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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
とことん!スタンダー道!赤単vs白青コントロール!(スタンダード)
帰りの新幹線で富士山、キタァーーーッ
長いことマジックのイベントにスタッフ参加して新幹線もよく乗っているが、東海道で大阪への帰り道、富士山が見える窓側に座ったのは今回が初めて……かな。寝てて通り過ぎたとかはあるかもだが(笑)。おめでたいものをしっかりと拝んで、気力回復。というわけでこれを書いているのは……プレイヤーズコンベンション横浜からの帰り道!ということは2月12日に開催されたスタンダードの競技イベント、その翌日だ!
日曜に開催されたオープン、決勝まで残れなかった、まだまだ闘志の炎が燃えている!単純に遊び足りない!あるいは日曜日は予定があって参加できなかった……そんなプレイヤー達が祝日の月曜日に横浜に集結。スタンダードで熱い火花を散らした光景を、フィーチャーマッチとして見届けさせていただいたよ。スタンダードを愛するみんなでこのフォーマットを盛り上げる!当コーナーの読者の皆んなも来てくれたりしたのかな?全員へ一言、お疲れさま!感謝の気持ちを込めて、今回は2日目の最後まで会場でスタンダードをとことんプレイしていた2名のデッキを紹介だ!
とことん!赤単道!
18《山》 4《ミシュラの鋳造所》 1《反逆のるつぼ、霜剣山》 -土地(23)- 4《僧院の速槍》 4《フェニックスの雛》 4《血に飢えた敵対者》 4《火炎術の演出者》 3《逃走する暗号破り》 1《ロノムの発掘家、フェルドン》 -クリーチャー(20)- |
4《火遊び》 4《稲妻の一撃》 4《魔女跡追いの激情》 1《巨怪の怒り》 4《熊野と渇苛斬の対峙》 -呪文(17)- |
4《ウラブラスクの溶鉱炉》 3《抹消する稲妻》 3《祭典壊し》 2《石術の連射》 1《ショック》 1《削剥》 1《真紅の鼓動の事件》 -サイドボード(15)- |
コンベンション2日目、リバウンドスタンダード Supported by 楽天ブックスにて準優勝の「赤単アグロ」!スタンダードでも長きにわたり活躍している赤単……前環境時点で完成度が高く、なかなか新カードは入ってはこないかな……とトーナメント開始前には考えていた。実際に当日、デッキリストを眺めていても大多数の赤単は以前のものをそのまま持ち込んでいるものだったのだが、このトーナメントで最後まで戦っていたそれのリストは意欲的に新カードを用いていたなんともカッコいいものだった。
印象的な新カードは《火炎術の演出者》!裏向きのクリーチャーが表になるとそのパワー分のダメージを対戦相手に与えるという、変装及び偽装能力と組み合わせて使うことが推奨されるヴィーアシーノだ。裏向きで唱えるのに3マナ、表になるには赤1マナ、計4マナで3/2とそのパワー分=3点……ちょっとコストは重いかな、というのがプレビューで見た時の正直な感想。
しかしフィーチャーでこのカードが実際にプレイされているのを見て、認識が変わった。2マナでパワー3あるので、能力は誘発しなくとも2ターン目に出すクリーチャーとしては十分な打点だ。マナに余裕があったり他にとるアクションのないターンは裏面、そうでなければ2マナで唱える。このアドリブ力の高さが強みだ。そしてこれが複数体並べば、それだけダメージが与えられることになる。2ターン目に演出家素出し、3ターン目に裏面、4ターン目に裏向きの演出家を表にして、2体の能力が誘発して6点……こういう動きができればメチャ強!パワーを上昇させる《熊野と渇苛斬の対峙》との相性も◎。2ターン目に4/3が出せれば頼もしいぞ。
演出家と同じく変装クリーチャーの《逃走する暗号破り》にも注目。実際にフィーチャーでプレイされているのを拝見したが、裏面から表になるシーンはなかった。軽減されるとはいえ、これの変装コストはなかなかに重い。フィーチャーマッチ以外のゲームでは表になって3枚ドローをもたらしていたのではないかな。ただそのオプションを抜きにしても、パワー2の速攻という赤単が求める最低限のスペックは満たしている。なかなか3枚ドローはもたらしてくれないかもしれないが、逆に言えばこれを起動せずとも勝てるゲームならそれに越したことはない。長期戦に陥った時にぽろっと出てきて手札を一気に補充する…ヒーローは本当のピンチに駆け付けるってやつだね。
とことん!コントロール!
そんな変装要素を盛り込んだ赤単と決勝を戦い、見事優勝したのが白青2色(アゾリウス)のコントロール!
2《アダーカー荒原》 2《金属海の沿岸》 4《さびれた浜》 4《不穏な投錨地》 2《皇国の地、永岩城》 1《天上都市、大田原》 4《廃墟の地》 4《平地》 4《島》 -土地(27)- 2《有角の湖鯨》 -クリーチャー(2)- |
4《喝破》 2《アーテイの嘲笑》 2《冥途灯りの行進》 2《失せろ》 4《太陽降下》 4《一時的封鎖》 1《告別》 4《速足の学び》 4《記憶の氾濫》 4《放浪皇》 -呪文(31)- |
4《金属の徒党の種子鮫》 4《痛烈な一撃》 2《軽蔑的な一撃》 2《否認》 2《探偵社社長、エズリム》 1《永遠の放浪者》 -サイドボード(15)- |
白青といえば《喝破》!やはりこの新カードが与えたインパクトは大きい。クリーチャーを積極的に展開するデッキであれば《かき消し》が勝るシーンもあるが、概ねの白青デッキにおいては2マナの打ち消し枠はこれにとってかわることになるだろう……これはプレビュー段階から誰もが予想していたことだとは思うが、実際にその通りになったなと。2マナで③要求できて、しかも追放までついてくる打ち消し。これが弱いわけはないよね。マナが伸びたゲーム後半でも働くシーンも見られて、まさに安定感の塊。序盤の相手の動きはこの打ち消しで捌き、4マナ以上の強いマナ域に繋げる。コントロールの新たな生命線だ。
このリスト、デッキとしては超オーソドックス、昔ながらの伝統の白青2色コン。打ち消し、除去して、ドローして……リソース(手札などの資源)の差をつけて勝利する。ただ、フィーチャーマッチで実際に戦っているところを見ていると、積極性も重要だというのもよくわかった。
ダラダラとゲームを長引かせず、構えることにこだわりすぎず、割と早いターンから《不穏な投錨地》をクリーチャー化させて攻撃、地図トークンを起動して強化も狙うという動きを披露していた。しっかりと相手のライフを減らせる時には減らす、コントロールに注力するターンにはそれを行う、このメリハリがコントロールで勝つために最も大事な要素なのかもしれないなと、学ぶことが多かった。《放浪皇》の侍も、《太陽降下》のファイレクシアンも、とにかくクリーチャーを展開できたらそれで攻撃するというシーンが多く見られた。ライフは全く減っていない相手が心が折れて投了、というのはコントロールの勝ちパターンではあるが、トーナメントにおいては諦めない相手も多くなるので、コントロール側にも攻める気概が求められるのだな。
新環境の試金石としては申し分のないトーナメントが開催された、横浜。ここから今シーズン、スタンダードという環境がどのように変化しデッキ達が成熟していくのか……戦いは始まったばかり、どんな道を歩もうとも自由だ!スタンダー道、共に突き進んでいこう!じゃ、アップが終わったらサイドボード込みで練習しようぜ。今日もどっぷりスタンダード漬けだ!
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