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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
とことん!スタンダー道!The Rock復活?騎士と小屋の驚異的粘り!(スタンダード)
キタキタキタぁぁぁッッ エルドレインッ!
スタンダードをとことん遊びつくし、この道を極める。スタンダードを愛する同志にこのフォーマットのデッキ情報をお届けする木曜日、今週もやってきたぜ。いよいよ『エルドレインの森』のカードが導入された後のスタンダードを実際に遊んでみての感想を交えたものを共有できる!ここしばらくは動きの少なかったフォーマットなので、これは本当に嬉しいこと。モチベーションも高まりすぎて、アリーナで深夜にリリースされるやいなや、朝までガッツリスタン漬けになってしまったよ。
心の底から待ちわびていたスタンダード新環境の感想……いやぁ面白い。ランク戦初日、未だ各プレイヤーカードが集まり切っていない、どのカードがどのように働くかも掴み切れていない、そんな感じが伝わるデッキでの対戦が自ずと多くなる。これが!これが良いんだよ最高だよ。中学生くらいの頃、新セット発売日にとりあえずパックをいくつか剥いて、そこから得た新カードをデッキに投入して対戦する……あの頃の楽しさをまだまだ追体験できる。今回の初日開封で得たカードの中でも、リリース前から気になっていた1枚を挙げるなら……。
《苔森の戦慄騎士》!まず見た目が良い。薄暗い苔むした森の奥。遺跡に佇むミステリアスな仮面騎士……かっこええ。ビビるくらいかっこええんじゃ。そのスペックも2マナ3/2トランプル。色マナシンボルが1つでこれは高性能と言って差し支えない優良スペック!そして出来事でも唱えられる。こちらは2マナで1点のライフを要求する1ドロー。合算すれば黒緑多色の4マナ3/2トランプル+1ドロー。
そして、この騎士の真価はここから。出来事を持つ当事者クリーチャーというものは、アドバンテージの観点から考えると極力出来事から唱えて、カード1枚で2枚分の仕事を担わせたい。しかしこの戦慄騎士にそれは当てはまらない。さっさと2マナクリーチャーとして展開するのを優先。そしてこれが死亡すると、「次の自分のターン終了時まで」という賞味期限付きではあるが、墓地から出来事として唱えられる!死んでもドローは遺し、そして出来事として唱えたならまたクリーチャーとしても唱えられる!かなり変則的な形で戦場に戻る、しぶとさの化身なのである。これは良い。対戦相手のターンで死亡した場合は次の自分のターンでも唱えられるので一安心。とりあえず出来事としてだけ唱えて追放領域に待機させ、後から戦場に復帰させても良いので、マナが少ないターンに死亡しても問題ない。こういうねちっこい攻め、以上なしぶとさを見せるカード……大好物なんだよな。
この戦慄騎士が初日に複数枚手に入ったのは僥倖だった。ありがたや、喜び勇んでデッキ構築だ。カラーリングも黒と緑、ゴルガリ・カラーはお気に入りのものとあって、モチベーションも高い。
ゴルガリデッキの代表格と言えば、僕にとってはやっぱり「The Rock」!正式名称は「The Rock and His Millions」、とあるプロレスラーのお約束台詞が元ネタだ。《ファイレクシアの疫病王》が小型クリーチャーを生け贄に捧げまくり、対戦相手の盤面を蹴散らす様を、自身のファンを100万のしもべと形容する台詞にかけたものとなっている。昔のデッキ名はオシャレだぜ。「The Rock」は《ヤヴィマヤの古老》のようなシブくアドバンテージを得るクリーチャーらと《破滅的な行為》《魂売り》といった大技が絡み合う、プロレス感の強い楽しくたくましく、そして強いデッキだった。今回はこの「The Rock」をスタンダード環境に蘇らせる!と息巻いて構築してみたのだ。
とことん!The Rock道!
そんなこんなでリリース直後から色々なデッキに手を出しつつ、メインとも呼べるThe Rockのカードチョイスを絞っていった。結果がこちらのリスト。
4 《眠らずの小屋》 4 《死天狗茸の林間地》 4 《ラノワールの荒原》 1 《ジアトラの試練場》 2 《ミレックス》 2 《廃墟の地》 1 《見捨てられたぬかるみ、竹沼》 1 《耐え抜くもの、母聖樹》 3 《沼》 3 《森》 -土地(25)- 3 《木苺の使い魔》 3 《苔森の戦慄騎士》 3 《グリッサ・サンスレイヤー》 1 《下水王、駆け抜け侯》 1 《甘歯村の断罪人、グレタ》 3 《黙示録、シェオルドレッド》 2 《フォーン忌みのトロール》 2 《シェオルドレッド》 2 《荒々しい三つ子》 1 《ストームケルドの先兵》 -クリーチャー(21)- |
1 《薮打ち》 4 《喉首狙い》 3 《シェオルドレッドの勅令》 1 《羅利骨灰》 1 《魔女の虚栄》 1 《イニストラードへの侵攻》 1 《アイレンクラッグ》 2 《ヴェールのリリアナ》 -呪文(14)- |
1 《失われし伝承の歩哨》 2 《墓地の侵入者》 3 《切り崩し》 1 《梅澤俊郎の生涯》 1 《アトラクサの討死》 1 《ランクルのいたずら》 1 《ファイレクシアの闘技場》 1 《温厚な襞背》 1 《太古の番人、ネマタ》 1 《沈黙を破る者、スラーン》 1 《捕食の伝令、グリッサ》 1 《ヴェールのリリアナ》 -サイドボード(15)- |
The Rockの本質は所謂“グッドスタッフ”。良質なクリーチャーで殴り勝つことを目標として、「1マナからガン攻め」するアグロとは異なり、相手の攻めも防御もこじ開けるパーマネント除去を多く携え、高コストの呪文も採用して手数というよりはカードパワーでねじ伏せる。まさしくGood Stuff(良い品)を取り揃えた中速デッキである。今回のリストも2マナの戦慄騎士から、最重量は6マナまで。幅広く優秀なメンツを揃えた贅沢仕様だ。黒と言えばの《黙示録、シェオルドレッド》、ゴルガリの象徴《グリッサ・サンスレイヤー》とスタンダード既存のパワーカードを躊躇なく採用。力んでこそのRockだ、パワーカードなくしてこのデッキのカタルシスはあり得ないのだ。
肝心の《苔森の戦慄騎士》だが、これが思った以上の粘り強さで驚いた。相手のクリーチャーをブロックして相討ちに切って取り、返しのターンにドローして再出撃して……追放系か、こちらがメインでマナを使い切った時のインスタント除去くらいでしか根絶できないその粘り。山芋の如くデッキにスタミナがつくので、残暑バテしているプレイヤーには是非とも勧めたい!
ゴルガリにおけるパワーカードと言えば、やっぱり《眠らずの小屋》は外せない!エルドレインのレア土地のサイクルの中でも最初に公開されたこの1枚、第一印象のままにとにかく……強いッ。起動コストこそ4マナと重めだが、4/4のクリーチャーになる土地というのは長期戦において頼もしすぎる。攻撃すれば墓地を追放と食物生成というオマケまでついてくる。墓地追放は《記憶の氾濫》対策となりコントロールデッキの終盤の息継ぎをガッシリ妨害。食物たかが3点回復と侮るなかれ、殴り合いではこれが効いてくる。《甘歯村の断罪人、グレタ》でドローに変換する動きもめっちゃ気持ち良かったので、一度お試し、いやご賞味あれ。
書いていることが強いと感じたカードはそのまんま強い、当たり前のことを再確認。思えば初代「The Rock」も《樹上の村》が強かった。クリーチャー化する土地こそ、Rockイズムの象徴なのかもしれない。
【#MTGアリーナ eスポーツ】
— MTGアリーナ日本公式 (@MTGArenaJP) 2023年9月6日
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今回のMYデッキ紹介が皆のスタン魂に火をつけて、スタンダー道にまた打ち込むぞ!というモチベに繋がってくれたら、これ以上の喜びはないね。今週末にはMTGアリーナの日本独自イベント、優勝賞金50万円のマジック:ザ・ギャザリング ジャパンオープン2023も開催されるッ!これはスタンダードプレイヤーなら出るっきゃないな!もちろん、当コラムを担当している私も……ウン、実は日曜日に大事なパーティーがあってな……残念極まるのだが、今回は応援する側に回ろう。
皆の上位入賞デッキをここで紹介できることを願って……それじゃあ今宵もスタンダード、どっぷり潜るとするか!
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