、現象としてはロマンはあるけども、マジで勘弁してくれ。砂が舞う中で花粉と混じりあって、地獄の完成だ。洗濯物やお布団を干せなくて凹むぜ。
マジックにも花粉に関するカードがそれなりに存在している。《花粉のもや》なんてイメージするだけでくしゃみが止まらんよ。このイラストで悶えているデーモンはおそらく花粉症なのだろう。拷問技にもほどがあるって!鼻がムズムズしそうなカードの数々、この春トーナメントで使うことがなんだか躊躇われそうだが、カードから花粉の成分が検知されたことはまだないので遠慮せずに使ってほしいところ。
最新の花粉カードは《花粉の分析》。アイゾーニが現場に残された花粉という証拠から何かを読み取ろうとしている。やめとけ、すぐに捨てなさい!と言いたくなるが……このソーサリーはとりあえず基本土地1枚をプレゼントしてくれる。1マナと軽いので、土地事故を軽減する役には立ってくれる。やることのない1ターン目とかに唱えられたら、以降の動きが円滑に進むだろう。まあ悪くはない。そして証拠収集8を実行できれば……つまりこれを唱える時に追加のコストで墓地からマナ総量が8になるようにカードが追放できれば、このソーサリーはサーチする範囲がグッと拡がる。基本土地という制約がなく、土地ならなんでもOK!あるいはクリーチャーでも構わないという、1マナにして超万能なサーチへと早変わり。そんなに強くなるなら、まあ花粉に接触するメリットもあるか……?
4《ラノワールの荒原》 3《死天狗茸の林間地》 2《地底の遺体安置所》 4《眠らずの小屋》 4《魂の洞窟》 1《見捨てられたぬかるみ、竹沼》 1《耐え抜くもの、母聖樹》 3《沼》 3《森》 -土地(25)- 4《苔森の戦慄騎士》 4《大洞窟のコウモリ》 1《堅いクッキー》 3《ヨーグモスの法務官、ギックス》 3《グリッサ・サンスレイヤー》 2《名もなき都市の歩哨》 3《黙示録、シェオルドレッド》 1《最深の裏切り、アクロゾズ》 -クリーチャー(21)- |
2《切り崩し》 3《喉首狙い》 2《長い別れ》 2《花粉の分析》 2《ギックスの命令》 2《ヴェールのリリアナ》 1《向上した精霊信者、ニッサ》 -呪文(14)- |
2《切り崩し》 3《危難の道》 1《羅利骨灰》 2《温厚な襞背》 3《強迫》 1《ランクルのいたずら》 1《ファイレクシアの闘技場》 1《失われし伝承の歩哨》 1《過去と未来の剣》 -サイドボード(15)- |
というわけでスタンダードのゴルガリ(黒緑)カラーのサンプルリストをご紹介。《苔森の戦慄騎士》《大洞窟のコウモリ》で2ターン目から仕掛け、3ターン目に《ヨーグモスの法務官、ギックス》と繋ぎ、攻撃しながら手札を満たすのを狙う攻めのデッキだ。他にも3マナ域には《グリッサ・サンスレイヤー》《名もなき都市の歩哨》と優秀なクリーチャーが揃っている。これらでの攻撃を《ヴェールのリリアナ》や《ギックスの命令》でサポートしていく……滅茶苦茶派手に大ダメージという動きをするデッキではないが、堅実に仕事をこなすタイプ。特に黒い除去が優秀であるため、対クリーチャーデッキにおける安定感はゴルガリのセールスポイントだ。戦慄騎士でしぶとく戦える、昨年秋からスタンダードの定番デッキとしての地位を確立しているアーキタイプである。
さて《花粉の分析》で何を持ってくるか。クリーチャーやその他の呪文を唱えて墓地にある程度カードが貯まった中盤以降であれば、意外と証拠収集8も苦ではない。これで《黙示録、シェオルドレッド》《最深の裏切り、アクロゾズ》と超強力なクリーチャーを持ってくるのはもちろんのこと……ゴルガリであれば土地を引っ張ってきても強く使える。エンチャントやアーティファクトに苦戦しているなら《見捨てられたぬかるみ、竹沼》を手札に加えて魂力でそれらを破壊すべし。ゲームが長引いてライブラリーの中にろくなクリーチャーが残っていない、そんな時には《見捨てられたぬかるみ、竹沼》で墓地にいるクリーチャーを拾うのも手だ。またクリーチャー化する土地を持ってきて、殴り勝つことを狙うのも賢い。《眠らずの小屋》はゲーム終盤には理想的な1枚で、ゴルガリ同型では1枚でも多くコントロールしている方が有利と言える。自分の小屋を増やして、対戦相手の小屋を母聖樹で割る。分析入りのゴルガリは対同型でイケてるってわけだ。
分析でサーチと言えば1枚挿しの《堅いクッキー》も要注目カードだ。オーソドックスなゴルガリには採用されていないカードであり、花粉でのサーチを前提としていることは明らかだ。戦場に出ると食物を生成するので、赤単などとの対戦ではこれをサーチしてライフ回復で耐えるというゲームプランがあるかないかは大きな差。食物をクリーチャー化させられるのも魅力的で、1枚でブロック役2枚分の仕事を兼ねるため、殴り合いになっている最終盤には頼もしい。また《眠らずの小屋》とも好相性。この土地をクリーチャー化させて攻撃して食物を生成し、それをクッキーで共に殴らせたりブロック役にしたり…序盤に素引きしても2マナなので唱えられずにお荷物なるということはなく、デッキに異なるフレイバーを混ぜ込める……こういう自分ならではの1枚があると、デッキが引き締まるね。
花粉が厳しすぎる。ただ花粉にやられっぱなしはしゃくなので、ここはカードでくらい花粉を味方にしてみるってのはどうだろうか。《花粉の分析》、とりあえずゴルガリカラーの中速デッキで使ってみるのをオススメしておくよ!
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