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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
スタンダードを振り返る&考える:赤単アグロ、バーン仕様(スタンダード)
今回も『エルドレインの森』に向けて現スタンダードのデッキを振り返りつつ、次期スタンダードのデッキについて考えてみよう!
8月も末、9月が迫りつつあるがまだまだ残暑が続く。この暑過ぎる日々には、アツ過ぎるデッキこそふさわしい。つまりは赤単!赤くて熱くて速いアグロ、これで勝負!正々堂々真っ向勝負、一本気!赤単を使いこなすプレイヤーはカッコイイ。君も情熱的なデッキをプレイして、身体の芯から熱くなってみないか?暑苦しい序文になってしまったが、早速サンプルリストを見てみよう!
2 《反逆のるつぼ、霜剣山》 2 《ミレックス》 18 《山》 -土地(22)- 4 《僧院の速槍》 4 《フェニックスの雛》 4 《血羽根のフェニックス》 4 《血に飢えた敵対者》 3 《呪文槍のケンラ》 -クリーチャー(19)- |
4 《火遊び》 4 《稲妻の一撃》 1 《絞殺》 3 《ナヒリの戦争術》 4 《熊野と渇苛斬の対峙》 3 《過去と未来の剣》 -呪文(19)- |
3 《祭典壊し》 4 《石術の連射》 1 《ナヒリの戦争術》 1 《抹消する稲妻》 3 《真髄の針》 2 《怪しげな統治者、スクイー》 1 《過去と未来の剣》 -サイドボード(15)- |
赤と言えば速攻。これを持ったクリーチャーはサイズこそ大きくないものが多いが、攻撃できる回数がそれを持たないクリーチャーよりも多い。軽量で速攻を持つクリーチャーを使ってガンガンラッシュをかける!《僧院の速槍》などスタンダードには素晴らしい速攻持ちが揃っている。
そして速攻持ちの2/2であり、かつ他にもライフを1点でも多く減らす手段を併せ持っている《熊野と渇苛斬の対峙》。この英雄譚こそ赤単の看板カード!11点でも多くのダメージを与え、1ターンでも早くゲームを終わらせる。そのためターンが進めば進むほど強さを発揮する重量級のデッキ相手にはめっぽう強いのだ。
赤単にもどんなカードを主軸にするかで微妙な違いがあるが、今回紹介するのはバーン重視型。《火遊び》《稲妻の一撃》と対戦相手に直接ダメージを与えられる通称バーン呪文、これらを対戦相手のクリーチャーを除去し、速攻クリーチャーのダメージを通すための手段として用いつつ、隙あらば本体に打ち込んで一気にライフを削る。
そしてバーン型で組む場合、単にそれら使い捨てのダメージ源に頼るのではなく、組み合わせて何かしらのボーナスを得られるカードを採用することで勝利への近道となる。たとえば《血羽根のフェニックス》は除去されたりして墓地に置かれても、バーン呪文で対戦相手にダメージを与えつつ追加のマナを支払うことでこれを戦場に戻すことが可能だ。これでしぶとい攻めを継続させられる。
また限られたバーン呪文を何度も使いまわすために《血に飢えた敵対者》は欠かせない。最序盤は2マナ2/2速攻として運用し、5マナ以上が捻出できるような状況で引いてきたら、誘発型能力にマナを注いで、バーンを拾って投げつけてフィニッシュへ。
《過去と未来の剣》も同じような役目を担っており、これを担いだクリーチャーの攻撃が通ればバーン呪文で更なる追加ダメージを狙える。《黙示録、シェオルドレッド》などのサイズで勝るクリーチャーが立ち塞がってもプロテクションで強引に殴りに行けるのは、青黒のデッキが君臨している現スタンダード環境と噛み合っている。
さて、ここからは予習の時間。『エルドレインの森』の赤いカードの印象だが……プレビュー期間真っ最中、全情報は出そろっていない当原稿作成段階でも、かなり期待できる低コストのカードが見られる。期待もメラメラ高まるというもの!特に上記のようなバーン型であれば《ロティサリーの精》は、攻撃を通せば通すほど焼き串という独自カウンターが増えていく。そうやって串を貯めてから生け贄に捧げて、ライブラリーから複数枚のカードを追放!そうやってバーン呪文を追放して、それを唱えて一気に勝つというゲーム展開、夢見ちゃうな。そう簡単に得られるカードが増えていくわけではないが、威迫を活かして攻撃をねじ込みたいところ。
《紅蓮鎚、イモデーン》もまさしくバーンデッキで使えと言わんばかりのデザイン。1体のクリーチャーを対象に取るインスタントorソーサリーがクリーチャーにダメージを与えるなら、その分のダメージを対戦相手にも与える。バーンデッキのジレンマである「クリーチャーを除去すると対戦相手にダメージが与えられない。逆も然り」という問題を解決してくれる1枚だ。
特に《ナヒリの戦争術》との組み合わせで5点ダメージを叩き込む豪快なアクションは、一度は決めてみたいもの。口にしたくなる名前も魅力の一つ、イモデーンで攻撃!イモデーンの能力誘発!
速攻クリーチャーの選択肢も増えた。1マナ《攻め立てられる槍護衛》は死亡時にネズミを残していく。地味ながら戦線を継続させる力というものは重要で、コモンと言えど侮れないカードだ。
レアには《魅力的な悪漢》。2マナで1/1とサイズは小さいが、戦場に出た際に選ぶモードによってひねくれ者・役割・トークンを得れば、2/2+αと2マナ速攻持ちに求めるスペックに。状況によっては手札を入れ替えたり、宝物を作ったりしても良い。特に1ターン目《熊野と渇苛斬の対峙》→2ターン目に悪漢を+1/+1カウンターを得ている状態で展開し、宝物からさらに1マナ速攻持ちや《ロティサリーの精》を出す、というラッシュは積極的に狙ってみる価値はあるんじゃないかな。
2 《反逆のるつぼ、霜剣山》 2 《ミレックス》 18 《山》 -土地(22)- 4 《僧院の速槍》 4 《フェニックスの雛》 2 《ロティサリーの精》 4 《血に飢えた敵対者》 3 《魅力的な悪漢》 2 《紅蓮鎚、イモデーン》 -クリーチャー(19)- |
4 《火遊び》 4 《稲妻の一撃》 4 《巨怪の怒り》 3 《ナヒリの戦争術》 4 《熊野と渇苛斬の対峙》 -呪文(19)- |
-サイドボード(0)- |
というわけでお馴染み、プレビュー期間の気になるカードを盛り込んだザックリ構築。イモデーン×戦争術コンボを狙いたいという気持ちを盛り込みつつ、軽いカードを速攻意識という形で。
なかでも要注目は《巨怪の怒り》!1マナのインスタントにして、思わず我が目を疑う打点の伸ばしっぷり!唱えたターンは3点分パワーを上昇させ、それ以降も怪物・役割・トークンという形で+1/+1修正とトランプルが残る。1マナで計4点以上のダメージを見込めて、マナ効率は抜群。怪物の役割を与えるクリーチャーはしっかりと選んで、裏目の起こらないように運用したいものだ。
また、赤単に限らず白を加えたバーンデッキも面白そうだ。《炎心の決闘者》はかつての《砕骨の巨人》を思い起こさせる、マナ効率に優れた逸品だ。バーン呪文に絆魂を与えることで、殴り合いもどんとこい!赤単タッチ白の構成にするなら《眠らずの露営》も採用して、ゲーム中盤以降はこれをクリーチャー化させて攻撃だ。単色以外の選択肢も探っていきたいね!
というところで、それじゃあ次回もスタンダードの新たな戦力を得たデッキを模索していこう。では!
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